2014/05/10(土) - 16:19
5月9日、寒空の北アイルランド・ベルファストで第97回ジロ・デ・イタリアが開幕。第1ステージは21.7kmチームタイムトライアルで争われ、オリカ・グリーンエッジが優勝を果たし、マリアローザはこの日37歳の誕生日を向かえたスヴェイン・タフト(カナダ)が獲得した。
37歳の誕生日にマリア・ローザを獲得したスヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)
マリアローザを着れて感激だ。僕らチームは大きな期待とともにアイルランドへ来て、その期待に勝利という形で答えられたんだ。勝ったことはまだピンと来ないし夢の様だけど、チームメイトと一緒にポディウムに上がれたことは絶対に忘れられないよ。
朝のミーティングで僕が先頭でゴールラインを通過することを任されたことは信じられなかったけど、とても嬉しかった。僕らのチームはみんなが兄弟のようなんだ。そのチームの為に働けて誇らしく思う。今日のように全力を尽くし、チームの誰かがジャージを手に入れられたら嬉しいね。
優勝したオリカ・グリーンエッジのマシュー・ホワイト監督
この2週間でいくつものビッグレースで勝利してきた。このチームTT制覇はリエージュ~バストーニュ~リエージュらと並ぶ大きな勝利である。どこのチームもプレッシャーや失敗を恐れてチームTTを目標と公言していなかったけど、我々のチームはジロにおけるチームの大きな目標として掲げてきた。これが僕たちのやり方だし、とてもチームが誇らしいね。選手達には頭がさがる思いだ。
このチームは全員が好成績のためだったら犠牲を惜しまない。中でもタフトはこれまでオリカ・グリーンエッジが勝利してきたチームTTの多くでメンバーであったことからもわかるように素晴らしい性格の持ち主で、大きな勝利には欠かせない存在であることは間違い無い。それが報われて今日1日で一躍時の人となった。
マリアローザは何としてでも欲しかった。第2、第3ステージはマイケル・マシューズのスプリントでステージ優勝を狙い、同時にチーム内でリーダージャージを維持したい。恐らくリーダージャージを奪われる可能性があるのはアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)ぐらい。他の有力スプリンターには今日のチームTTで大きな差がついたため、仮に彼らがステージ優勝しても、リーダージャージを我々から奪取できないはずだ。
ステージ2位、オメガファーマ・クイックステップのリゴベルト・ウラン(コロンビア)
ひとまず今年もジロを走ることができて、とても幸せだ。チームに向いているステージでは無かったけど、今日のチームTTは勝つために走った。トニ・マルティン(ドイツ)の様なTTスペシャリストがメンバーには入ってないけど、今日の走りで今回のメンバーがジロにかける意気込みを見せたいと考えながらスタートした。
結果として、レース前に入念に準備したことが報われたんだと思う。残念ながら勝てはしなかったけど、他の総合優勝候補には数秒差をつけることができた。まだまだジロはこれからだけど、今日の結果には満足だ。
ステージ3位、BMCレーシングのカデル・エヴァンス(オーストラリア)
チーム全体の調子を考えれば、もっと良いタイムの残すことができたはず。しかしながら今日の様なコンディションでは仕方ない。TTスペシャリストであるブレント・ブックウォルター(アメリカ)の落車と、ベン・ヘルマンス(ベルギー)のパンクが、秒差で勝負が決まる今日のステージでは痛手となった。
だけどチーム全体としては好調で、3位という結果を残すことができたから、順調な滑り出しといえる。チームメイトの働きに感謝したい。
マーティンを落車で失ったガーミン・シャープのチャーリー・ウェゲリウス監督
今日はチームにとって厳しい1日になった。このジロではダニエル・マーティン(アイルランド)とライダー・ヘシェダル(カナダ)のダブルエース体制を敷いて、2人をサポートするための強力なアシストを揃えてきた。戦略を大幅に修正する必要があるが、チームには2012年にジロを制したヘシェダルと強力なアシストが残っている。
とりわけ、地元でのジロ開幕を喜んでいたマーティンは悔しい思いをした。特に今回ジロに来たメンバーは互いに単なるチームメイトをこえて友達の様な関係だから、痛いほどマーティンの気持ちがわかるはずだ。しかし、我々は前を向いて戦い続けなくてはならない。これから3週間は今日の悔しさをバネに積極的にレースを動かしながらチャンスを掴みたい。
*ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
text:Yuya.Yamamoto
photo:Kei.Tsuji,www.gazzetta.it
37歳の誕生日にマリア・ローザを獲得したスヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)
マリアローザを着れて感激だ。僕らチームは大きな期待とともにアイルランドへ来て、その期待に勝利という形で答えられたんだ。勝ったことはまだピンと来ないし夢の様だけど、チームメイトと一緒にポディウムに上がれたことは絶対に忘れられないよ。
朝のミーティングで僕が先頭でゴールラインを通過することを任されたことは信じられなかったけど、とても嬉しかった。僕らのチームはみんなが兄弟のようなんだ。そのチームの為に働けて誇らしく思う。今日のように全力を尽くし、チームの誰かがジャージを手に入れられたら嬉しいね。
優勝したオリカ・グリーンエッジのマシュー・ホワイト監督
この2週間でいくつものビッグレースで勝利してきた。このチームTT制覇はリエージュ~バストーニュ~リエージュらと並ぶ大きな勝利である。どこのチームもプレッシャーや失敗を恐れてチームTTを目標と公言していなかったけど、我々のチームはジロにおけるチームの大きな目標として掲げてきた。これが僕たちのやり方だし、とてもチームが誇らしいね。選手達には頭がさがる思いだ。
このチームは全員が好成績のためだったら犠牲を惜しまない。中でもタフトはこれまでオリカ・グリーンエッジが勝利してきたチームTTの多くでメンバーであったことからもわかるように素晴らしい性格の持ち主で、大きな勝利には欠かせない存在であることは間違い無い。それが報われて今日1日で一躍時の人となった。
マリアローザは何としてでも欲しかった。第2、第3ステージはマイケル・マシューズのスプリントでステージ優勝を狙い、同時にチーム内でリーダージャージを維持したい。恐らくリーダージャージを奪われる可能性があるのはアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)ぐらい。他の有力スプリンターには今日のチームTTで大きな差がついたため、仮に彼らがステージ優勝しても、リーダージャージを我々から奪取できないはずだ。
ステージ2位、オメガファーマ・クイックステップのリゴベルト・ウラン(コロンビア)
ひとまず今年もジロを走ることができて、とても幸せだ。チームに向いているステージでは無かったけど、今日のチームTTは勝つために走った。トニ・マルティン(ドイツ)の様なTTスペシャリストがメンバーには入ってないけど、今日の走りで今回のメンバーがジロにかける意気込みを見せたいと考えながらスタートした。
結果として、レース前に入念に準備したことが報われたんだと思う。残念ながら勝てはしなかったけど、他の総合優勝候補には数秒差をつけることができた。まだまだジロはこれからだけど、今日の結果には満足だ。
ステージ3位、BMCレーシングのカデル・エヴァンス(オーストラリア)
チーム全体の調子を考えれば、もっと良いタイムの残すことができたはず。しかしながら今日の様なコンディションでは仕方ない。TTスペシャリストであるブレント・ブックウォルター(アメリカ)の落車と、ベン・ヘルマンス(ベルギー)のパンクが、秒差で勝負が決まる今日のステージでは痛手となった。
だけどチーム全体としては好調で、3位という結果を残すことができたから、順調な滑り出しといえる。チームメイトの働きに感謝したい。
マーティンを落車で失ったガーミン・シャープのチャーリー・ウェゲリウス監督
今日はチームにとって厳しい1日になった。このジロではダニエル・マーティン(アイルランド)とライダー・ヘシェダル(カナダ)のダブルエース体制を敷いて、2人をサポートするための強力なアシストを揃えてきた。戦略を大幅に修正する必要があるが、チームには2012年にジロを制したヘシェダルと強力なアシストが残っている。
とりわけ、地元でのジロ開幕を喜んでいたマーティンは悔しい思いをした。特に今回ジロに来たメンバーは互いに単なるチームメイトをこえて友達の様な関係だから、痛いほどマーティンの気持ちがわかるはずだ。しかし、我々は前を向いて戦い続けなくてはならない。これから3週間は今日の悔しさをバネに積極的にレースを動かしながらチャンスを掴みたい。
*ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
text:Yuya.Yamamoto
photo:Kei.Tsuji,www.gazzetta.it
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