豊富な在庫と商品量 スポーツバイクなら何でも揃う名古屋市北区の住宅街にあるプロショップ
名古屋周辺には、歴史のあるショップや、大規模のサイクルプロショップが他のエリアと比較してとても多いように感じる。今回取材を行った「ワタキ商工 ニコー製作所」も例外では無く、創業1921年という長い歴史を持つ大型サイクルショップだ。
ニコー製作所が店舗を構えるのは名古屋駅から地下鉄を乗り継いだ、黒川駅から徒歩およそ10分の場所。住宅街の中を進んだ先にショップはある。4代目を務める爽やかスマイルの店長・吉田幸司さんが迎えてくれた。「かつてはオートバイ工場だったというずっと昔からこの場所ですね。建物を直したり、増築を続けながらやってきました」というショップは3つの建物からなり、販売・メカニックブースは120〜130㎡と広い。ちなみに駐車場は24台ぶんを常備し、クルマでの来店にも万全に対応する。
店内にはロードレーサーを中心としておよそ250台、多い時ではおよそ350台の展示車がディスプレイされる。取材時には最新モデルの展示車が入荷しており、聞けば「なるべくお客様に「旬」のものをスピーディーにお渡しできるような体制を整えています。」と幸司さん。ロード中心ながらクロスバイクやMTB、パーツ類も非常に在庫量が多く、全て巡るには丸一日がかりになるだろう。宝探しのように楽しむこともできるショップだ。
「ワタキ商工 ニコー製作所」という、一瞬工務店かと思ってしまうような店舗名は、その昔、オリジナルブランドのオートバイ製作を行っていたことに由来する。幸司さんは小さい頃から祖父(現会長)が溶接作業する姿を見てきたそうだ。そう言われてみると、建物には何となく、作業場だった時の雰囲気を感じ取れる。
ニコー製作所が店舗を構えるのは名古屋駅から地下鉄を乗り継いだ、黒川駅から徒歩およそ10分の場所。住宅街の中を進んだ先にショップはある。4代目を務める爽やかスマイルの店長・吉田幸司さんが迎えてくれた。「かつてはオートバイ工場だったというずっと昔からこの場所ですね。建物を直したり、増築を続けながらやってきました」というショップは3つの建物からなり、販売・メカニックブースは120〜130㎡と広い。ちなみに駐車場は24台ぶんを常備し、クルマでの来店にも万全に対応する。
店内にはロードレーサーを中心としておよそ250台、多い時ではおよそ350台の展示車がディスプレイされる。取材時には最新モデルの展示車が入荷しており、聞けば「なるべくお客様に「旬」のものをスピーディーにお渡しできるような体制を整えています。」と幸司さん。ロード中心ながらクロスバイクやMTB、パーツ類も非常に在庫量が多く、全て巡るには丸一日がかりになるだろう。宝探しのように楽しむこともできるショップだ。
「ワタキ商工 ニコー製作所」という、一瞬工務店かと思ってしまうような店舗名は、その昔、オリジナルブランドのオートバイ製作を行っていたことに由来する。幸司さんは小さい頃から祖父(現会長)が溶接作業する姿を見てきたそうだ。そう言われてみると、建物には何となく、作業場だった時の雰囲気を感じ取れる。
歴史あるお店というと、頑固な店というイメージがあるが、ニコー製作所はそんなステレオタイプに当てはまらないショップだ。働いているスタッフは幸司さんを含めて若く、店内にはポップな音楽が流れている。
「歴史がありつつも、それにこだわる訳ではありません。どんどんと新しいものを取り込む柔軟性を大事にしていますよ。」と幸司さんは語る。昔から家族で経営を行ってきたが、スタッフが増えたのは近年のこと。親身な対応は昔から一貫しており、これからも変えないそうだ。前述した「柔軟性」も、この部分に繋がることだろう。
ニコー製作所は、初心者からコアなサイクリストにまで対応できるお店作りを行っている。だが、一番大切にしているのは、これから始めたい、そして乗り始めたばかりのビギナー。仲間内で集って楽しむお店ではなく、初心者さんが気軽に入店しやすい雰囲気づくりに気を使っているという。
「例えば僕が別の趣味をはじめようとして、専門ショップに行ったとします。でも常連さんがたむろっていると、"ちょっとな…"と二の足を踏んでしまいます。外へ出ればすぐに気づきますが、当事者になるとなかなか気づきにくいこと。常に外から見た時のことを意識していますね」と幸司さん。自身もすぐに家業に就いた訳ではなく、一般企業で仕事を経験してから入社したそう。常に"外側から見た時"に注意を払うのは、そういった経験があるからこそだろう。「僕もまだまだ勉強中の身ですから」と笑う。
「歴史がありつつも、それにこだわる訳ではありません。どんどんと新しいものを取り込む柔軟性を大事にしていますよ。」と幸司さんは語る。昔から家族で経営を行ってきたが、スタッフが増えたのは近年のこと。親身な対応は昔から一貫しており、これからも変えないそうだ。前述した「柔軟性」も、この部分に繋がることだろう。
ニコー製作所は、初心者からコアなサイクリストにまで対応できるお店作りを行っている。だが、一番大切にしているのは、これから始めたい、そして乗り始めたばかりのビギナー。仲間内で集って楽しむお店ではなく、初心者さんが気軽に入店しやすい雰囲気づくりに気を使っているという。
「例えば僕が別の趣味をはじめようとして、専門ショップに行ったとします。でも常連さんがたむろっていると、"ちょっとな…"と二の足を踏んでしまいます。外へ出ればすぐに気づきますが、当事者になるとなかなか気づきにくいこと。常に外から見た時のことを意識していますね」と幸司さん。自身もすぐに家業に就いた訳ではなく、一般企業で仕事を経験してから入社したそう。常に"外側から見た時"に注意を払うのは、そういった経験があるからこそだろう。「僕もまだまだ勉強中の身ですから」と笑う。
続いて幸司さんに、メカや整備面に関する心得を聞いた。「自分が乗って、嫌だなと思うバイクは絶対に売らないこと。つまり少しでも何か不満があれば調整し、妥協点を安易に求めないんです」。にこやかに対応してくれた幸司さんだが、整備面に関する話となると時折真剣な表情がのぞく。曰く、"安価なコンポーネントがついているから変速が悪いのはしょうがない"と捉えるのではなく、できる限り最大限の性能を発揮させたい、と。
商品の在庫や展示台数の多さのほか、持ち込み修理の依頼も非常に多いことがニコー製作所の特徴だろうか。スタッフそれぞれが多くの台数を触っているため、自然と練度も上がってくるのだろう。ケミカルを変えてみたり、ワイヤーの長さや張りに関しても、毎回毎回微妙に変えたりして、試行錯誤しているそうだ。
「見て、実際に触ってみないと技術というものは身に付きません。」と吉田さんは言う。展示会はもちろん、メーカーの試乗会にはできる限り参加して見聞を広めているそうだ。他のショップで組まれたバイクが修理で持ち込まれた場合でも、「断るどころか、むしろ勉強になります」と、ポジティブかつ勉強熱心な姿勢を崩さない。キャニオンなど通販専門バイクの整備やメンテナンスの受け入れにも対応している。
商品の在庫や展示台数の多さのほか、持ち込み修理の依頼も非常に多いことがニコー製作所の特徴だろうか。スタッフそれぞれが多くの台数を触っているため、自然と練度も上がってくるのだろう。ケミカルを変えてみたり、ワイヤーの長さや張りに関しても、毎回毎回微妙に変えたりして、試行錯誤しているそうだ。
「見て、実際に触ってみないと技術というものは身に付きません。」と吉田さんは言う。展示会はもちろん、メーカーの試乗会にはできる限り参加して見聞を広めているそうだ。他のショップで組まれたバイクが修理で持ち込まれた場合でも、「断るどころか、むしろ勉強になります」と、ポジティブかつ勉強熱心な姿勢を崩さない。キャニオンなど通販専門バイクの整備やメンテナンスの受け入れにも対応している。
メカニックの基本は実践主義でありながら、自分の経験もあわせて判断する姿勢を崩さない。常に柔軟で、お客のオーダーに対しても「これはダメ」と決めつけず「一緒に考えて取り組む」というスタンスだ。安全が確保される場合には、かなり突っ込んだカスタム工作にも対応できるという。それは確かな技術力あってこそのものだろう。
ニコー製作所が大事にしているのは、お客様第一に考えること。「ビジネス的な目だけで見た場合あまり良くないことかもしれませんが、あまり商売商売していないんです。真摯に対応して、僕らも楽しんで、大きなお店ではできないような柔軟な対応もしています。それは父親の時から同じです。多分、その前からずっとそうだったんでしょうね」と幸司さん。
取材時には、平日の午前中にも関わらずひっきりなしにお客さんが来店していたが、幸司さんやその他のスタッフの丁寧な対応が目立った。そして、スタッフ同士仲が良く、気軽に意見しあえる環境が見て取れた。お客目線で見ても安心して通える小さくないポイントの一つだ。
取材の最後に幸司さんが語ってくれた。「困ったらこの店に行けばなんとかなる、というお店でありたい。僕らはなるべく要望に応えるように努力するし、気兼ね無くリクエストを出して頂きたい。それはどんな価格帯の自転車であっても一緒です。最初クロスバイクから乗り始めた人が、面白さにはまってステップアップしていく姿を見るのが嬉しいんです。お客様と一緒に長くつきあって行きたい」と話す。
ロードバイクにマウンテンバイク、そしてトライアスロンにも挑戦している吉田店長。かつて学生時代からロードレースをやってきた渡辺さん、女性ながらメカニックの腕が高く評価され、指名も多いという小林さん。そしてスタッフ皆がサイクリングを趣味として楽しんでいる。だからお客さんの視点に立ってアドバイスができる。
歴史がありながらもそれに固執せず、柔軟な対応を心掛けるニコー製作所は、さながら自転車界のニューウェーブといったところだろうか。どんなオーダーにも応えうる、信頼のプロショップだ。
ニコー製作所が大事にしているのは、お客様第一に考えること。「ビジネス的な目だけで見た場合あまり良くないことかもしれませんが、あまり商売商売していないんです。真摯に対応して、僕らも楽しんで、大きなお店ではできないような柔軟な対応もしています。それは父親の時から同じです。多分、その前からずっとそうだったんでしょうね」と幸司さん。
取材時には、平日の午前中にも関わらずひっきりなしにお客さんが来店していたが、幸司さんやその他のスタッフの丁寧な対応が目立った。そして、スタッフ同士仲が良く、気軽に意見しあえる環境が見て取れた。お客目線で見ても安心して通える小さくないポイントの一つだ。
取材の最後に幸司さんが語ってくれた。「困ったらこの店に行けばなんとかなる、というお店でありたい。僕らはなるべく要望に応えるように努力するし、気兼ね無くリクエストを出して頂きたい。それはどんな価格帯の自転車であっても一緒です。最初クロスバイクから乗り始めた人が、面白さにはまってステップアップしていく姿を見るのが嬉しいんです。お客様と一緒に長くつきあって行きたい」と話す。
ロードバイクにマウンテンバイク、そしてトライアスロンにも挑戦している吉田店長。かつて学生時代からロードレースをやってきた渡辺さん、女性ながらメカニックの腕が高く評価され、指名も多いという小林さん。そしてスタッフ皆がサイクリングを趣味として楽しんでいる。だからお客さんの視点に立ってアドバイスができる。
歴史がありながらもそれに固執せず、柔軟な対応を心掛けるニコー製作所は、さながら自転車界のニューウェーブといったところだろうか。どんなオーダーにも応えうる、信頼のプロショップだ。
アクセス
地下鉄黒川駅より徒歩8分