フォレリングら有力勢がコース誘導ミスで遅れるなか、カンポ広場での4名スプリントが繰り広げられたストラーデビアンケ・ドンネ。エリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)がニエウィアドマらを退け、キャリアハイとなる初優勝に輝いた。

連覇に挑むデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:RCS Media group

2024年覇者ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) photo:RCS Media group 
世界王者のマグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・オートリー) photo:RCS Media group
イタリア中部トスカーナ州の丘陵地帯を駆け抜けるストラーデビアンケ・ドンネは、全11セクターの未舗装路を含む総距離133kmで争われるワンデーレース。男子レースよりも早い2016年にUCIワールドツアーへ昇格したレースは今年で12回目を迎え、例年通り豪華メンバーが集結した。
連覇を狙うデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)に対抗するのは、昨年のツール・ド・フランス・ファム覇者であり、マウンテンバイクのレジェンド選手でもあるポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)。また、昨年2位だった2018年勝者アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)などに注目が集まるなか、レースはその3者が勝負に絡まない予想外の展開となった。

逃げが決まらないレース前半となった photo:RCS Media group

プロトンのスピードを上げるFDJユナイテッド・スエズ photo:CorVos
平均時速が過去最速となった男子レースとは対照的に、女子レースは序盤から逃げが生まれない落ち着いた展開で進んだ。それはEFエデュケーション・オートリーやFDJユナイテッド・スエズ、リドル・トレックなどが集団をタイトにコントロールしたため。そのままレースは中盤に入り、距離9.4kmと最長の未舗装路サン・マルティーノ・イン・グラニアで集団落車が発生した。
その影響で集団は分断され、有力勢を含む24名の先頭グループが形成される。そのなかでもFDJはフォレリングを含む5名を送り込むことに成功。一方、SDワークスはフェランプレヴォが遅れ、ロッテ・コペッキー(ベルギー)が単騎での戦いを強いられることに。そしてこの日6つ目の未舗装路セクターであり、「タデイ・ポガチャル・セクター」と名付けられたコッレ・ピンツートに入ると、FDJの先導からエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)が飛び出した。
ライバルにプレッシャーを与え、フォレリングのアシストにも繋がるこの動きには、唯一ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ)が追従。続くレ・トルフェに入った時点で先頭2名は26秒のリードを得る一方、フェランプレヴォがメカトラ、フォレリングはパンクで追走集団から遅れを喫した。

先頭集団から飛び出したエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)とドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ) photo:CorVos
残り39km地点で先頭2名に、フォレリングらのいない後続集団が合流する。その中にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)などのビッグネームも含まれ、さらにロード世界王者マグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・オートリー)の姿も。一方で、フォレリングら第2集団は残り33km地点で誘導するモトバイクがコースを誤り、大幅なタイムロスを強いられたため勝負から脱落した。
ここから勝者が生まれることが濃厚となった先頭集団では、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)のアタックが集団を5名に絞る。しかし、2度目のコッレ・ピンツートで後続が合流。最後の未舗装路に設定された登りで、プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)やニエウィアドマ、ロンゴボルギーニが代わる代わるアタックを繰り返したものの、勝負は決まらず、残り6km地点の舗装路でフォスやシャベイが追いついた。

サンタカテリーナ通りの石畳坂を先頭で駆け上がるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:CorVos
その後フォスが遅れ、先頭6名がサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入した。登りを得意とするロンゴボルギーニとニエウィアドマが先頭でハイペースを維持。その後方から、一度遅れたシャベイが猛スピードで迫り、ドイツ王者のフランシスカ・コッホ(FDJユナイテッド・スエズ)を含む4名が頂上に到達。3時間半を超えるレースで脚に残された最後の力を振り絞り、シャベイが最終右コーナーを先頭で通過。そのまま栄光のフィニッシュへ飛び込んだ。
ガッツポーズを作る余裕もなくフィニッシュし、フェンスにもたれながら頭を抱えたシャベイ。「様々な感情で溢れ、まだ実感が湧かない。きっとこの勝利を理解するのに数日はかかると思う。このあと始まる3週間の高地合宿の間に実感できるはず。本当に信じられないし、ただただ素晴らしい結果」と、女子では初のスイス人優勝を喜んだ。

最終コーナーで先頭に立ち、そのまま先着したエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ) photo:CorVos

シャベイの勝利を祝福するデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:RCS Media group
またシャベイは、32歳にして掴んだキャリアハイの勝利を「既に何度も力を使い、逃げにも乗っていた。心の中で何度も『もう辞めたい』と思っていたが、その度に『後ろにいるデミ(フォレリング)のためにも、最後まで行かなくては』と思っていた。そして気がついたら先頭でフィニッシュしていた。本当に信じられない」と振り返った。
2位にはニエウィアドマが入り、3位にはロンゴボルギーニを抜いたコッホがランクイン。フォレリングが遅れながらも、FDJはワン・スリー・フィニッシュを達成し、層の厚さを見せつける結果となった。

32歳にしてキャリアハイの勝利を得たエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ) photo:CorVos



イタリア中部トスカーナ州の丘陵地帯を駆け抜けるストラーデビアンケ・ドンネは、全11セクターの未舗装路を含む総距離133kmで争われるワンデーレース。男子レースよりも早い2016年にUCIワールドツアーへ昇格したレースは今年で12回目を迎え、例年通り豪華メンバーが集結した。
連覇を狙うデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)に対抗するのは、昨年のツール・ド・フランス・ファム覇者であり、マウンテンバイクのレジェンド選手でもあるポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)。また、昨年2位だった2018年勝者アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)などに注目が集まるなか、レースはその3者が勝負に絡まない予想外の展開となった。


平均時速が過去最速となった男子レースとは対照的に、女子レースは序盤から逃げが生まれない落ち着いた展開で進んだ。それはEFエデュケーション・オートリーやFDJユナイテッド・スエズ、リドル・トレックなどが集団をタイトにコントロールしたため。そのままレースは中盤に入り、距離9.4kmと最長の未舗装路サン・マルティーノ・イン・グラニアで集団落車が発生した。
その影響で集団は分断され、有力勢を含む24名の先頭グループが形成される。そのなかでもFDJはフォレリングを含む5名を送り込むことに成功。一方、SDワークスはフェランプレヴォが遅れ、ロッテ・コペッキー(ベルギー)が単騎での戦いを強いられることに。そしてこの日6つ目の未舗装路セクターであり、「タデイ・ポガチャル・セクター」と名付けられたコッレ・ピンツートに入ると、FDJの先導からエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)が飛び出した。
ライバルにプレッシャーを与え、フォレリングのアシストにも繋がるこの動きには、唯一ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ)が追従。続くレ・トルフェに入った時点で先頭2名は26秒のリードを得る一方、フェランプレヴォがメカトラ、フォレリングはパンクで追走集団から遅れを喫した。

残り39km地点で先頭2名に、フォレリングらのいない後続集団が合流する。その中にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)などのビッグネームも含まれ、さらにロード世界王者マグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・オートリー)の姿も。一方で、フォレリングら第2集団は残り33km地点で誘導するモトバイクがコースを誤り、大幅なタイムロスを強いられたため勝負から脱落した。
ここから勝者が生まれることが濃厚となった先頭集団では、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)のアタックが集団を5名に絞る。しかし、2度目のコッレ・ピンツートで後続が合流。最後の未舗装路に設定された登りで、プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)やニエウィアドマ、ロンゴボルギーニが代わる代わるアタックを繰り返したものの、勝負は決まらず、残り6km地点の舗装路でフォスやシャベイが追いついた。

その後フォスが遅れ、先頭6名がサンタカテリーナ通りの石畳坂に突入した。登りを得意とするロンゴボルギーニとニエウィアドマが先頭でハイペースを維持。その後方から、一度遅れたシャベイが猛スピードで迫り、ドイツ王者のフランシスカ・コッホ(FDJユナイテッド・スエズ)を含む4名が頂上に到達。3時間半を超えるレースで脚に残された最後の力を振り絞り、シャベイが最終右コーナーを先頭で通過。そのまま栄光のフィニッシュへ飛び込んだ。
ガッツポーズを作る余裕もなくフィニッシュし、フェンスにもたれながら頭を抱えたシャベイ。「様々な感情で溢れ、まだ実感が湧かない。きっとこの勝利を理解するのに数日はかかると思う。このあと始まる3週間の高地合宿の間に実感できるはず。本当に信じられないし、ただただ素晴らしい結果」と、女子では初のスイス人優勝を喜んだ。


またシャベイは、32歳にして掴んだキャリアハイの勝利を「既に何度も力を使い、逃げにも乗っていた。心の中で何度も『もう辞めたい』と思っていたが、その度に『後ろにいるデミ(フォレリング)のためにも、最後まで行かなくては』と思っていた。そして気がついたら先頭でフィニッシュしていた。本当に信じられない」と振り返った。
2位にはニエウィアドマが入り、3位にはロンゴボルギーニを抜いたコッホがランクイン。フォレリングが遅れながらも、FDJはワン・スリー・フィニッシュを達成し、層の厚さを見せつける結果となった。

ストラーデビアンケ・ドンネ2026結果
| 1位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ) | 3:35:42 |
| 2位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
| 3位 | フランシスカ・コッホ(ドイツ、FDJユナイテッド・スエズ) | |
| 4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | +0:03 |
| 5位 | マグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・オートリー) | +0:06 |
| 6位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) | +0:16 |
| 7位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:34 |
| 8位 | モニカ・トリンカコロネル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:37 |
| 9位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | +1:21 |
| 10位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +1:47 |
| 18位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +6:15 |
| 20位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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