2009/05/24(日) - 20:03
個人総合優勝 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、カルミオーロ・Aスタイル)
1984年生まれ。25歳。身長170cm、57kg。2006年に「アマチュア版ツール・ド・フランス」と呼ばれるツール・ド・ラヴニール第10ステージで優勝、山岳賞獲得。同年プロデビュー。この大会に出場するに当たっての当初の目標は富士山ステージで優勝することと総合優勝だった。
「2つの目標を実現できたことは嬉しい。とくにチームのアシストがなければこの結果はなかった。信じられないくらいうれしい。そして、チーム全体に感謝したいと思う。また来年もこのレースに参加したい。
今日はカザフスタンの選手を警戒しながらレースを進めるのは難しかった。身体が小さいので山が得意。
自転車を始めたのは11歳のときから。憧れているサイクリストはローラン・ジャラベール。だが自転車選手ならすべての選手が尊敬の対象。夢はツール、ジロ、ブエルタなどグランツールのスタート地点に立つこと。常に夢見ている」。
ステージ3勝 リー・ハワード(オーストラリア、チームAIS)
1989年生まれ19歳。 オーストラリア 今年3月のトラック世界選手権ポーランド大会でのオムニウム(一人の選手が一日で200mTT、スクラッチ、3km個人追抜、ポイントレース,1kmTTの5種目を争う複合競技)のエリート世界チャンピオン。タイプはオールラウンダー。今回のツアー・オブ。ジャパンでの目標はステージ優勝を挙げることだったが、堺、美濃、東京の3つのステージに優勝した
「初日に行われた堺も今日のような雨だった。でも、得意なスプリントで勝てたので、今日もそれができると思った。とてもうれしい。(この3勝は)今年初めての優勝だったので嬉しい。チームメイトはよくアシストしてくれた。
次の目標はロンドン五輪でロードとトラックの両方でメダルを取ること。今年はもう少し優勝を重ねたい。好きな選手や目標にしている選手は特にいないが、オーストラリア人では昨日ジロ・デ・イタリアで優勝したサイモン・ジェランス(サーヴェロテストチーム)とはよくコンタクトをとっている。
オリンピックではマディソンでメダルを取ることをまず目標にしたい。そしてロードレースにも出ること。ロードとトラックの両方で活躍することが目標。フルタイムで走るオールラウンドレーサーになりたい」。
日本人最高位/総合6位 清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
「今までのステージを見て分かるようにオーストラリアの支配力が絶対的で、総合を上げるのは難しいので、今日は逃げてステージを狙うべく走った。でも逃げることができずにゴールスプリントに持ち込まれてしまった。
登坂力が全体に劣っているのだと思う。出来る限りのことをやってのこの成績なので、僕の力不足。初日からずっと集中して走っていたから頭が疲れた。
日本のレースは、展開そのものがヨーロッパのレースとは違うので、その点が難しかった。いつもなら逃げが行っても、それぞれのチームが何人ずつか出して捕まえるものだけれど、今回は引きたがらないチームが多かった。ほおっておいたら、終わってしまうことが何回もあった。日本のレースは、そういうことだとは分かっていたが、その点の立ち回りがうまくできなかった。
沿道からの声援が一番多くて、期待されているのをすごく感じた。ファンの方々の期待にこたえられなかったのが申し訳ない。
初めてエースとして走ったが、いつもチームメイトに守られて走って、勝負どころまでリラックスして体力を使わずに臨めた。そのぶん勝負どころでは集中して、昨年までの自分だったらあきらめてしまうような苦しい場面でもがんばれた。でもこの成績にはまったく満足していない。優勝を狙ってきたので、総合6位は納得できない成績。
今後チームとしては、ツアー・オブ・コリア、全日本選手権があるので、早いうちに1勝して気分を変えたい」。
text:綾野 真
photo:綾野 真、高木秀彰
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