日本のヘルメットブランドであるカブトが手掛けるフルフレームデザインのアイウェア「ICU」。調光レンズを搭載したフルリムアイウェアをインプレッションしていく。

カブト ICU photo:Michinari TAKAGI
オートバイや自転車のヘルメットの国産ブランドとして、日本人ライダーから厚い支持を受けるカブト。ヘルメットに注目が集まりがちな存在ではあるが実はアイウェアにも強く、様々なモデルをラインアップしている。今回はその中からフルフレームデザインのアイウェア「ICU」をピックアップ。
昨今主流となった大型一眼レンズを採用するICU、その最大の特徴は歪みや劣化が少なく、非常に優れた光学特性を持つNXTレンズを搭載している点。日本人を含むアジア人の顔にフィットしやすいように設計された円柱型のシリンドリカルワイドレンズを採用し、視界の広さとフィット感を両立している。

歪みや劣化が少なく、非常に優れた光学特性を持つNXTレンズを搭載 photo:Michinari TAKAGI

レンズの色が紫外線の量によって変化する調光機能が備わる photo:Michinari TAKAGI
紫外線の量によってレンズカラーが変化する調光機能を搭載し、明るい日中から薄暗いトンネルや森の中まで、様々なコンディションでクリアな視界を提供してくれるのも特徴だ。可視光線透過率の変化幅は非常に大きく、「NXTクリア調光」では85%から15%まで、「NXTローズクリア調光」と「NXTスカイクリア調光」では80%から10%まで、70%も変化する。この変化幅のおかげで、1日中掛けっぱなしでも問題ないことが大きなメリットだ。
調光剤自体をレンズ原料と混ぜて成型しており、一般的なコーティングタイプの調光レンズよりも耐久性に優れているというのも大きな特徴だ。さらに、紫外線透過率は全レンズカラー共通で0.1%以下と高いUVカット性能を誇り、ライド中の目の疲労を効果的に軽減してくれる。レンズ内面には乱反射防止コートが施され、視界のクリアさを保ち、ストレスフリーなライドに貢献してくれる。

ノーズパッドの高さは3段階で調整可能 photo:Michinari TAKAGI

テンプルにシリコングリッパーを搭載 photo:Michinari TAKAGI
大型のフルリムタイプのアイウェアは重量がかさみがちなもの。しかし、このICUは29gと軽量に仕上がっていることもポイントだ。軽さに加え、しっかりとしたホールド感を実現する調整可能なテンプルとノーズパッドによって、長時間の着用でも疲れにくい快適性を両立している。
フレーム素材には45%の植物由来の減量を含むエコ素材「Rilsan® Clear G850 Rnew(ポリアミド)」を使用している。強度や耐久性に優れた性能を発揮する一方、環境にも配慮した素材で、持続可能性にも配慮したアイウェアとなっている。

セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる photo:Michinari TAKAGI
フレーム/レンズカラーの組み合わせは、サンドブラックフレーム/NXTクリア調光(85%~15%)、ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(80%~10%)、クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(80%~10%)の3種類をラインアップしている。
本体に加え、セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる。さらに、別売の専用インナーフレームを使用すれば、度付レンズを装着可能でメガネ派の方でも使用できる。価格は27,500円(税込)。
それでは、編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

カブトのフルフレームデザインを採用したアイウェアの「ICU」をインプレッション photo:Gakuto Fujiwara
カブトのフルフレームデザインアイウェアの「ICU」のインプレッションを担当するのはCW編集部員の高木。Jプロツアーで稲城FIETSクラスアクトに所属し、カブトのヘルメットやアイウェアをレースやトレーニングでも普段から使用している。
鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔であるため、大型レンズを搭載したアイウェアはジャストフィットとはなりづらい。どこかが当たったりするのを、どうにか使っていくというのが常だ。しかし、ICUはノーズパッドの高さとテンプルの角度を3段階で調整可能。自身の鼻や耳などに合わせて、自分に合ったカスタマイズで問題なくかけることができる。

テンプルの角度を3段階で調整できる photo:Gakuto Fujiwara
フルフレームモデルらしい剛性感はアイウェアを掛けた時のホールド感に直結しており、ピタリとフィットする。大型のフルリムタイプのアイウェアなので、一見すると重量がありそうに見えながら実際には29gと軽量に仕上がっているため、掛け心地もよい。
大型レンズのおかげで、スプリントやエアロポジションなどの深い前傾姿勢となっても、視界の邪魔にならない。常に良好で広い視界を得られるため周りが見えやすく、安全確認もしやすい。まるでスキーやMTBのダウンヒルで使用するゴーグルのように、目の周りをすっぽり覆うように保護してくれるため、安心感も非常に高い。

フルフレームモデルであるため、アイウェアを掛けた時にホールド感が高い photo:Gakuto Fujiwara
雨や風が強い中のロードレースやクリテリウムなどの過酷な条件下で使用してきたが、前の選手のバイクから巻き上がる水しぶきや砂利が飛んできても、しっかりと目を守ってくれた。レーススピードでコースを駆け抜けながらも、路面状況や凹凸をしっかり把握できるので躊躇なくコースを攻めることができた。
調光レンズであるため、レンズ交換することなく昼夜を問わずサイクリングで使用できるのもポイントである。朝の時間帯に通勤通学し、夕方や夜に帰宅するようなサイクリストにぴったりなアイウェアだ。

スプリントやエアロポジションなどの深い前傾姿勢でも視界は抜群 photo:Gakuto Fujiwara
そんなカブト ICUはハイスピードなロードレースを走るレーサーにはもちろんのこと、昼夜問わずあらゆるシチュエーションに合わせて常に快適な視界を保ってくれるため、多くのサイクリストにマッチするアイウェアだった。
カブト ICU
フレームカラー/レンズカラー:
サンドブラックフレーム/NXTクリア調光(85%~15%)
ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(80%~10%)
クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(80%~10%)
重量:29g
付属品:セミハードケース、サングラスバッグ
価格:27,500円(税込み)

オートバイや自転車のヘルメットの国産ブランドとして、日本人ライダーから厚い支持を受けるカブト。ヘルメットに注目が集まりがちな存在ではあるが実はアイウェアにも強く、様々なモデルをラインアップしている。今回はその中からフルフレームデザインのアイウェア「ICU」をピックアップ。
昨今主流となった大型一眼レンズを採用するICU、その最大の特徴は歪みや劣化が少なく、非常に優れた光学特性を持つNXTレンズを搭載している点。日本人を含むアジア人の顔にフィットしやすいように設計された円柱型のシリンドリカルワイドレンズを採用し、視界の広さとフィット感を両立している。


紫外線の量によってレンズカラーが変化する調光機能を搭載し、明るい日中から薄暗いトンネルや森の中まで、様々なコンディションでクリアな視界を提供してくれるのも特徴だ。可視光線透過率の変化幅は非常に大きく、「NXTクリア調光」では85%から15%まで、「NXTローズクリア調光」と「NXTスカイクリア調光」では80%から10%まで、70%も変化する。この変化幅のおかげで、1日中掛けっぱなしでも問題ないことが大きなメリットだ。
調光剤自体をレンズ原料と混ぜて成型しており、一般的なコーティングタイプの調光レンズよりも耐久性に優れているというのも大きな特徴だ。さらに、紫外線透過率は全レンズカラー共通で0.1%以下と高いUVカット性能を誇り、ライド中の目の疲労を効果的に軽減してくれる。レンズ内面には乱反射防止コートが施され、視界のクリアさを保ち、ストレスフリーなライドに貢献してくれる。


大型のフルリムタイプのアイウェアは重量がかさみがちなもの。しかし、このICUは29gと軽量に仕上がっていることもポイントだ。軽さに加え、しっかりとしたホールド感を実現する調整可能なテンプルとノーズパッドによって、長時間の着用でも疲れにくい快適性を両立している。
フレーム素材には45%の植物由来の減量を含むエコ素材「Rilsan® Clear G850 Rnew(ポリアミド)」を使用している。強度や耐久性に優れた性能を発揮する一方、環境にも配慮した素材で、持続可能性にも配慮したアイウェアとなっている。

フレーム/レンズカラーの組み合わせは、サンドブラックフレーム/NXTクリア調光(85%~15%)、ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(80%~10%)、クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(80%~10%)の3種類をラインアップしている。
本体に加え、セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる。さらに、別売の専用インナーフレームを使用すれば、度付レンズを装着可能でメガネ派の方でも使用できる。価格は27,500円(税込)。
それでは、編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

カブトのフルフレームデザインアイウェアの「ICU」のインプレッションを担当するのはCW編集部員の高木。Jプロツアーで稲城FIETSクラスアクトに所属し、カブトのヘルメットやアイウェアをレースやトレーニングでも普段から使用している。
鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔であるため、大型レンズを搭載したアイウェアはジャストフィットとはなりづらい。どこかが当たったりするのを、どうにか使っていくというのが常だ。しかし、ICUはノーズパッドの高さとテンプルの角度を3段階で調整可能。自身の鼻や耳などに合わせて、自分に合ったカスタマイズで問題なくかけることができる。

フルフレームモデルらしい剛性感はアイウェアを掛けた時のホールド感に直結しており、ピタリとフィットする。大型のフルリムタイプのアイウェアなので、一見すると重量がありそうに見えながら実際には29gと軽量に仕上がっているため、掛け心地もよい。
大型レンズのおかげで、スプリントやエアロポジションなどの深い前傾姿勢となっても、視界の邪魔にならない。常に良好で広い視界を得られるため周りが見えやすく、安全確認もしやすい。まるでスキーやMTBのダウンヒルで使用するゴーグルのように、目の周りをすっぽり覆うように保護してくれるため、安心感も非常に高い。

雨や風が強い中のロードレースやクリテリウムなどの過酷な条件下で使用してきたが、前の選手のバイクから巻き上がる水しぶきや砂利が飛んできても、しっかりと目を守ってくれた。レーススピードでコースを駆け抜けながらも、路面状況や凹凸をしっかり把握できるので躊躇なくコースを攻めることができた。
調光レンズであるため、レンズ交換することなく昼夜を問わずサイクリングで使用できるのもポイントである。朝の時間帯に通勤通学し、夕方や夜に帰宅するようなサイクリストにぴったりなアイウェアだ。

そんなカブト ICUはハイスピードなロードレースを走るレーサーにはもちろんのこと、昼夜問わずあらゆるシチュエーションに合わせて常に快適な視界を保ってくれるため、多くのサイクリストにマッチするアイウェアだった。
カブト ICU
フレームカラー/レンズカラー:
サンドブラックフレーム/NXTクリア調光(85%~15%)
ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(80%~10%)
クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(80%~10%)
重量:29g
付属品:セミハードケース、サングラスバッグ
価格:27,500円(税込み)
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