今年注目の若手フレンチクライマーが魅せた圧巻の独走劇。フォーン・アルデシュ・クラシックでポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)が残り41.7kmから独走に持ち込み、プロ2勝目を飾った。



2月28日に行われたフォーン・アルデシュ・クラシック photo:CorVos

フランス南部で行われたフォーン・アルデシュ・クラシック(UCI1.Pro)は、フランスのトラック会社フォーンが冠スポンサーを務めるワンデーレース。兄弟レースである翌日のフォーン・ドローム・クラシックが比較的パンチャー向きならば、こちらは11の登りが設定されたクライマーズレースだ。

2月上旬のコロンビア選手権で連覇を達成したエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)が、今季ヨーロッパ初レースとして臨んだ今大会。ジョフレ・ブシャール(フランス、トタルエネルジー)ら8名がエスケープした。かつてジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャの両方で山岳賞を獲得し、今年トタルエネルジーに移籍したブシャールを含む逃げ集団だったが、大きなタイム差は許されないままミュール・ド・ロワ(距離6.8km/平均7.3%)に入る頃には、吸収が目前のところまで迫られていた。

そして残り46km地点、登りに入ったプロトンからポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)が加速する。すぐに逃げを捉えたセクサスの登坂スピードには、マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)しかついていくことができない。ジョーゲンソンは残り41.7km地点で脱落し、セクサスは単独先頭に立った。

42kmの独走を決めたポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM) photo:CorVos

そのままセクサスは後続との差を広げ、最後までペースを落とさず単独勝利を手に入れた。

若手の登竜門である2025年のツール・ド・ラヴニールで総合優勝を果たしたセクサスは2006年生まれの19歳。直前のヴォルタ・アオ・アルガルヴェ・エン・ビシクレタ(UCI2.Pro)では、第2ステージの山頂フィニッシュでプロ初勝利を手に入れ、総合でも2位。そして早くもマークしたプロ2勝目は、ワンデーレースでの初勝利となった。

「最終山岳(ヴァル・ダンフェール)は厳しい山岳で手こずったが、何とか自分のリズムで登りきった。フィニッシュ地点では家族のことを考えていた。なぜなら今日は父親の誕生日だからね」と、セクサスは喜びを語った。

プロ2勝目が圧巻の独走となったポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM) photo:Faun-Ardèche Classic

2位は1分48秒遅れでヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG)が入り、3位はレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)。表彰台に挙がった選手の顔ぶれからも、戦いのレベルの高さがうかがえる。
フォーン・アルデシュ・クラシック2026結果
1位 ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM) 4:37:22
2位 ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG) +1:48
3位 レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)
4位 マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)
5位 マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) +2:07
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, Boucles Drôme Ardèche