2020/03/12(木) - 07:27
アラフィリップの故郷を走るパリ〜ニース第4ステージの15.1km個人タイムトライアルでセーアン・クラーウアナスン(サンウェブ)が最速タイムをマーク。ステージ2位の力走を見せたマキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ)が総合リード拡大に成功した。
ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)の故郷サンタマン=モンロンを走る15.1kmの個人タイムトライアル。ちょうどフランスのど真ん中に位置するシェール県で、総合争いを占う上で重要な19分前後の戦いが繰り広げられた。
距離は15.1kmと短いものの、全長1.7km/平均4%と全長1.9km/平均6%の2つの上り、そして最高速度90km/hに迫る下り区間が組み合わされたコース。2つ目の上りの頂上に中間計測ポイント(7km地点)が設置されている。平坦区間が少ないこのリズムが取りにくいコースを最速で駆け抜けたのは、サンウェブに所属するデンマーク生まれの25歳、セーアン・クラーウアナスンだった。
中間計測ポイントでは、暫定トップだったペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)のタイムに2秒届かなかったものの、後半の下り&平坦区間で挽回したセーアン・クラーウアナスンが18分51秒のトップタイムをマーク。唯一平均スピードを48km/h台に乗せたクラーウアナスンがステージ優勝の栄冠を手にした。参考までに、タイム19分04秒でステージ4位に入ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の平均出力は425W。
「ようやく手にした個人タイムトライアルの勝利に安堵の気持ち。どちらかと言うと、真っ直ぐな平坦コースよりも今日のような丘を含むテンポの刻みにくいコースが得意なんだ。絶好のチャンスを掴むことができて嬉しいし、まだ信じられない」とクラーウアナスンは喜びのコメントを残している。また、同じデンマーク出身のカスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)がステージ3位。メンバーは異なれど、デンマークはトラック世界選手権の団体追い抜きで世界記録を樹立するなど、タイムトライアル強豪国としての地位を固めている。
2016年にサンウェブ(当時ジャイアント・アルペシン)入りし、スプリント力を兼ね備えたTTスペシャリストとして、またはTTもこなせるスプリンターとしてスピードを磨いてきたクラーウアナスン。2017年のロード世界選手権チームタイムトライアルの優勝メンバーであり、2018年のツール・ド・スイスで逃げ切りステージ優勝を飾るとともにパリ〜トゥールで優勝。今シーズンはオンループ・ヘットニュースブラッドで3位に入っている。
この日の活躍によってクラーウアナスンは総合2位に浮上したが、あくまでもサンウェブのエースはステージ15位/総合7位のティシュ・ベノート (ベルギー)。クラーウアナスンは「明日以降もベノートをサポートする。ステージ優勝を狙いながら、ベノートの総合成績を狙うのがチームの作戦だ」と言い切っている。
クラーウアナスンには6秒届かなかったものの、総合ライバルたちを引き離したのがステージ2位のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)。イエロージャージを着て走った26歳のオールラウンダーは、最も警戒するセルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング)らに40秒以上のタイム差をつけることに成功した。第4ステージを終えてシャフマンはライバルたちから概ね1分以上の総合リードを得ている。
「上りを全開で攻めた」と言うシャフマンは中間計測ポイントでトップタイムをマークしたが、後半の下り&平坦区間でクラーウアナスンに10秒逆転された。「ステージ4位に入った2週間前のアルガルヴェよりも良い走りをしたいと思っていた。ステージ優勝にも届きそうなタイムを残せたので満足している。このイエロージャージを守るためのレースが続く。すでに重要な上りはチェック済みなので、総合優勝のチャンスはあると思う」。
総合3位につけるチームメイトのフェリックス・グロスチャートナー(オーストリア)とともに、シャフマンは総合5位イギータ、総合6位ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・マクラーレン)、総合11位ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)、総合14位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)、総合25位ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)らを山岳ステージで迎え撃つことになる。
ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)の故郷サンタマン=モンロンを走る15.1kmの個人タイムトライアル。ちょうどフランスのど真ん中に位置するシェール県で、総合争いを占う上で重要な19分前後の戦いが繰り広げられた。
距離は15.1kmと短いものの、全長1.7km/平均4%と全長1.9km/平均6%の2つの上り、そして最高速度90km/hに迫る下り区間が組み合わされたコース。2つ目の上りの頂上に中間計測ポイント(7km地点)が設置されている。平坦区間が少ないこのリズムが取りにくいコースを最速で駆け抜けたのは、サンウェブに所属するデンマーク生まれの25歳、セーアン・クラーウアナスンだった。
中間計測ポイントでは、暫定トップだったペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)のタイムに2秒届かなかったものの、後半の下り&平坦区間で挽回したセーアン・クラーウアナスンが18分51秒のトップタイムをマーク。唯一平均スピードを48km/h台に乗せたクラーウアナスンがステージ優勝の栄冠を手にした。参考までに、タイム19分04秒でステージ4位に入ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の平均出力は425W。
「ようやく手にした個人タイムトライアルの勝利に安堵の気持ち。どちらかと言うと、真っ直ぐな平坦コースよりも今日のような丘を含むテンポの刻みにくいコースが得意なんだ。絶好のチャンスを掴むことができて嬉しいし、まだ信じられない」とクラーウアナスンは喜びのコメントを残している。また、同じデンマーク出身のカスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)がステージ3位。メンバーは異なれど、デンマークはトラック世界選手権の団体追い抜きで世界記録を樹立するなど、タイムトライアル強豪国としての地位を固めている。
2016年にサンウェブ(当時ジャイアント・アルペシン)入りし、スプリント力を兼ね備えたTTスペシャリストとして、またはTTもこなせるスプリンターとしてスピードを磨いてきたクラーウアナスン。2017年のロード世界選手権チームタイムトライアルの優勝メンバーであり、2018年のツール・ド・スイスで逃げ切りステージ優勝を飾るとともにパリ〜トゥールで優勝。今シーズンはオンループ・ヘットニュースブラッドで3位に入っている。
この日の活躍によってクラーウアナスンは総合2位に浮上したが、あくまでもサンウェブのエースはステージ15位/総合7位のティシュ・ベノート (ベルギー)。クラーウアナスンは「明日以降もベノートをサポートする。ステージ優勝を狙いながら、ベノートの総合成績を狙うのがチームの作戦だ」と言い切っている。
クラーウアナスンには6秒届かなかったものの、総合ライバルたちを引き離したのがステージ2位のマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)。イエロージャージを着て走った26歳のオールラウンダーは、最も警戒するセルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング)らに40秒以上のタイム差をつけることに成功した。第4ステージを終えてシャフマンはライバルたちから概ね1分以上の総合リードを得ている。
「上りを全開で攻めた」と言うシャフマンは中間計測ポイントでトップタイムをマークしたが、後半の下り&平坦区間でクラーウアナスンに10秒逆転された。「ステージ4位に入った2週間前のアルガルヴェよりも良い走りをしたいと思っていた。ステージ優勝にも届きそうなタイムを残せたので満足している。このイエロージャージを守るためのレースが続く。すでに重要な上りはチェック済みなので、総合優勝のチャンスはあると思う」。
総合3位につけるチームメイトのフェリックス・グロスチャートナー(オーストリア)とともに、シャフマンは総合5位イギータ、総合6位ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・マクラーレン)、総合11位ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)、総合14位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)、総合25位ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)らを山岳ステージで迎え撃つことになる。
パリ〜ニース2020第4ステージ結果
1位 | セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ) | 0:18:51 |
2位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:06 |
3位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:12 |
4位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:13 |
5位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン) | 0:00:15 |
6位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、NTTプロサイクリング) | 0:00:17 |
7位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:00:18 |
8位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 0:00:26 |
9位 | トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン、グルパマFDJ) | 0:00:27 |
10位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFプロサイクリング) | 0:00:29 |
15位 | ティシュ・ベノート (ベルギー、サンウェブ) | 0:00:36 |
16位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・マクラーレン) | |
17位 | フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
18位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
22位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:00:43 |
24位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) | 0:00:46 |
26位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:50 |
28位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック) | 0:00:51 |
30位 | ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:00:53 |
39位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:01:04 |
個人総合成績
1位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 13:30:58 |
2位 | セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ) | 0:00:58 |
3位 | フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:01:01 |
4位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:01:05 |
5位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) | 0:01:06 |
6位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・マクラーレン) | 0:01:10 |
7位 | ティシュ・ベノート (ベルギー、サンウェブ) | 0:01:11 |
8位 | マッズウルス・シュミット(デンマーク、イスラエル・スタートアップネイション) | |
9位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、NTTプロサイクリング) | 0:01:15 |
10位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:01:16 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) |
山岳賞 | ジョナタン・イヴェール(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) |
ヤングライダー賞 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Kei Tsuji
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