2025/03/08(土) - 17:08
2023年に世界チャンピオンに輝いたフランスのBMXレーサー、ロマン・マユーが日本にやってきた。サポートを受けているiRC TIREのR&Dセンターを訪問した際の様子と、彼の声によって生まれたレーシングタイヤを紹介したい。

パリ五輪銅メダル/アルカンシエルと共に来日したロマン・マユー。iRC TIRE大矢社長とともに photo:iRC
昨年12月末、フランス籍のプロBMXレーシングライダー、ロマン・マユーが日本にやってきた。2023年に世界選手権を制し、アルカンシエルに袖を通したチャンピオンにとっては毎年恒例の日本訪問であり、今回もその一貫。大阪でライディングクリニックを開催し、その翌日には愛知県名古屋市に向かい、サポートを受けているiRC TIREのR&Dセンターを訪問したのだった。
「クリニックはとても良かったよ。30人ほどのキッズから大人までが集まり、僕たちの話をとても真剣に聞いてくれていた。日本の子供たちはとても真面目だね」と、大阪にある大泉緑地公園でのライディングクリニックを振り返ったマユー。キャリア絶頂期とも言える30歳で迎えた母国開催のパリオリンピックでは3位に入り、フランスの1-2-3フィニッシュの一角となったものの、もちろん個人的には狙い通りの結果ではなかったという。

BMX界屈指のトップレーサーとして活動するマユー photo:iRC
「もちろん(パリでは)優勝を狙っていた。結果的には叶わなかったけれど、地元の威信をかけ戦い、表彰台の1-3位を自国の選手で独占できたことはとても良かったと感じている」と言うマユーは現役を続け、2028年のロサンゼルスオリンピックでのより良い結果を目指している最中だ。
iRC本社を訪れたマユーの目的は、タイヤの開発現場を見て学び、開発スタッフとの意見交換を通して持ち前のライディングに更に磨きをかけること。開発を主導する山田浩志さんと話しながら、社内のコーナリンググリップ測定試験機を見学する彼の目は真剣そのものだった。
BMXレーシングにおいてタイヤの性能は何よりも重要だ。
なにしろ30秒~40秒で勝敗が決まる短距離決戦である上に、ワールドカップや世界選手権のコースではスタートから約3秒で最高速60km/hに達する超スピードレース。どれだけ良い位置で第1コーナーに入れるかが勝敗を分けるため、タイヤにもパワーを削がないスムーズな転がりが必要である一方、男子選手のスタートダッシュ時にもしっかりと路面を捉えるという相反する性能が求められる。もちろん各選手が団子状態で突入するコーナリングでのグリップ力も重要であり、ある意味ロードレース以上にタイヤに求められる要求は厳しいとも言える。

名古屋市にあるiRCのR&Dセンターを訪問したマユー photo:iRC

開発を主導する山田浩志さんと意見を交わす photo:iRC 
「開発現場を見ることができて良かった。とても勉強になった」と言うマユー photo:iRC
「第1にスタートでの加速(転がりの良さ)、第2にスタート時パワーがかかった時にリアタイヤが滑らないこと、そしてコーナリング時のグリップ。スムーズな転がりが重要である一方、パワーのある男子選手はトルクがかかりすぎて、リアタイヤを滑らせることもあるんです。最近のスタートゲートはざらざら路面で滑りにくさは軽減されていますが、転がりを求めすぎると、重要なスタートでロスしてしまうこともあるんです」と、日本を代表するトップBMXレーサーとして活躍し、現在はiRCのグローバルタイヤ事業部に勤める瀬古遥加さんは説明する。
これまでiRCのフラッグシップBMXレーシングタイヤだったSIREN PROに代わり、2024年春にデビューした新モデルが「SIREN PRO RISE」だ。

選手たちの言葉を元に製品化されたBMCレースタイヤ、SIREN PRO RISE photo:iRC
SIREN PRO RISEはグリップ力に定評を得ていたFORMULA PROのコンパウンドを投入するとともに、「オートバイのタイヤの様なスリック調のパターンで接地面を増やし、トレッドゴムの動きを抑制することでコーナーリンググリップを上げてほしい。それと断面の形状、特にショルダー部の形状をサイドウォールにスムーズにつながるように設計にすることでコーナーリング時の安定性を出したい」という海外トップ選手、アリス・ウィロビーの要望を具現化した意欲作だ。
「タイヤの開発現場を見ることができたのはとても良かった。コーナリンググリップを測定する試験機もとても勉強になったよ」と言うマユーもSIREN PRO RISEを気に入って使っている一人。「性能には非常に満足しているんだ。転がり抵抗の低さにもとても驚いたが、走りのフィーリングと合致していると思う」と、彼の走りを支えるタイヤを評価している。

山田浩志さん、瀬古遥加さんら、iRCのメンバーとともに photo:iRC
マユーはiRC TIREの大矢社長とも顔を合わせ、パリオリンピックの銅メダルとアルカンシエルジャージを披露。数日間の日本滞在を楽しんで新シーズンの準備ためにフランスへと帰国している。
マユーのサイン入りiRCグッズをプレゼント

マユーのサイン入りフェイスタオルを3名にプレゼント photo:iRC
iRCではマユーのサイン入りiRCフェイスタオルを抽選で3名にプレゼントするキャンペーンを実施中。希望の方は以下のURLより応募とのことだ。
https://forms.gle/QF5ej6PirNRb188m6

昨年12月末、フランス籍のプロBMXレーシングライダー、ロマン・マユーが日本にやってきた。2023年に世界選手権を制し、アルカンシエルに袖を通したチャンピオンにとっては毎年恒例の日本訪問であり、今回もその一貫。大阪でライディングクリニックを開催し、その翌日には愛知県名古屋市に向かい、サポートを受けているiRC TIREのR&Dセンターを訪問したのだった。
「クリニックはとても良かったよ。30人ほどのキッズから大人までが集まり、僕たちの話をとても真剣に聞いてくれていた。日本の子供たちはとても真面目だね」と、大阪にある大泉緑地公園でのライディングクリニックを振り返ったマユー。キャリア絶頂期とも言える30歳で迎えた母国開催のパリオリンピックでは3位に入り、フランスの1-2-3フィニッシュの一角となったものの、もちろん個人的には狙い通りの結果ではなかったという。

「もちろん(パリでは)優勝を狙っていた。結果的には叶わなかったけれど、地元の威信をかけ戦い、表彰台の1-3位を自国の選手で独占できたことはとても良かったと感じている」と言うマユーは現役を続け、2028年のロサンゼルスオリンピックでのより良い結果を目指している最中だ。
iRC本社を訪れたマユーの目的は、タイヤの開発現場を見て学び、開発スタッフとの意見交換を通して持ち前のライディングに更に磨きをかけること。開発を主導する山田浩志さんと話しながら、社内のコーナリンググリップ測定試験機を見学する彼の目は真剣そのものだった。
BMXレーシングにおいてタイヤの性能は何よりも重要だ。
なにしろ30秒~40秒で勝敗が決まる短距離決戦である上に、ワールドカップや世界選手権のコースではスタートから約3秒で最高速60km/hに達する超スピードレース。どれだけ良い位置で第1コーナーに入れるかが勝敗を分けるため、タイヤにもパワーを削がないスムーズな転がりが必要である一方、男子選手のスタートダッシュ時にもしっかりと路面を捉えるという相反する性能が求められる。もちろん各選手が団子状態で突入するコーナリングでのグリップ力も重要であり、ある意味ロードレース以上にタイヤに求められる要求は厳しいとも言える。



「第1にスタートでの加速(転がりの良さ)、第2にスタート時パワーがかかった時にリアタイヤが滑らないこと、そしてコーナリング時のグリップ。スムーズな転がりが重要である一方、パワーのある男子選手はトルクがかかりすぎて、リアタイヤを滑らせることもあるんです。最近のスタートゲートはざらざら路面で滑りにくさは軽減されていますが、転がりを求めすぎると、重要なスタートでロスしてしまうこともあるんです」と、日本を代表するトップBMXレーサーとして活躍し、現在はiRCのグローバルタイヤ事業部に勤める瀬古遥加さんは説明する。
これまでiRCのフラッグシップBMXレーシングタイヤだったSIREN PROに代わり、2024年春にデビューした新モデルが「SIREN PRO RISE」だ。

SIREN PRO RISEはグリップ力に定評を得ていたFORMULA PROのコンパウンドを投入するとともに、「オートバイのタイヤの様なスリック調のパターンで接地面を増やし、トレッドゴムの動きを抑制することでコーナーリンググリップを上げてほしい。それと断面の形状、特にショルダー部の形状をサイドウォールにスムーズにつながるように設計にすることでコーナーリング時の安定性を出したい」という海外トップ選手、アリス・ウィロビーの要望を具現化した意欲作だ。
「タイヤの開発現場を見ることができたのはとても良かった。コーナリンググリップを測定する試験機もとても勉強になったよ」と言うマユーもSIREN PRO RISEを気に入って使っている一人。「性能には非常に満足しているんだ。転がり抵抗の低さにもとても驚いたが、走りのフィーリングと合致していると思う」と、彼の走りを支えるタイヤを評価している。

マユーはiRC TIREの大矢社長とも顔を合わせ、パリオリンピックの銅メダルとアルカンシエルジャージを披露。数日間の日本滞在を楽しんで新シーズンの準備ためにフランスへと帰国している。
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