ケミカルブランドであるシュアラスターが新商品として「シュアラスター チェーンルブ リキッドタイプ」をリリースした。CW編集部員の高木がJプロツアーのロードレースやクリテリウム、トレーニングライドなどで、1,000kmの実走テストをしていく。



シュアラスター チェーンルブ リキッドタイプ photo:Michinari TAKAGI

1947年に創業のアメリカの老舗カーケアブランドとして知られるシュアラスター。現在では、自動車用品のみならず、その技術を活かして開発された自転車用ケミカルも手掛けており、この3月には3つの新プロダクトをリリースしている。

「自転車メンテナンスをもっと身近に、もっと快適に」、というテーマに開発された新製品が、「チェーンディグリーザー」と「チェーンクリーニングマシン」、「チェーンルブ リキッドタイプ」の3つ。チェーンの清掃から潤滑までを一気通貫し、メンテナンスの容易さと高い性能を両立するラインアップとされた。

新製品の「チェーンディグリーザー」と「チェーンクリーニングマシン」を使用して洗車した photo:Gakuto Fujiwara

そのラインアップから、前回インプレッションしたクリーナー系プロダクト2種に続き、チェーンルブ リキッドタイプをCW編集部員の私、高木がインプレッションしていく。

シュアラスターがサポートしていたさいたまディレーブに所属していた縁から、実は同社の自転車関連の製品開発にも携わっていた経験もある。ロングセラーのチェーンクリーナーやスプレー式のチェーンルブの製品テストに関わりフィードバックを行っていたのだが、その当時から滴下式のルブリカントもラインアップに加えてほしいと期待していた記憶がある。

チェーンとスプロケットも輝くように綺麗になったあとはクロスで拭くなどして乾燥させる photo:Gakuto Fujiwara


長年の期待がついに報われた形となるこのチェーンルブリキッドタイプの登場とあって、その使い勝手は気になるところ。前回のチェーン洗浄記事でキレイにしたチェーンに、早速注油していった。

まずは添加剤をまんべんなく混ぜるため、容器をよく振っていく。チェーンルブ リキッドタイプの容器は良くある蓋が外れるタイプではなく、キャップを半時計方向に回すと開口し、オイルを注せるようになる作り。キャップを外すよりも手間が少ないうえ、外したキャップを無くす心配もゼロ。こういった配慮が行き届いた部分はカーケア用品含め近年のシュアラスター製品の大きな美点だ。

チェーンルブ リキッドタイプの蓋は上部を開閉させる方式 photo:Gakuto Fujiwara
蓋の上部を半時計方向に回すとキャップの上部が開く photo:Gakuto Fujiwara


チェーンのリンク部に滴下し、1周全てを注油していく photo:Gakuto Fujiwara

チェーンのリンク部に一滴ずつ滴下し、全周に注油していく。オイル自体の粘性はどちらかというとサラサラとした印象で、スプレータイプの性格と共通するものを感じる。チェーンのリンクにすっと染み込んでいき、多く注油してしまうとすぐに下から垂れるほどだ。

クランクを回しながらチェーンを駆動させ、オイルをなじませていく。低粘度なオイルなので、あまり勢いよくクランクは回す必要はない。しっかりと馴染ませてから、チェーンの外側に滲み出てきた余分なルブを拭き取れば、注油は完了だ。

バイクスタンドにセットしてクランクを回しただけでも、軽く感じる。チェーンのリンクの1コマごとにオイルが確実に浸透していると確信できるのは、滴下式の良い所だ。

踏んだ印象ではクッション感を感じつつも、ダイレクトな踏み心地 photo:Gakuto Fujiwara

今回は、トレーニングや通勤ライドなどで合計1,000kmほどテストを実施した。踏んだ印象では適度なクッション感がありつつも、ダイレクトな踏み心地。実際にペダルを踏んでいる感触でも軽やかな駆動感で好印象だ。

ロードレースやクリテリウムなど、加減速が多いレースシーンでも、その軽快な駆動感のおかげで踏み遅れることは無かった。先日行われた宇都宮清原クリテリウムでは180度コーナーから一気に加速し、60km/h弱まで一気に加速していく過酷な展開となったが、そんなシチュエーションでも軽快そのもの。

Jプロツアー宇都宮清原クリテリウムでは最高時速の58km/hまで一気に加速していくのも軽快だった photo:kageron

一方で、ずっと一定出力で踏み続けるヒルクライムでは、軽い踏み心地のおかげでハイペースの維持もしやすく、リズムに乗ったダンシングでもテンポを崩さずスムーズに登っていける。

1,000kmのテスト中には雨に降られるシーンもあった。タイヤから巻き上げられた泥飛沫がチェーンに当たる、オイルにとっては真価が問われる状況下においても、しっかりとオイルが留まっていたようだ。キュルキュルという、ライド中にチェーンがきしむ音も聞こえることなく、最後まで走り切ることができた。

注油した際のサラサラとした感触からは想像出来ない耐久性だが、これこそがベースオイルとしてエステルオイルを使用していることの意味なのだろう。

ヒルクライムでは軽い踏み心地のおかげでハイペースの維持もしやすい photo:Gakuto Fujiwara

オイルによっては乾きやすく頻繁な注油が必要となるものもあるが、チェーンルブ リキッドタイプは油膜の保持力も良好で、ドライコンディションのライドであれば1,000km程度は保ちそう。少なくとも、今回のテストでは、雨のライド後以外に注油する必要は感じなかった。

軽やかなペダリングフィールと高水準の耐久性を兼ね備えたシュアラスターのチェーンルブ リキッドタイプ。2,000円を切る価格も相まって、自転車用チェーンルブの次世代スタンダードとなりうる一品だと言っても過言ではないだろう。



シュアラスター チェーンルブ リキッドタイプ
内容量:80ml
成分:化学合成油、特殊潤滑剤、摩耗防止剤
販売店:ECサイト
価格:1,980円(税込)