サントス・ツアー・ダウンアンダーの開幕を3日後に控えた1月13日、前哨戦であるダウンアンダー・クラシックが行われた。レースは逃げに乗ったジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が勝利し、昨年のラブニール覇者イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)が3位に入った。



1月13日に行われたダウンアンダー・クラシック photo:CorVos

舞台はアデレート市街地に設定された1周1.35kmのコースで、レースは1時間を経過した時点でフィニッシュラインを通過しその後+1周する。本戦に出場する選手の顔見せという意味合いが強いため、本レースにおけるUCIポイントはないものの、昨年はカレブ・ユアン(オーストラリア、現ジェイコ・アルウラー)が激しいスプリント勝利で会場を盛り上げた。

そのユアンが真夏の暑さで体調を崩し不参加の中、午後7時10分にスタート。バウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)のファーストアタックを皮切りに、激しいアタック合戦が繰り広げられた。

その後も昨年ツール・ド・ラブニールで総合優勝し、UAEチームエミレーツに電撃加入したイサーク・デルトロ(メキシコ)やジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)が仕掛ける。しかしメイン集団は許さず、レース時間も30分を過ぎた辺りでデルトロが再びアタック。それにジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が反応した。

積極的なアタックを披露したジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

レース中盤で逃げが決まる photo:CorVos

先行する2人に今年プロ1年目を迎えるジャック・ルーキングレイ(イギリス)やハリー・スウェニー(オーストラリア)などEFエデュケーション・イージーポスト勢など5名が合流。エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が脚を溜めるプロトンが追走したものの、そのまま最終周回に突入した勝負は逃げ集団に委ねられた。

最終ストレートでスプリントするナルバエスに並んだのは、24歳のクライマーであるナトナエル・テスファツィオン(エリトリア、リドル・トレック)。その2人の間からデルトロが割って入ろうとしたものの、フィニッシュラインを先頭で通過したのはナルバエスだった。

迫りくるプロトンを振り切り、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が勝利 photo:CorVos

ダウンアンダー・クラシック表彰台:2位テスファツィオン、1位ナルバエス、3位デルトロ photo:CorVos

現パンアメリカ王者であるナルバエスはイネオスの強力クライマーの一人である26歳。本戦ではフィリッポ・ガンナ(イタリア)や欧州TT王者ジョシュア・ターリング(イギリス)と共に総合上位を目指す。

ダウンアンダー・クラシック2024結果
1位 ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) 1:01:33
2位 ナトナエル・テスファツィオン(エリトリア、リドル・トレック)
3位 イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)
4位 ハリー・スウェニー(オーストラリア、EFエデュケーション・イージーポスト)
5位 ヒル・ヘルダース(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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