2020/02/03(月) - 12:04
ツアー・ダウンアンダーを走ったチームバイクを紹介するシリーズ第5弾。カンパからスラムにスイッチしたモビスターのキャニオン、NTTプロサイクリングのBMC、チームイネオスのピナレロを紹介します。第6弾はこちら。
モビスター
2020年に最も大きな変化を見せたと言ってもいいのがモビスターの機材。37年間カンパニョーロを使い続けたスペインチームは新たにスラム/ジップとスポンサーシップ契約を結んだ。それに伴い当然パーツセレクトはガラリと様変わりした。2019年までリムブレーキ使用選手が多かった伝統の老舗チームが完全ディスクブレーキ化を果たしている。カチューシャ・アルペシンの解散によってスラム使用率が下がると見られたが、モビスターの切り替えによってスラム使用チームは2チームのまま。
フレームは変わらずキャニオンとエアロードCF SLXとアルティメットCF SLXの二台体制で、そこにスラムのレッドeTapが組み合わされる。ギア構成はフロント50/37Tにリア10_28Tが標準で、パワーメーターはもちろんクオーク。ダウンアンダーではジップの454NSWディスクチューブラーをメインホイールとして使用した。なお、フレームはeTap専用ではないため変速ケーブル用の穴を備えている。
ステム一体型ハンドルのH36エアロコクピットCFを使用する選手が多いが、まだシーズン初戦のためかオーソドックスなステム&ハンドルを組み合わせる選手も。フィジークのサドル、ルックのペダル、コンチネンタルのタイヤ、ガーミンのコンピューターというセッティング。細かく見ると、2020年は新たにアレのジャージを着るが、ボトルはエンデューラのロゴが入る2019年のデザイン。
モビスター
2020年に最も大きな変化を見せたと言ってもいいのがモビスターの機材。37年間カンパニョーロを使い続けたスペインチームは新たにスラム/ジップとスポンサーシップ契約を結んだ。それに伴い当然パーツセレクトはガラリと様変わりした。2019年までリムブレーキ使用選手が多かった伝統の老舗チームが完全ディスクブレーキ化を果たしている。カチューシャ・アルペシンの解散によってスラム使用率が下がると見られたが、モビスターの切り替えによってスラム使用チームは2チームのまま。
フレームは変わらずキャニオンとエアロードCF SLXとアルティメットCF SLXの二台体制で、そこにスラムのレッドeTapが組み合わされる。ギア構成はフロント50/37Tにリア10_28Tが標準で、パワーメーターはもちろんクオーク。ダウンアンダーではジップの454NSWディスクチューブラーをメインホイールとして使用した。なお、フレームはeTap専用ではないため変速ケーブル用の穴を備えている。
ステム一体型ハンドルのH36エアロコクピットCFを使用する選手が多いが、まだシーズン初戦のためかオーソドックスなステム&ハンドルを組み合わせる選手も。フィジークのサドル、ルックのペダル、コンチネンタルのタイヤ、ガーミンのコンピューターというセッティング。細かく見ると、2020年は新たにアレのジャージを着るが、ボトルはエンデューラのロゴが入る2019年のデザイン。
フレーム | キャニオン Aeroad CF SLX |
グループセット | スラム レッド eTap 12速/ディスクブレーキ |
ホイール | ジップ 454 NSW |
パワーメーター | クオーク |
サドル | フィジーク |
ハンドル | キャニオン H36エアロコクピットCF |
ペダル | ルック KEO2マックス |
タイヤ | コンチネンタル コンペティション |
コンピューター | ガーミン |
NTTプロサイクリング
ディメンションデータ時代から引き続きBMCに乗るNTTプロサイクリング。多くの選手がチームマシーンSLR01に乗り、エアロロードのタイムマシーン ロード01も一部投入された。同チームはすでに2019年にディスクブレーキ化(TTバイクを除く)を果たしており、シマノのデュラエースDI2で組み上げられる。
ディスクブレーキのローター径はプロトン標準の前160mm/後140mm。女子レースを除いて前140mmは使用されていない。ペダルもシマノのデュラエースだが、KMCのチェーンやローターのクランク&パワーメーターを使用することからシマノから100%供給を受けていないことがわかる。
ステムはケーブルを内装するBMCの専用品だが、ハンドルはホイールと同様にエンヴィ。過去にはクリスキングのハブも使用されていたが、現在はエンヴィのハブに落ち着いている。セッレイタリアのサドル、ヴィットリアのタイヤ、ガーミンのコンピューターというセッティング。トレーニングライドではヴィットリアのチューブレスタイヤも使用されたが、レースではチューブラータイヤ一択だった。
フレーム | BMC Teammachine SLR01 Disc |
グループセット | シマノ デュラエース DI2 11速/ディスクブレーキ |
ホイール | エンヴィ SES 5.6 Disc |
パワーメーター | ローター2INパワー |
サドル | セッレイタリア |
ハンドル | エンヴィ エアロロードコンパクトドロップ |
ペダル | シマノ デュラエース |
タイヤ | ヴィットリア コルサ |
コンピューター | ガーミン |
チームイネオス
ディスクブレーキ使用率がさらに上がった2020年も変わらず一貫してリムブレーキを使い続けるチームイネオス。写真は新加入ローハン・デニス(オーストラリア)のドグマF12Xライト。F12の通常モデルよりも軽い軽量フレームはかつてエースの証だったが、2020年シーズンは多くの選手が使用している。まだポジション調整中なのか、ステムの上に5mm分のコラムスペーサーを残している。チェーンステーには3Dプリンター製と思われるチェーン挟み込み防止のプロテクターが追加されている。
パワーメーターやホイール、ペダルを含めてシマノのデュラエースDI2で、リアディレイラーはダイレクトマウント式。コンチネンタルのタイヤ、フィジークのサドルなど2019年シーズンからパーツ構成は全く変わっていない。ステム一体型ハンドルはピナレロ傘下のモスト製(デニスのハンドル幅は38cm)。
重量的なデメリットが年々小さくなる中でもリムブレーキを使用し続ける理由はやはり素早いホイール交換にある。電動ドライバーを使うメカニックによるスルーアクスル脱着時間は日々短縮されているとはいえ、緊迫したレース中に選手間でホイール交換を行うためにはクイックリリース式のリムブレーキが有利だという考え。2020年も基本的にリムブレーキを使い続ける。
フレーム | ピナレロ Dogma F12 X-Light |
グループセット | シマノ デュラエース DI2 11速/リムブレーキ |
ホイール | シマノ デュラエース |
パワーメーター | シマノ デュラエース |
サドル | フィジーク |
ハンドル | モスト タロン |
ペダル | シマノ デュラエース |
タイヤ | コンチネンタル コンペティション |
コンピューター | ガーミン |
text:Kei Tsuji
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