「概ね作戦通りだった」と振り返ったのは、史上最多4勝目を手にしたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)。2位セクサスや2度のチェーン落ちに見舞われたピドコックなど、選手たちの言葉でストラーデビアンケを振り返る。



優勝 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)

笑顔でサンタカテリーナ通りの石畳坂を登っていくタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

表彰式後インタビュー

─なぜ、フィニッシュまで距離のある地点からアタックしたのか?

それはサンテ・マリエをフィニッシュ手前30kmに変更したレース主催者に聞いてくれ。サンテ・マリエとその前のセクター(サン・マルティーノ・イン・グラニア)が最も難易度の高い場所だからね。

─アタック後、迫るセクサスを見てどう思ったか?

もっと強く踏み込まなきゃと思った。スピードを上げて差を広げないとってね。急勾配の頂上でできた差を、未舗装路区間の終わりまでは維持できると思っていた。一時は迫られたが、そこで彼の力が尽きたので、再び差を広げることができた。彼の走りには驚いたし、とても良い走りだった。プレッシャーのかかる状況でもその力を発揮し、結果を掴むことができる選手だ。

世界で最も美しいレースの1つで、良いシーズンの滑り出しができた。ここでの勝利はこれからのシーズンに向けて自信となる。この後の大きな目標は2週間後のミラノ〜サンレモだ。ここからは十分に身体を休め、サンレモで全力を尽くす。

レース後のコメント

今年も独走を決め、3連覇を決めたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

概ね作戦通りのレースとなった。イサーク(デルトロ)も表彰台に上ってくれて本当に嬉しい。彼も間違いなく勝利に値する走りを見せた。だが、今日良い走りをしたのは彼だけではない。ヤン・クリステンも素晴らしい仕事をしてくれたし、フェリックス・グロスシャートナーやフロリアン・フェルミールスもそうだった。彼らは本当に厳しいペースを集団先頭で刻んでくれた。それにドメン・ノヴァクとケヴィン・ヴェルマークも、中継には映らないところでたくさんの仕事をしてくれた。このチームがいなければ、こんな走りはできなかった。

2位 ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)

デルトロを引き離し、単独2位でフィニッシュしたポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM) photo:CorVos

2位は素晴らしい結果だ。レースは時に混沌とした展開となり、余計な力を使ってしまう場面もあった。それでエネルギーを少し無駄遣いしてしまった。それがポガチャルのアタックについていけなかった理由だろう。追走集団で協力して走ってくれる選手はおらず、だからこそ自分で厳しいレース展開に持ち込んだ。2位という結果を掴むべく、最後まで力を出し切った。本当に嬉しいし、素晴らしい結果だと思う。

3位 イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)

ポガチャルと勝利を喜ぶイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:RCS Media group

最初から最後まで、チーム一丸となって走ることができた。これ以上良い結果は望めない。僕としては全てのアタックに反応するつもりで走っていた。そして最終的に彼(セクサス)と共に抜け出した。例え3位であっても表彰台に上がることができて嬉しい。これはおまけみたいな結果だからね。セクサスは他のレース同様、その強さを見せつけた。一緒に走ってとても楽しかったよ。

タデイは予想よりも早く仕掛けたが、必ず僕にアタックするチャンスを与えてくれる。それでも今日の僕は彼のアシストに徹していたし、その役割を全うした。

7位 トーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)

メカトラの不運に見舞われたトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング) photo:CorVos

モンテ・サンテ・マリエで2度チェーンが外れ、完全にスピードを失ってしまった。ただ、それがなかったとしてもタデイと一緒に走れたとは思わない。レースの行方そのものが大きく変わったとは思わないし、ただ自分の脚を少し余計に使うことになっただけだっただろう。もうレースが決まってしまった状況で、追走集団での走りはとても難しい。割り切って2位争いをすることは、実際にはそう簡単ではないからね。

8位 マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)

ポガチャルに引き離されるマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

8位という結果には満足だ。重要な場面でパンクしてしまったが、幸いにも近くにいたピエトロ(マッティオ)がバイクを貸してくれた。本当に感謝している。その後、モンテ・サンテ・マリエの直前で自分のバイクに乗り換えることができた。ただ、その時点で集団に戻るためにかなり力を使っていたので、速いペースについていくことに集中した。その後は全力を尽くし、どこまで行けるか試してみようと思った。そうした状況を考えれば、この結果に納得している。

10位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)

トップ10ならば十分受け入れられる結果だ。思い描いていた通りのレースはできたと思う。決定的なアタックはモンテ・サンテ・マリエで起きたが、あの区間は実力がそのまま出る場所だ。自分には彼らのペースについていくための“あと少し”が足りないと感じた。厳しいレースだったが、難しい準備期間を考えれば前向きな走りだったと言える。次はティレーノ〜アドリアティコで良い走りをして、その後ミラノ〜サンレモに照準を合わせていくつもりだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos