2024/11/09(土) - 09:48
パリ五輪など激動だった2024年シーズンが終わり、プロトンから多くの選手たちが去っていった。現役を退いたリゴベルト・ウラン(コロンビア)やトーマス・デヘント(ベルギー)、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)などのスター選手や、引退を曖昧にするカヴェンディッシュについて紹介する。
日本人選手では畑中勇介(キナンレーシングチーム)*や與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)が引退した2024年シーズン。世界でも多くのトップ選手が現役生活に別れを告げた。中でもビッグネームなのはリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)だろう。
コロンビアで熱狂的な人気を誇るウランは37歳で、2023年限りでの引退をチームのジョナサン・ヴォーターズGMが説得し現役続行を決めた。今年は1月の国内選手権からワールドツアーのステージレースを中心に転戦し、ブエルタ・ア・エスパーニャに出場。しかし第6ステージで左股関節の大転子を骨折し、結果的にこれが現役最後のレースとなった。
グランツールでの総合優勝はなかったものの、2013、14年のジロ・デ・イタリアで総合2位。ステージ優勝した2017年ツール・ド・フランスでも総合2位と、記録よりも記憶に残る選手として活躍した。
*畑中は11月10日(日)のツール・ド・おきなわがラストレースとなる。
今年デカトロンAG2Rラモンディアルに移籍したエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)も17年のプロ生活を終えた。数多くのスター選手を輩出したチーム・コロンビアで2008年にプロデビューしたボアッソンハーゲンは、創設時メンバーとしてスカイ・プロサイクリングに加入。その後ディメンションデータを経てトタルエネルジーに移り、本人が長年目標にしていたパリ〜ルーベ優勝は叶わなかったものの、ツールでのステージ3勝を含む現役通算81勝を飾った。
日本での人気の高さならば、引退選手の中でトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)がトップかもしれない。3大ツールの全てで区間優勝を飾り、2018年のブエルタでは山岳賞を獲得。特に中央山塊が舞台となった2019年ツール第8ステージで見せた逃げ切り勝利を覚えているファンも多いはず。今年はブエルタを含む75レースに出場し、フランスのワンデーレースで現役を締めくくった。
3年連続でシーズン途中にチーム加入した41歳のドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)は、2005年にプロデビューしたVFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネで現役引退。今季はジロで逃げから勝利に迫り、母国最大のワンデーレースであるイル・ロンバルディアを38位で完走。20年にも及んだ現役生活に別れを告げた。
他には2017年のツールでステージ優勝したリリアン・カルメジャーヌ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ)やリードアウトとして数多くの勝利をもたらしたミケル・モルコフ(デンマーク、アスタナ・カザクスタン)、最終年を弟ヨンと同じチームで走ったゴルカ・イサギレ(スペイン、コフィディス)が引退。また髭でお馴染みシモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)も今年ジロとツールを走り、現役を終えている。
ちなみにアスタナ・カザクスタンの退団が決まっているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)だが、さいたまクリテリウムの記者会見にて「シンガポール・クリテリウムが現役ラストレースになるのか?」という質問に対し「さいたまクリテリウムに関する質問しか答えたくない」とコメント。引退を曖昧にしたまま、本日から2日間行われるシンガポールクリテでの動向が注目される。
日本人選手では畑中勇介(キナンレーシングチーム)*や與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)が引退した2024年シーズン。世界でも多くのトップ選手が現役生活に別れを告げた。中でもビッグネームなのはリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)だろう。
コロンビアで熱狂的な人気を誇るウランは37歳で、2023年限りでの引退をチームのジョナサン・ヴォーターズGMが説得し現役続行を決めた。今年は1月の国内選手権からワールドツアーのステージレースを中心に転戦し、ブエルタ・ア・エスパーニャに出場。しかし第6ステージで左股関節の大転子を骨折し、結果的にこれが現役最後のレースとなった。
グランツールでの総合優勝はなかったものの、2013、14年のジロ・デ・イタリアで総合2位。ステージ優勝した2017年ツール・ド・フランスでも総合2位と、記録よりも記憶に残る選手として活躍した。
*畑中は11月10日(日)のツール・ド・おきなわがラストレースとなる。
今年デカトロンAG2Rラモンディアルに移籍したエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)も17年のプロ生活を終えた。数多くのスター選手を輩出したチーム・コロンビアで2008年にプロデビューしたボアッソンハーゲンは、創設時メンバーとしてスカイ・プロサイクリングに加入。その後ディメンションデータを経てトタルエネルジーに移り、本人が長年目標にしていたパリ〜ルーベ優勝は叶わなかったものの、ツールでのステージ3勝を含む現役通算81勝を飾った。
日本での人気の高さならば、引退選手の中でトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー)がトップかもしれない。3大ツールの全てで区間優勝を飾り、2018年のブエルタでは山岳賞を獲得。特に中央山塊が舞台となった2019年ツール第8ステージで見せた逃げ切り勝利を覚えているファンも多いはず。今年はブエルタを含む75レースに出場し、フランスのワンデーレースで現役を締めくくった。
3年連続でシーズン途中にチーム加入した41歳のドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)は、2005年にプロデビューしたVFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネで現役引退。今季はジロで逃げから勝利に迫り、母国最大のワンデーレースであるイル・ロンバルディアを38位で完走。20年にも及んだ現役生活に別れを告げた。
他には2017年のツールでステージ優勝したリリアン・カルメジャーヌ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ)やリードアウトとして数多くの勝利をもたらしたミケル・モルコフ(デンマーク、アスタナ・カザクスタン)、最終年を弟ヨンと同じチームで走ったゴルカ・イサギレ(スペイン、コフィディス)が引退。また髭でお馴染みシモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)も今年ジロとツールを走り、現役を終えている。
ちなみにアスタナ・カザクスタンの退団が決まっているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)だが、さいたまクリテリウムの記者会見にて「シンガポール・クリテリウムが現役ラストレースになるのか?」という質問に対し「さいたまクリテリウムに関する質問しか答えたくない」とコメント。引退を曖昧にしたまま、本日から2日間行われるシンガポールクリテでの動向が注目される。
2024年限りで引退した主要選手一覧
トマ・ブダ(フランス、ヴァンリーゼル・ルーベ) |
ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、コラテック・ヴィーニファンティーニ) |
ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) |
ラモン・シンケルダム(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、デカトロンAG2Rラモンディアル) |
リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) |
ルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) |
ゴルカ・イサギレ(スペイン、コフィディス) |
ジュリアン・シモン(フランス、トタルエネルジー) |
ミケル・モルコフ(デンマーク、アスタナ・カザクスタン) |
リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、アスタナ・カザクスタン) |
ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス) |
ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、ロット・デスティニー) |
イグナタス・コノヴァロヴァス(リトアニア、グルパマFDJ) |
ダリオ・カタルド(イタリア、リドル・トレック) |
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・デスティニー) |
ローソン・クラドック(アメリカ、ジェイコ・アルウラー) |
パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
イェツセ・ボル(オランダ、ブルゴスBH) |
ボーイ・ファンポッペル(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ) |
アレクシ・ヴィエルモ(フランス、トタルエネルジー) |
リリアン・カルメジャーヌ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) |
ジョセフ・ロスコフ(アメリカ、Q36.5プロサイクリング) |
セバスティアン・レイシェンバック(スイス、チューダー・プロサイクリング) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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