2019/03/14(木) - 08:51
ティレーノ〜アドリアティコの開幕を告げる定番のチームタイムトライアル。雨に濡れたコースで平均スピード57.546km/hをマークし、ユンボに7秒差、サンウェブに22秒差をつけたミッチェルトン・スコットが優勝を飾った。
『ティレニア海とアドリア海を結ぶレース』という名前の通り、ティレニア海に面したビーチリゾート地であるリード・ディ・カマイオーレで開幕した第50回ティレーノ〜アドリアティコ。大会初日は4年連続となる同地でのチームタイムトライアル。1チーム7名ずつがスタートし、4番目にフィニッシュした選手のタイムがチーム成績に反映される。真っ平らで直線基調、90度コーナーが4つしかない21.5kmコースで各チームがスピードを競い合った。
朝からリード・ディ・カマイオーレを気温10度に届かない冷たい雨が包んだ。23チームが順次スタートし、レースが進めば進むほど天候は回復する。路面が完全に乾くことはなかったが、後半スタートのチームが若干有利という状況となる。海岸線に沿って北上し、同じ道を戻ってくる往復コースには南風が吹いた。
暫定トップタイムを出したドゥクーニンク・クイックステップに対して、中間計測地点で8秒遅れだったユンボ・ヴィズマが後半にかけて大きく挽回。ヨス・ファンエムデン(オランダ)、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)、クーン・ボウマン(オランダ)、トニー・マルティン(ドイツ)という4名でフィニッシュに戻ってきたユンボ・ヴィズマがドゥクーニンク・クイックステップに30秒差をつけて暫定トップに立つ。
サンウェブが中間計測地点をユンボ・ヴィズマから14秒遅れで折り返し、さらにミッチェルトン・スコットが中間計測地点で2秒遅れ。サンウェブがユンボ・ヴィズマから15秒遅れのタイムにまとめる中、最終走者のミッチェルトン・スコットが猛烈なスピードで後半の向かい風区間を突き進んだ。
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)、ブレント・ブックウォルター(アメリカ)、ダミアン・ホーゾン(オーストラリア)、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)、アダム・イェーツ(イギリス)、マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)、アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア)という、TTスペシャリスト揃いの7名のメンバーで挑んだミッチェルトン・スコット。残り1kmアーチを前に犬を散歩中の女性と接触しかけるトラブルに見舞われながらも、ヘップバーン、ブックウォルター、ダーブリッジ、イェーツの順でフィニッシュラインを駆け抜ける。タイム掲示は22分25秒で止まり、ユンボ・ヴィズマの暫定トップタイムを7秒更新した。
ミッチェルトン・スコットはチーム結成1年目の2012年にティレーノの開幕チームTTで優勝。以降、2013年6位、2014年2位、2016年9位、2017年5位、2018年2位と、毎年上位に絡みながらも優勝を逃し続けていた。57.546km/hという平均スピードはティレーノ〜アドリアティコの歴代3位の記録。歴代1位は2017年にBMCレーシングが記録した58.329km/hで、2位は2018年に同じくBMCレーシングが記録した57.777km/hだった。
青いリーダージャージを獲得したのは、トラック世界選手権の団体追い抜きで過去4回、個人追い抜きで2回世界の頂点を経験している27歳のヘップバーン。「誰が先頭でフィニッシュするかは決めていなかった。ローテーションの順番として、アレックス(エドモンソン)が下がって自分が前に上がったタイミングでフィニッシュを迎えただけ。ただ勝つために全開で走った結果なんだ。ミッチェルトン・スコットは強力なメンバーでこのティレーノに挑めていて、エースのアダム(イェーツ)の調子もとにかく良さそう。明日から彼をサポートする準備ができている」と、ブリスベン出身の生粋のルーラーは語る。
優勝メンバーであるダーブリッジ(体重78kg)のSTRAVAログを見ると、3度のオーストラリアTT王者は22分25秒間にわたって平均445Wを出力している。往復の直線区間のデータを比較すると、追い風の往路が平均出力440Wで平均スピード60.8km/h、向かい風の復路が平均出力459Wで平均スピード56.6km/hだった。細かく見ると、ダーブリッジはローテーションで平均600W前後を40秒間出力して先頭交代し、チームメイトの後ろで平均390〜400Wで2分間ほど休むを繰り返している。
7秒差で優勝を逃したユンボ・ヴィズマのローレンス・デプルス(ベルギー)が白いヤングライダー賞ジャージを獲得。デプルスは「UAEツアーのチームTTで勝って期待が高まっていただけに、ステージ優勝を逃して残念だ。自分を含めて何個かのミスを犯してしまったので、7秒差での勝利は悔しさが残る」というコメントを残す。また、「総合争いの観点からは良いスタートを切れたけど、チームスカイもドゥクーニンク・クイックステップもあまり離れていないので、明日から激しいバトルになると思う」と予想する。
ミッチェルトン・スコットは観客との接触を間一髪免れたものの、前半スタートのボーラ・ハンスグローエは道路横断者と衝突。ハイスピードで落車した総合エースのラファル・マイカ(ポーランド)とオスカル・ガット(イタリア)が脱落する事態に見舞われた。両者ともに再スタートしてフィニッシュしたが、頭を打ったマイカは脳震盪の検査を受けて翌日の出場可否を判断する。また、衝突された歩行者も病院に搬送されたが、命に別状がない状態であるという情報が入っている。
この日スタートしたのは23チーム合計161名。完走扱いは160名で、チームメイトから5分遅れてフィニッシュしたナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)がタイムオーバーで失格扱いとなっている。
『ティレニア海とアドリア海を結ぶレース』という名前の通り、ティレニア海に面したビーチリゾート地であるリード・ディ・カマイオーレで開幕した第50回ティレーノ〜アドリアティコ。大会初日は4年連続となる同地でのチームタイムトライアル。1チーム7名ずつがスタートし、4番目にフィニッシュした選手のタイムがチーム成績に反映される。真っ平らで直線基調、90度コーナーが4つしかない21.5kmコースで各チームがスピードを競い合った。
朝からリード・ディ・カマイオーレを気温10度に届かない冷たい雨が包んだ。23チームが順次スタートし、レースが進めば進むほど天候は回復する。路面が完全に乾くことはなかったが、後半スタートのチームが若干有利という状況となる。海岸線に沿って北上し、同じ道を戻ってくる往復コースには南風が吹いた。
暫定トップタイムを出したドゥクーニンク・クイックステップに対して、中間計測地点で8秒遅れだったユンボ・ヴィズマが後半にかけて大きく挽回。ヨス・ファンエムデン(オランダ)、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)、クーン・ボウマン(オランダ)、トニー・マルティン(ドイツ)という4名でフィニッシュに戻ってきたユンボ・ヴィズマがドゥクーニンク・クイックステップに30秒差をつけて暫定トップに立つ。
サンウェブが中間計測地点をユンボ・ヴィズマから14秒遅れで折り返し、さらにミッチェルトン・スコットが中間計測地点で2秒遅れ。サンウェブがユンボ・ヴィズマから15秒遅れのタイムにまとめる中、最終走者のミッチェルトン・スコットが猛烈なスピードで後半の向かい風区間を突き進んだ。
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)、ブレント・ブックウォルター(アメリカ)、ダミアン・ホーゾン(オーストラリア)、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)、アダム・イェーツ(イギリス)、マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)、アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア)という、TTスペシャリスト揃いの7名のメンバーで挑んだミッチェルトン・スコット。残り1kmアーチを前に犬を散歩中の女性と接触しかけるトラブルに見舞われながらも、ヘップバーン、ブックウォルター、ダーブリッジ、イェーツの順でフィニッシュラインを駆け抜ける。タイム掲示は22分25秒で止まり、ユンボ・ヴィズマの暫定トップタイムを7秒更新した。
ミッチェルトン・スコットはチーム結成1年目の2012年にティレーノの開幕チームTTで優勝。以降、2013年6位、2014年2位、2016年9位、2017年5位、2018年2位と、毎年上位に絡みながらも優勝を逃し続けていた。57.546km/hという平均スピードはティレーノ〜アドリアティコの歴代3位の記録。歴代1位は2017年にBMCレーシングが記録した58.329km/hで、2位は2018年に同じくBMCレーシングが記録した57.777km/hだった。
青いリーダージャージを獲得したのは、トラック世界選手権の団体追い抜きで過去4回、個人追い抜きで2回世界の頂点を経験している27歳のヘップバーン。「誰が先頭でフィニッシュするかは決めていなかった。ローテーションの順番として、アレックス(エドモンソン)が下がって自分が前に上がったタイミングでフィニッシュを迎えただけ。ただ勝つために全開で走った結果なんだ。ミッチェルトン・スコットは強力なメンバーでこのティレーノに挑めていて、エースのアダム(イェーツ)の調子もとにかく良さそう。明日から彼をサポートする準備ができている」と、ブリスベン出身の生粋のルーラーは語る。
優勝メンバーであるダーブリッジ(体重78kg)のSTRAVAログを見ると、3度のオーストラリアTT王者は22分25秒間にわたって平均445Wを出力している。往復の直線区間のデータを比較すると、追い風の往路が平均出力440Wで平均スピード60.8km/h、向かい風の復路が平均出力459Wで平均スピード56.6km/hだった。細かく見ると、ダーブリッジはローテーションで平均600W前後を40秒間出力して先頭交代し、チームメイトの後ろで平均390〜400Wで2分間ほど休むを繰り返している。
7秒差で優勝を逃したユンボ・ヴィズマのローレンス・デプルス(ベルギー)が白いヤングライダー賞ジャージを獲得。デプルスは「UAEツアーのチームTTで勝って期待が高まっていただけに、ステージ優勝を逃して残念だ。自分を含めて何個かのミスを犯してしまったので、7秒差での勝利は悔しさが残る」というコメントを残す。また、「総合争いの観点からは良いスタートを切れたけど、チームスカイもドゥクーニンク・クイックステップもあまり離れていないので、明日から激しいバトルになると思う」と予想する。
ミッチェルトン・スコットは観客との接触を間一髪免れたものの、前半スタートのボーラ・ハンスグローエは道路横断者と衝突。ハイスピードで落車した総合エースのラファル・マイカ(ポーランド)とオスカル・ガット(イタリア)が脱落する事態に見舞われた。両者ともに再スタートしてフィニッシュしたが、頭を打ったマイカは脳震盪の検査を受けて翌日の出場可否を判断する。また、衝突された歩行者も病院に搬送されたが、命に別状がない状態であるという情報が入っている。
この日スタートしたのは23チーム合計161名。完走扱いは160名で、チームメイトから5分遅れてフィニッシュしたナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)がタイムオーバーで失格扱いとなっている。
ティレーノ〜アドリアティコ2019第1ステージ結果
1位 | ミッチェルトン・スコット | 0:22:25 | 57.546km/h |
2位 | ユンボ・ヴィズマ | 0:00:07 | 57.249km/h |
3位 | サンウェブ | 0:00:22 | 56.620km/h |
4位 | ドゥクーニンク・クイックステップ | 0:00:37 | 56.006km/h |
5位 | チームスカイ | 0:00:47 | 55.603km/h |
6位 | ロット・スーダル | 0:00:54 | 55.325km/h |
7位 | EFエデュケーションファースト | 0:00:56 | 55.246km/h |
8位 | グルパマFDJ | 0:00:58 | 55.167km/h |
9位 | イスラエルサイクリングアカデミー | 0:01:05 | 54.894km/h |
10位 | バーレーン・メリダ | 0:01:10 | 54.700km/h |
11位 | トレック・セガフレード | 0:01:12 | 54.622km/h |
12位 | CCCチーム | 54.622km/h | |
13位 | アスタナ | 0:01:13 | 54.584km/h |
14位 | UAEチームエミレーツ | 0:01:19 | 54.354km/h |
15位 | モビスター | 0:01:32 | 53.862km/h |
16位 | ディメンションデータ | 0:01:34 | 53.787km/h |
17位 | カチューシャ・アルペシン | 0:01:38 | 53.638km/h |
18位 | コフィディス・ソルシオンクレディ | 0:01:54 | 53.050km/h |
19位 | ボーラ・ハンスグローエ | 0:01:57 | 52.941km/h |
20位 | アージェードゥーゼール | 0:02:01 | 52.797km/h |
21位 | ネーリソットリ・セッレイタリア | 0:02:10 | 52.475km/h |
22位 | ガスプロム・ルスヴェロ | 0:02:30 | 51.773km/h |
23位 | バルディアーニCSF | 0:02:41 | 51.394km/h |
個人総合成績
1位 | マイケル・ヘップバーン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:22:25 |
2位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、ミッチェルトン・スコット) | |
3位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
4位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
5位 | アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:03 |
6位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:00:07 |
7位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | |
8位 | クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
9位 | トニー・マルティン(ドイツ、ユンボ・ヴィズマ) | |
10位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) |
ヤングライダー賞
1位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) | 0:22:32 |
2位 | セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ) | 0:00:15 |
3位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) |
チーム総合成績
1位 | ミッチェルトン・スコット | 0:22:25 |
2位 | ユンボ・ヴィズマ | 0:00:07 |
3位 | サンウェブ | 0:00:22 |
text:Kei Tsuji
photo:LaPresse - D'Alberto / Ferrari, CorVos
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