競輪取材レポートの機材特集アーカイブする第3弾の目玉は、年末にグランプリを制したばかりの郡司浩平。五輪代表の小原佑太、ガールズトップ選手の石井貴子ら、超豪華メンバーに自慢の愛車のこだわりを聞きました。

KEIRINグランプリ制覇を達成した郡司浩平(神奈川)。このバイクも登場します! photo: Yuichiro Hosoda
アーカイブ企画のラストを飾る第3弾は群雄割拠。マスターズ世界チャンピオンに輝いた皿屋豊、オリンピアンの小原佑太、ガールズトップ選手の石井貴子、そして先日競輪界の頂点を極めたばかりのS級S班の郡司浩平が登場。
トラック競技の理論、家族から受け継いだセッティング、そしてそれぞれのモチベーションを高めるこだわりのカラーリング。バンクを駆ける「勝負機材」の深淵なる世界をぜひチェックしてほしい。
皿屋豊(三重)〜競輪場へ行こう! Vol.22 オールスター競輪編〜

皿屋豊選手(三重)と、モータースポーツの愛を感じさせるガルフカラーのブリヂストン photo: Yuichiro Hosoda
市役所職員/強豪ホビーレーサーを経て33歳で競輪入りした皿屋豊選手が駆るのは、モータースポーツへの愛が溢れる「ガルフカラー」のブリヂストンだ。身長167cmに対しトップチューブ570mmという大柄なジオメトリーは、空力と直進安定性を最優先した結果。パイプには剛性重視の「タンゲ・プレステージ」、フォークには加速時のパワーロスを抑える「コロンバス・マックス」を組み合わせるなど、ロードとトラックの双方で頂点を極めたマスターズ世界王者らしい剛性重視仕様だ。ハブのフランジ径がもたらす乗り味の違いなど、機材に対する愛着とこだわりはひとしおでした。
掲載記事:バンク煌めく函館ナイター・オールスター競輪 寺崎浩平、歓喜のGI初制覇 2023マスターズ世界王者・皿屋豊のピストバイク
郡司浩平(神奈川)〜競輪場へ行こう! Vol. 23 共同通信社杯競輪編〜

先日のグランプリを制した郡司浩平選手(神奈川)。取材時と同じバイクで勝利した photo: Yuichiro Hosoda
2100人以上いる男子競輪選手のトップオブトップ、先日開催されたKEIRINグランプリを初制覇したことも記憶に新しい郡司浩平選手がこの企画に登場!バイクは情熱的なレッドとシルバーのグラデーションが煌めくマキノだ。かつて父・盛夫氏が愛用した青系へのリスペクトを込めつつ、「自らのオリジナリティ」として昇華させた赤のカラーリングは、ナイター照明の下で最も輝くようラメの配合まで計算されたもの。「スピード域が高い状態からのもうひと伸び」を追求し、ミリ単位で調整を加えるフレームワークに加え、あえて小径の47Tチェーンリングを選択することで、自身のペダリング感覚に合致する絶妙なレスポンスを構築している。ちなみにグランプリを制したのもこのマキノ。競輪界の頂点に達した、こだわり満点のバイクは必見。
掲載記事:恐竜王国・福井の共同通信社杯競輪 南修二がビッグレース初優勝 S級S班初登場、郡司浩平のピストをチェック
近谷涼(富山)〜競輪場へ行こう! Vol.24 寬仁親王牌編〜

ブルー&ホワイトにゴールドラインのブリヂストンを駆る近谷涼選手(富山) photo: Yuichiro Hosoda
寬仁親王牌の特集記事で登場頂いたのは、ロード/トラック選手としてアジアタイトルを獲ったこともある北陸のスピードスター、近谷涼選手。BRIDESTONEロゴが散りばめられた白x青x金の上品なカラーリングのブリヂストンは、故郷を走る「北陸新幹線E7系」をモチーフにしたもの(近谷選手ではなく製作者が鉄道マニアだったため)で、51✕13Tのギアをセットする。2022年デビューと競輪歴はまだ浅く、機材に関してはあちこち試行錯誤を繰り返しているとのことでした。
掲載記事:超高速の前橋競輪・寬仁親王牌 嘉永泰斗が九州勢に6年ぶりGI優勝をもたらす 2018アジア選2冠・近谷涼のブリヂストン
石井貴子(千葉)〜競輪場へ行こう! Vol.25 競輪祭女子王座戦編〜

数々のビッグレースを制した石井貴子選手(千葉)のバイクはブリヂストンTR9。かつてのチームスカイをイメージしたカラーリングだ photo: Yuichiro Hosoda
幾多のビッグタイトルを手にし、大怪我を乗り越えて2024年GIパールカップを制した石井貴子選手が登場。駆るのは自身の勝負カラーである「青」を纏ったブリヂストンTR9で、かつてのスカイ(現イネオス)を彷彿とさせるデザインを実現するため、自らマスキングテープを貼り、A4用紙3枚に及ぶ指示書を作成したというこだわりよう。30代半ばの身体の変化とナショナルチーム勢のスピードアップに対応すべく、サドルやハンドル周りまで「大工事」とも呼べる規模で見直し。「非力な自分でも最後まで踏み切れるよう」と、駆動系はマイルドな踏み心地を目指しているという。物腰柔らかなインタビューも印象的でした。
掲載記事:小倉ガールズGI・競輪祭女子王座戦 佐藤水菜が連覇し、年間グランドスラム達成 2024パールカップ覇者・石井貴子のTR9
小原佑太(青森)〜競輪場へ行こう! Vol.26 競輪祭編〜

所有する日産GT-Rをイメージしたカラーリングのバイクを駆る小原佑太選手(青森) photo: Yuichiro Hosoda
パリ五輪のチームスプリントで5位、男子スプリントでは6位に入った小原佑太選手が競輪で駆るのは、愛車である「日産GT-R」のダークメタルグレーを纏ったブリヂストンだ。ブレーキキャリパーを模したフォークエンドのイエローや、チラリと覗く赤いBBハンガーが愛着を感じさせるが、その機材構成はきわめて論理的。トラック競技の「大きく、硬く」という思想と、横の動きや疲労蓄積が激しい競輪特有の環境との間で葛藤しつつ、縦剛性を重視したフォークや、自身の肩幅に合わせ肘の動きを抑制する350mm幅のハンドルを導き出した。競技用の大ギアに慣れた感覚を活かし、競輪でも規定最大級の55T×14Tをチョイス。競技経験を競輪へ最適化しようとする工夫が見てとれた。
掲載記事:小倉GI・競輪祭はサプライズV! 阿部拓真がGP出場権獲得 GT-Rカラーのバイクを駆るパリオリンピアン小原佑太
松本秀之介(熊本)〜競輪場へ行こう! Vol.28 KEIRINグランプリ編〜

ブリヂストンに乗り続ける松本秀之介選手(熊本)。シルバーポリッシュにブルー&パープルのグラデーションだ photo: Yuichiro Hosoda
25歳にして通算182勝を数える松本秀之介が「歴戦の相棒」と信頼を寄せるのは、シルバーポリッシュに青〜紫のグラデーションが映えるブリヂストンだ。デビュー時から同ブランド一択を貫き、サイズは変えずハンガー下がりやシートステー長を微調整することで、自身の持ち味である「後半の粘り」を引き出すセッティングを磨き上げてきた。クランク長167.5mmは、かつて選手だった父に選んでもらって以来のこだわりであり、祖父、そして祖母も初期女子競輪の選手だったという三代続く競輪一家の誇りを胸に戦う。フレームに刻まれた落車の凹みや塗装の剥げは、GIのスピード域に対応すべく「51T×13T」のギアを必死に回し、激戦をくぐり抜けてきた証。怪我を乗り越え、新年からの再起を誓う若武者の足元には、家族から受け継いだ勝負根性と、地道な試行錯誤の跡が刻まれていた。
掲載記事:郡司浩平が制した熱闘の平塚「KEIRINグランプリ」最高峰レースの展開を追う 親子三代で競輪の系譜を紡ぐ松本秀之介のバイク
text:So Isobe

アーカイブ企画のラストを飾る第3弾は群雄割拠。マスターズ世界チャンピオンに輝いた皿屋豊、オリンピアンの小原佑太、ガールズトップ選手の石井貴子、そして先日競輪界の頂点を極めたばかりのS級S班の郡司浩平が登場。
トラック競技の理論、家族から受け継いだセッティング、そしてそれぞれのモチベーションを高めるこだわりのカラーリング。バンクを駆ける「勝負機材」の深淵なる世界をぜひチェックしてほしい。
皿屋豊(三重)〜競輪場へ行こう! Vol.22 オールスター競輪編〜

市役所職員/強豪ホビーレーサーを経て33歳で競輪入りした皿屋豊選手が駆るのは、モータースポーツへの愛が溢れる「ガルフカラー」のブリヂストンだ。身長167cmに対しトップチューブ570mmという大柄なジオメトリーは、空力と直進安定性を最優先した結果。パイプには剛性重視の「タンゲ・プレステージ」、フォークには加速時のパワーロスを抑える「コロンバス・マックス」を組み合わせるなど、ロードとトラックの双方で頂点を極めたマスターズ世界王者らしい剛性重視仕様だ。ハブのフランジ径がもたらす乗り味の違いなど、機材に対する愛着とこだわりはひとしおでした。
掲載記事:バンク煌めく函館ナイター・オールスター競輪 寺崎浩平、歓喜のGI初制覇 2023マスターズ世界王者・皿屋豊のピストバイク
郡司浩平(神奈川)〜競輪場へ行こう! Vol. 23 共同通信社杯競輪編〜

2100人以上いる男子競輪選手のトップオブトップ、先日開催されたKEIRINグランプリを初制覇したことも記憶に新しい郡司浩平選手がこの企画に登場!バイクは情熱的なレッドとシルバーのグラデーションが煌めくマキノだ。かつて父・盛夫氏が愛用した青系へのリスペクトを込めつつ、「自らのオリジナリティ」として昇華させた赤のカラーリングは、ナイター照明の下で最も輝くようラメの配合まで計算されたもの。「スピード域が高い状態からのもうひと伸び」を追求し、ミリ単位で調整を加えるフレームワークに加え、あえて小径の47Tチェーンリングを選択することで、自身のペダリング感覚に合致する絶妙なレスポンスを構築している。ちなみにグランプリを制したのもこのマキノ。競輪界の頂点に達した、こだわり満点のバイクは必見。
掲載記事:恐竜王国・福井の共同通信社杯競輪 南修二がビッグレース初優勝 S級S班初登場、郡司浩平のピストをチェック
近谷涼(富山)〜競輪場へ行こう! Vol.24 寬仁親王牌編〜

寬仁親王牌の特集記事で登場頂いたのは、ロード/トラック選手としてアジアタイトルを獲ったこともある北陸のスピードスター、近谷涼選手。BRIDESTONEロゴが散りばめられた白x青x金の上品なカラーリングのブリヂストンは、故郷を走る「北陸新幹線E7系」をモチーフにしたもの(近谷選手ではなく製作者が鉄道マニアだったため)で、51✕13Tのギアをセットする。2022年デビューと競輪歴はまだ浅く、機材に関してはあちこち試行錯誤を繰り返しているとのことでした。
掲載記事:超高速の前橋競輪・寬仁親王牌 嘉永泰斗が九州勢に6年ぶりGI優勝をもたらす 2018アジア選2冠・近谷涼のブリヂストン
石井貴子(千葉)〜競輪場へ行こう! Vol.25 競輪祭女子王座戦編〜

幾多のビッグタイトルを手にし、大怪我を乗り越えて2024年GIパールカップを制した石井貴子選手が登場。駆るのは自身の勝負カラーである「青」を纏ったブリヂストンTR9で、かつてのスカイ(現イネオス)を彷彿とさせるデザインを実現するため、自らマスキングテープを貼り、A4用紙3枚に及ぶ指示書を作成したというこだわりよう。30代半ばの身体の変化とナショナルチーム勢のスピードアップに対応すべく、サドルやハンドル周りまで「大工事」とも呼べる規模で見直し。「非力な自分でも最後まで踏み切れるよう」と、駆動系はマイルドな踏み心地を目指しているという。物腰柔らかなインタビューも印象的でした。
掲載記事:小倉ガールズGI・競輪祭女子王座戦 佐藤水菜が連覇し、年間グランドスラム達成 2024パールカップ覇者・石井貴子のTR9
小原佑太(青森)〜競輪場へ行こう! Vol.26 競輪祭編〜

パリ五輪のチームスプリントで5位、男子スプリントでは6位に入った小原佑太選手が競輪で駆るのは、愛車である「日産GT-R」のダークメタルグレーを纏ったブリヂストンだ。ブレーキキャリパーを模したフォークエンドのイエローや、チラリと覗く赤いBBハンガーが愛着を感じさせるが、その機材構成はきわめて論理的。トラック競技の「大きく、硬く」という思想と、横の動きや疲労蓄積が激しい競輪特有の環境との間で葛藤しつつ、縦剛性を重視したフォークや、自身の肩幅に合わせ肘の動きを抑制する350mm幅のハンドルを導き出した。競技用の大ギアに慣れた感覚を活かし、競輪でも規定最大級の55T×14Tをチョイス。競技経験を競輪へ最適化しようとする工夫が見てとれた。
掲載記事:小倉GI・競輪祭はサプライズV! 阿部拓真がGP出場権獲得 GT-Rカラーのバイクを駆るパリオリンピアン小原佑太
松本秀之介(熊本)〜競輪場へ行こう! Vol.28 KEIRINグランプリ編〜

25歳にして通算182勝を数える松本秀之介が「歴戦の相棒」と信頼を寄せるのは、シルバーポリッシュに青〜紫のグラデーションが映えるブリヂストンだ。デビュー時から同ブランド一択を貫き、サイズは変えずハンガー下がりやシートステー長を微調整することで、自身の持ち味である「後半の粘り」を引き出すセッティングを磨き上げてきた。クランク長167.5mmは、かつて選手だった父に選んでもらって以来のこだわりであり、祖父、そして祖母も初期女子競輪の選手だったという三代続く競輪一家の誇りを胸に戦う。フレームに刻まれた落車の凹みや塗装の剥げは、GIのスピード域に対応すべく「51T×13T」のギアを必死に回し、激戦をくぐり抜けてきた証。怪我を乗り越え、新年からの再起を誓う若武者の足元には、家族から受け継いだ勝負根性と、地道な試行錯誤の跡が刻まれていた。
掲載記事:郡司浩平が制した熱闘の平塚「KEIRINグランプリ」最高峰レースの展開を追う 親子三代で競輪の系譜を紡ぐ松本秀之介のバイク
text:So Isobe
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