ブエルタ・ア・エスパーニャで落車し、怪我を負ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が現状を報告。骨折はなかったものの、「1人でベッドから出れなかった」というほどの状態だったという。



ブエルタ第16ステージの落車で怪我を負ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が落車したのはブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ。逃げ集団から勝利を目指していたファンアールトは下りコーナーを曲がりきれず落車。右半身を打ちつけ、再び走り出したものの、右肘と膝から出血しながらレースを降りた。

同大会では区間3勝を飾り、マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)を着用したまま棄権したファンアールト。母国ベルギーのインタビューに対し、「最初は大きな衝撃を受けたように見えたが、幸い骨折はなかった。だがベルギーに戻ってから大きな打撲が見つかり、膝頭ではなかったものの関節の弱い部分に裂傷を負い、縫合する必要があった」と語った。

ブエルタでは区間3勝を飾ったワウト・ファンアールト(ベルギー) photo:CorVos

その後の状態を問われると「身体を動かすことすら辛く、全身の筋肉が弱っていたため10日間は脚を動かせず、ベッドの上で過ごすしかなかった。だが幸運にも軟骨や膝頭、靭帯は無傷だったため、自転車に乗れなくなるような怪我ではない」と答えた。また「何をするにも自分だけではできず、ベッドから出てトイレに行くにも補助が必要だった。膝が曲がらないことがストレスで、このような形でシーズンが終わってしまって落ち込んでいる」とも。

今年ファンアールトが落車し、怪我を負ったのは3月のドワルス・ドール・フラーンデレン以来2度目。「(区間3勝でマイヨヴェールを獲得した)2022年のツール・ド・フランスに匹敵するほど、ブエルタでのコンディションは良かった。それはこの先に向けて精神的に重要なことだ」と、ファンアールトは前向きに語った。

注目されるのはレース復帰、特にシクロクロスへの参戦についてだが「まだ何もわからないし、それについて語るのはクレイジー(時期尚早)だ。走ったり飛んだりするのは難しいだろうが、それらができるようになるのが目標だ」と、明言することはなかった。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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