2019/04/10(水) - 09:05
GPSを搭載したサイクルコンピューターのリーディングブランド、ガーミン。後方から接近する車両を検知するレーダーを搭載したテールライトがモデルチェンジを果たした第2世代へと進化。先代よりもランタイムが向上、リアライト然とした形状となり、ロードバイクなどスポーツ自転車とマッチしやすくなっている。
サイクリングはいつだって気持ちよく、ライダーを遠くへと連れて行ってくれる楽しいことだ。しかし、公道をシェアしながら使っている以上、思わぬアクシデントに巻き込まれる可能性、起因となる可能性があることは十分に頭に入れておく必要がある。
近年はデイライトや被視認性が高い反射素材などを自転車に装着する、またはライダーが身につけようとする動きが活発になってきている。これらの目的はサイクリング中のライダーの存在を周囲にアピールし、事故に巻き込まれるのを防ぐため。言い換えると自動車のドライバーがサイクリストの存在を認知しやすく、気をつけてもらいやすくなるものと言えるのではないだろうか。
一方で、もし自動車がサイクリストに気がついて側方間隔を開けてくれたとしても、サイクリスト側がフラついてしまい、事故につながる可能性もある。交通安全はどちらか片一方の努力だけではなし得ないものでもある。かといって、頻繁に振り返っていては前方に対する注意もおろそかになってしまう。そんなジレンマを解消できるアイテムとして、ガーミンが用意しているアイテムがVaria Radarだ。2015年に登場したこのレーダーがモデルチェンジを果たし、第2世代となった。
そもそもVariaというのは、自動車の衝突防止システムにも採用されているミリ波レーダーを搭載した自転車用車両検知システム。後方から自車に向かって接近してくる物を検知し、連携したガーミンのEDGEシリーズやウォッチに情報を届けてくれるもの。
レーダー検知範囲は自車の140m後方からとなり、10〜160km/hで近付いてくる車両を捉えることができる。自分と同じ速度で動くものや遠ざかっていくものは対象外となり、最大8台まで同時に検知できる性能を持っている。
EDGEシリーズと連携した場合はお馴染みのビープ音とグラフィックでライダーに後方の状況を知らせる。ディスプレイ上にはカラーシグナルと車両位置のマーカーが表示され、後ろを振り向かずとも状況を把握することができる。
これまでは振り向くかミラーを付けていない限り、近付く車両が発するエンジン音、タイヤが転がる音や風切り音で接近車両の大きさやスピードを推測するしかなかった。近年の自動車は静かに走るため、気がつかないというケースも少なくないだろう。さらに、音の反響によって接近車両の前後・距離感が掴みにくいトンネル内でもVariaは存在を捉えてくれる。
また、安全確認のために後ろを振り向いたときに進路が斜めに向く、フラつくという本末転倒な危険も少なくなるはず。レーダーによって後方の情報を得られることで、対応するための余裕が生まれる。追い越されるときに身構える準備ができ、安心感も飛躍的に高まるはずだ。
さて第2世代では前作と比較すると見た目、機能共にリアライトとして相応しい物へとアップデートが図られている。前作では横長のボックス形状を採用しており、ペダリング時に太ももにボディが当たるというケースもあったと言う。一方、第2世代ではリアライト然とした縦に細長い形状としたことで、先述したような課題をクリア。
ライト本体も光るだけではなく、後方に強い光、側方にも光を届ける配光設計へと進化を遂げている。Varia RTL510は最大65ルーメンという明るい光を放つため、日中でも約1.6km離れた場所まで光が届く。
また、バッテリーのアップデートも加えられており、最高光量65ルーメンのデイモードでは約15時間というランタイムを実現。200kmを超えるビッグライドには物足りない数字かも知れないが、日の出から日没までで完結するロングライドやトレーニングには十分なスペックとなっている。
Varia RTL510には29ルーメンのナイトモード(点滅/約6時間)と、20ルーメンの点灯(約6時間)というモードも備えられており、使用シチュエーションに合わせられる。もちろん車両接近を検知すると発光パターンが切り替わり、後方へのアピール度を高める機能は備えられている。
本体の寸法は98.6×19.7×39.6mm。縦に長く作られているためシートポストの出代は確認しておいたほうが良いだろう。クランプからヤグラまでは10cm以上の間を設けたほうが良いだろう。重量は71g。防水性能はIPX7。価格は23,800円(税抜)。
今回使用してみて感じたのは昼間に点灯するリアライトの有用性だった。過去何回か走ったことのあるトンネルをルートとして組み込んでみたのだが、自動車やオートバイが自転車を追い越す際の距離がこれまで以上に広くなっていた。ロードシェアの意識が高まっていることもあるかもしれないが、強力なリアライトで存在をアピールした結果でもあるだろう。
その上でガーミンEDGEでビープ音とディスプレイで警告してくれることでライド中の気持ちに余裕を持たせられると感じる。というのも、レーダー無しで走行していた時は想像以上に後方からの接近車両を把握するために神経をとがらせていると、レーダーを使用してみて気がついたのだ。後方への気配りを少し減らし、前方に集中することができることは大きなメリットであろう。
ガーミン Varia RTL510 リアビューレーダー
サイズ:98.6 x 19.7 x 39.6 mm
重量:71.0 g
モード:点灯、点滅(デイモード、ナイトモード)
明るさ:65ルーメン(デイモード)、29ルーメン(ナイトモード)、20ルーメン(点灯)
稼働時間:約15時間(デイモード)、約6時間(ナイトモード、点灯)
ANT+通信:〇
防水性能:IPX7
可視角度:220°
価格:23,800円(税抜)
サイクリングはいつだって気持ちよく、ライダーを遠くへと連れて行ってくれる楽しいことだ。しかし、公道をシェアしながら使っている以上、思わぬアクシデントに巻き込まれる可能性、起因となる可能性があることは十分に頭に入れておく必要がある。
近年はデイライトや被視認性が高い反射素材などを自転車に装着する、またはライダーが身につけようとする動きが活発になってきている。これらの目的はサイクリング中のライダーの存在を周囲にアピールし、事故に巻き込まれるのを防ぐため。言い換えると自動車のドライバーがサイクリストの存在を認知しやすく、気をつけてもらいやすくなるものと言えるのではないだろうか。
一方で、もし自動車がサイクリストに気がついて側方間隔を開けてくれたとしても、サイクリスト側がフラついてしまい、事故につながる可能性もある。交通安全はどちらか片一方の努力だけではなし得ないものでもある。かといって、頻繁に振り返っていては前方に対する注意もおろそかになってしまう。そんなジレンマを解消できるアイテムとして、ガーミンが用意しているアイテムがVaria Radarだ。2015年に登場したこのレーダーがモデルチェンジを果たし、第2世代となった。
そもそもVariaというのは、自動車の衝突防止システムにも採用されているミリ波レーダーを搭載した自転車用車両検知システム。後方から自車に向かって接近してくる物を検知し、連携したガーミンのEDGEシリーズやウォッチに情報を届けてくれるもの。
レーダー検知範囲は自車の140m後方からとなり、10〜160km/hで近付いてくる車両を捉えることができる。自分と同じ速度で動くものや遠ざかっていくものは対象外となり、最大8台まで同時に検知できる性能を持っている。
EDGEシリーズと連携した場合はお馴染みのビープ音とグラフィックでライダーに後方の状況を知らせる。ディスプレイ上にはカラーシグナルと車両位置のマーカーが表示され、後ろを振り向かずとも状況を把握することができる。
これまでは振り向くかミラーを付けていない限り、近付く車両が発するエンジン音、タイヤが転がる音や風切り音で接近車両の大きさやスピードを推測するしかなかった。近年の自動車は静かに走るため、気がつかないというケースも少なくないだろう。さらに、音の反響によって接近車両の前後・距離感が掴みにくいトンネル内でもVariaは存在を捉えてくれる。
また、安全確認のために後ろを振り向いたときに進路が斜めに向く、フラつくという本末転倒な危険も少なくなるはず。レーダーによって後方の情報を得られることで、対応するための余裕が生まれる。追い越されるときに身構える準備ができ、安心感も飛躍的に高まるはずだ。
さて第2世代では前作と比較すると見た目、機能共にリアライトとして相応しい物へとアップデートが図られている。前作では横長のボックス形状を採用しており、ペダリング時に太ももにボディが当たるというケースもあったと言う。一方、第2世代ではリアライト然とした縦に細長い形状としたことで、先述したような課題をクリア。
ライト本体も光るだけではなく、後方に強い光、側方にも光を届ける配光設計へと進化を遂げている。Varia RTL510は最大65ルーメンという明るい光を放つため、日中でも約1.6km離れた場所まで光が届く。
また、バッテリーのアップデートも加えられており、最高光量65ルーメンのデイモードでは約15時間というランタイムを実現。200kmを超えるビッグライドには物足りない数字かも知れないが、日の出から日没までで完結するロングライドやトレーニングには十分なスペックとなっている。
Varia RTL510には29ルーメンのナイトモード(点滅/約6時間)と、20ルーメンの点灯(約6時間)というモードも備えられており、使用シチュエーションに合わせられる。もちろん車両接近を検知すると発光パターンが切り替わり、後方へのアピール度を高める機能は備えられている。
本体の寸法は98.6×19.7×39.6mm。縦に長く作られているためシートポストの出代は確認しておいたほうが良いだろう。クランプからヤグラまでは10cm以上の間を設けたほうが良いだろう。重量は71g。防水性能はIPX7。価格は23,800円(税抜)。
今回使用してみて感じたのは昼間に点灯するリアライトの有用性だった。過去何回か走ったことのあるトンネルをルートとして組み込んでみたのだが、自動車やオートバイが自転車を追い越す際の距離がこれまで以上に広くなっていた。ロードシェアの意識が高まっていることもあるかもしれないが、強力なリアライトで存在をアピールした結果でもあるだろう。
その上でガーミンEDGEでビープ音とディスプレイで警告してくれることでライド中の気持ちに余裕を持たせられると感じる。というのも、レーダー無しで走行していた時は想像以上に後方からの接近車両を把握するために神経をとがらせていると、レーダーを使用してみて気がついたのだ。後方への気配りを少し減らし、前方に集中することができることは大きなメリットであろう。
ガーミン Varia RTL510 リアビューレーダー
サイズ:98.6 x 19.7 x 39.6 mm
重量:71.0 g
モード:点灯、点滅(デイモード、ナイトモード)
明るさ:65ルーメン(デイモード)、29ルーメン(ナイトモード)、20ルーメン(点灯)
稼働時間:約15時間(デイモード)、約6時間(ナイトモード、点灯)
ANT+通信:〇
防水性能:IPX7
可視角度:220°
価格:23,800円(税抜)
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