ジョパンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)のTDTユニベット移籍が発表された。同選手は5月のツアー・オブ・ジャパンで富士山ステージを含む区間2勝し、総合優勝にも輝いた29歳のイタリアンクライマーだ。



ツアー・オブ・ジャパンで総合優勝を飾ったジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京) photo:Satoru Kato

2018年にVFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネでプロデビューしたカルボーニは29歳。3度出場したジロ・デ・イタリアでは2019年にマリアビアンカ(ヤングライダー賞ジャージ)に袖を通し、2022年のガスプロム・ルスヴェロ消滅を経てエキポ・ケルンファルマに加入。そして今年、JCLチーム右京の一員として新たなスタートを切った。

5月のツアー・オブ・ジャパン(UCI2.2)では総合エースとして出場し、第3(いなべ)ステージで区間優勝を飾ると、リーダージャージを着て臨んだ第6(富士山)ステージでは残り1kmからのアタックを決めて勝利。そのまま総合優勝を飾った。

キャリアハイの活躍でプロチーム復帰を決めたカルボーニは、「予想を上回る成功を収めたシーズンとなり、JCLチーム右京には感謝している。日本のチームで飾るTOJでの勝利は忘れられない思い出だ。このチームの一員であったことを誇りに思う」とSNSに別れの言葉を綴った。

2019年ジロでマリアビアンカを手にしたジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア) photo:Kei Tsuji

2025年にプロチームに年目を迎えるTDT・ユニベット

移籍先となるTDTユニベットは、2025年シーズンからユニベット・ティテマ・ロケッツへとチーム名を変更するフランス籍のプロチーム。元プロ選手で自転車ロードレースのYoutuberであるバス・ティテマ(オランダ)が2023年に創設し、スポーツベッティング大手のユニベットがメインスポンサーを務める。勝利至上主義とは一線を画し、チームの様子をYoutubeコンテンツとして発信する新機軸で注目を集め、プロチーム昇格1年目の今季は通算4勝を挙げている。

2025年シーズンに向け、チームはカルボーニの他にオランダU23タイムトライアル王者のウェッセル・ムーリスを獲得。若手主体の補強ながら、独自の路線を貫くチームの今後の展開に期待が高まる。

text:Sotaro.Arakawa

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