2014/02/18(火) - 11:55
2月16日、徳島県三好郡東みよし町にて「にし阿波シクロクロス」が開催された。初開催ながら172名のエントリーを集めた四国第2のシクロクロスレース。阿波踊りのBGMが流れる会場で、MTBエリートライダーの門田基志(TEAM GIANT)が優勝した。
前週の「さぬきシクロクロス善通寺大会」に続く、四国シクロクロス第2戦として開催された「にし阿波シクロクロス」。主催はNPO法人ツール・ド・にし阿波プロジェクトで、主管は徳島県自転車競技連盟。関西シクロクロスを取り仕切る京都府自転車競技連盟の協力を得たこともあり、受付からレース運営まで進行はスムーズだ。
徳島市内から徳島自動車道に乗って吉野川を遡ること約1時間、地理的には香川県や愛媛県に近い三好郡東みよし町がレースの舞台。京阪神から明石海峡大橋と鳴門大橋経由で3時間強というアクセスだ。
「目的は地域におけるサイクルスポーツの普及啓発です。本州を中心に脚光を浴びているシクロクロスを、この地域で出来ないかと。開催することによって徳島県内のサイクルスポーツ人口の増加や、ニーズを掘り起こそうという思いから生まれました。今まで注目されなかった徳島県西部でサイクルイベントを開催することで、県内外に情報発信をし、恒常的にサイクリングの場所として人が集まれば」と語るのは、ツール・ド・にし阿波プロジェクトの代表を務める田埜泰弘さん。
「7年目を迎えるさぬきシクロクロスの実績に乗っかることで、おかげさまで172名というエントリーをいただきました。少なくとも県内のニーズに応えることが出来たと感じています。最終的にはこうしたサイクルイベントが地域の発展や振興に繋げたいと言う思いがあり、参加者だけでなく地域の方々にとっても有益なイベントになれば」という言葉通り、会場内には東みよし町の「そらのそば」や阿波ボーヤ(阿波尾鶏の天ぷら)、地元のカフェパパラギのコーヒーなどの飲食ブースに加え、アクセサリを販売するスペシャライズドとラファのブースも。
シーズン終盤に差し掛かった今、「にし阿波シクロクロス」は貴重なAJOCC登録レースであり、C1やC2残留をかけた選手が挙って参戦。田埜代表曰く、県外・県内の参加者比率は、ツール・ド・にし阿波と同様7:3ほど。今後は四国の4県で連携し、シリーズ戦として拡大する予定だ。「今回はさぬきシクロクロス(香川県)の協力を得て、四国シクロクロスの一戦として開催しましたが、今後は愛媛県と高知県とも連携して独立したシリーズ戦にしたいという思いがあります」。
会場は吉野川の河川敷に広がる運動公園「ぶぶるパークみかも」で、全長2.6kmほどのコースは概ね平坦。河川敷ならではの砂地や草地、泥地、階段、舗装路が組み合わされており、竹林のシングルトラックも。シクロクロスの様々な路面要素を詰め込んだコースであり、会場の運営に携わった関西シクロクロスのスタッフが「いい会場やなぁ」と羨むほどだった。
C1レースでスタートダッシュを決めたのは、前週のさぬきシクロクロスで優勝した福田透(ナカガワAS.K Sデザイン)。ここに大倉勇夢(KOMATSUサイクリングクラブ)が追いつき、続いて門田基志(TEAM GIANT)も合流。先頭3名のパックが出来上がると、ここから門田が抜け出した。
前週のシクロクロス東京で6位に入った門田が、地元四国のレースをリードする。3周目に差し掛かるころにはそのリードは30秒に。しかしその後の砂セクションでチェーントラブルに見舞われ、門田は約1分以上ストップしてしまう。果敢な走りを見せていた大倉もパンクで後退し、福田が先頭を奪い返した。
チェーントラブルから復帰した門田はペースを戻し、先頭の福田を追い抜いて再びリードする。その後方では福田と久保伸次(岩井商会レーシング)がそれぞれ単独走。更にその後方では、今シーズンまだC1残留を決めていない熊本大五郎のために、八ヶ岳CYCLOCROSS CLUBの窪田博英、菅原成典、衣本始司がそれぞれアシストとしてペースを作った。
「四国から世界を目指したい」という門田が「明後日から雨なので、今日と明日練習しないといけない。だから明日練習出来る程度の強度に抑えた」と言いながらも後続を1分引き離す走りで圧勝。2位の福田以下、関西勢が上位を占めた。
CL1はエントリーが無く、佐野光宏(ストラーダレーシング)がCM1レースで優勝。シクロクロス200レース目という58歳の岩本雅秀(泥んこプロレス)が3位で表彰台に登っている。
今シーズンのAJOCC登録レースは残すところ2月23日の茨城と3月2日の島根のみ。関西では3月9日に有志による「3.11メモリアルシクロクロス(耐久レースやスプリント実施)」が行なわれる。
その他の写真はフォトギャラリーにて!
C1
1位 門田基志(TEAM GIANT) 1:00:21
2位 福田透(ナカガワAS.K Sデザイン) +1:04
3位 久保伸次(岩井商会レーシング) +1:57
4位 菅原成典(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +2:40
5位 熊本大五郎(八ヶ岳 CYCLOCROSS CLUB) +2:41
6位 窪田博英(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +2:46
7位 梶田晋(EURO-WORKS Racing) +3:14
8位 熊崎祥太(R2 SPORTS CYCLING TEAM) +3:31
9位 曽我暁男(エキップU) +3:32
10位 猪又靖(クラブシルベスト) +3:41
Junior
1位 森智大(小松島西高校) 40:49
2位 今野有樹(松山聖陵高校) +0:12
CM1
1位 佐野光宏(ストラーダレーシング) 40:03
2位 横尾治彦(泥んこプロレス) +1:40
3位 岩本雅秀(泥んこプロレス) +1:58
4位 南薗正一(泥んこプロレス) +2:03
5位 菅谷俊宏(Sakatani Racing) +3:22
6位 石井和明(NASU Fan Club泥プロ) +3:51
C2
1位 竹本颯太(Team BSC/K&b) 39:03
2位 竹本隼(Team BSC/K&b) +0:19
3位 金森修一(パナソニック) +0:20
4位 松前洋平(bicinoko.com) +0:49
5位 林雅和(クラブシルベスト) +0:50
6位 高橋雅志(焼鳥山鳥R) +1:25
CM2
1位 井海義久(レグルスお達者予備軍) 26:27
2位 守屋慶一(Salata bianca kobe) +0:05
3位 青波政洋(焼鳥山鳥R) +0:31
4位 竹本勇治(Team BSC/K&b) +0:52
5位 石元克司(まんま-AO・HANI CyclingTeam) +2:12
6位 高丸禎浩 +2:16
CL2
1位 武田美夕紀(走れ馬鹿犬) 32:43
2位 原田悦子(teamインコ) +0:33
3位 石本あおい(teamインコ) +0:51
4位 奥平厚子(KOBE ROKKO) +10:36
C3
1位 日野泰静(ボンシャンス飯田) 24:49
2位 森嶋健太(ストラーダR) +0:16
3位 大濱篤史(チバボンズ川口農園) +0:26
4位 藤本浩之(Euro-Works Racing) +1:36
5位 西川芳宏(OUCC-OB) +1:39
6位 嶋崎純二(香川県ドM組合) +1:44
U17
1位 日野竜嘉(松山聖陵高校) 23:27
CM3
1位 樫脇哲也(ナカガワAS.K'デザイン) 27:02
2位 樋口一志 +0:54
3位 富永義弘(Team Minutema) +1:20
4位 武田和高(走れ馬鹿犬) +1:35
5位 古谷広志(春風高校OB会) +1:48
6位 杉山光生 +1:59
CL3
1位 藤野直美(まんま-AO・HANI CyclingTeam) 15:22
2位 藤本友理 +2:28
3位 平林ゆかり(INFINTY) +3:09
C4
1位 藤井太一 26:34
2位 弘中大作(リラックマ@PC松本) +0:44
3位 星野貴哉(サッサーズ) +1:12
4位 家段勝好(NICHIA) +1:47
5位 藤久修一(シクロヴィータ) +2:31
6位 板東陽平 +2:50
U15
1位 田邊匡(高津小学校) 15:20
2位 守屋洸希(Salata bianca kobe) +2:00
CK1
1位 合田壮鋭(INFINITY) 8:06
2位 守屋柚希(Salata bianca kobe) +0:08
CK2
1位 田邊凪(高津小学校) 5:56
2位 平林つかさ(INFINITY) +2:06
text&photo:Kei Tsuji
前週の「さぬきシクロクロス善通寺大会」に続く、四国シクロクロス第2戦として開催された「にし阿波シクロクロス」。主催はNPO法人ツール・ド・にし阿波プロジェクトで、主管は徳島県自転車競技連盟。関西シクロクロスを取り仕切る京都府自転車競技連盟の協力を得たこともあり、受付からレース運営まで進行はスムーズだ。
徳島市内から徳島自動車道に乗って吉野川を遡ること約1時間、地理的には香川県や愛媛県に近い三好郡東みよし町がレースの舞台。京阪神から明石海峡大橋と鳴門大橋経由で3時間強というアクセスだ。
「目的は地域におけるサイクルスポーツの普及啓発です。本州を中心に脚光を浴びているシクロクロスを、この地域で出来ないかと。開催することによって徳島県内のサイクルスポーツ人口の増加や、ニーズを掘り起こそうという思いから生まれました。今まで注目されなかった徳島県西部でサイクルイベントを開催することで、県内外に情報発信をし、恒常的にサイクリングの場所として人が集まれば」と語るのは、ツール・ド・にし阿波プロジェクトの代表を務める田埜泰弘さん。
「7年目を迎えるさぬきシクロクロスの実績に乗っかることで、おかげさまで172名というエントリーをいただきました。少なくとも県内のニーズに応えることが出来たと感じています。最終的にはこうしたサイクルイベントが地域の発展や振興に繋げたいと言う思いがあり、参加者だけでなく地域の方々にとっても有益なイベントになれば」という言葉通り、会場内には東みよし町の「そらのそば」や阿波ボーヤ(阿波尾鶏の天ぷら)、地元のカフェパパラギのコーヒーなどの飲食ブースに加え、アクセサリを販売するスペシャライズドとラファのブースも。
シーズン終盤に差し掛かった今、「にし阿波シクロクロス」は貴重なAJOCC登録レースであり、C1やC2残留をかけた選手が挙って参戦。田埜代表曰く、県外・県内の参加者比率は、ツール・ド・にし阿波と同様7:3ほど。今後は四国の4県で連携し、シリーズ戦として拡大する予定だ。「今回はさぬきシクロクロス(香川県)の協力を得て、四国シクロクロスの一戦として開催しましたが、今後は愛媛県と高知県とも連携して独立したシリーズ戦にしたいという思いがあります」。
会場は吉野川の河川敷に広がる運動公園「ぶぶるパークみかも」で、全長2.6kmほどのコースは概ね平坦。河川敷ならではの砂地や草地、泥地、階段、舗装路が組み合わされており、竹林のシングルトラックも。シクロクロスの様々な路面要素を詰め込んだコースであり、会場の運営に携わった関西シクロクロスのスタッフが「いい会場やなぁ」と羨むほどだった。
C1レースでスタートダッシュを決めたのは、前週のさぬきシクロクロスで優勝した福田透(ナカガワAS.K Sデザイン)。ここに大倉勇夢(KOMATSUサイクリングクラブ)が追いつき、続いて門田基志(TEAM GIANT)も合流。先頭3名のパックが出来上がると、ここから門田が抜け出した。
前週のシクロクロス東京で6位に入った門田が、地元四国のレースをリードする。3周目に差し掛かるころにはそのリードは30秒に。しかしその後の砂セクションでチェーントラブルに見舞われ、門田は約1分以上ストップしてしまう。果敢な走りを見せていた大倉もパンクで後退し、福田が先頭を奪い返した。
チェーントラブルから復帰した門田はペースを戻し、先頭の福田を追い抜いて再びリードする。その後方では福田と久保伸次(岩井商会レーシング)がそれぞれ単独走。更にその後方では、今シーズンまだC1残留を決めていない熊本大五郎のために、八ヶ岳CYCLOCROSS CLUBの窪田博英、菅原成典、衣本始司がそれぞれアシストとしてペースを作った。
「四国から世界を目指したい」という門田が「明後日から雨なので、今日と明日練習しないといけない。だから明日練習出来る程度の強度に抑えた」と言いながらも後続を1分引き離す走りで圧勝。2位の福田以下、関西勢が上位を占めた。
CL1はエントリーが無く、佐野光宏(ストラーダレーシング)がCM1レースで優勝。シクロクロス200レース目という58歳の岩本雅秀(泥んこプロレス)が3位で表彰台に登っている。
今シーズンのAJOCC登録レースは残すところ2月23日の茨城と3月2日の島根のみ。関西では3月9日に有志による「3.11メモリアルシクロクロス(耐久レースやスプリント実施)」が行なわれる。
その他の写真はフォトギャラリーにて!
C1
1位 門田基志(TEAM GIANT) 1:00:21
2位 福田透(ナカガワAS.K Sデザイン) +1:04
3位 久保伸次(岩井商会レーシング) +1:57
4位 菅原成典(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +2:40
5位 熊本大五郎(八ヶ岳 CYCLOCROSS CLUB) +2:41
6位 窪田博英(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +2:46
7位 梶田晋(EURO-WORKS Racing) +3:14
8位 熊崎祥太(R2 SPORTS CYCLING TEAM) +3:31
9位 曽我暁男(エキップU) +3:32
10位 猪又靖(クラブシルベスト) +3:41
Junior
1位 森智大(小松島西高校) 40:49
2位 今野有樹(松山聖陵高校) +0:12
CM1
1位 佐野光宏(ストラーダレーシング) 40:03
2位 横尾治彦(泥んこプロレス) +1:40
3位 岩本雅秀(泥んこプロレス) +1:58
4位 南薗正一(泥んこプロレス) +2:03
5位 菅谷俊宏(Sakatani Racing) +3:22
6位 石井和明(NASU Fan Club泥プロ) +3:51
C2
1位 竹本颯太(Team BSC/K&b) 39:03
2位 竹本隼(Team BSC/K&b) +0:19
3位 金森修一(パナソニック) +0:20
4位 松前洋平(bicinoko.com) +0:49
5位 林雅和(クラブシルベスト) +0:50
6位 高橋雅志(焼鳥山鳥R) +1:25
CM2
1位 井海義久(レグルスお達者予備軍) 26:27
2位 守屋慶一(Salata bianca kobe) +0:05
3位 青波政洋(焼鳥山鳥R) +0:31
4位 竹本勇治(Team BSC/K&b) +0:52
5位 石元克司(まんま-AO・HANI CyclingTeam) +2:12
6位 高丸禎浩 +2:16
CL2
1位 武田美夕紀(走れ馬鹿犬) 32:43
2位 原田悦子(teamインコ) +0:33
3位 石本あおい(teamインコ) +0:51
4位 奥平厚子(KOBE ROKKO) +10:36
C3
1位 日野泰静(ボンシャンス飯田) 24:49
2位 森嶋健太(ストラーダR) +0:16
3位 大濱篤史(チバボンズ川口農園) +0:26
4位 藤本浩之(Euro-Works Racing) +1:36
5位 西川芳宏(OUCC-OB) +1:39
6位 嶋崎純二(香川県ドM組合) +1:44
U17
1位 日野竜嘉(松山聖陵高校) 23:27
CM3
1位 樫脇哲也(ナカガワAS.K'デザイン) 27:02
2位 樋口一志 +0:54
3位 富永義弘(Team Minutema) +1:20
4位 武田和高(走れ馬鹿犬) +1:35
5位 古谷広志(春風高校OB会) +1:48
6位 杉山光生 +1:59
CL3
1位 藤野直美(まんま-AO・HANI CyclingTeam) 15:22
2位 藤本友理 +2:28
3位 平林ゆかり(INFINTY) +3:09
C4
1位 藤井太一 26:34
2位 弘中大作(リラックマ@PC松本) +0:44
3位 星野貴哉(サッサーズ) +1:12
4位 家段勝好(NICHIA) +1:47
5位 藤久修一(シクロヴィータ) +2:31
6位 板東陽平 +2:50
U15
1位 田邊匡(高津小学校) 15:20
2位 守屋洸希(Salata bianca kobe) +2:00
CK1
1位 合田壮鋭(INFINITY) 8:06
2位 守屋柚希(Salata bianca kobe) +0:08
CK2
1位 田邊凪(高津小学校) 5:56
2位 平林つかさ(INFINITY) +2:06
text&photo:Kei Tsuji
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