バーレーン・ヴィクトリアスは10月25日、創設した2017年より8年所属した新城幸也の退団を発表した。同選手は先日ジャパンカップのチームプレゼンテーションにて退団を明らかにしており、現時点で次なるチームは明らかにされていない。



2017年から所属するバーレーン・ヴィクトリアスを離れる新城幸也 photo: CorVos

「8年という素晴らしいシーズンを我々と共に歩んでくれ感謝している。チーム発足時よりその献身性はチームを作り上げる礎となった。日本の自転車界を象徴する選手として、彼のこの競技における影響は計り知れない。新たな場所での活躍を心から祈っている」と、バーレーン・ヴィクトリアスは新城幸也に向けて言葉を送った。

今年9月に40歳の誕生日を迎えた新城はランプレ・メリダを経て、2017年に創設されたバーレーン・メリダに加入。チームの一員としてジロ・デ・イタリアに3度、ツール・ド・フランスに1度、ブエルタ・ア・エスパーニャに2度などグランツールを含む数々の主要レースに出場。特にチームとして躍進した2021年はダミアーノ・カルーゾ(イタリア)をジロ総合2位、ジャック・ヘイグ(オーストラリア)をブエルタ総合3位へ導いた。

今シーズンはワールドツアーのワンデーレースを中心に戦い、ロードアジア選手権の個人タイムトライアルでは3位に入る活躍を見せた。

2021年ジロでカルーゾを総合2位に導いた新城幸也 photo:CorVos

先日のジャパンカップでバーレーンでのラストレースを終えた新城幸也 photo: Yuichiro Hosoda

チームからのメッセージに「ありがとうございました」と自身のSNSで応えた新城。ジャパンカップのアフターパーティーでは「僕は今年でこのチームを離れてしまいますが、このチームに自分が一番長くいて愛着がありますし、一緒に走ったチームメイト達も日本を気に入ってくれて、また来たいと言ってくれているので、彼らをまた応援してもらえたら嬉しいです」とコメントを残している。現時点で新城の移籍先は明らかになっていない。

これで創設時メンバーの全員が去ったバーレーンからは、ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス)がアスタナ・カザクスタン、ヤシャ・ズッタリン(ドイツ)がジェイコ・アルウラーへ移籍する。一方、チームは将来のエース候補として21歳のレニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)を迎え、下部チームから3名が昇格。更に育成に定評のあるDSMフィルメニッヒ・ポストNLの下部チームからスプリンターであるヴラド・ファンメヘレン(ベルギー)を獲得するなど、若手中心の補強を行っている。

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