2025年の競輪総決算「KEIRINグランプリ」。12月30日(火)、会場となった平塚には25857人もの観衆が駆けつけ、スタンドを埋め尽くした。この回はレースそのものにフォーカス。膨れ上がった会場の熱気にも触れつつ、郡司浩平(神奈川)が制したレースを詳細にレポートしていく。記事後半には、熊本の松本秀之介選手が登場。親子三代にわたる競輪家族の話題も交えながら、自身のバイクについて話してもらった。

前2日よりさらに多くの人達が訪れた平塚競輪場。途切れることなく人々がスタンドへと向かって行った photo: Yuichiro Hosoda 
正門前のバス降車場。降りるとみんなスマホを構えて正門をパチリとして行く photo: Yuichiro Hosoda

KEIRIN、ヤング、ガールズグランプリ出場の25傑が正門裏側の壁一面にズラリ photo: Yuichiro Hosoda

正門横ののぼり旗は、その日のGP出場者のものに入れ替わって行った。28日(日)は、ヤンググランプリ出場者 photo: Yuichiro Hosoda 
29日(月)は、ガールズグランプリの選手達に入れ替わり photo: Yuichiro Hosoda

GPシリーズ最終日、KEIRINグランプリ出場選手が登場 photo: Yuichiro Hosoda
レースは、2022年に続く勝利を狙ったホームバンクの松井たちを振り切って、単騎一閃、2023年の日本選手権競輪を獲った時を思わせる捲りで山口拳矢(岐阜)が勝利した。残り1周半時点で6番手に付けていた山口は、自ら差を埋めてバックストレッチで先頭へ。最後は中野慎詞に1車身差を付ける圧勝だった。
「今日も迷いながらでしたが、ダメもとでいってみようと、しっかり自分から攻めていけました」と語る山口は、2024年にS級S班に在籍していたものの、その座を守れずS級1班に陥落。再起を誓った2025年は1月立川の鳳凰賞典レース、8月富山の瑞峰立山賞争奪戦と、2つの記念GIIIで優勝、締めくくりの寺内大吉記念杯でも優勝と巻き返した。2着は中野慎詞(岩手)、3着は守澤太志(秋田)だった。

中野慎詞(岩手)を封じた山口拳矢(岐阜)が寺内大吉記念杯競輪の決勝を制する photo: Yuichiro Hosoda 
地元で1番車として走った松井宏佑(神奈川)は5着。9番車守澤太志(秋田)が3着、4着に吉澤純平(茨城) photo: Yuichiro Hosoda

寺内大吉記念杯競輪のトロフィーを贈られ、ガッツポーズする山口拳矢(岐阜) photo: Yuichiro Hosoda
1番車は地元から唯一出場の郡司浩平(神奈川)。今年は特別競輪の優勝こそ手が届かなかったものの、地域各場の開設記念GIIIを6勝、年間では41もの勝利を重ねてここに車を並べた。
夏のオールスター競輪でGI初優勝を遂げた2番車・寺崎浩平(福井)は、近畿勢の前を務める。その番手に付くのは、7番車・脇本雄太。今年はGIを2勝、グランプリスラムも達成したが、寬仁親王牌開催中の練習時に左肘を負傷。以降を休場して回復に務め、ここに間に合わせた。

ヤンググランプリ終了後、敢闘門の前に並んだKEIRINグランプリ出場選手9名 photo: Yuichiro Hosoda
昨年のGP覇者・古性優作(大阪)は、今年初めて1番車以外での出走。GI優勝はないがGIIウィナーズカップを制し、賞金ランキング1位でGP出場を決め、9番車に。近畿の3番手。近畿4番手はGII共同通信社杯競輪を9月に勝ち、4番車に収まった南修二。44歳のベテランが初のグランプリを平常心で挑む。
関東は、馴染みの2人がここでも連携。GIIサマーナイトフェスティバルや西武園GIIIゴールド・ウィング賞を勝った3番車・眞杉匠(栃木)の後ろに、日本選手権競輪覇者で、サマーナイトでも眞杉とワンツーを決めた5番車・吉田拓矢(茨城)が付く。
6番車には阿部拓真(宮城)。新田祐大(福島)から「自分がいいと思った選択が一番」とアドバイスを受け「北日本を盛り上げていく中で、自分でやるのかいいんじゃないか」と単騎選択。
寬仁親王牌を制した8番車の嘉永泰斗(熊本)も単騎。今年後半から徐々に調子を上げ、グランプリへと歩を進めた。






3日間をかけ争われた「寺内大吉記念杯競輪」は山口拳矢が優勝
一発勝負の3つのグランプリの他に、3日間通してこの開催を盛り上げたのは、S級シリーズのFI戦「寺内大吉記念杯競輪」。その決勝がKEIRINグランプリ直前の第10レースに行われた。2022年の平塚では地元の松井宏佑(神奈川)が優勝、2023年は小林泰正(群馬)、2024年は伊藤颯馬(沖縄)が制している。レースは、2022年に続く勝利を狙ったホームバンクの松井たちを振り切って、単騎一閃、2023年の日本選手権競輪を獲った時を思わせる捲りで山口拳矢(岐阜)が勝利した。残り1周半時点で6番手に付けていた山口は、自ら差を埋めてバックストレッチで先頭へ。最後は中野慎詞に1車身差を付ける圧勝だった。
「今日も迷いながらでしたが、ダメもとでいってみようと、しっかり自分から攻めていけました」と語る山口は、2024年にS級S班に在籍していたものの、その座を守れずS級1班に陥落。再起を誓った2025年は1月立川の鳳凰賞典レース、8月富山の瑞峰立山賞争奪戦と、2つの記念GIIIで優勝、締めくくりの寺内大吉記念杯でも優勝と巻き返した。2着は中野慎詞(岩手)、3着は守澤太志(秋田)だった。



地元で郡司浩平が悲願の初制覇 KEIRINグランプリ[GP]
さあ、グランプリのレポートに移ろう。12月19日の共同記者会見の時には決まっていなかった各車の並びだが、レース前々日の28日の会見で明らかになった。近畿は4車が結束し、阿部拓真(宮城)が単騎を選択して関東は2車となった。1番車は地元から唯一出場の郡司浩平(神奈川)。今年は特別競輪の優勝こそ手が届かなかったものの、地域各場の開設記念GIIIを6勝、年間では41もの勝利を重ねてここに車を並べた。
夏のオールスター競輪でGI初優勝を遂げた2番車・寺崎浩平(福井)は、近畿勢の前を務める。その番手に付くのは、7番車・脇本雄太。今年はGIを2勝、グランプリスラムも達成したが、寬仁親王牌開催中の練習時に左肘を負傷。以降を休場して回復に務め、ここに間に合わせた。

昨年のGP覇者・古性優作(大阪)は、今年初めて1番車以外での出走。GI優勝はないがGIIウィナーズカップを制し、賞金ランキング1位でGP出場を決め、9番車に。近畿の3番手。近畿4番手はGII共同通信社杯競輪を9月に勝ち、4番車に収まった南修二。44歳のベテランが初のグランプリを平常心で挑む。
関東は、馴染みの2人がここでも連携。GIIサマーナイトフェスティバルや西武園GIIIゴールド・ウィング賞を勝った3番車・眞杉匠(栃木)の後ろに、日本選手権競輪覇者で、サマーナイトでも眞杉とワンツーを決めた5番車・吉田拓矢(茨城)が付く。
6番車には阿部拓真(宮城)。新田祐大(福島)から「自分がいいと思った選択が一番」とアドバイスを受け「北日本を盛り上げていく中で、自分でやるのかいいんじゃないか」と単騎選択。
寬仁親王牌を制した8番車の嘉永泰斗(熊本)も単騎。今年後半から徐々に調子を上げ、グランプリへと歩を進めた。
KEIRINグランプリ[GP]出走表
| 車番 | 選手名 | 期 | 級班 |
|---|---|---|---|
| 1 | 郡司浩平(神奈川) | 99期 | SS |
| 2 | 寺崎浩平(福井) | 117期 | SS |
| 3 | 眞杉匠(栃木) | 113期 | SS |
| 4 | 南修二(大阪) | 88期 | SS |
| 5 | 吉田拓矢(茨城) | 107期 | SS |
| 6 | 阿部拓真(宮城) | 107期 | SS |
| 7 | 脇本雄太(福井) | 94期 | SS |
| 8 | 嘉永泰斗(熊本) | 113期 | SS |
| 9 | 古性優作(大阪) | 100期 | SS |
車券の投票締切時刻が近付き、満員の観客で埋まったスタンドから手拍子が湧き上がる。投票が締め切られるとしばしの静寂が訪れた後、大型スクリーンにカウントダウン映像が流れ、バックストレッチ内側の芝生からは炎の柱が吹き出す。大歓声とともに2025年の競輪界を牽引してきた9名が、その名をコールされながらバンクに登場した。

照明塔に光が灯る photo: Yuichiro Hosoda 
メインスタンドを埋め尽くした観衆が手拍子で盛り上げる photo: Yuichiro Hosoda

大型スクリーンにKEIRINグランプリのカウントダウンムービーが映し出される photo: Yuichiro Hosoda 
湘南バンクが、3日間を通じて最大の火力でKEIRINグランプリ出場選手達を出迎える photo: Yuichiro Hosoda

眞杉、寺崎、郡司がユニフォームを整える photo: Yuichiro Hosoda
会場のボルテージが最高潮となる中、号砲とともに各車発走。9番車の古性優作が我先に飛び出し、前を取った。その後ろに同地区の寺崎と南が続き、1番車の郡司はこれを見やりながら車を下げて4番手、阿部がその後ろを取って5番手に。ここから車間を大きく開いて吉田が追走、嘉永と眞杉の2名も吉田との間を空けてゆっくりと上っていく。最後方にはさらに離れて脇本。
後方各車が徐々に車間を詰めながら周り、3〜4コーナーと走るうちに1つの集団を形成。脇本は寺崎の番手に、眞杉は吉田の前にと収まりながらホームストレッチを過ぎ、2周目に入っていった。最終的な並びは1センター付近で決まり、②寺崎―⑦脇本―⑨古性―④南、①郡司、⑥阿部、③眞杉―⑤吉田、⑧嘉永の順で周回をこなした。

発走直後、9番車の古性優作(大阪)が踏み込んで車を内へ被せていく photo: Yuichiro Hosoda

最初のコーナーで、古性優作(大阪)から5番手の阿部拓真(宮城)までは等間隔に並ぶ。離れた位置で吉田拓矢(茨城)が追走 photo: Yuichiro Hosoda 
1周目を終え、脇本雄太(福井)が寺崎浩平(福井)の番手に収まる photo: Yuichiro Hosoda

2周目の1センターに差し掛かり、並びが完全に整う photo: Yuichiro Hosoda
残り3周となる青板周回のバックストレッチ終盤に差し掛かると、7番手にいた眞杉が、吉田を連れてゆっくりと上って行く。4コーナーで脇本の横に眞杉が迫ると、先頭の寺崎が振り向いてこれを警戒。外に車を振りながら眞杉を牽制。両者はホームストレッチで激しく肩をぶつけ合いながら、赤板周回へと入っていく。
コーナーに入って眞杉は車を1つ下げて脇本と併走、近畿勢の分断を図る。脇本もこれに抵抗するが、ここは眞杉も譲らず、ジャンが鳴る中、4コーナーまでこの争いは続いた。しかし脇本の抵抗もここまでで、内圏線を割りながら後退し始め、眞杉が寺崎と古性の間に割って入った。眞杉から離れずに走っていた吉田も古性の横に。

青板周回、力走橋の向こうでレースが動き出す photo: Yuichiro Hosoda

眞杉匠(栃木)と寺崎浩平(福井)が激しく突っ張り合いながら、残り2周へと突入していく photo: Yuichiro Hosoda
近畿対関東の主導権争いを前に見ながら、後方から最終ホームの直線で一気に仕掛けて行ったのは、単騎の嘉永。猛烈な勢いで前を捲っていくと、2コーナーを出る頃には先頭に躍り出た。
この間に眞杉は内から横に上げて来た古性もブロック。近畿ラインはここで完全に崩壊、バックストレッチに入って寺崎とともに近畿勢と激しく争った眞杉も後退すると、それと入れ替わるように嘉永を追って捲り上げて来た郡司と阿部の単騎勢が吉田を追い抜いて嘉永の後ろに着けた。

4コーナー出口、眞杉匠(栃木)がついに脇本雄太(福井)から寺崎浩平(福井)の番手を奪う photo: Yuichiro Hosoda

眞杉匠(栃木)が内から進出しようとした古性優作(大阪)の行く手を阻む。外から捲った嘉永泰斗(熊本)はここで先頭に立つ photo: Yuichiro Hosoda
嘉永の捲りに乗った郡司は「自分も押し出されるような感じで外へ持ち出せた」とさらなる加速を見せ、3コーナーで勢いが止まった嘉永を捉えて先頭に。番手追走の阿部がこれに食らいつくも「すでに一杯だった」と言う脚は、力強く踏み続ける郡司を捉えるには至らず、1/2車身差まで詰め寄ったところでフィニッシュ。郡司浩平が悲願のグランプリ制覇を、6度目の挑戦にして成し遂げた。外から追い上げた吉田は3着、近畿勢で唯一前に残った南が4着に入った。
各選手が力を尽くしたこのレースの中でも、7着に敗れてなお評価したいのは、眞杉匠。果敢に近畿勢と競り合ってレースを動かした姿は、競輪が決して勝ち負けだけでは語れない世界だと言うことを、身を持って示した。

嘉永泰斗(熊本)の捲りに乗った郡司浩平(神奈川)が、バックストレッチで踏み上げていく photo: Yuichiro Hosoda

郡司浩平(神奈川)が先頭で、レースは最後の直線へ photo: Yuichiro Hosoda 
阿部拓真(宮城)と吉田拓矢(茨城)の追撃を許さず、郡司浩平(神奈川)がKEIRINグランプリを制覇した photo: Yuichiro Hosoda

勝利の雄叫びを上げながら、右拳を突き上げる郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda
南関東の選手達による胴上げの後、涙を拭う姿も魅せた郡司。過去2度の平塚グランプリに敗れて「悔しい日々を過ごした」と話し、「またこうしてチャンスをもらって、皆さんの前で優勝出来て嬉しい」と3度目の正直で掴んだ栄冠を喜んだ。単騎で臨んだ事にふれると「ここ1ヶ月寂しい気持ちで練習に励んだんですけども、(たくさんの応援をもらい)こうやって最後、一人じゃないんだなと感じられて1着を取れた」と感謝した。
勝負所の動きについては「嘉永くんが見えてからは焦って自分も前へ踏んで、でも思った以上に車の出も良かったので、本当に最後まで一生懸命踏んだ。(仕掛けとしては)自分の中でちょっとタイミングが遅くなってしまって、誰かにまた張られたら厳しいなと思ったんですけど、うまく余裕を持って走れていた」と話した。
郡司は、大会翌日の大晦日から練習を再開したと言う。休むことなく貪欲に鍛錬と挑戦を続けるその姿勢が、グランプリ制覇へと結実したのは間違いない。

「1番!」郡司浩平(神奈川)がスタンドに向け、KEIRINグランプリ制覇の喜びを表す photo: Yuichiro Hosoda

ギッシリと詰めかけたメインスタンドの観衆に郡司浩平(神奈川)が手を振る photo: Yuichiro Hosoda

郡司浩平(神奈川)が、共に闘ったバイクを頭上に掲げる photo: Yuichiro Hosoda

優勝杯を手に、郡司浩平(神奈川)がガッツポーズ photo: Yuichiro Hosoda 
賞金ボードを掲げる郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda

打ち上がる花火に呼応して天高く指差す郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda

南関東の仲間たちが郡司浩平(神奈川)を胴上げ photo: Yuichiro Hosoda





会場のボルテージが最高潮となる中、号砲とともに各車発走。9番車の古性優作が我先に飛び出し、前を取った。その後ろに同地区の寺崎と南が続き、1番車の郡司はこれを見やりながら車を下げて4番手、阿部がその後ろを取って5番手に。ここから車間を大きく開いて吉田が追走、嘉永と眞杉の2名も吉田との間を空けてゆっくりと上っていく。最後方にはさらに離れて脇本。
後方各車が徐々に車間を詰めながら周り、3〜4コーナーと走るうちに1つの集団を形成。脇本は寺崎の番手に、眞杉は吉田の前にと収まりながらホームストレッチを過ぎ、2周目に入っていった。最終的な並びは1センター付近で決まり、②寺崎―⑦脇本―⑨古性―④南、①郡司、⑥阿部、③眞杉―⑤吉田、⑧嘉永の順で周回をこなした。




残り3周となる青板周回のバックストレッチ終盤に差し掛かると、7番手にいた眞杉が、吉田を連れてゆっくりと上って行く。4コーナーで脇本の横に眞杉が迫ると、先頭の寺崎が振り向いてこれを警戒。外に車を振りながら眞杉を牽制。両者はホームストレッチで激しく肩をぶつけ合いながら、赤板周回へと入っていく。
コーナーに入って眞杉は車を1つ下げて脇本と併走、近畿勢の分断を図る。脇本もこれに抵抗するが、ここは眞杉も譲らず、ジャンが鳴る中、4コーナーまでこの争いは続いた。しかし脇本の抵抗もここまでで、内圏線を割りながら後退し始め、眞杉が寺崎と古性の間に割って入った。眞杉から離れずに走っていた吉田も古性の横に。


近畿対関東の主導権争いを前に見ながら、後方から最終ホームの直線で一気に仕掛けて行ったのは、単騎の嘉永。猛烈な勢いで前を捲っていくと、2コーナーを出る頃には先頭に躍り出た。
この間に眞杉は内から横に上げて来た古性もブロック。近畿ラインはここで完全に崩壊、バックストレッチに入って寺崎とともに近畿勢と激しく争った眞杉も後退すると、それと入れ替わるように嘉永を追って捲り上げて来た郡司と阿部の単騎勢が吉田を追い抜いて嘉永の後ろに着けた。


嘉永の捲りに乗った郡司は「自分も押し出されるような感じで外へ持ち出せた」とさらなる加速を見せ、3コーナーで勢いが止まった嘉永を捉えて先頭に。番手追走の阿部がこれに食らいつくも「すでに一杯だった」と言う脚は、力強く踏み続ける郡司を捉えるには至らず、1/2車身差まで詰め寄ったところでフィニッシュ。郡司浩平が悲願のグランプリ制覇を、6度目の挑戦にして成し遂げた。外から追い上げた吉田は3着、近畿勢で唯一前に残った南が4着に入った。
各選手が力を尽くしたこのレースの中でも、7着に敗れてなお評価したいのは、眞杉匠。果敢に近畿勢と競り合ってレースを動かした姿は、競輪が決して勝ち負けだけでは語れない世界だと言うことを、身を持って示した。




南関東の選手達による胴上げの後、涙を拭う姿も魅せた郡司。過去2度の平塚グランプリに敗れて「悔しい日々を過ごした」と話し、「またこうしてチャンスをもらって、皆さんの前で優勝出来て嬉しい」と3度目の正直で掴んだ栄冠を喜んだ。単騎で臨んだ事にふれると「ここ1ヶ月寂しい気持ちで練習に励んだんですけども、(たくさんの応援をもらい)こうやって最後、一人じゃないんだなと感じられて1着を取れた」と感謝した。
勝負所の動きについては「嘉永くんが見えてからは焦って自分も前へ踏んで、でも思った以上に車の出も良かったので、本当に最後まで一生懸命踏んだ。(仕掛けとしては)自分の中でちょっとタイミングが遅くなってしまって、誰かにまた張られたら厳しいなと思ったんですけど、うまく余裕を持って走れていた」と話した。
郡司は、大会翌日の大晦日から練習を再開したと言う。休むことなく貪欲に鍛錬と挑戦を続けるその姿勢が、グランプリ制覇へと結実したのは間違いない。







KEIRINグランプリ[GP]結果
| 着 | 車番 | 選手名 | 級班 | 着差 | 上りタイム |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 1 | 郡司浩平(神奈川) | SS | 11.3 | |
| 2着 | 6 | 阿部拓真(宮城) | SS | 1/2車身 | 11.2 |
| 3着 | 5 | 吉田拓矢(茨城) | SS | 1/2車輪 | 11.2 |
| 4着 | 4 | 南修二(大阪) | SS | 1車身 | 11.2 |
| 5着 | 8 | 嘉永泰斗(熊本) | SS | 1車身1/2 | 11.6 |
| 6着 | 9 | 古性優作(大阪) | SS | 7車身 | 11.9 |
| 7着 | 3 | 眞杉匠(栃木) | SS | 2車身 | 12.0 |
| 8着 | 2 | 寺崎浩平(福井) | SS | 1/2車輪 | 12.2 |
| 9着 | 7 | 脇本雄太(福井) | SS | 大差 | 13.1 |
あなたの自転車見せてください 〜三代にわたり競輪の系譜を紡ぐ、松本秀之介編〜
当コーナー第18回目にお迎えしたのは、25歳という若さながら通算182勝を挙げ、この日第3レースに出走した松本秀之介選手(117期、熊本)。そのバイクは、シルバーポリッシュにブルーとパープルのグラデーションが映えるブリヂストン特注の競技専用モデル。気に入って1年以上乗っているというフレームは、今年落車してついたという凹みや、塗装の剥がれも刻まれた歴戦の相棒だ。

「デビューする時に見かけたカッコいいバイクを真似て、色を変えつつ似たような塗り分けで作ってもらいました。色味はバッチリ自分の好みです。明るすぎるよりも、少し暗めの色が良いかなと思ったんですが、他の人と被らないこともあって気に入っていますね。」と言う。
様々なビルダーのバイクを乗り継ぐ選手もいるが、松本選手は競輪学校(現:日本競輪選手養成所)時代からブリヂストン一択。「これまでハンガー下がりを変えたり、シートステー長を変更したり、サイズは同じままパイプを変えたりしましたが、デビューから大きくバイクの方向性は変えていません。重いギアを踏み倒すよりは軽いギアを回す走り方で、脚質的には後半に粘るタイプ。フレームの乗り味もそれに合わせて工夫しています。」愛着あるフレームだが、さすがに傷が目立ってきたため、現在は新しいフレームの到着待ちだそうだ。





ギア比は51✕13Tで、スタンダードな3.92とする。「ギアは少し重たいかな、と思うんですが、これ以上ギア比を下げちゃうとG1レースではついていけない。そこはトレーニングを積んでパワーを付けるしか無いですね」と笑う。クランクは競輪選手だったお父様に選んでもらった頃からずっと167.5mmだという。
実は松本選手、弟の秀之慎選手(121期)と共に、お父様の松本秀浩さん(45期・引退)を師匠とし、おじいさんに加えて、おばあさんも1949〜64年に開催されていた初期女子競輪の選手だったと言う、家族で三代目の競輪選手。「ばあちゃんには、僕のお父さんがまだお腹の中にいる時に、引退レースで優勝して帰ってきたっていう逸話もあって(笑)強かったし、良い根性していたみたいですね」と微笑んだ。






今年前半戦は好調だった松本選手だが、今年後半は落車や怪我でコンディションをガクッと下げてしまったと言う。「年明けすぐにレースが詰まっているので、まず連戦をこなしてから身体のケアをして調子を整えて、それまで以上の結果を残していきたい」と来年の意気込みを話してくれた。松本選手、貴重なお話をありがとうございました。

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※前回のヤング&ガールズグランプリ特集と今回は、同じキャンペーンとなります。重複応募にご注意ください。
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提供:公益財団法人 JKA text: So Isobe, Yuichiro Hosoda / photo: Yuichiro Hosoda