2019/03/29(金) - 06:52
ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)が産まれてくる息子に捧げる勝利。ボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージを締めくくる1級山岳ラ・モリーナの山頂フィニッシュを制したロペスが総合リーダーの座についた。
2連続本格山頂フィニッシュの2日目、ボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージはピレネーの山あいに位置するリャナルスから1級山岳ラ・モリーナを目指す150km。前半から1級山岳コウベット峠(全長9.2km/平均5.5%)と超級山岳クレウエタ峠(全長19.9km/平均4.7%)を越え、最後は1級山岳ラ・モリーナを2回登る。
前半に急勾配区間を含む1級山岳ラ・モリーナは1回目が全長11.4km/平均4.3%、2回目のフィニッシュ時が全長12.1km/平均4.4%の登り。総合成績に今一度インパクトを与える獲得標高差3,500mのピレネー山岳ステージで、25名の巨大な逃げ集団vsメイン集団という展開が繰り広げられた。
超級山岳クレウエタ峠で人数を減らす逃げ集団を追いかけたのは、第2ステージで落車負傷したクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が献身的に引くメイン集団。エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)のアシストに徹したフルームは、続く1回目の1級山岳ラ・モリーナでペースを作ってから仕事を終えている。
1回目の1級山岳ラ・モリーナで先頭はマルク・ソレル(スペイン、モビスター)とグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)に絞られ、メイン集団からはリーダージャージのトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が脱落。チームスカイやUAEチームエミレーツ、ユンボ・ヴィズマがペースを作るメイン集団は、フィニッシュまで23kmを残した1級山岳ラ・モリーナの頂上を先頭から1分20秒遅れで通過する。
下り区間を目一杯踏んだソレル(総合2分56秒遅れ)とミュールベルガーは、約2分30秒のリードで2回目の1級山岳ラ・モリーナにアタック。後方ではチームスカイのセバスティアン・エナオ(コロンビア)とパヴェル・シヴァコフ(ロシア)、イバン・ソーサ(コロンビア)がベルナルのために隊列を組む。その多段ロケットの後ろから、頂上まで8.5kmを残してロペスがアタックを仕掛けた。
1分30秒前を走る先頭2名を追って勢いよく飛び出したロペスに追いつくことができたのは、ベルナルとナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)の3名だけだった。
一旦はライバルたちに追いつかれたロペスは息を整えて再びアタック。この2回目のアタックには誰も反応できず、ベルナルとAイェーツ、キンタナの3名にはサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)とステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が合流する。Sイェーツが双子の兄弟Aイェーツのために追走グループのペースを作ったが、ロペスとのタイム差は縮まらない。
ただ前を向いて踏み続けたロペスは先頭のソレルとミュールベルガーをキャッチ。総合優勝に向けて先頭固定のまま走り続けたロペスが、残り1kmアーチ通過後に後ろの2人を振り切った。
ミュールベルガーとソレル、ベルナル、Aイェーツに16秒差をつけたロペスが左手の指をくわえてフィニッシュ。前日の超級山岳バルテル2000を5位で終えていた25歳のコロンビアンクライマーがステージ優勝とリーダージャージを手にした。「(総合優勝を飾った)ツアー・コロンビアで良いシーズンスタートを切ったけど、パリ〜ニースでは思うような結果を残せていなかった。2位や3位が続いていたので今日は勝つ必要があった。この勝利は自信につながるよ。間も無く産まれてくる息子のためにも勝ちたかったんだ」。
「登坂力でライバルたちに劣っているとは思っていない。コロンビア人同士お互いにリスペクトしているし、怖い相手だとは思わない。今日はアスタナが攻撃を仕掛け、アスタナが勝った」。絶好調のカザフスタンチームはこれが今シーズン20勝目。ドゥクーニンク・クイックステップ(19勝)やミッチェルトン・スコット(15勝)、UAEチームエミレーツ(10勝)を引き離している。
閉幕まで3ステージを残して、ロペスは総合2位Aイェーツから14秒、総合3位ベルナルから17秒、総合4位キンタナから25秒のリード。翌日は再びスプリンター向きの平坦ステージが設定されている。
2連続本格山頂フィニッシュの2日目、ボルタ・ア・カタルーニャ第4ステージはピレネーの山あいに位置するリャナルスから1級山岳ラ・モリーナを目指す150km。前半から1級山岳コウベット峠(全長9.2km/平均5.5%)と超級山岳クレウエタ峠(全長19.9km/平均4.7%)を越え、最後は1級山岳ラ・モリーナを2回登る。
前半に急勾配区間を含む1級山岳ラ・モリーナは1回目が全長11.4km/平均4.3%、2回目のフィニッシュ時が全長12.1km/平均4.4%の登り。総合成績に今一度インパクトを与える獲得標高差3,500mのピレネー山岳ステージで、25名の巨大な逃げ集団vsメイン集団という展開が繰り広げられた。
超級山岳クレウエタ峠で人数を減らす逃げ集団を追いかけたのは、第2ステージで落車負傷したクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が献身的に引くメイン集団。エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)のアシストに徹したフルームは、続く1回目の1級山岳ラ・モリーナでペースを作ってから仕事を終えている。
1回目の1級山岳ラ・モリーナで先頭はマルク・ソレル(スペイン、モビスター)とグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)に絞られ、メイン集団からはリーダージャージのトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が脱落。チームスカイやUAEチームエミレーツ、ユンボ・ヴィズマがペースを作るメイン集団は、フィニッシュまで23kmを残した1級山岳ラ・モリーナの頂上を先頭から1分20秒遅れで通過する。
下り区間を目一杯踏んだソレル(総合2分56秒遅れ)とミュールベルガーは、約2分30秒のリードで2回目の1級山岳ラ・モリーナにアタック。後方ではチームスカイのセバスティアン・エナオ(コロンビア)とパヴェル・シヴァコフ(ロシア)、イバン・ソーサ(コロンビア)がベルナルのために隊列を組む。その多段ロケットの後ろから、頂上まで8.5kmを残してロペスがアタックを仕掛けた。
1分30秒前を走る先頭2名を追って勢いよく飛び出したロペスに追いつくことができたのは、ベルナルとナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)の3名だけだった。
一旦はライバルたちに追いつかれたロペスは息を整えて再びアタック。この2回目のアタックには誰も反応できず、ベルナルとAイェーツ、キンタナの3名にはサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)とステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が合流する。Sイェーツが双子の兄弟Aイェーツのために追走グループのペースを作ったが、ロペスとのタイム差は縮まらない。
ただ前を向いて踏み続けたロペスは先頭のソレルとミュールベルガーをキャッチ。総合優勝に向けて先頭固定のまま走り続けたロペスが、残り1kmアーチ通過後に後ろの2人を振り切った。
ミュールベルガーとソレル、ベルナル、Aイェーツに16秒差をつけたロペスが左手の指をくわえてフィニッシュ。前日の超級山岳バルテル2000を5位で終えていた25歳のコロンビアンクライマーがステージ優勝とリーダージャージを手にした。「(総合優勝を飾った)ツアー・コロンビアで良いシーズンスタートを切ったけど、パリ〜ニースでは思うような結果を残せていなかった。2位や3位が続いていたので今日は勝つ必要があった。この勝利は自信につながるよ。間も無く産まれてくる息子のためにも勝ちたかったんだ」。
「登坂力でライバルたちに劣っているとは思っていない。コロンビア人同士お互いにリスペクトしているし、怖い相手だとは思わない。今日はアスタナが攻撃を仕掛け、アスタナが勝った」。絶好調のカザフスタンチームはこれが今シーズン20勝目。ドゥクーニンク・クイックステップ(19勝)やミッチェルトン・スコット(15勝)、UAEチームエミレーツ(10勝)を引き離している。
閉幕まで3ステージを残して、ロペスは総合2位Aイェーツから14秒、総合3位ベルナルから17秒、総合4位キンタナから25秒のリード。翌日は再びスプリンター向きの平坦ステージが設定されている。
ボルタ・ア・カタルーニャ2019第4ステージ結果
1位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 4:02:07 |
2位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:16 |
3位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | |
4位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | |
5位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:19 |
7位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
8位 | ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール) | 0:00:32 |
9位 | マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト) | 0:00:41 |
10位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:42 |
11位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | |
12位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:43 |
13位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:00:46 |
46位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:08:55 |
個人総合成績
1位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 17:31:05 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:14 |
3位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:17 |
4位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:00:25 |
5位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | 0:00:46 |
6位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:00:56 |
7位 | マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト) | 0:01:42 |
8位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:01:44 |
9位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:02:27 |
10位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:02:36 |
ポイント賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 16pts |
2位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 13pts |
3位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 11pts |
山岳賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 47pts |
2位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 38pts |
3位 | アルバロ・クアドロス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | 35pts |
ヤングライダー賞
1位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 17:31:05 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:17 |
3位 | エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:02:59 |
チーム総合成績
1位 | モビスター | 52:38:05 |
2位 | アスタナ | 0:06:02 |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ | 0:07:49 |
text:Kei Tsuji
Amazon.co.jp