2017年から始まり、第10回目を迎えたGII・ウィナーズカップ。2年前の川崎記念から始まったこの連載も、皆様のおかげでついに第30回、番外編も合わせると記事数では33本目を迎えることが出来ました。ありがとうございます。そんな節目となった山口県は防府競輪場の取材、本場の熱気を今回も惜しまずお伝えします。
過去幾度かのGII開催はあるものの、ウィナーズカップは初開催となる防府競輪場。新幹線では新山口駅か徳山駅にて山陽本線に乗り換え、防府駅で下車。そこからバスかタクシーで北にある天神山の麓へ向かうと、パンプトラックや遊技場を備えた防府のバンクへと到着する。

三方を山に囲まれた防府競輪場 photo: Yuichiro Hosoda

防府駅前のバス乗り場にはウィナーズカップの幟旗がはためいていた photo: Yuichiro Hosoda 
バンクより上にある駐車場からは瀬戸内海も臨める photo: Yuichiro Hosoda
前回の全日本選抜競輪で訪れた熊本競輪場と同じく、こちらも近年改修されたばかり。2024年10月にリニューアルしたバンクは、周長333mで、みなし直線42.5m、最大カントは34°41’09”となっている。
改修により軽くなったと言うのが選手達のバンク評だが、直線の短いサンサンバンクゆえ、早めの捲りが有効とされる。開設記念GIIIは「周防国府杯争奪戦」で、2018〜2023年まで地元の清水裕友選手(山口)が6連覇を遂げている。他者の記録は、2026年3月現在全て3連覇までとなっており、これは同一GIIIの連覇記録の中で、並ぶ者なき大記録だ。

駅からシャトルバスに乗ってきたら、その日の会場限りのグルメクーポン300円分がもらえた photo: Yuichiro Hosoda 
メインスタンドは東入場門から入ってすぐ目の前 photo: Yuichiro Hosoda

親子連れで賑わったKEIRINパーク photo: Yuichiro Hosoda
とりわけ、緩やかなウェーブのかかったパンプトラックは、子供達にとってスポーツ自転車の楽しみを知る、うってつけの場所だ。まだ重心移動で進むと言うところまでは行かず、時折波の谷間に引っかかりながらも頑張る子供達の姿に「この中から自転車競技を始める子が出てきたらいいな」と胸を熱くした。
そうして賑やかなパークやバンクから3コーナーの向こうにある斜面に目をやると、ヤギが。数えた限りで4頭。聞くと、以前より競輪場周辺の草を食べ、除草の役割を果たしてくれている子達なのだとか。確かに斜面などは草刈り機を持った人間がやるよりも危険が少ない。彼らにとっては食料も得られて一石二鳥。激しい競走が行われるバンクの頭上で、ノンビリと草を食むヤギ。何とも不思議なギャップが、心に癒やしをもたらしてくれる、かも?

ヤギ、いる! photo: Yuichiro Hosoda
そんな防府競輪場は、とにかく餅まきが大好き。朝から屋外ステージで餅まき、レース後のバンクで勝ち上がり選手インタビューが終わると餅まき、特別選手紹介で餅まきと、ひたすら餅を撒く。決勝後には屋外ステージで1万個もの餅を投げ入れる大餅まきもあるはずだったが、これは残念ながら雨天中止に。私もひと目見たかったビッグレースのフィナーレを飾る一大イベント、決勝レース前までその決断を迷った関係者の皆さんの無念さは、計り知れないものがある。次回こそはと願わずにいられない。

事あるごとに餅まき! photo: Yuichiro Hosoda

多くの子供達が跳び回っていた遊具場 photo: Yuichiro Hosoda 
日本競輪選手会山口支部では、地元選手の応援タオルを販売(清水裕友選手のタオルはすでに完売!)。撮影に応じてくれたお二人は、松本ちひろ選手と渡口まりあ選手 photo: Yuichiro Hosoda

最大ワット数を競うパワーマックスブース。地元選手が出した記録にチャレンジするとプレゼントも photo: Yuichiro Hosoda 
ゲーム好きな子達の人気を博していたVR競輪4D体験マシン photo: Yuichiro Hosoda

ミリオーレコーヒーロースターズ。こんなオシャカフェがなんと常設! photo: Yuichiro Hosoda
まずは準決勝がある21日の午後に訪れてみたのだが、長蛇の列でひとまず撤退。「美味しいコーヒーはそう簡単に飲めないのだ!」と気持ちを入れ直して翌日の最終日、開門直後にリトライ。すでに数名のお客さんが並んでいたが、これくらいなら後の取材にも影響なし、と列の後ろへ。
注文したのはコーヒーとキャラメルバナナホットサンド。香り高いスペシャルティーコーヒーに、程よい甘さと食感のサンドイッチを頬張って、充電完了。早く食べられて美味しい。我ながら絶妙の組み合わせだったかも?と独りごちながら、ガールズフレッシュクイーンの選手紹介に備え、バンクへと向かった。

コーヒーに合わせたキャラメルバナナホットサンドをモグモグ photo: Yuichiro Hosoda 
コーヒー豆やフィナンシェなどのお菓子も販売していた photo: Yuichiro Hosoda

21日はカレーフェスが併催。そこに出店していたウミノネコーヒー焙煎所でスペシャルティーコーヒーを発見 photo: Yuichiro Hosoda 
カレーパンは品切れ(残念!)のため、見覚えのある形のチョコクリームパンとブラジル産のスペシャルティーコーヒーを頂いた photo: Yuichiro Hosoda
昨年の伊東温泉開催ではナショナルチームの仲澤春香(福井)を下し、熊谷芽緯(岩手)が優勝。第8回目となる今年も126回生と128回生のうち、成績上位で本戦出場を決めた7名の選手が、出走表に名を連ねた。有力視されたのは、昨年の競輪祭女子王座戦で決勝進出を果たした大浦彩瑛(神奈川)。昨年11月に松阪、玉野と2度優勝するなど、直近4ヶ月の3連対率で9割を超える北岡マリア(石川)や、今年に入って2度の優勝を果たしている半田水晶(茨城)も先行力に勝り、注目された。
過去幾度かのGII開催はあるものの、ウィナーズカップは初開催となる防府競輪場。新幹線では新山口駅か徳山駅にて山陽本線に乗り換え、防府駅で下車。そこからバスかタクシーで北にある天神山の麓へ向かうと、パンプトラックや遊技場を備えた防府のバンクへと到着する。



前回の全日本選抜競輪で訪れた熊本競輪場と同じく、こちらも近年改修されたばかり。2024年10月にリニューアルしたバンクは、周長333mで、みなし直線42.5m、最大カントは34°41’09”となっている。
改修により軽くなったと言うのが選手達のバンク評だが、直線の短いサンサンバンクゆえ、早めの捲りが有効とされる。開設記念GIIIは「周防国府杯争奪戦」で、2018〜2023年まで地元の清水裕友選手(山口)が6連覇を遂げている。他者の記録は、2026年3月現在全て3連覇までとなっており、これは同一GIIIの連覇記録の中で、並ぶ者なき大記録だ。
餅まき大好き!ヤギもいる競輪場、防府
防府の入場口はハッキリとした門構えはなく、非常に開放的。その象徴的な存在が、入場してすぐ目の前に広がるKEIRINパーク。パンプトラックと遊技場が、元気いっぱいのキッズ達を出迎える。


とりわけ、緩やかなウェーブのかかったパンプトラックは、子供達にとってスポーツ自転車の楽しみを知る、うってつけの場所だ。まだ重心移動で進むと言うところまでは行かず、時折波の谷間に引っかかりながらも頑張る子供達の姿に「この中から自転車競技を始める子が出てきたらいいな」と胸を熱くした。
そうして賑やかなパークやバンクから3コーナーの向こうにある斜面に目をやると、ヤギが。数えた限りで4頭。聞くと、以前より競輪場周辺の草を食べ、除草の役割を果たしてくれている子達なのだとか。確かに斜面などは草刈り機を持った人間がやるよりも危険が少ない。彼らにとっては食料も得られて一石二鳥。激しい競走が行われるバンクの頭上で、ノンビリと草を食むヤギ。何とも不思議なギャップが、心に癒やしをもたらしてくれる、かも?

そんな防府競輪場は、とにかく餅まきが大好き。朝から屋外ステージで餅まき、レース後のバンクで勝ち上がり選手インタビューが終わると餅まき、特別選手紹介で餅まきと、ひたすら餅を撒く。決勝後には屋外ステージで1万個もの餅を投げ入れる大餅まきもあるはずだったが、これは残念ながら雨天中止に。私もひと目見たかったビッグレースのフィナーレを飾る一大イベント、決勝レース前までその決断を迷った関係者の皆さんの無念さは、計り知れないものがある。次回こそはと願わずにいられない。





スペシャルティーコーヒーが飲めるカフェ「ミリオーレ」
競輪場グルメは、久しぶりに私・細田の個人的趣味を反映させて頂き、コーヒーを。ここ防府のメインスタンド内の一角には常設のカフェ、「ミリオーレコーヒーロースターズ」がある。防府市内で2店舗を構えるこの店の3店舗目がここ。「ロースター」の名が示す通り、自家焙煎したシングルオリジンのスペシャルティーコーヒーが飲める。その日限りのキッチンカーではなく、常設なところが嬉しい。
まずは準決勝がある21日の午後に訪れてみたのだが、長蛇の列でひとまず撤退。「美味しいコーヒーはそう簡単に飲めないのだ!」と気持ちを入れ直して翌日の最終日、開門直後にリトライ。すでに数名のお客さんが並んでいたが、これくらいなら後の取材にも影響なし、と列の後ろへ。
注文したのはコーヒーとキャラメルバナナホットサンド。香り高いスペシャルティーコーヒーに、程よい甘さと食感のサンドイッチを頬張って、充電完了。早く食べられて美味しい。我ながら絶妙の組み合わせだったかも?と独りごちながら、ガールズフレッシュクイーンの選手紹介に備え、バンクへと向かった。




一発勝負の新人女王決定戦「ガールズフレッシュクイーン」
開催最終日のもう1つのメインレース、「ガールズフレッシュクイーン」。デビューから2年未満のガールズケイリンの選手が対象で、選考期間(前年7〜12月)中の競走成績により出場選手が決定される。昨年の伊東温泉開催ではナショナルチームの仲澤春香(福井)を下し、熊谷芽緯(岩手)が優勝。第8回目となる今年も126回生と128回生のうち、成績上位で本戦出場を決めた7名の選手が、出走表に名を連ねた。有力視されたのは、昨年の競輪祭女子王座戦で決勝進出を果たした大浦彩瑛(神奈川)。昨年11月に松阪、玉野と2度優勝するなど、直近4ヶ月の3連対率で9割を超える北岡マリア(石川)や、今年に入って2度の優勝を果たしている半田水晶(茨城)も先行力に勝り、注目された。
ガールズフレッシュクイーン 出走表
| 車番 | 選手名 | 期 | 級班 |
|---|---|---|---|
| 1 | 大浦彩瑛(神奈川) | 126期 | L1 |
| 2 | 北岡マリア(石川) | 128期 | L1 |
| 3 | 高木萌那(福岡) | 126期 | L1 |
| 4 | 半田水晶(茨城) | 128期 | L1 |
| 5 | 豊田美香(徳島) | 126期 | L1 |
| 6 | 中島瞳(埼玉) | 126期 | L1 |
| 7 | 岡田優歩(和歌山) | 128期 | L1 |
雨雲が迫りつつある第9レース、1番車の大浦彩瑛がSを獲ってガールズフレッシュクイーンが始まる。7番車の岡田優歩(和歌山)が外で位置を探りながら走るも、他者が譲ることなく序盤が展開。残り2周回に入る直線から車間を空けた、4番手の半田の前へと岡田がようやく収まる。
そこから半周。次第に車間を開きながら各車が展開。先頭誘導員が離れてジャンが鳴りだすと、最初にスパートしたのは、岡田の後ろにつけていた半田。これに連れて高木萌那(福岡)と豊田美香(徳島)も上昇していく。2センターで半田が大浦をかわして前へと出ると、スピードが乗り切った半田は直線で後方を一時3車身近くに引き離した。

1番車の大浦彩瑛(神奈川)がSを取りに行く photo: Yuichiro Hosoda 
岡田優歩(和歌山)が3-4番手あたりの外側に位置して周回していった photo: Yuichiro Hosoda

半田水晶(茨城)が逃げて最終周回へ photo: Yuichiro Hosoda
そして最終周回のバックストレッチに入ったところで、前を行く半田に追いついた大浦が捲り返すも、これに半田が抗って2車並んだまま最終の3コーナーへと突入。さらに大浦の後ろに居た北岡も2センターから外に車を出して徐々に前2人を捉えていき、直線では北岡、大蔵、半田の競り合いに。ここから抜け出した北岡が、後方から猛追してきた高木も1/4車輪振り切って、勝利もぎ取った。
レース後に北岡は「前々ならどの位置でもと考えていた。半田さんの仕掛けが早かったが、自分のかかりも良くて、タイミングを見る感じで最後は2センターから踏んで行った。自分が思ったより4コーナーで伸びて、最後は3番が外から伸びてきていたので差されたかなと思ったが、しっかり勝ちきれて良かったです」と振り返り、「まずはGI優勝することが一番の目標」と先を見据えつつ、今回の優勝を喜んだ。

最終4コーナー出口、大浦彩瑛(神奈川)の背後に北岡マリア(石川)が迫る photo: Yuichiro Hosoda 
北岡マリア(石川)が、高木萌那(福岡)を4分の1車輪振り切ってフィニッシュ photo: Yuichiro Hosoda

ハートマークを作って撮影に応じる北岡マリア(石川) photo: Yuichiro Hosoda

賞金ボードを掲げる北岡マリア(石川) photo: Yuichiro Hosoda
そこから半周。次第に車間を開きながら各車が展開。先頭誘導員が離れてジャンが鳴りだすと、最初にスパートしたのは、岡田の後ろにつけていた半田。これに連れて高木萌那(福岡)と豊田美香(徳島)も上昇していく。2センターで半田が大浦をかわして前へと出ると、スピードが乗り切った半田は直線で後方を一時3車身近くに引き離した。



そして最終周回のバックストレッチに入ったところで、前を行く半田に追いついた大浦が捲り返すも、これに半田が抗って2車並んだまま最終の3コーナーへと突入。さらに大浦の後ろに居た北岡も2センターから外に車を出して徐々に前2人を捉えていき、直線では北岡、大蔵、半田の競り合いに。ここから抜け出した北岡が、後方から猛追してきた高木も1/4車輪振り切って、勝利もぎ取った。
レース後に北岡は「前々ならどの位置でもと考えていた。半田さんの仕掛けが早かったが、自分のかかりも良くて、タイミングを見る感じで最後は2センターから踏んで行った。自分が思ったより4コーナーで伸びて、最後は3番が外から伸びてきていたので差されたかなと思ったが、しっかり勝ちきれて良かったです」と振り返り、「まずはGI優勝することが一番の目標」と先を見据えつつ、今回の優勝を喜んだ。




ガールズフレッシュクイーン 結果
| 着 | 車番 | 選手名 | 級班 | 着差 | 上りタイム |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 2 | 北岡マリア(石川) | L1 | 10.5秒 | |
| 2着 | 3 | 高木萌那(福岡) | L1 | 1/4車輪 | 10.4秒 |
| 3着 | 1 | 大浦彩瑛(神奈川) | L1 | 1/2車身 | 10.7秒 |
| 4着 | 4 | 半田水晶(茨城) | L1 | 3/4車身 | 10.8秒 |
| 5着 | 5 | 豊田美香(徳島) | L1 | 3/4車輪 | 10.4秒 |
| 6着 | 7 | 岡田優歩(和歌山) | L1 | 1車輪 | 10.4秒 |
| 7着 | 6 | 中島瞳(埼玉) | L1 | 3/4車輪 | 10.2秒 |
深谷知広が全GII制覇達成 ウィナーズカップ[GII]決勝
第10レースの頃からポツリポツリと降り出した雨は、徐々に雨足が強まり、決勝の第12レースが始まる頃には本降り。スタンドは傘を差す人々で埋まった。このウィナーズカップ出場条件の第一は、大会名が示す通り勝利数が多い選手で、選考期間に設定された前年7~12月の1着獲得回数が重視される。さらにFⅠ開催での決勝成績も加味されるため、そちらの成績が良い選手は有利に、競走がより激しいグレードレース出場が多い選手には不利となりやすいのも特徴だ。
そんな強者達が集った当開催の決勝に歩みを進めた9名。1番車に収まったのは、2日目から連勝で勝ち上がった地元の英雄・清水裕友。6番車の久米康平(徳島)を番手とし、中四国ラインを結成。2番車には昨年覇者の古性優作(大阪)が単騎で対抗。北日本から唯一決勝へ上がった4番車の菅田壱道(宮城)と、2024男子ケイリン世界王者の山崎賢人(長崎)も単騎で挑んだ。
南関東から進出したのは5番車の小原太樹(神奈川)と9番車の深谷知広(静岡)。両者外枠で「厳しいけど力を出し切りたい」と深谷が前で決戦へ。残る関東ライン、3番車の吉田拓矢(茨城)は当開催3連勝と好調ぶりを見せ、7番車・眞杉匠(栃木)の前で走ると宣言。定番となりつつある2人のタッグがここでも組まれ、決勝へと臨んだ。
ウィナーズカップ[GII]出走表
| 車番 | 選手名 | 期 | 級班 |
|---|---|---|---|
| 1 | 清水裕友(山口) | 105期 | S1 |
| 2 | 古性優作(大阪) | 100期 | SS |
| 3 | 吉田拓矢(茨城) | 107期 | SS |
| 4 | 菅田壱道(宮城) | 91期 | S1 |
| 5 | 小原太樹(神奈川) | 95期 | S1 |
| 6 | 久米康平(徳島) | 100期 | S1 |
| 7 | 眞杉匠(栃木) | 113期 | SS |
| 8 | 山崎賢人(長崎) | 111期 | S1 |
| 9 | 深谷知広(静岡) | 96期 | S1 |
スタートとともに出ていったのは、2番車・古性優作と5番車・小原太樹。ここで単騎の古性は無理せず車を下げ、前段で位置を探っていた久米も番手を下げていく。結果、小原がSを獲って深谷を待ち、1周目を終わる頃に先頭まで上がってきた深谷を小原が前へと迎え入れた。
やや遅れて2周目1-2コーナーにかけ、古性の後ろに居た吉田の後ろに眞杉が付き、関東ラインも位置取りを完了。菅田を間に挟んで、清水と久米の中四国ライン、山崎賢人が最後方を回る形に。これで並びは、⑤小原、⑨深谷、②古性、③吉田、⑦眞杉、④菅田、①清水、⑥久米、⑧山崎の順となり、序盤の周回をこなした。

5番車・小原太樹(神奈川)がS取りに駆け出す photo: Yuichiro Hosoda 
2周目に入る頃、小原太樹(神奈川)が深谷知広(静岡)を前に迎え入れる photo: Yuichiro Hosoda

2周目のバックストレッチで並びが整う photo: Yuichiro Hosoda
残り4周、バックストレッチを過ぎたあたりで7番手に居た清水が、久米ともに動き出す。ホームへ戻る頃には5番手・眞杉の横まで進出、残り3周のコーナーでは古性と車を並べて行った。再び隊列がバックに差し掛かると、腰を上げて清水が加速を開始。先頭に居た深谷の前に出たところで先頭誘導員が離れ、後ろの動きも活性化していく。
清水や古性が後ろを伺う中、外から捲りを見せたのは吉田と眞杉。清水はやや踏み込みながらも2人を前に出し、吉田が先頭で残り2周の赤板へと突入。一方、後方ではこの時点で6番手となっていた深谷が、前の古性との車間を2車身ほどに広げて仕掛けのタイミングを伺っていた。前方では4コーナーを抜けてホームストレッチへ入ると古性が清水の横まで上がり、最終周回へと入る。

青板の1コーナー、古性優作(大阪)の位置まで清水裕友(山口)が番手を上げていく photo: Yuichiro Hosoda

先頭誘導員が離れ、清水裕友(山口)が先頭に出る photo: Yuichiro Hosoda 
先頭に出た吉田拓矢(茨城)が、眞杉匠(栃木)を連れて残り2周回へと入る photo: Yuichiro Hosoda
そして、2コーナーで古性の動きを察知した眞杉が、これに競りかけながら番手捲りを放ち、古性の前進を止める。ほぼ同じタイミングで後方からは、「古性が仕掛けた所を見て、そこから」とレース後語った深谷が、勢いを増しながら上がりを見せ、2センターまでに眞杉の前に出切ってなお加速。後続を引き千切りながら直線へと身体を向けていく。直線後方では眞杉と清水がこれに追いすがるも、深谷はこれを置き去りに、2着の眞杉を3車身引き離してフィニッシュ。雨の防府で、深谷知広が勝者の中の勝者として輝いた。

最終周回2コーナー、古性優作(大阪)の進出を阻みながら眞杉匠(栃木)が番手発進。後方では深谷知広(静岡)も踏み上げを開始 photo: Yuichiro Hosoda

3コーナーで深谷知広(静岡)が先頭に立つ photo: Yuichiro Hosoda 
後続を引き離しながら深谷知広(静岡)が最後の直線へ photo: Yuichiro Hosoda

混戦模様の後続を千切って深谷知広(静岡)がウィナーズカップを制した photo: Yuichiro Hosoda
深谷のGII優勝は、2023年の共同通信社杯競輪以来、5度目。これで深谷は、2010年のヤンググランプリを皮切りに、現存する全てのGIIを制した選手となった。「平成の怪物」とも称された深谷だが、GI優勝となると2014年の寬仁親王牌以来遠ざかっている。
「小原さんが前を取ったのが全て。前を取れれば一番選択肢が増えるので」とラインに感謝すると、「3日間では考えられないくらい(今日は)力が入っていた」。決勝前までの準備は「リカバリーに気を使っていただけ」と語るも「気合は入っていた」と話した深谷。次節GIは「南関東勢にとっては特に重要」とする地元地区・平塚での日本選手権。「一人でも多く勝ち上がって、優勝争いしたい」と意気込みも語った。その豪脚で、次は12年ぶりのGI優勝を狙っていく。

トロフィーを手に、優勝を喜ぶ深谷知広(静岡) photo: Yuichiro Hosoda

頭上に賞金ボードを掲げる深谷知広(静岡) photo: Yuichiro Hosoda 
観客の声援に手を振りながら表彰式を去る深谷知広(静岡) photo: Yuichiro Hosoda
やや遅れて2周目1-2コーナーにかけ、古性の後ろに居た吉田の後ろに眞杉が付き、関東ラインも位置取りを完了。菅田を間に挟んで、清水と久米の中四国ライン、山崎賢人が最後方を回る形に。これで並びは、⑤小原、⑨深谷、②古性、③吉田、⑦眞杉、④菅田、①清水、⑥久米、⑧山崎の順となり、序盤の周回をこなした。



残り4周、バックストレッチを過ぎたあたりで7番手に居た清水が、久米ともに動き出す。ホームへ戻る頃には5番手・眞杉の横まで進出、残り3周のコーナーでは古性と車を並べて行った。再び隊列がバックに差し掛かると、腰を上げて清水が加速を開始。先頭に居た深谷の前に出たところで先頭誘導員が離れ、後ろの動きも活性化していく。
清水や古性が後ろを伺う中、外から捲りを見せたのは吉田と眞杉。清水はやや踏み込みながらも2人を前に出し、吉田が先頭で残り2周の赤板へと突入。一方、後方ではこの時点で6番手となっていた深谷が、前の古性との車間を2車身ほどに広げて仕掛けのタイミングを伺っていた。前方では4コーナーを抜けてホームストレッチへ入ると古性が清水の横まで上がり、最終周回へと入る。



そして、2コーナーで古性の動きを察知した眞杉が、これに競りかけながら番手捲りを放ち、古性の前進を止める。ほぼ同じタイミングで後方からは、「古性が仕掛けた所を見て、そこから」とレース後語った深谷が、勢いを増しながら上がりを見せ、2センターまでに眞杉の前に出切ってなお加速。後続を引き千切りながら直線へと身体を向けていく。直線後方では眞杉と清水がこれに追いすがるも、深谷はこれを置き去りに、2着の眞杉を3車身引き離してフィニッシュ。雨の防府で、深谷知広が勝者の中の勝者として輝いた。




深谷のGII優勝は、2023年の共同通信社杯競輪以来、5度目。これで深谷は、2010年のヤンググランプリを皮切りに、現存する全てのGIIを制した選手となった。「平成の怪物」とも称された深谷だが、GI優勝となると2014年の寬仁親王牌以来遠ざかっている。
「小原さんが前を取ったのが全て。前を取れれば一番選択肢が増えるので」とラインに感謝すると、「3日間では考えられないくらい(今日は)力が入っていた」。決勝前までの準備は「リカバリーに気を使っていただけ」と語るも「気合は入っていた」と話した深谷。次節GIは「南関東勢にとっては特に重要」とする地元地区・平塚での日本選手権。「一人でも多く勝ち上がって、優勝争いしたい」と意気込みも語った。その豪脚で、次は12年ぶりのGI優勝を狙っていく。



ウィナーズカップ[GII]結果
| 着 | 車番 | 選手名 | 級班 | 着差 | 上りタイム |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 9 | 深谷知広(静岡) | S1 | 9.3秒 | |
| 2着 | 7 | 眞杉匠(栃木) | SS | 3車身 | 9.6秒 |
| 3着 | 1 | 清水裕友(山口) | S1 | 1車身1/2 | 9.7秒 |
| 4着 | 2 | 古性優作(大阪) | SS | 1/2車身 | 9.8秒 |
| 5着 | 8 | 山崎賢人(長崎) | S1 | 3/4車輪 | 9.8秒 |
| 6着 | 5 | 小原太樹(神奈川) | S1 | 3/4車輪 | 9.6秒 |
| 7着 | 6 | 久米康平(徳島) | S1 | 1/4車輪 | 9.7秒 |
| 8着 | 4 | 菅田壱道(宮城) | S1 | 1/2車輪 | 9.5秒 |
| 9着 | 3 | 吉田拓矢(茨城) | SS | 大差 | 11.0秒 |
あなたの自転車見せてください 〜GI 3勝、熊本のスピードスター中川誠一郎編〜
このコーナーもついに20回目に到達。その記念すべき回を飾って頂いたのは、中川誠一郎選手(熊本)。昨年の寬仁親王牌で熊本勢に久しぶりにGI優勝をもたらした嘉永泰斗選手だが、その前の熊本所属のGIウィナーは、2019年の全日本選抜競輪を制した中川選手だ。もちろん実績はこれだけに留まらず、日本選手権競輪(2016)、高松宮記念杯競輪(2019)と合計3つのGIを制覇、2023年には通算500勝を遂げている。また、かつてトラック競技でもロンドン&リオ五輪代表に選出、2014年のアジア大会ではスプリントで金メダルを獲得するなど、大きな活躍を見せてきた。
中川選手のフレームは、前三角のブラックから後三角のパープルへと変化していくグラデーションが渋いマキノ。マキノにはかれこれ17〜18年程乗り続けていると言い、その前はサムソンやビバロに乗っていた時期もあったとか。「ビバロは結構好きだったんですけど(NJSから)なくなってから、マキノに落ち着きました」。今回使用したフレームは、まだ1年未満の使用年月だそうだ。
カラーリングについて聞くと「元々は紺色っぽい色を使ってたんですけど、そのうち黒になって。僕は紫が好きで、元々はヘッドマークやロゴを紫にしてたんですけど、紫色のステッカーがなくなってしまったので、どこに紫を入れようかな、と考えて、今のツートーンぽくしました」




拘りポイントはトップチューブが僅かにスローピングしていること。ホリゾンタルが基調の競輪用フレームとしては珍しい。その理由は「良くなる事しかない、と言われて、そこから。安定感と言うのもあるんですけど、シートポストがより出ていた方がカッコいいので(笑)」とビジュアル面も重視したことを照れながら教えてくれた。シートポストも突き出しが長くなることに伴って、ロングタイプの物に変更している。
ハンドル幅は360mm。「一番狭い物(340mm)も一度試したんですけど、このへん(脇や肩)が限界と言うか。前はもう少し広かったんですけど、狭い物が主流になってきたので」と空力特性も意識しながら今に至ったようだ。そのハンドルに嵌められていたのは、当コーナー初見参のアップドラフト製グリップ。グローブも同一メーカーで揃えており、セットでフィットするように作られているため、握った感触が非常に良いと言う。






ペダルにはMKS SUPREMEを奢るが「RX-1はちょっと力が逃げる感じがして。以前ROYAL NUEVOだったんですけど、SUPREMEの方がそれに近い感触なんですよ。Qファクターも若干これの方が遠いんですけど、でもRX-1より断然こっちの方が近いです」と説明してくれた。
中川選手は、2月に開催された地元・熊本でのGI・全日本選抜競輪では決勝レースを含めて先頭誘導員を務めており、バンクへ現れる度に出場選手と同等と思われるような声援を浴びた。最後にその事に触れると「誘導でも盛り上げられたので、やって良かったです。GI決勝での誘導はなかなかない事だと思って、それも経験してみようと引き受けました。GIの雰囲気を違う視点で味わえたのは、いい経験になりました」と振り返った。
当開催の中川選手は、予選で敗れ準決勝進出とはならなかったものの、3日目の一般戦で2着に入って翌日に繋ぐと、最終日のS級選抜ではラインの連結を割られた状況から盛り返し、1着で締めた。46歳となる今もなお、その脚は健在だ。中川選手、快く取材に応じてくださり、ありがとうございました。

JKA協賛プレゼントキャンペーン第20弾
優勝選手サイン入りクオカード
こちらも20回目となりました、公益財団法人 JKA協賛によるプレゼントキャンペーン。応募フォームにあるアンケートにお答えいただいた方の中から抽選で、大会オリジナルクオカード1枚(500円分)が5名様に当たります。今回もウィナーズカップを制した深谷知広選手の直筆サインと日付入り。奮ってご応募ください!(連載30回記念のお祝いメッセージもお待ちしております・笑)

※ご応募は、お一人様1回限りとさせていただきます。複数回ご応募された場合は、抽選対象から除外となりますので、ご注意ください。
※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
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