アスタナカザフスタンは11月18日、今年のアジア選手権ロードレースを制したイゴール・チザン(カザフスタン)の獲得を発表した。契約は2024年までの2年間。同選手は8月1日よりアスタナの研修生として複数のステージレースを走っていた。



2021年カザフスタンナショナル選手権のU23個人タイムトライアルを制したイゴール・チザン2021年カザフスタンナショナル選手権のU23個人タイムトライアルを制したイゴール・チザン photo:CorVos
今年の3月29日にタジキスタンで行われたロードアジア選手権ロードレースにて、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)をスプリントで破ったイゴール・チザン(カザフスタン)。アジア王者という称号を引っ提げ、この度アスタナカザフスタンとの2年契約(2024年まで)を結んだ。

「新しく重要な選手キャリアが始まる。アスタナカザフスタンと契約し、ワールドツアーの世界トップ選手たちと走ることができて嬉しい。しかし同時にモチベーションに繋がる大きな責任も感じており、やらなければならないことが沢山待ち受けている」とチザンはプレスリリースで語っている。

チザンは2021年にカザフスタンナショナル選手権個人タイムトライアルで優勝した23歳。同国コンチネンタルチームを渡り歩いた後、今年8月より研修生としてアスタナカザフスタンに加入し、アークティックレース・オブ・ノルウェーやツール・ド・ランカウイなどステージレースを中心に出場した。

アスタナカザフスタンと2年契約を結んだイゴール・チザン(カザフスタン)アスタナカザフスタンと2年契約を結んだイゴール・チザン(カザフスタン) photo:Astana Qazaqstan Team
チームの代表であるアレクサンドル・ヴィノクロフは、「ここ数年に渡りイゴール・チザンの走りだけでなく成長を見ていた。この2年間の彼の成長と結果は目をみはるばかりで、スタジエ(研修生)としての契約は論理的な判断だった」とチザンとの契約について語った。

今年のアスタナカザフスタンはヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナカザフスタン)が引退し、元アフリカ大陸選手権の個人TT王者であるステファン・デボッド(南アフリカ)がEFエデュケーション・イージーポストへ移籍するなど主力選手がチームを離脱。しかし、現地点で加入が明らかとなっているのがチーム復帰するルイスレオン・サンチェス(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)とチザンの2人という、大型補強となった昨年に比べ静かなストーブリーグとなっている。

text:Sotaro.Arakawa