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7月の高知サマーナイトフェスティバルから1ヶ月空かぬ間に再び四国へ。今度は愛媛県の松山競輪場で開催される男子GI、第69回オールスター競輪。8月11日(火)〜16日(日)の6日間のうち、準決勝と決勝の開催日である最後の2日間の模様を追いかけた。おなじみのバイクチェックは市田龍生都選手。QUOカードプレゼントもあります!



松山競輪場は、松山駅からひと駅の市坪駅から歩くこと約5分。降車してすぐ目の前に現れる坊っちゃんスタジアムを横目に眺めながら東へ進むと、次第に会場が見えてくる。

JR市坪駅。松山競輪場は、ここから歩いて5分ほど photo: Yuichiro Hosoda
東京ヤクルトスワローズの秋季キャンプ地でもある坊っちゃんスタジアム photo: Yuichiro Hosoda


石手川にかかる出会いの橋の向こうに松山競輪場はある photo: Yuichiro Hosoda

「瀬戸風バンク」と呼ばれるそれは、周長400m。2025年2月よりバンクの舗装張り替えが行われ、1年後の2026年2月27日には本場開催が再開された。これを機に、それまで有料だった入場料が廃止され無料となった。

みなし直線は58.6mと長めで、その分カントが34°1′48″と333mバンク並の角度となっている。その愛称の通り風が吹き抜けやすい構造で、キツいカントによりスピードに乗りやすいが、風の影響も受けやすいコースと言われている。

出会いの橋を渡ると、巨大なオールスター競輪のポスターパネルが photo: Yuichiro Hosoda
松山競輪場の入場口はメインスタンドの2階にある photo: Yuichiro Hosoda


開催5、6日目ともに夏らしい雲と青空に囲まれた潮風バンク photo: Yuichiro Hosoda

キッズも心置きなく遊ぶ! 水のアトラクションに巨大ガチャ

前週の佐世保・女子オールスター競輪に続いて夏らしい晴れ空に恵まれた松山。日中の暑さも30度を少し上回る程で、比較的過ごしやすい気候だった終盤戦の2日間。それでも夏には変わりなく、ビッグな水のアトラクションには子供達が大集合。

「オールスターけいりん2026ウォーターアドベンチャー」と称されたそれは、8月13日(木)〜準決勝開催日の15日(土)まで、坊っちゃんスタジアムの近くで開催。迫力あるウォータースライダーにプール、フォームマシーンのエリアまで、1日中遊べそうな水のアトラクションが連なり、子供達が歓声を上げていた。

迫力あるウォータースライダーも設置されていた「オールスターけいりん2026ウォーターアドベンチャー」 photo: Yuichiro Hosoda
フォームマシンから吹き出す泡に子供達がはしゃぐ photo: Yuichiro Hosoda


瀬戸風バンクとオールスター競輪の巨大パネルが貼られていた2階入場口からすぐの吹き抜け photo: Yuichiro Hosoda

映像観覧席前のステージでは競輪レジェンドの山口幸二さんと坂本勉さんが予想会を開催 photo: Yuichiro Hosoda
VR KEIRIN GRAND PRIXのコーナーも盛況 photo: Yuichiro Hosoda


メインスタンド1階の片隅にある展示コーナー photo: Yuichiro Hosoda
愛媛新聞で振り返る「松山競輪の歩み」が年代ごとに展示されていた photo: Yuichiro Hosoda


メインスタンド2階入場口近くの日本競輪選手会愛媛支部のブースでは、グッズ販売とともに巨大ガチャが。なんと1回無料!買うとそれなりのお値段な選手会グッズやお菓子が当たり、子供達が(そして競輪ファンのお父さんも)喜ぶ姿が見られた。また、ここでは先頃起きた熊本地震への義援金も募っており、私も少額ながら募金させて頂いた。

場外の特設ステージでは、大道芸人のれもんさんによるパフォーマンスなども行われ、周りを囲む屋台とともに夏祭りの雰囲気も。昼と夜で雰囲気が変わり、アチコチで異なるイベントや食が楽しめたため、とても1日では味わい足りず。取材の脚もなかなか止められぬ2日間となった。

「お子様全員無料!」の巨大ガチャにキッズが列を作る photo: Yuichiro Hosoda
先日起きた熊本地震の義援金も募っていた日本競輪選手会愛媛支部 photo: Yuichiro Hosoda


日本競輪選手会愛媛支部のグッズを手に集まってくださった選手の皆さんをパチリ。右から二人目は、この中で最年長の黒田大介選手(愛媛)(筆者と同い年です) photo: Yuichiro Hosoda

屋台も出て賑わっていた屋外特設ステージ前の広場 photo: Yuichiro Hosoda
屋外特設ステージでは、大道芸人れもんさんによるバランスラダーやジャグリングのパフォーマンスも行われていた photo: Yuichiro Hosoda


あの都市伝説と三冠王 松山けいりんの名店の味を愉しむ

愛媛と言えばみかん。蛇口をひねるとみかんジュースが出る!?と言う都市伝説も作られるほど。そんな伝説が今回、競輪場でも実現。実は松山空港にも同種のコーナーを見かけていながら移動のため素通りしてしまったのだが、まさかここで体験出来るとは。早速蛇口をひねってグイっと飲んで喉スッキリ。2日間とも場内取材の一助になってくれた。

「蛇口をひねるとみかんジュースが出る!?」の都市伝説を再現したコーナーを発見 photo: Yuichiro Hosoda
わかってはいても、本当にみかんジュースが出てくると嬉しい photo: Yuichiro Hosoda


取材初日のお昼ご飯は常設食堂の「坊っちゃん食堂 三冠王」へ。競輪場だが野球にちなんだ店名が粋。「麺!丼!定食!の三冠王!」と威勢のいいフレーズも踊る。本場開催日以外にも営業している地元の人達にも親しまれるお店だそうで、事前に調べて「ぜひ行こう」と決めていた。

どれにしようかな…と迷っていると「暑いからこれがオススメですよ」と受付のお姉さんに促されるままに大会限定の「冷やしぶっかけうどん」をチョイス。事前調べによると鶏の唐揚げが美味しいとの評判。これを3個注文して、出来上がりを待つ。待っている間もスタッフのお兄さん達がポーズを取ってくれたので、カメラをパシャリ。ノリが良くて助かります!

まずは唐揚げを一口。これは…思った以上のジューシーさで最高!そしてここで冷やしぶっかけうどんを啜ると、口内に残る熱さと脂が流され、口を止めることなく再び唐揚げに挑めると言う構図。オススメを選んで正解。最後にお店の皆さんにお礼をお伝えしつつ、他のメニューに後ろ髪を引かれ「明日も来ようかな?」と思いつつその場を後に。東京ヤクルトスワローズの秋季キャンプ地だけに、ノリも味も令和の三冠王・村上宗隆級。ごちそうさまでした!

「坊っちゃん食堂 三冠王」本場非開催時も地元の人達の胃袋を満たす愛され食堂だ photo: Yuichiro Hosoda

ノリノリで撮影に応じてくださったスタッフのお二人 photo: Yuichiro Hosoda
涼を感じる冷やしぶっかけうどんと、ジューシーな唐揚げ。最高の組み合わせ photo: Yuichiro Hosoda


グルメバーガー日本一決定戦「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP in 松山オールスター競輪」も開催 photo: Yuichiro Hosoda
香川の「BAKE STUDIO OKAZAKI」をチョイス photo: Yuichiro Hosoda


佐世保に続き、ここでも美味しいバーガーをパクッ photo: Yuichiro Hosoda

夕暮れ時のレース前、少女がスタンド席へと応援に駆け出して行く photo: Yuichiro Hosoda

犬伏湧也が地元地区でGI初優勝 オールスター競輪[GI]

決勝のアナウンスが流れ、選手入場が宣言されると、メンバー中最多4名を決勝に送り込んだ地元・四国勢に大歓声が飛ぶ。発走機に9車が揃い、選手達がスタートを待つ。

その四国勢4車のうち、1番車の石原颯(香川)は、初日のオリオン賞こそ9着だったもののその後2、1着とし、準決勝も逃げ切って1着でここに。9番車・犬伏湧也(徳島)は準決勝3着で高松宮記念杯競輪に続いて連続のGI決勝進出、その番手で初制覇に狙いを定める。

そして残る2名は地元愛媛から。二次予選の2着以外は全て1着でここへ勝ち上がった4番車の松本貴治(愛媛)が、昨年の競輪祭以来の決勝で四国3番手。準決勝3着に入った佐々木豪(愛媛)は自身初のGI決勝進出を決め、6番車でしんがりを務める。

決勝に出場する9選手が第3レース終了後、バンクに並んだ photo: Yuichiro Hosoda

大型ビジョンに決勝となる第11レースのナンバーが映し出される photo: Yuichiro Hosoda
歓声を背に浴びながら選手達が入場 photo: Yuichiro Hosoda


2番車に入った眞杉匠(栃木)は、初日ドリームレースで落車に巻き込まれるも、ファン投票1位のプライドを背負い準決勝を1着で勝ち上がり。7月のGIIサマーナイトフェスティバルを制した5番車・吉田拓矢(茨城)を番手に風を切る。8番車の守澤太志(秋田)は、2024年同大会以来の決勝。関東勢に混じり、その3番手に。

単騎で戦うのは、3番車・古性優作(大阪)と7番車・清水裕友(山口)。古性は日本選手権競輪、高松宮記念杯競輪に続くGI 3連続優勝の期待がかかる。清水は3月開催、地元防府のGIIウィナーズカップ以来のビッグレース決勝となった。
オールスター競輪[GI]出走表
車番 選手名 級班
1 石原颯(香川) 117期 S1
2 眞杉匠(栃木) 113期 SS
3 古性優作(大阪) 100期 SS
4 松本貴治(愛媛) 111期 S1
5 吉田拓矢(茨城) 107期 SS
6 佐々木豪(愛媛) 109期 S1
7 清水裕友(山口) 105期 S1
8 守澤太志(秋田) 96期 S1
9 犬伏湧也(徳島) 119期 S1
号砲と歓声が重なり合う中スタートした決勝レース、一気に踏み上げてSを取りに行ったのは4番車の松本。遅れて単騎の清水と古性が追走していく。関東勢の前を任された眞杉はこの後ろに入り、守澤も後を追う。その外から上げて行ったのは残りの四国勢で、佐々木、犬伏、石原の順で先頭を行く松本に合流すべく車を上げていった。最後方からは吉田が1つ順番を上げて眞杉と守澤の間へ。

1周回を終える頃に石原が松本の前へ出ると、1コーナーに入って犬伏もその後ろ3番手へ。それと同時に佐々木が松本の後ろに収まると全体の動きが落ち着き、①石原―⑨犬伏―④松本―⑥佐々木、⑦清水、③古性、②眞杉―⑤吉田―⑧守澤の順に一列となった。

地元の松本貴治(愛媛)が、いの一番に飛び出していく photo: Yuichiro Hosoda

先頭の松本貴治(愛媛)に向かって、佐々木豪(愛媛)、犬伏湧也(徳島)、石原颯(香川)が合流して行く photo: Yuichiro Hosoda
1周目を終え、1番車・石原颯(香川)が松本貴治(愛媛)の前に収まる photo: Yuichiro Hosoda


1センターを過ぎ、9車が並び終える photo: Yuichiro Hosoda

青板周回に入るまではこのまま進むも、その2コーナーに差し掛かったところで眞杉が7番手から仕掛けを開始。ペダルを踏み込んで車を上げていく。これに合わせたのが古性で、外を行く眞杉と並走して身体をぶつけ合いながら、バックストレッチ半ばまで競り合った。

バックストレッチラインを過ぎると古性は競りを止め、眞杉が一旦隊列の先頭に。これに付いて行った吉田が、眞杉とともに内へ内へと古性と四国ラインにプレッシャーをかけていく。

そうして先頭を石原と眞杉の2車が突っ張り合い、2番手を犬伏、古性、吉田の3車が並走しながら4コーナーを抜ける。残り2周となったタイミングで先頭誘導員が外れると、眞杉が吉田と守澤を引き連れて再加速し、この3車が前へと出切る。

2番車・眞杉匠(栃木)と3番車・古性優作(大阪)がバックストレッチ半ばまで競り合い、眞杉が先頭に出る photo: Yuichiro Hosoda
眞杉匠(栃木)が、石原颯(香川)に圧をかけながら4コーナーを立ち上がる photo: Yuichiro Hosoda


残り2周の周回に入ると先頭誘導員が離れ、眞杉匠(栃木)が後方を確認しながら前を走る photo: Yuichiro Hosoda

これに釣られるように動いたのが、四国勢の後ろを固めていた松本と佐々木。しかし、古性がその間に入り、四国ラインを内と外、2車ずつに分断。最後方にいた単騎の清水もコーナーの大外から踏んで車を進めると、2コーナー出口で関東勢の後ろ4番手に収まった。

ここから打鐘が鳴り出すと、先頭の眞杉が今度は全開で駆け出す。続く吉田と守澤、清水がこれを追走。後方で見合っていた古性と石原が前4車との車間を大きく空け、先に古性が前に出て追走を開始。3-4コーナーを走る間は眞杉、吉田、守澤、清水、車間空いて古性と石原、そこからまた空く形で犬伏、松本、佐々木が追いかける展開に。

加速を始めた前の関東勢に、7番車の清水裕友(山口)が外から向かっていく photo: Yuichiro Hosoda

大きく後ろと車間を空け、関東3車と清水が逃げる photo: Yuichiro Hosoda

最終周回へと向かうホームストレッチで古性がわずかに抵抗を見せるも、石原がこれを内に追いやりながら抜き去り、犬伏も最終1コーナーでこれに追いついて2車で関東勢と清水を捲るべく踏み込んでいく。

2コーナーでは吉田が車を外に振るも、イエローライン付近に車を置いていた石原にタイミングが合わず不発。バックストレッチに入って眞杉と石原がそれぞれ速度を落とすと、吉田と犬伏がほぼ同時に番手発進。一瞬並走するも3コーナー入口で先頭に出たのは犬伏。吉田に続き守澤と清水もこれに追随する。

石原颯(香川)が古性優作(大阪)をかわし、逃げる関東勢と清水を追いかけながら最終周回へ photo: Yuichiro Hosoda

最終2コーナーを抜け、犬伏湧也(徳島)を連れた石原颯(香川)が吉田拓矢(茨城)に迫る photo: Yuichiro Hosoda
吉田拓矢(茨城)を捲った犬伏湧也(徳島)が3コーナーで先頭に立つ photo: Yuichiro Hosoda


最終コーナーを抜け、犬伏の番手を取った吉田が絶好の位置取りに見えたが、前を行く犬伏の脚は衰えず。ゴール直前に吉田が4分の3車身差まで追い上げるも届かず。犬伏湧也が右拳を突き上げて先頭フィニッシュ、初のGI優勝を地元地区で掴み取った。

犬伏のGI決勝進出は今回で8度目。何度も跳ね返された壁をついに突き破った犬伏は「石原がスピードを作ってくれたので、僕が1着に行けた」と、四国の一番手で駆けた石原を讃え、前に出た後は「誰も来ないでくれと思って、全開で踏んだ」とレースの最終局面を振り返った。

犬伏湧也(徳島)が先頭のまま最後の直線へ photo: Yuichiro Hosoda
犬伏湧也(徳島)が吉田拓矢(茨城)の逆転を許さず1着でフィニッシュ photo: Yuichiro Hosoda


右拳を突き上げて、オールスター競輪優勝を喜ぶ犬伏湧也(徳島) photo: Yuichiro Hosoda

四国勢にとっては犬伏の師匠である小倉竜二(徳島)による競輪祭以来、実に20年ぶりとなるGI制覇だ。犬伏が「夢のようでした。小倉さんの次に獲れて良かった」と喜ぶと、小倉も過去何度か破門にするほど厳しく接してきたと言う愛弟子の栄冠に「今回獲ったら逆破門させてもらいますと(犬伏が言っていた)。それで頑張ったんじゃないですかね、やっと一人になれると」と冗談めいたエピソードも交えて、感慨に浸った。

そして今回は自らの力でS級S班入りを決め、赤パンを履く。その最初の1戦となる年末のKEIRINグランプリへ向け「中四国勢を一人でも連れて行けるように」と新たな決意も滲ませていた。

道後温泉の名物である人力車に乗って表彰式に現れた犬伏湧也(徳島) photo: Yuichiro Hosoda

賞金ボードを掲げる犬伏湧也(徳島) photo: Yuichiro Hosoda
犬伏湧也(徳島)が経済産業大臣旗を手にする photo: Yuichiro Hosoda


表彰式後、愛弟子である犬伏湧也(徳島)の優勝を称える小倉竜二(徳島) photo: Yuichiro Hosoda
オールスター競輪[GI]結果
車番 選手名 級班 着差 上りタイム
1着 9 犬伏湧也(徳島) S1 10.8秒
2着 5 吉田拓矢(茨城) SS 3/4車身 11.0秒
3着 8 守澤太志(秋田) S1 2車身 10.9秒
4着 7 清水裕友(山口) S1 1車身1/2 11.0秒
5着 4 松本貴治(愛媛) S1 3車身 11.0秒
6着 6 佐々木豪(愛媛) S1 2車身 11.1秒
7着 3 古性優作(大阪) SS 5車身 11.8秒
8着 1 石原颯(香川) S1 3車身 12.4秒
9着 2 眞杉匠(栃木) SS 5車身 12.8秒

あなたの自転車見せてください 〜偉大な父を追い、頂点を目指す 市田龍生都編〜

26回目のバイクチェックは、市田龍生都(いちだ りゅうと)選手(福井)。偶然にも大会決勝と並んで師弟関係をクローズアップすることに。市田選手の父親は、市田佳寿浩(いちだ かずひろ)さん(福井、元76期)。GI寬仁親王牌やGIIサマーナイトフェスティバルを勝った名選手で、2018年に惜しまれながら引退。現在は競輪のレース解説や評論家として活躍している。市田選手は、父であり師匠でもある佳寿浩さんと同じキヨミヤザワのフレームを駆る。

父・佳寿浩さんと同じキヨミヤザワのフレームを駆る市田龍生都選手(福井) photo: Yuichiro Hosoda

市田選手は、その実績もすでに十分。中央大学在籍時、2022年の全日本大学対抗でチームスプリント、1kmTT、ケイリンを制覇すると、翌年の全日本トラックでは1kmTT男子エリートで優勝。日本競輪選手養成所に127期生として入り、突出した成績を修めて早期卒業すると、2025年1月にデビュー。日本代表として2月にはアジア選手権の1kmTTで金メダルを獲得、競輪では7月にS級2班まで駆け上がった。

佳寿浩さんは、自身の代名詞でもあった不死鳥のマークをフレームに入れており、息子の市田選手もその名にちなんだ龍のマークをダウンチューブに。これは「キヨミヤザワさんにフレームを相談させて頂いたところ、ご厚意でRyutoとドラゴンを入れてくださった」とのこと。

自らの名前とともに青龍が住まうダウンチューブ photo: Yuichiro Hosoda

天面が斜めになっている特徴的なフォーククラウンにエアロなフォークブレードが組み合わされている photo: Yuichiro Hosoda
Kiyoのモールドが入ったシートステー photo: Yuichiro Hosoda


今のフレームは乗り出して3〜4ヶ月ほど。毎回カラーリングを変える拘りを見せつつも、メインに据えるのはダークカラー。今回は佳寿浩さんが愛用していた市田オーロラブルーをロゴカラーにし、そこに自身が好きな色のうち黒をセレクトしている。

フレームのジオメトリーについては、基本的に佳寿浩さんのアドバイスを取り入れながら設定しているそうだが、BBのハンガー下がりには自分の拘りを入れている。レースを見て佳寿浩さんから「もっと上げた方がダッシュが効きやすいのでは」と言ったアドバイスをもらいつつ、自分がやりたい事も意識して63mmと言う数値に決めたそうだ。

ポジションについては「個人的にはあまりいじらないんですけど、師匠と相談してレースのダイジェストを見ながら「もしかしてこうなのでは」と言って変えたりはしています。練習で走ったものを煮詰めて競走で使うので、開催中いじる事はほとんどなく、出来るだけ感触を崩さないようにしています」と教えてくれた。

130mmの長いステムをセットする photo: Yuichiro Hosoda
ゴルフ業界で著名なIOMICが作るiX-Bトラックグリップ。独自のエラストマー素材がグリップ力を高める photo: Yuichiro Hosoda


55Tのチェーンリング photo: Yuichiro Hosoda
ブルーのHKKベルテックスチェーン、14Tコグ photo: Yuichiro Hosoda


クランク長は自転車を始めてから167.5mmで変わらず。ギアは練習等で試した中で、一番好感触だった55✕14T(倍数3.93)を採用。今のところはこれでしっくり来ているそうだが、まだ改善点はあり、「時間が出来たらもう少し煮詰める旅に出よう」と考えているそう。

サドルやペダルはこれと決めて長らく落ち着いていると言い、ホイールについても「特に珍しいタイプではないですよね」と認めるスタンダードな組み方で、スポークも前を結線し、後ろは結線なしとしている。

ブラックのカシマックス ファイブゴールド7 photo: Yuichiro Hosoda
MKS RX-1ペダルを足元に photo: Yuichiro Hosoda


前輪スポークはしっかりと結線し、剛性を高めている photo: Yuichiro Hosoda
前後タイヤともソーヨーRED RIIを使用 photo: Yuichiro Hosoda


ただし、路面に接する部分であるタイヤには試行錯誤の跡も。現在のタイヤは前後ともソーヨーRED RII。これは「色々試している段階ですけど、練習で試して調子が良かったので、今開催からこれにしています。ダッシュとかしやすいですし、トルクがかかる感じがあって良いと思います」と話す。

市田選手は今年7月に日本ナショナルチームから引退し、競輪に専念し始めたところ。当開催は最終日のS級選抜を1着で締めたが、自身の走り方に納得していない様子も見てとれた。今後も様々な試行を繰り返しながら、成長を続けていくだろう。取材では後ろに予定が控えているにもかかわらず、笑顔も交え快く対応してくださった。市田選手、ありがとうございました。

お願いしたポーズにも笑顔で応じてくださった市田龍生都選手(福井) photo: Yuichiro Hosoda

JKA協賛プレゼントキャンペーン第25弾
優勝選手サイン入りQUOカード

25回目となる公益財団法人 JKA協賛によるプレゼントキャンペーン。今回も応募フォームのアンケートにお答えいただいた方の中から抽選で、大会オリジナルQUOカードが当たります。フォームには、宛先に加えて任意で感想を入力するだけ。最短1分ほどで入力が完了します。

今回も大会限定QUOカード2枚1セットを5名様に。2枚のうち1枚は、今大会でGI初優勝を遂げた犬伏湧也選手の直筆サイン&日付入りです。奮ってご応募ください!

サインしたQUOカードを持ち、笑顔で撮影に応じてくれた犬伏湧也選手(徳島) photo: Yuichiro Hosoda

応募締切:2026年9月3日(木)

[1分で完了]応募フォームはこちら!

QUOカードは1枚あたり500円分となります。
ご応募は、お一人様1回限りとさせていただきます。複数回ご応募された場合は、抽選対象から除外となりますので、ご注意ください。
当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
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