TUFO Endurance 7 TR　走行性能に優れるエンデュランスチューブレスタイヤをテスト

チェコの自転車タイヤブランドのTUFOが手掛けるロードバイク用チューブレスタイヤ「Endurance 7 TR」。走行性能と耐久性に優れたチューブレスタイヤを編集部員がインプレッションしていく。

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1991年に設立されチェコを拠点とする自転車用タイヤの専門ブランド、TUFO。高品質なレーシングタイヤメーカーとして設立されたTUFOは、ベテランライダーにとってはユニークなチューブレスチューブラータイヤのイメージも強いブランドだろう。特にトラック競技の世界においてはかなり馴染み深い存在で、多くの選手が使っていた印象だ。

今回インプレッションするのは、そんな独自の技術を磨き続けてきたTUFOのラインアップの中で、耐久性に優れたチューブレスタイヤとして展開される「Endurance 7 TR」。

先んじて、フラッグシップモデルの「COMTURA PRIMA TLR」やTTモデル「COMTURA PRIMA TT TLR」をテストしてきたが、ロード用タイヤとしてTUFOを使うのは、今回の一連のテストが初めて。どちらのタイヤも、レーシングタイヤらしい軽快感とグリップが同居しており好印象であったが、エンデュランスモデルではどういった味付けとなるか見ていきたい。

今回もシマノ ULTEGRAホイールに装着していくが、取り付けは少し硬め。それもそのはずで、チューブレスレディではなくチューブレスタイヤとして開発されているため、より気密性が高い構造となっているからだ。実際取り付けてしまえば、ビードも上げやすくセットアップはスムーズに完了。テストタイヤとしては、シーラント要らずというのもありがたい（笑）。

その気密性の高さやエンデュランスタイヤらしいトレッドの厚さも相まって重量自体は実測で309gと少し嵩むものの、実際の走りはかなり軽め。トラックタイヤでも定評のあるTUFOらしい転がりはこのタイヤにも受け継がれている。

定速の巡航域でもスピードを維持しやすく、平坦から緩斜面でのスムーズさは特筆もの。試しにスプリントを掛けてみても、どこまでも伸びていくような印象で普段履きのトレーニングタイヤとしてはピッタリ。

コーナーでの挙動も把握しやすく、グリップ力も好印象。路面をしっかりと掴んでくれる感覚があるので、安心して狙ったラインに乗せていける。それでいて転がりが軽いのでコーナーリングスピードも落ちづらく、峠の下りでもテンポよくこなせる。ウェットな路面でも大きく挙動は変わらず、一貫したグリップを発揮してくれるのも扱いやすさに繋がっている。

今回は、体重59kgの筆者が4.0Barのセッティングだったが、低圧でも高い安定性を実現するという新たなタイヤ構造と、210/375TPIという高密度ケーシングのしなやかさがこの性能に大きく貢献しているのではないだろうか。

一方、エンデュランスモデルらしくトレッドの厚みがあるおかげかクッション性も良好。荒れた路面でも振動が伝わりづらく、とにかく楽に走っていけるので自然と距離が伸びていくタイヤだ。

テストライドでは、関東の峠や都心の市街地、荒川や多摩川などのサイクリングロードなど、様々なシチュエーションで700km程を走ったが、トレッド面が削れているような印象は無く、まだまだタイヤ寿命としては序盤といった印象。

加えて、トレッドに小石などが刺さったような跡やカット傷も見当たらないのには驚かされた。大体700kmも走れば一つや二つはあるものだが、この分であればパンクリスクはかなり低く抑えられていそうだ。

エンデュランスタイヤとして優れた耐久性を示しつつも、レーシングモデルに肉薄する軽快感と優れたグリップを両立するEndurance 7 TR。チューブレスタイヤならではの堅牢性もあり、ロングライドから日々の通勤や通学まで、1本で色々こなしつつ走りも諦めたくないというサイクリストにとっては非常に有力な選択肢となりそうだ。

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TUFO Endurance 7 TR
種類：チューブレス
重量：280g
TPI：315TPI (サイドウォール: 270TPI)
サイズ：700×28C、32C
推奨空気圧：4-7bar (58-102 psi)
カラー：ベージュ、ブラック
備考：フックレス対応
価格：11,770円（税込）