気鋭ヘルメットブランド、ケープラスから登場したフラッグシップモデルのエアロロードヘルメット「AERVANA(エアヴァーナ)」。ブランド史上最高のエアロダイナミクスを誇る最新ヘルメットをCW編集部員がインプレッションしていく。

ケープラス AERVANA photo:Michinari TAKAGI
ケープラスから新たに登場したフラッグシップモデルのエアロロードヘルメット「AERVANA(エアヴァーナ)」。「Aero(空気)」と「Nirvana(至高の境地)」を組み合わせたモデル名を冠するこの一着が目指したのは、「風を媒介とし、スピードと精神が完璧に調和する瞬間」。そのために、ケープラス史上最高のエアロダイナミクスと被り心地を両立することを目指し、徹底的な開発が行われた。
スーパーカーの気流制御コンセプトを応用した独自のエアガイドライン設計により、圧倒的に優れた空力性能を発揮。風洞実験とCFDシミュレーションを繰り返して最適化された吸気口や排気口、帽体形状、そしてエアチャネル設計により、空気抵抗の削減だけでなく低速域でも効果的な換気を可能とする通気性も兼ね備えた。

スーパーカーの気流制御コンセプトを応用したAERVANAのエアロデザイン photo:Michinari TAKAGI

異なる密度の発泡ポリスチレン(EPS)をヘルメット各部に戦略的に配置している photo:Michinari TAKAGI 
圧力を効果的に分散する独自の技術の「GTI - GEL TRIPLE IMPACT PROTECTION」を搭載 photo:Michinari TAKAGI
徹底的なエアロ形状とされた帽体は、PolyZone EPSシェルによって成形されている。衝撃吸収性に優れた高密度フォームと軽量な低密度フォームのEPSフォームを適材適所に配置することで、軽量性と保護性能を高次元で両立した。
更に、脳への影響が大きい回転衝撃を吸収するGEL TRIPLE IMPACTプロテクションパッドを、このシェルに組み合わせることで、最高レベルのプロテクション性能を実現した。

夜間の視認性を高めてくれるU字型リフレクターがヘルメットの後部に備わる photo:Michinari TAKAGI
カラーはオブシディアンブラックとパールホワイト、フラッシュシルバーの3色展開。中でもフラッシュシルバーはアウターシェル全体に反射素材を使用し、特に高い非視認性を実現した。
S(53-56cm)、M(56-59cm)の2サイズが用意され、重量はSサイズが259g、Mサイズが274gとなる。価格は38,500円(税込)。それではインプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

歴代ケープラスのラインアップをテストしてきたが、AERVANAもMサイズがフィットした photo:Naoki Yasuoka
ケープラスの新作エアロヘルメット「AERVANA」のテストを担当するのはCW編集部員の高木。アジアンフィットのヘルメットが合う丸型頭の持ち主で、NOVAやALPHAといったケープラスの歴代モデルをテスト
したところ、どのモデルもMサイズでジャストフィットであった。
今回のAERVANAを試着したところ、Sサイズも被れないことはないが窮屈に感じる部分もあり、今回もMサイズがジャストフィット。額や後頭部まで全体でしっかり深く被る事ができるため、フィッティングは重要だ。

AERVANAは額や後頭部まで全体でしっかり深く被る事ができるため、頭が守られている感覚ある photo:Naoki Yasuoka
AERVANAの安心感のある深めの被り心地は、AURAやNOVA Mipsにも感じたケープラスらしさ。ダイヤルを締め込んでいくと頭全体を包むようにフィットしていく。オリジナルのK2ヘッドロックシステムの細やかなクリック感によって、微調整が容易なのもケープラスの美点だ。
「FIDLOCK」のマグネットバックルは片手でも素早くヘルメットを着脱でき、厚みのあるグローブを着用したままでも操作できる。秋冬シーズンでのテストとなったこともあり、嬉しいポイントだ。

K2ヘッドロック調整システムのダイヤルは細かなクリック感で微調整もしやすい photo:Michinari TAKAGI

「FIDLOCKR」のマグネットバックルが搭載され、片手でも素早くヘルメットを着脱可能 photo:Michinari TAKAGI
いざ走りだすと、まず感じるのは通気性の良さ。ヘルメットの前面に設けられた大開口によって取り込んだ大量の空気を内部のエアチャネルを通して後方へと流しているのが、明らかに感じ取れる。
特に頭頂部には熱がこもりやすいものだが、低速域でも熱気が溜まることは無い。上部に設置されたエアベント、スーパーカーのエアインテークに着想を得たというそれが、効果的なエアフローを生み出しているのだ。この涼しさは、今の時期だと寒さになってしまうけれど、とにかく歴代のケープラスヘルメットの中でも出色だ。

平坦で20~40km/hの巡航でもエアロ効果を体感でき、頭の周囲の空気が非常にスムーズに流れていく印象 photo:Naoki Yasuoka
すでに通気性という面において、AERVANAのエアロダイナミクス設計の優秀さは窺い知れるが、やはり気になるのは空気抵抗の削減効果だ。今回は、秋から初冬にかけてのテストとなったこともあり、強い向かい風のシーンが多かった。
ある意味エアロ性能を試すには絶好の機会となったが、実際その性能は絶大。いつもは辛く感じてしまう河川敷の吹きさらしで向かい風に曝されても、明らかに頭周辺の空気の流れが非常にスムーズで、スイスイと駆け抜けられる。平均スピードの速いロードレースやクリテリウムで真価を発揮してくれそうだ。

グリッパーを搭載したアイウェアホルダーがしっかりとホールドしてくれる photo:Naoki Yasuoka また、意外な効果を発揮してくれたのが頭頂部に搭載されたGTIプロテクション。特殊なジェルが微細な振動をも吸収してくれるという触れ込みのこのパッドだが、確かに路面の凹凸でヘルメットが頭にコツコツ当たるような不快な感覚がないのだ。AERVANAのテスト後に他のヘルメットを着用すると、意外に微細な振動がヘルメットを揺らしていたことに改めて気づかされた。
細かな部分だが、グリッパーを搭載したアイウェアホルダーの造りも好印象。しっかりとしたホールド力で、頭を振ってもアイウェアがズレるような気配は微塵もない。過去には下を向いたときにアイウェアが落ちてしまった経験があるが、AERVANAでは落下する心配はいらなそうだ。

AERVANAは空力性能や通気性に加えて安全性まで、トータルバランスにも優れたエアロヘルメット photo:Naoki Yasuoka
風を味方につけることで、空力性能と通気性をブランド史上最高レベルに到達させたAERVANA。更に快適性や安全性、細かな使い心地にいたるまで隙の無い完成度を誇るエアロヘルメットを被れば、あなたのサイクリングはより楽に速く、快適になるはずだ。
ケープラス AERVANA
カラー:オブシディアンブラック、パールホワイト、フラッシュシルバー
サイズ:S(53-56cm / 259g), M(56-59cm / 274g)
価格:38,500円(税込)

ケープラスから新たに登場したフラッグシップモデルのエアロロードヘルメット「AERVANA(エアヴァーナ)」。「Aero(空気)」と「Nirvana(至高の境地)」を組み合わせたモデル名を冠するこの一着が目指したのは、「風を媒介とし、スピードと精神が完璧に調和する瞬間」。そのために、ケープラス史上最高のエアロダイナミクスと被り心地を両立することを目指し、徹底的な開発が行われた。
スーパーカーの気流制御コンセプトを応用した独自のエアガイドライン設計により、圧倒的に優れた空力性能を発揮。風洞実験とCFDシミュレーションを繰り返して最適化された吸気口や排気口、帽体形状、そしてエアチャネル設計により、空気抵抗の削減だけでなく低速域でも効果的な換気を可能とする通気性も兼ね備えた。



徹底的なエアロ形状とされた帽体は、PolyZone EPSシェルによって成形されている。衝撃吸収性に優れた高密度フォームと軽量な低密度フォームのEPSフォームを適材適所に配置することで、軽量性と保護性能を高次元で両立した。
更に、脳への影響が大きい回転衝撃を吸収するGEL TRIPLE IMPACTプロテクションパッドを、このシェルに組み合わせることで、最高レベルのプロテクション性能を実現した。

カラーはオブシディアンブラックとパールホワイト、フラッシュシルバーの3色展開。中でもフラッシュシルバーはアウターシェル全体に反射素材を使用し、特に高い非視認性を実現した。
S(53-56cm)、M(56-59cm)の2サイズが用意され、重量はSサイズが259g、Mサイズが274gとなる。価格は38,500円(税込)。それではインプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

ケープラスの新作エアロヘルメット「AERVANA」のテストを担当するのはCW編集部員の高木。アジアンフィットのヘルメットが合う丸型頭の持ち主で、NOVAやALPHAといったケープラスの歴代モデルをテスト
したところ、どのモデルもMサイズでジャストフィットであった。
今回のAERVANAを試着したところ、Sサイズも被れないことはないが窮屈に感じる部分もあり、今回もMサイズがジャストフィット。額や後頭部まで全体でしっかり深く被る事ができるため、フィッティングは重要だ。

AERVANAの安心感のある深めの被り心地は、AURAやNOVA Mipsにも感じたケープラスらしさ。ダイヤルを締め込んでいくと頭全体を包むようにフィットしていく。オリジナルのK2ヘッドロックシステムの細やかなクリック感によって、微調整が容易なのもケープラスの美点だ。
「FIDLOCK」のマグネットバックルは片手でも素早くヘルメットを着脱でき、厚みのあるグローブを着用したままでも操作できる。秋冬シーズンでのテストとなったこともあり、嬉しいポイントだ。


いざ走りだすと、まず感じるのは通気性の良さ。ヘルメットの前面に設けられた大開口によって取り込んだ大量の空気を内部のエアチャネルを通して後方へと流しているのが、明らかに感じ取れる。
特に頭頂部には熱がこもりやすいものだが、低速域でも熱気が溜まることは無い。上部に設置されたエアベント、スーパーカーのエアインテークに着想を得たというそれが、効果的なエアフローを生み出しているのだ。この涼しさは、今の時期だと寒さになってしまうけれど、とにかく歴代のケープラスヘルメットの中でも出色だ。

すでに通気性という面において、AERVANAのエアロダイナミクス設計の優秀さは窺い知れるが、やはり気になるのは空気抵抗の削減効果だ。今回は、秋から初冬にかけてのテストとなったこともあり、強い向かい風のシーンが多かった。
ある意味エアロ性能を試すには絶好の機会となったが、実際その性能は絶大。いつもは辛く感じてしまう河川敷の吹きさらしで向かい風に曝されても、明らかに頭周辺の空気の流れが非常にスムーズで、スイスイと駆け抜けられる。平均スピードの速いロードレースやクリテリウムで真価を発揮してくれそうだ。

細かな部分だが、グリッパーを搭載したアイウェアホルダーの造りも好印象。しっかりとしたホールド力で、頭を振ってもアイウェアがズレるような気配は微塵もない。過去には下を向いたときにアイウェアが落ちてしまった経験があるが、AERVANAでは落下する心配はいらなそうだ。

風を味方につけることで、空力性能と通気性をブランド史上最高レベルに到達させたAERVANA。更に快適性や安全性、細かな使い心地にいたるまで隙の無い完成度を誇るエアロヘルメットを被れば、あなたのサイクリングはより楽に速く、快適になるはずだ。
ケープラス AERVANA
カラー:オブシディアンブラック、パールホワイト、フラッシュシルバー
サイズ:S(53-56cm / 259g), M(56-59cm / 274g)
価格:38,500円(税込)
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