2023/10/06(金) - 19:15
イギリス発のサイクリングブランド、Rapha(ラファ)の実店舗「ラファ東京」が千駄ヶ谷から神宮前、キャットストリートに移転オープン。「より開放的な空間と賑やかさ」を目指す、新しいラファを体現するクラブハウスを訪問しました。
新しいラファのクラブハウス「ラファ東京」が位置するのは、渋谷から表参道を繋ぐキャットストリートの一角だ。アパレルショップやブランドストアが多数並ぶ、明治通りから表参道側に一本入った裏の辺り。「Rapha」のロゴがさりげなく掲げられた黒いビルの1・2階が店舗スペースになっている。
新店舗は従来よりもずっと風通しの良い空間だ。ガラス戸をくぐった1階にはシティコレクションやオフロード用のアドベンチャーラインナップが並び、階段を上がった2階スペースには本格的にスポーツバイクを楽しむ層に向けた、プロチームコレクションを筆頭にするロード用アイテムが並ぶ。基本的にはオンラインでショッピングするラファ製品だが、やはり実際に手にすることができる安心感は大きい。
ウェアだけでなく、シューズ、アイウェア、人気のサイクリングキャップ、雑誌や書籍など、色とりどりのラファのフルラインナップがズラリと揃う。移転前と比べて2倍ほどという売り場だから、実際に手に取って選べるラインナップも増え、それがカテゴリーごとに見やすく並べられ、風通しも良く、思い思いにショッピングを楽しめる。もちろんラファが大切にしてきたカフェスペースも1階奥に健在で、バリスタが淹れてくれる香り高いコーヒーを楽しむことができるのだ。
もちろんRCC(Rapha Cycling Club)のクラブハウスとしても活用されているし、思い思いにライドのスタートorフィニッシュに使うのもウェルカム。日本屈指の自転車プロショップ密集地の真っ只中に位置するラファ東京だけに、ショップ巡りの拠点に使ってもいい。自転車の傍らコーヒーを片手に一息つくには最高の場所と言えるはず。
ラファ東京が掲げるのは「自転車のある暮らしの素晴らしさを世界に伝えるために。」という、ブランドとして世界的に掲げるコンセプトだ。東京は2つの期間限定ストアを経て、2014年に常設店となったが、それはちょっとひっそりとした立地の、知らなければ巡り合うこともない場所にあった。それがキャットストリートという、日本有数のファッションストリートに移動したのには大きな意味がある。
「従来のお客さまはもとより、もっとライトな自転車層、あるいは、自転車を知らない人にもラファを知ってもらいたい。そして、自転車というものを知ってもらいたいと考えているんです」と、新しくラファのカントリーマネージャーに就いた宮島康太さんは言う。だからこそ、ぱっと目に入る店舗1階にはシティコレクションを置き、ピュアなサイクリスト向け製品は2階に置く。それはラファ東京だけではなく、グローバル(世界基準)として今ラファが目指すコンセプトの体現。今ラファが力を入れるシティコレクションもその一環だし、MTBラインの強化もそう。イギリスのファッションレーベル「シュリンプ」や、スノーピークとのコラボレーションは、その姿勢を示す好例と言えるだろう。
でも、ラファは決して僕らサイクリスト(書いている筆者、そしてこの記事を読んでくれている読者のあなただ)に見切りをつけたり、方針転換をした訳じゃない。相変わらず世界トップチームであるEFエデュケーション・イージーポストとの協力体制を築き、そのフィードバックを盛り込んだプロチームラインナップは進化を続け、創業当時世界に衝撃を与えたクラシックラインが大切な存在としてラインナップに残されていることからも解るとおりに。
「ターゲットユーザーを変えた訳ではなく、目指すのはブランドとしての拡大なんです。だからラファ東京も、もっと人目につく場所に移動しました。もっと間口を広げて、たくさんの人に愛されるブランドになりたいと考えています」と、長年ストアマネージャーを務める福田哲さんは言う。
2012年の日本進出以来、ラファはRCCをはじめとするグローバルコミュニティの創出や、Rapha Prestigeといったイベントの開催など、いちアパレルブランドの枠を打ち破る活動で一際高い注目度と存在感を放ってきた。しかしここ最近は日本初の常設店となったラファ大阪の閉店など、少し寂しい話題があったことも事実。続けざまの東京移転というニュースにも少し心配していたが、そんなことは杞憂に思えるほど、ラファ東京は開放的な空気をまとって新しくなった。
日本上陸時のようなコア層への訴求から、コアシリーズの登場をきっかけにイメージを和らげ、MTBやシティコレクションの増強など、思えばラファはずっと、コアサイクリスト向け製品を軸としつつ、その魅力を外へ、外へと広げ続けてきた。サイクリストだって、これからスポーツバイクを始めたい人だって、あるいは自転車に興味がなくたって店舗を訪ねていい。ラファ東京は、そんな今のラファを象徴するオープンな店舗だ。
ラファ東京
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-29-1
TEL :03-6434-5571
営業時間:月〜金 12:00 - 19:30、土日祝 12:00 - 19:00
text:So Isobe
新しいラファのクラブハウス「ラファ東京」が位置するのは、渋谷から表参道を繋ぐキャットストリートの一角だ。アパレルショップやブランドストアが多数並ぶ、明治通りから表参道側に一本入った裏の辺り。「Rapha」のロゴがさりげなく掲げられた黒いビルの1・2階が店舗スペースになっている。
新店舗は従来よりもずっと風通しの良い空間だ。ガラス戸をくぐった1階にはシティコレクションやオフロード用のアドベンチャーラインナップが並び、階段を上がった2階スペースには本格的にスポーツバイクを楽しむ層に向けた、プロチームコレクションを筆頭にするロード用アイテムが並ぶ。基本的にはオンラインでショッピングするラファ製品だが、やはり実際に手にすることができる安心感は大きい。
ウェアだけでなく、シューズ、アイウェア、人気のサイクリングキャップ、雑誌や書籍など、色とりどりのラファのフルラインナップがズラリと揃う。移転前と比べて2倍ほどという売り場だから、実際に手に取って選べるラインナップも増え、それがカテゴリーごとに見やすく並べられ、風通しも良く、思い思いにショッピングを楽しめる。もちろんラファが大切にしてきたカフェスペースも1階奥に健在で、バリスタが淹れてくれる香り高いコーヒーを楽しむことができるのだ。
もちろんRCC(Rapha Cycling Club)のクラブハウスとしても活用されているし、思い思いにライドのスタートorフィニッシュに使うのもウェルカム。日本屈指の自転車プロショップ密集地の真っ只中に位置するラファ東京だけに、ショップ巡りの拠点に使ってもいい。自転車の傍らコーヒーを片手に一息つくには最高の場所と言えるはず。
ラファ東京が掲げるのは「自転車のある暮らしの素晴らしさを世界に伝えるために。」という、ブランドとして世界的に掲げるコンセプトだ。東京は2つの期間限定ストアを経て、2014年に常設店となったが、それはちょっとひっそりとした立地の、知らなければ巡り合うこともない場所にあった。それがキャットストリートという、日本有数のファッションストリートに移動したのには大きな意味がある。
「従来のお客さまはもとより、もっとライトな自転車層、あるいは、自転車を知らない人にもラファを知ってもらいたい。そして、自転車というものを知ってもらいたいと考えているんです」と、新しくラファのカントリーマネージャーに就いた宮島康太さんは言う。だからこそ、ぱっと目に入る店舗1階にはシティコレクションを置き、ピュアなサイクリスト向け製品は2階に置く。それはラファ東京だけではなく、グローバル(世界基準)として今ラファが目指すコンセプトの体現。今ラファが力を入れるシティコレクションもその一環だし、MTBラインの強化もそう。イギリスのファッションレーベル「シュリンプ」や、スノーピークとのコラボレーションは、その姿勢を示す好例と言えるだろう。
でも、ラファは決して僕らサイクリスト(書いている筆者、そしてこの記事を読んでくれている読者のあなただ)に見切りをつけたり、方針転換をした訳じゃない。相変わらず世界トップチームであるEFエデュケーション・イージーポストとの協力体制を築き、そのフィードバックを盛り込んだプロチームラインナップは進化を続け、創業当時世界に衝撃を与えたクラシックラインが大切な存在としてラインナップに残されていることからも解るとおりに。
「ターゲットユーザーを変えた訳ではなく、目指すのはブランドとしての拡大なんです。だからラファ東京も、もっと人目につく場所に移動しました。もっと間口を広げて、たくさんの人に愛されるブランドになりたいと考えています」と、長年ストアマネージャーを務める福田哲さんは言う。
2012年の日本進出以来、ラファはRCCをはじめとするグローバルコミュニティの創出や、Rapha Prestigeといったイベントの開催など、いちアパレルブランドの枠を打ち破る活動で一際高い注目度と存在感を放ってきた。しかしここ最近は日本初の常設店となったラファ大阪の閉店など、少し寂しい話題があったことも事実。続けざまの東京移転というニュースにも少し心配していたが、そんなことは杞憂に思えるほど、ラファ東京は開放的な空気をまとって新しくなった。
日本上陸時のようなコア層への訴求から、コアシリーズの登場をきっかけにイメージを和らげ、MTBやシティコレクションの増強など、思えばラファはずっと、コアサイクリスト向け製品を軸としつつ、その魅力を外へ、外へと広げ続けてきた。サイクリストだって、これからスポーツバイクを始めたい人だって、あるいは自転車に興味がなくたって店舗を訪ねていい。ラファ東京は、そんな今のラファを象徴するオープンな店舗だ。
ラファ東京
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-29-1
TEL :03-6434-5571
営業時間:月〜金 12:00 - 19:30、土日祝 12:00 - 19:00
text:So Isobe
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