イネオス・グレナディアーズがミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)ら5名との契約更新を発表した。他の選手たちが1〜2年契約にとどまるなかで、35歳のクフィアトコフスキは2028年までの3年契約を結んだ。



3年の契約更新が発表されたミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

イネオス・グレナディアーズが契約更新を発表したのは以下の5名。これで2026年シーズンの所属選手は27名となり、上限である30名まではあと3名となった。

ルーカス・ハミルトン(オーストラリア):〜2027年
キム・ハイドゥク(ドイツ):〜2026年
ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド):〜2028年
ブランドン・リベラ(コロンビア):〜2026年
ベン・スウィフト(イギリス):〜2026年

なかでも特筆すべきは、35歳のベテランにしては異例と言える3年契約を結んだクフィアトコフスキだろう。「残ることは自然な選択だった。このチームは長年自分の家のような場所であり、今もゼッケンを付けるたびに加入当初と変わらない情熱とモチベーションを感じている。ここに留まる理由は人と信頼、そして最高レベルで戦い続けたいという共通の野心があるからだ」と、元世界王者はその理由を語った。

38歳のベン・スウィフト(イギリス)も契約を更新 photo:CorVos

また、途中UAEチームエミレーツでの2年間を挟みながらも、2010年のチーム創設メンバーであるスウィフトも、1年の契約延長を果たした。38歳ながら2025年シーズンは76レースに出場し活躍したスウィフト。「プロ18年目を迎えられることは本当に素晴らしい。若い選手を導き、グレナディアーズの次の章に貢献できるのは光栄だ」とコメントを残している。

今年限りで現役を退き、新たにレーシングディレクターとして現場のトップに就任したゲラント・トーマスは、この契約延長について「5人全員がチームに残ってくれるのは素晴らしいこと。それぞれ違う強みを持っていて、来季のチームの目標に欠かせない存在になる」と期待を語った。

イネオスは2026年シーズンに向け、フランス王者のドリアン・ゴドン(デカトロンAG2Rラモンディアール)と、今年のツール・ド・フランスで総合7位に入った24歳のケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)を獲得している。一方で、目立った新戦力はその2名にとどまっており、今後の補強に注目が集まる。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos