スイスのホイールブランドであるDTスイスのエアロホイールラインであるARCシリーズに、最軽量となる38mmハイトモデルが登場。空力性能と軽量性を兼ね備え、あらゆるシーンで活躍するオールラウンドなホイールとなっている。



DT スイス ARC1100 DICUT DB 38 (c)マルイ

高精度なスポークやハブ、リムの生産で知られるDTスイス。多くのホイールブランドが同社のパーツの供給を受けるほど、その性能と品質には高い信頼を寄せられているメーカーだ。そんなDTスイスは個々のパーツだけでなく、コンプリートホイールもラインアップしている。オンロードからオフロードまで幅広いカテゴリーをカバーする中でも、豊富なバリエーションを誇るのがロードバイク用のラインアップだ。

オールラウンドモデルの"P"シリーズ、エンデュランスモデルの"E"シリーズとならび、エアロダイナミクスに着目したレーシングモデルが"A"シリーズ。最大で80mmハイトモデルが用意されるそのラインアップに、今回新たに加わったのが38mmハイトモデルだ。

38mmハイトと一見空力を重視しているようには見えないスペックながら、実は一般的な50mmハイトリムに匹敵する空力性能を確保しているのが、このホイールの真骨頂。その秘密が、空力のスペシャリストであるスイスサイドとタッグを組んで開発された"AERO+"テクノロジー。この技術によって導き出されたリム形状は、
様々な角度の風に対して優れた空力性能を発揮し、穏やかな横風の条件であればセイリング効果によって推進力を生み出すほどのエアロ効果を備えているという。

50mmハイト級のエアロダイナミクスをアンダー1,300gで実現した (c)マルイ

AERO+テクノロジーによってもたらされるのは空気抵抗の減少による直接的な速さだけではない。あらゆる角度の風を受けても、リムにかかる横力を均一化することでハンドリングへの影響を最小限に抑えることができる。ふらつきを抑えることは、体力の消耗や余計な移動距離の抑制など様々なメリットに寄与する。ロスの無いライディングを実現することもまた、速さに繋がる要素だ。

そして、38mmハイトという低めのリムハイトによって、軽量化も実現している。ARCシリーズのトップモデルであるARC1100、セカンドグレードであるARC1400、それぞれのシリーズ共にラインアップされる38mmハイトモデルだが、それぞれ前後セット重量で1,299gと1,371gという数値をマーク。登りでの走りの軽さ、そしてアタックやコーナーでの立ち上がりについても非常に鋭い反応を見せるホイールに仕上げられている。

DT スイス ARC1400 DICUT DB 38 (c)マルイ

ARC1100とARC1400のリムは共通となり、ハブおよびスポークがグレード間の差となっている。ハブについても軽量かつ空力性能に優れたDICUTハブボディや、ベアリング間の距離を7mm拡幅しつつシンプルな構造に仕上げたラチェットEXPといったDTスイスの誇るテクノロジーは両グレードに等しく搭載されている。

唯一異なるのがベアリングで、ARC1100はセラミックベアリングを、ARC1400はスチールベアリングを採用しているのが大きな違いとなる。スポークについては、エアロライトIIとエアロコンプIIを使用しているARC1100に対し、ARC1400はエアロコンプを採用することでコストダウンを図り、ARCシリーズの優れた性能をより身近なものとした。価格はARC1100が451,000円、ARC1400が340,000円(前後セット、税込)となる。



DTスイス ARC1100 DICUT 38
重量:1299g
フリーボディ:スラム XDR、シマノ、カンパニョーロ
価格:189,200円(税込、フロント)、261,800円(税込、リア)

DTスイス ARC1400 DICUT 38
重量:1371g
フリーボディ:スラム XDR、シマノ、カンパニョーロ
価格:145,000円(税込、フロント)、195,000円(税込、リア)
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