4月4日、Jプロツアー第3戦「NTT東日本真岡芳賀ロードレース」が行われた。雨の中122.4kmのレースは終盤までに残った_名でのスプリント勝負となり、橋本英也(弱虫ペダルサイクリングチーム)が5年ぶりのJプロツアー勝利を挙げた。



傘をさしてスタートを待つエリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)と島崎将男(群馬マンモスレーシング) photo:Satoru Kato

今年は4月第1週の開催となった「NTT東日本真岡芳賀ロードレース」。例年は3月末に開催されてきたが、レース当日が「寒の戻り」に当たってしまう確率が高く、春先のレースのはずが低体温症との戦いになるほどの寒さの中行われることが多かった。関東地方は桜が満開の時季となり、前日は暑さを感じるほどの暖かさだったが、レース当日は一転。午前中は雲の隙間から陽が差す時間もあったものの、Jプロツアーがスタートする昼過ぎに合わせるように雨が降り出し、気温も低下傾向となってしまった。

桜満開の時季だがあいにくの天気 photo:Satoru Kato

コースは栃木県真岡市と芳賀町にまたがる公道に設定された1周7.2km。アップダウンが繰り返されるが高低差40mほどで長い登りはなく、約2kmに及ぶ長い平坦直線路やクリテリウムのようなコーナーが連続する区間など、全体的に平坦基調なレイアウト。絞られた集団でのスプリント勝負に持ち込まれることが多い。

雨の中リアルスタート photo:Satoru Kato

序盤からヴィクトワール広島が動く photo:Satoru Kato

8周目から単独先行するルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島) photo:Satoru Kato

17周122.4kmのレースは、雨の中慎重になる選手が多い中、ヴィクトワール広島が先手を打つ。4周目、先週の第2戦でプロリーダージャージを獲得したエリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)が単独先行。ところが6周目に入った直後の1コーナーで落車し、そのままリタイアとなった。代わって8周目に入るとルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島)が先行。1分差をつけられた後続集団は地元チームのAstemo宇都宮ブリッツェンとキナンレーシングチームが中心となってコントロールする。
キナンレーシングチームに先頭との差を伝える畑中勇介コーチ photo:Satoru Kato

増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が集団牽引 photo:Satoru Kato

レース後半、オープン参加の岡本隼(愛三工業レーシングチーム)と島崎正男(群馬マンモスレーシングチーム)がルーク・バーンズを追走 photo:Satoru Kato

10周目に入ると追走の動きが出始め、ネクストリーダージャージを着る島崎将男(群馬マンモスレーシング)や、オープン参加した愛三工業レーシングチームの岡本隼らが後続集団から飛び出すもバーンズには届かず。13周目、橋川丈(キナンレーシングチーム)が単独で追走に出ると、遅れて橋本英也(弱虫ペダルサイクリングチーム)も追走に出て橋川と合流。2人は先行するバーンズとの差を徐々に縮めて14周目に追いつく。

13周目、ルーク・バーンズの後方に橋川丈(キナンレーシングチーム)と橋本英也(弱虫ペダルサイクリングチーム)が迫る photo:Satoru Kato

残り2周、追走集団が追いつく photo:Satoru Kato

その後キナンレーシングチームの山本元喜と小石祐馬、孫崎大樹(ヴィクトワール広島)、馬場慶三郎(弱虫ペダルサイクリングチーム)、島崎らを含む9名の追走集団が合流し、12名の先頭集団が形成される。後続との差は広がり、勝負は先頭集団に絞られた。
残り2周、12名が残った photo:Satoru Kato

最終周回、キナンレーシングチームがアタックを繰り返す波状攻撃に出る photo:Satoru Kato

最終周回に入ると、橋川、山本、小石の3名を揃えたキナンレーシングチームが波状攻撃を開始。残り4kmを切ると島崎が単独先行する。しかしいずれも決定打にはならず、スプリント勝負へ。

スプリントで抜け出した橋本英也(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝 photo:Satoru Kato

ホームストレートに先頭で抜け出てきたのは橋本。2位以下を引き離す圧倒的なスプリントを見せ、2021年以来5年ぶりにJプロツアーでの優勝を決めた。3位には馬場慶三郎が入り、弱虫ペダルサイクリングチームが1-3フィニッシュを達成した。

橋本はトラックのアジア選手権から帰国したばかり。疲れを見せるどころか「調子が良く負ける気がしなかった」とレースを振り返る。

表彰式 photo:Satoru Kato

橋本英也 コメント
「アジア選手権のフリピンが暑かったので、戻ったばかりで寒いところでのレースは走ってみないとわからないと思っていた。でも1人で追走のブリッヂをかけた時はキツかったけれど、その後は余裕を感じていてスプリントなら勝てる自信はあった。キナンレーシングチームが3人残していて脅威ではあったが、どこか冷静な自分もいて相対的に踏めているなと感じていたので不安は無かった。最後は同じチームの馬場君がいたので心強かったし、最終コーナーをしっかり先頭で曲がって自分で踏みたいと思っていた通りにスプリント出来た。

今回はアジア選手権のコンディションを維持出来ていたのかもしれないけれど、ロードもこれだけ走れるとは思っていなかったので自分でも驚いている。登りが厳しいようなコースでなかったことも自分に向いていたのかもしれない。明日のクリテリウムの方が本番だと思っていたが、今日調子が良かったので明日も良いと思うから頑張りたい」
Jプロツアー2026第3戦 真岡芳賀ロードレース結果(122.4km)
1位 橋本 英也(弱虫ペダルサイクリングチーム)  2時間54分12秒
2位  孫崎 大樹(ヴィクトワール広島)  +0秒
3位  馬場 慶三郎(弱虫ペダルサイクリングチーム)
OPN  岡本 隼(愛三工業レーシングチーム ※オープン)  +1秒
4位  新城 雄大(KINAN Racing Team)
5位  岡 篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)  +2秒
6位  菅原 聡(アヴニールサイクリング山梨)
プロリーダージャージは2位に入った孫崎大樹(ヴィクトワール広島)が獲得 photo:Satoru Kato

Jプロツアーリーダー 孫崎大樹(ヴィクトワール広島)
U23リーダー 島崎将男(群馬マンモスレーシング)

中間スプリント賞 ルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島)
敢闘賞 ルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島)
ベストU23 島崎将男(群馬マンモスレーシング)
ベストチーム賞 弱虫ペダルサイクリングチーム



女子優勝 岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン) photo:Satoru Kato

E1優勝 中川由人(SBC Vertex Racing Team) photo:Satoru Kato

マスターズ優勝 中里聡史(Gufo Cycle Works) photo:Satoru Kato



text&photo:Satoru Kato