ポディウムが取り扱いを開始したホイールブランドのスコムから、エントリーグレードのVOSO COREをピックアップする。アンダー10万円という価格ながらカーボンスポークまで備えたホイールをインプレッション。

スコム VOSO CORE 50
2020年にスタートしたばかりのホイールブランド、SCOM(スコム)。自動車やオートバイのカーボンホイール、風力発電機のブレードに関する研究開発・製造を行う会社を母体に、そこで培ったノウハウをもとにホイールのR&Dを行っているブランドだ。
現在は日本のレースにも参戦するセントジョージ・コンチネンタル・サイクリングチームなどにサポートし、過酷なレース環境でホイールを鍛えあげている。また日本では昨年のEFエデュケーションのデベロップメントチームにサポートしており、スコムのロゴを見たことのある方もいるはずだ。

エアロを意識したリムシェイプが採用される

50mmハイトのリムは内幅が21mmとされている
そんなスコムのエントリーグレードシリーズとしてVOSO(ヴォソ)が用意されている。今回はVOSOのラインアップからVOSO COREをピックアップする。VOSO COREには前後50mmハイト、前50mm/後ろ60mmのセット、前後60mmハイトという3種類が用意されている。
VOSO COREはカーボンリム、カーボンスポーク、オリジナルハブを組み合わせたモデル。それでいて価格は50mmハイトモデルで99,000円(税込)、前50mm/後ろ60mmのセットで110,000円(税込)、60mmハイトモデルで121,000円(税込)と非常に手頃な設定とされていることが特徴だ。

スポーク中央部が扁平したエアロ仕様が装備される
リムはエアロを意識した形状が採用されている。樽型のような太めのリムシェイプが現在のトレンドだが、VOSO COREではややシャープな作りとなっていることが特徴。ただ外幅は50mmハイトモデルが28mmで、60mmハイトモデルが30mmとなっているため、十分ワイドな作り。内幅も50mmハイトが21mmで、60mmハイトが24mmを採用しており、近年トレンドのワイドタイヤにも対応可能となっている。
カーボンスポークは数多くのブランドに採用され、注目されつつあるVONOA製。スポーク中央が大胆に扁平したエアロスポークとなっており、リムのエアロ性能をサポートする。前後ともに20本、1:1で組まれている。

オリジナルのハブが採用されている
ハブフランジはコンパクトな作りだが、スポーク同士が当たらないような設計が採用されている。アセンブルされるベアリングはスチール。フリーハブはシマノ11速に対応しており、XDRも別途用意されているという。
今回はVOSO COREの50mmハイトモデルをシクロワイアード編集部の高木三千成がインプレッションを行った。新進気鋭のエントリーグレードの実力はいかに。
編集部インプレッション

「カーボンスポークらしい走行感と軽量性が光る」高木三千成(シクロワイアード編集部)
カーボンスポークホイールらしい乗り心地が印象的でした。スプリントのように力強く踏み込むとカーボンスポークが一瞬だけたわんで、「ポン」と反発する独特な加速感があります。
これは低速から中高速まで、どの速度域からでも同じように体感できます。フラッグシップモデルのような瞬発的な加速感はありませんが、むしろこの一瞬のタメがバイクをコントロールしやすくしていました。ペダリングに一貫性があって、予想通りの反応が返ってくる安心感がありますね。
コーナリング中もカーボンスポーク特有のしなりがありました。バイクを倒し込んだ時もある程度倒し込むと少したわんで、すぐに「ポッ」と戻ってくれるんです。エアロカーボンブレードスポークだと戻りが遅くて切り返しでワンテンポ遅れがちですが、VOSO COREはそんな癖がなくて素直に反応してくれました。

「一瞬タメがある加速性があり扱いやすい」(シクロワイアード編集部)
このしなり特性、路面追従性にも効いているようで、硬いホイールだと段差で跳ねるようなシーンでも適度に衝撃を吸収してくれます。スポークテンションのバランスが絶妙なんでしょうね。
重量面でも50mmリムハイトとしては優秀で、登坂から巡航、スプリントまでオールマイティに使えました。エアロ性能は特筆するほどではありませんが、30Cチューブレスのような太めのタイヤと組み合わせれば、横風が強い日でも安定して走れそうです。
ホビーサイクリストには非常に魅力的な選択肢だと思います。スチールスポークの実用性とハイエンドカーボンスポークの快適性、その中間に位置するような絶妙なバランス感覚でした。剛性の高いフレームをマイルドにしたい場面でも活躍しそうです。手頃な価格でカーボンスポークの恩恵を受けられる、よく考えられたホイールという印象です。

スコム VOSO CORE 50
VOSO CORE 50
リムハイト:50mm/50mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1330g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:99,000円(税込)
VOSO CORE 50/60
リムハイト:50mm/60mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1365g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:110,000円(税込)
VOSO CORE 60
リムハイト:60mm/60mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1400g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:121,000円(税込)

2020年にスタートしたばかりのホイールブランド、SCOM(スコム)。自動車やオートバイのカーボンホイール、風力発電機のブレードに関する研究開発・製造を行う会社を母体に、そこで培ったノウハウをもとにホイールのR&Dを行っているブランドだ。
現在は日本のレースにも参戦するセントジョージ・コンチネンタル・サイクリングチームなどにサポートし、過酷なレース環境でホイールを鍛えあげている。また日本では昨年のEFエデュケーションのデベロップメントチームにサポートしており、スコムのロゴを見たことのある方もいるはずだ。


そんなスコムのエントリーグレードシリーズとしてVOSO(ヴォソ)が用意されている。今回はVOSOのラインアップからVOSO COREをピックアップする。VOSO COREには前後50mmハイト、前50mm/後ろ60mmのセット、前後60mmハイトという3種類が用意されている。
VOSO COREはカーボンリム、カーボンスポーク、オリジナルハブを組み合わせたモデル。それでいて価格は50mmハイトモデルで99,000円(税込)、前50mm/後ろ60mmのセットで110,000円(税込)、60mmハイトモデルで121,000円(税込)と非常に手頃な設定とされていることが特徴だ。

リムはエアロを意識した形状が採用されている。樽型のような太めのリムシェイプが現在のトレンドだが、VOSO COREではややシャープな作りとなっていることが特徴。ただ外幅は50mmハイトモデルが28mmで、60mmハイトモデルが30mmとなっているため、十分ワイドな作り。内幅も50mmハイトが21mmで、60mmハイトが24mmを採用しており、近年トレンドのワイドタイヤにも対応可能となっている。
カーボンスポークは数多くのブランドに採用され、注目されつつあるVONOA製。スポーク中央が大胆に扁平したエアロスポークとなっており、リムのエアロ性能をサポートする。前後ともに20本、1:1で組まれている。

ハブフランジはコンパクトな作りだが、スポーク同士が当たらないような設計が採用されている。アセンブルされるベアリングはスチール。フリーハブはシマノ11速に対応しており、XDRも別途用意されているという。
今回はVOSO COREの50mmハイトモデルをシクロワイアード編集部の高木三千成がインプレッションを行った。新進気鋭のエントリーグレードの実力はいかに。
編集部インプレッション

カーボンスポークホイールらしい乗り心地が印象的でした。スプリントのように力強く踏み込むとカーボンスポークが一瞬だけたわんで、「ポン」と反発する独特な加速感があります。
これは低速から中高速まで、どの速度域からでも同じように体感できます。フラッグシップモデルのような瞬発的な加速感はありませんが、むしろこの一瞬のタメがバイクをコントロールしやすくしていました。ペダリングに一貫性があって、予想通りの反応が返ってくる安心感がありますね。
コーナリング中もカーボンスポーク特有のしなりがありました。バイクを倒し込んだ時もある程度倒し込むと少したわんで、すぐに「ポッ」と戻ってくれるんです。エアロカーボンブレードスポークだと戻りが遅くて切り返しでワンテンポ遅れがちですが、VOSO COREはそんな癖がなくて素直に反応してくれました。

このしなり特性、路面追従性にも効いているようで、硬いホイールだと段差で跳ねるようなシーンでも適度に衝撃を吸収してくれます。スポークテンションのバランスが絶妙なんでしょうね。
重量面でも50mmリムハイトとしては優秀で、登坂から巡航、スプリントまでオールマイティに使えました。エアロ性能は特筆するほどではありませんが、30Cチューブレスのような太めのタイヤと組み合わせれば、横風が強い日でも安定して走れそうです。
ホビーサイクリストには非常に魅力的な選択肢だと思います。スチールスポークの実用性とハイエンドカーボンスポークの快適性、その中間に位置するような絶妙なバランス感覚でした。剛性の高いフレームをマイルドにしたい場面でも活躍しそうです。手頃な価格でカーボンスポークの恩恵を受けられる、よく考えられたホイールという印象です。

VOSO CORE 50
リムハイト:50mm/50mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1330g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:99,000円(税込)
VOSO CORE 50/60
リムハイト:50mm/60mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1365g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:110,000円(税込)
VOSO CORE 60
リムハイト:60mm/60mm(前/後)
リム外幅:28mm
リム内幅:19mm
重量:1400g
ベアリング:スチール
フリーハブ:シマノ 11速、XDR
スポーク素材:カーボン
カラー:ホワイト、ブラック
価格:121,000円(税込)
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