2022/03/08(火) - 06:56
ティレーノ~アドリアティコ(UCIワールドツアー)初日の13.9km個人TTで世界王者フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が圧勝。レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)とタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が区間2位&3位と目覚ましい滑り出しを見せている。
パリ〜ニースと双璧を成すティレーノ~アドリアティコ(UCIワールドツアー)が、ティレニア海沿岸のビーチリゾートであるリード・ディ・カマイオーレで開幕。ジロ・デ・イタリアと同じRCSスポルトが手がけ、レース名の通り、ティレニア海沿岸をスタートし、7日間かけてイタリア半島を横断してアドリア海沿岸を目指す。
合計1133.9kmの戦いの幕開けを告げるのは個人タイムトライアルだ。ここ12年間、同レースの個人タイムトライアルはアドリア海側の最終日にサンベネデット・デル・トロントで催されることが通例だったものの、今年は開幕初日のティレニア海側に移動。比較的短い13.9kmコースは見渡す限り真っ平らで、スタート直後に1ヶ所と、折り返し地点に90度コーナーがいくつかあるだけという純粋なパワー勝負となるレイアウトだ。
天候は晴れ。往路は向かい風、復路が追い風というコンディションは最後まで変わらなかった。このピュア・パワーコースにおいて東京五五輪金メダリストであり、現個人タイムトライアル世界王者であるフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が、目測通りずば抜けた走りを披露した。
序盤は元アワーレコードホルダーであるアレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・プレミアテック)が暫定トップタイムを維持していたものの、有力勢が揃い踏みする終盤戦に、まずはカスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)がストラーデビアンケ3位の好調ぶりを示すように逆転。しかし、今年既に個人TT3レース中2レースで勝利している「トップ・ガンナ」はドーセットを中間計測で8.65秒上回り、フィニッシュではアスグリーンを23秒52も引き離す15分17秒70を叩き出した。
総合争いで注目されるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)はガンナがフィニッシュする前にスタートし、大柄なピュアTTスペシャリストのほとんどを置き去りにする15分28秒(ガンナから10秒33遅れ)をマーク。エヴェネプールと初の直接対決であり、総合2連覇を目指すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)も目覚ましいペーシングで走ったものの、15分35秒38とガンナには17秒68、エヴェネプールには7秒35届かなかった。
「今日僕たちは完璧なレースをできた。このレースを目指して調整を重ね、僕が大好きなレースでどれだけ勝利を欲していたかを示すことができた。僕とチームにとって大切な勝利になったし、スプリントが予想されている明日にリーダージャージを守れるかどうか見ていきたい」と話すガンナ。Velonの公開データによれば、ガンナはラスト2.5km(2分32秒)で平均520ワット/59.0km/hという驚異的なデータを叩き出した。「このあとはチームメイトをアシストしつつ、ミラノ〜サンレモに向けて少しだけ脚をセーブしていきたい」とガンナは付け加えている。
総合優勝候補筆頭のエヴェネプールとポガチャルが最高の滑り出しを見せ、他総合勢ではミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)はエヴェネプールから31秒遅れと好走。また、リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)は40秒遅れ、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)は42秒遅れ。山頂フィニッシュが無く、僅差の総合争いが予想される今年のティレーノ〜アドリアティコで、初日から大きなタイム差が浮き彫りとなった。
パリ〜ニースと双璧を成すティレーノ~アドリアティコ(UCIワールドツアー)が、ティレニア海沿岸のビーチリゾートであるリード・ディ・カマイオーレで開幕。ジロ・デ・イタリアと同じRCSスポルトが手がけ、レース名の通り、ティレニア海沿岸をスタートし、7日間かけてイタリア半島を横断してアドリア海沿岸を目指す。
合計1133.9kmの戦いの幕開けを告げるのは個人タイムトライアルだ。ここ12年間、同レースの個人タイムトライアルはアドリア海側の最終日にサンベネデット・デル・トロントで催されることが通例だったものの、今年は開幕初日のティレニア海側に移動。比較的短い13.9kmコースは見渡す限り真っ平らで、スタート直後に1ヶ所と、折り返し地点に90度コーナーがいくつかあるだけという純粋なパワー勝負となるレイアウトだ。
天候は晴れ。往路は向かい風、復路が追い風というコンディションは最後まで変わらなかった。このピュア・パワーコースにおいて東京五五輪金メダリストであり、現個人タイムトライアル世界王者であるフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が、目測通りずば抜けた走りを披露した。
序盤は元アワーレコードホルダーであるアレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・プレミアテック)が暫定トップタイムを維持していたものの、有力勢が揃い踏みする終盤戦に、まずはカスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)がストラーデビアンケ3位の好調ぶりを示すように逆転。しかし、今年既に個人TT3レース中2レースで勝利している「トップ・ガンナ」はドーセットを中間計測で8.65秒上回り、フィニッシュではアスグリーンを23秒52も引き離す15分17秒70を叩き出した。
総合争いで注目されるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)はガンナがフィニッシュする前にスタートし、大柄なピュアTTスペシャリストのほとんどを置き去りにする15分28秒(ガンナから10秒33遅れ)をマーク。エヴェネプールと初の直接対決であり、総合2連覇を目指すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)も目覚ましいペーシングで走ったものの、15分35秒38とガンナには17秒68、エヴェネプールには7秒35届かなかった。
「今日僕たちは完璧なレースをできた。このレースを目指して調整を重ね、僕が大好きなレースでどれだけ勝利を欲していたかを示すことができた。僕とチームにとって大切な勝利になったし、スプリントが予想されている明日にリーダージャージを守れるかどうか見ていきたい」と話すガンナ。Velonの公開データによれば、ガンナはラスト2.5km(2分32秒)で平均520ワット/59.0km/hという驚異的なデータを叩き出した。「このあとはチームメイトをアシストしつつ、ミラノ〜サンレモに向けて少しだけ脚をセーブしていきたい」とガンナは付け加えている。
総合優勝候補筆頭のエヴェネプールとポガチャルが最高の滑り出しを見せ、他総合勢ではミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナカザフスタン)はエヴェネプールから31秒遅れと好走。また、リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)は40秒遅れ、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)は42秒遅れ。山頂フィニッシュが無く、僅差の総合争いが予想される今年のティレーノ〜アドリアティコで、初日から大きなタイム差が浮き彫りとなった。
ティレーノ〜アドリアティコ2022第1ステージ結果
1位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 15:17 |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:11 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | +0:18 |
4位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:24 |
5位 | アレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・プレミアテック) | +0:25 |
6位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、チームDSM) | +0:28 |
7位 | トビアス・ルドヴィクソン(スウェーデン、グルパマFDJ) | +0:32 |
8位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:33 |
9位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +0:39 |
10位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
個人総合成績
1位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 15:17 |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:11 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | +0:18 |
4位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル) | +0:24 |
5位 | アレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・プレミアテック) | +0:25 |
6位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、チームDSM) | +0:28 |
7位 | トビアス・ルドヴィクソン(スウェーデン、グルパマFDJ) | +0:32 |
8位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +0:33 |
9位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +0:39 |
10位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) |
ヤングライダー賞 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) |
チーム総合成績 | クイックステップ・アルファヴィニル |
text:So Isobe
Amazon.co.jp