2018/01/18(木) - 17:46
最高気温が42度まで上がり、短縮コースで開催されたサントス・ツアー・ダウンアンダー第3ステージ。大集団スプリントでリーダージャージのカレブ・ユアンを抜き去ったエリア・ヴィヴィアーニが移籍後初勝利を飾った。
アデレード市内から10km西に位置し、トラムで簡単にアクセスが可能なビーチタウンのグレネルグをスタートしたサントス・ツアー・ダウンアンダー第3ステージ。前半のKOMペニーズロード(全長2.6km/平均7%)を除いて大きな登りはなく、ヴィクターハーバーにフィニッシュするコースの獲得標高差は1,100mほど。しかし南オーストラリア州をあげて厳戒態勢にある熱波の影響で最高気温は42度をマーク。前日の時点でレース主催者は146kmから120kmへのコース短縮を決定した。
スタート地点グレネルグに選手たちが到着した午前10時の時点で気温はすでに36度。ビーチに別れを告げてニュートラル走行が終わると、この日もスコット・ボーデン(オーストラリア、UniSAオーストラリア)と山岳賞ジャージのニコラス・ドラミニ(南アフリカ、ディメンションデータ)の2人が飛び出した。
3日連続のエスケープを仕掛けたボーデンとドラミニは最大6分のリードを得てKOMペニーズロードへ。ボーデンのアタックを封じたドラミニが山頂を先頭で通過した。山岳賞のリードを広げたドラミニは「暑くて誰も逃げたくない状況だったので、逃げに乗るのは難しくなかった。戦略的にKOMを先頭通過して山岳賞のリードを伸ばすことができたし、明後日の第5ステージで逃げに乗って1回目のウィランガヒルを先頭で通過することができれば山岳賞獲得が現実味を帯びてくる」とコメントしている。
KOMを先頭通過したドラミニはメイン集団に戻ることを選択し、ボーデンが単独でエスケープを続行。その後方にはミッチェルトン・スコットとロット・スーダルが率いるメイン集団。比較的平穏な展開となったが、2つのスプリントポイントでカチューシャ・アルペシンとボーラ・ハンスグローエがボーナスタイムを狙って動いたためペースアップする。総合狙いのネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)とジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)がそれぞれ貴重な2秒と1秒のボーナスタイムを得ている。
フィニッシュまで距離を残してボーデンが吸収されると、続いてティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)がソロエスケープを試みたが大きなリードは奪えない。最終的に100名ほどの大集団がヴィクターハーバーになだれ込み、テクニカルな複合コーナーを曲がってオーストラリアチャンピオンのアレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が最終リードアウトを開始した。
エドモンソンに導かれる形でユアンが絶好の位置からスプリントへ。しかし、およそ7番手で最終コーナーを抜けたヴィヴィアーニがスピードを乗せた状態でユアンに迫る。ヴィヴィアーニの接近を知ったユアンが踏み始めたものの、すでにトップスピードに乗っていたヴィヴィアーニが勢い良く抜き去った。ヴィヴィアーニのスプリント中のトップスピードは71.7km/hで最大1368W。最後の18秒間は平均67.4km/hで1105Wだった。
カチューシャ・アルペシンに移籍したマルセル・キッテル(ドイツ)に代わって、フェルナンド・ガビリア(コロンビア)とともにクイックステップフロアーズのエーススプリンターを担う28歳がシーズン初戦で勝利。「強烈な暑さの1日だったけど、チームメイトのおかげでフレッシュな状態でスプリントに持ち込むことができた。新チームのメンバーは完璧な仕事をしてくれたし、感謝の言葉しか思い浮かばない。1月からトップコンディションで走るのは難しく、実際にこんな早い時期に勝ったのはこれが初めて。今シーズン4回目の集団スプリントでの勝利は悪くない。トラックレースの経験が生きたと思う」と、2016年リオ五輪トラックオムニアムで金メダルを獲得しているヴィヴィアーニは語る。
スプリント2連勝が期待されたユアンはフィル・バウハウス(ドイツ、サンウェブ)にも追い抜かれてステージ3位。ボーナスタイムによってリーダージャージを守っている。「完璧なリードアウトだった。チームメイトはオーダー通りの走りでスプリントに持ち込んでくれたのに、最後は自分のミスで勝利を逃してしまった。向かい風が強かったのでスプリント開始を待ったけど、長く待ちすぎてしまった。(総合が動く)明日と明後日は精神的にスイッチをオフにして、最終日にしっかりと結果を残したい」とユアン。
暑い一日を別府史之(トレック・セガフレード)は31位、新城幸也(バーレーン・メリダ)は71位でそれぞれフィニッシュ。「今までで一番暑かった5月のタイと比べると、今日はまだそこまでじゃなかった。ボトルの水がすぐお湯になる暑さでしたが、定期的にチームメイトがボトルを運んでくれるので、常にボトルは冷たい状態でした。飲みきる前にボトルを捨てるほどだったので実際に何本飲んだのか分かりません。すぐに喉が乾くので気をつけないといけなかった」と、選手たちを苦しめる暑さについて新城は語る。
総合争いの鍵を握るとされるKOMノートンサミットが終盤に設定された翌日の第4ステージはコーズ全長128kmで変更は無し。しかし再び最高気温40度オーバーの予報が出ているため、スローペースを考慮してレース主催者はレース開始時間を1時間早めることを決めている。また、7000人が参加する一般ライドイベントは参加者の健康を考慮して中止が決まっている。
アデレード市内から10km西に位置し、トラムで簡単にアクセスが可能なビーチタウンのグレネルグをスタートしたサントス・ツアー・ダウンアンダー第3ステージ。前半のKOMペニーズロード(全長2.6km/平均7%)を除いて大きな登りはなく、ヴィクターハーバーにフィニッシュするコースの獲得標高差は1,100mほど。しかし南オーストラリア州をあげて厳戒態勢にある熱波の影響で最高気温は42度をマーク。前日の時点でレース主催者は146kmから120kmへのコース短縮を決定した。
スタート地点グレネルグに選手たちが到着した午前10時の時点で気温はすでに36度。ビーチに別れを告げてニュートラル走行が終わると、この日もスコット・ボーデン(オーストラリア、UniSAオーストラリア)と山岳賞ジャージのニコラス・ドラミニ(南アフリカ、ディメンションデータ)の2人が飛び出した。
3日連続のエスケープを仕掛けたボーデンとドラミニは最大6分のリードを得てKOMペニーズロードへ。ボーデンのアタックを封じたドラミニが山頂を先頭で通過した。山岳賞のリードを広げたドラミニは「暑くて誰も逃げたくない状況だったので、逃げに乗るのは難しくなかった。戦略的にKOMを先頭通過して山岳賞のリードを伸ばすことができたし、明後日の第5ステージで逃げに乗って1回目のウィランガヒルを先頭で通過することができれば山岳賞獲得が現実味を帯びてくる」とコメントしている。
KOMを先頭通過したドラミニはメイン集団に戻ることを選択し、ボーデンが単独でエスケープを続行。その後方にはミッチェルトン・スコットとロット・スーダルが率いるメイン集団。比較的平穏な展開となったが、2つのスプリントポイントでカチューシャ・アルペシンとボーラ・ハンスグローエがボーナスタイムを狙って動いたためペースアップする。総合狙いのネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)とジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)がそれぞれ貴重な2秒と1秒のボーナスタイムを得ている。
フィニッシュまで距離を残してボーデンが吸収されると、続いてティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)がソロエスケープを試みたが大きなリードは奪えない。最終的に100名ほどの大集団がヴィクターハーバーになだれ込み、テクニカルな複合コーナーを曲がってオーストラリアチャンピオンのアレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が最終リードアウトを開始した。
エドモンソンに導かれる形でユアンが絶好の位置からスプリントへ。しかし、およそ7番手で最終コーナーを抜けたヴィヴィアーニがスピードを乗せた状態でユアンに迫る。ヴィヴィアーニの接近を知ったユアンが踏み始めたものの、すでにトップスピードに乗っていたヴィヴィアーニが勢い良く抜き去った。ヴィヴィアーニのスプリント中のトップスピードは71.7km/hで最大1368W。最後の18秒間は平均67.4km/hで1105Wだった。
カチューシャ・アルペシンに移籍したマルセル・キッテル(ドイツ)に代わって、フェルナンド・ガビリア(コロンビア)とともにクイックステップフロアーズのエーススプリンターを担う28歳がシーズン初戦で勝利。「強烈な暑さの1日だったけど、チームメイトのおかげでフレッシュな状態でスプリントに持ち込むことができた。新チームのメンバーは完璧な仕事をしてくれたし、感謝の言葉しか思い浮かばない。1月からトップコンディションで走るのは難しく、実際にこんな早い時期に勝ったのはこれが初めて。今シーズン4回目の集団スプリントでの勝利は悪くない。トラックレースの経験が生きたと思う」と、2016年リオ五輪トラックオムニアムで金メダルを獲得しているヴィヴィアーニは語る。
スプリント2連勝が期待されたユアンはフィル・バウハウス(ドイツ、サンウェブ)にも追い抜かれてステージ3位。ボーナスタイムによってリーダージャージを守っている。「完璧なリードアウトだった。チームメイトはオーダー通りの走りでスプリントに持ち込んでくれたのに、最後は自分のミスで勝利を逃してしまった。向かい風が強かったのでスプリント開始を待ったけど、長く待ちすぎてしまった。(総合が動く)明日と明後日は精神的にスイッチをオフにして、最終日にしっかりと結果を残したい」とユアン。
暑い一日を別府史之(トレック・セガフレード)は31位、新城幸也(バーレーン・メリダ)は71位でそれぞれフィニッシュ。「今までで一番暑かった5月のタイと比べると、今日はまだそこまでじゃなかった。ボトルの水がすぐお湯になる暑さでしたが、定期的にチームメイトがボトルを運んでくれるので、常にボトルは冷たい状態でした。飲みきる前にボトルを捨てるほどだったので実際に何本飲んだのか分かりません。すぐに喉が乾くので気をつけないといけなかった」と、選手たちを苦しめる暑さについて新城は語る。
総合争いの鍵を握るとされるKOMノートンサミットが終盤に設定された翌日の第4ステージはコーズ全長128kmで変更は無し。しかし再び最高気温40度オーバーの予報が出ているため、スローペースを考慮してレース主催者はレース開始時間を1時間早めることを決めている。また、7000人が参加する一般ライドイベントは参加者の健康を考慮して中止が決まっている。
ステージ成績
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 3:04:40 |
2位 | フィル・バウハウス(ドイツ、サンウェブ) | |
3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
4位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
7位 | アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
8位 | ザッカリ・デンプスター(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | |
9位 | ドリス・デヴェナインス(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | |
10位 | ジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
31位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) | |
70位 | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) |
個人総合成績
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 10:58:36 |
2位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 0:00:10 |
3位 | ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:14 |
4位 | ジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:15 |
5位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:16 |
6位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:17 |
7位 | ヨナタン・レストレポ(コロンビア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:19 |
8位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:20 |
9位 | ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ) | |
10位 | アントニー・ルー(フランス、FDJ) |
ポイント賞
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 42Pts |
2位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 37pts |
3位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 36pts |
山岳賞
1位 | ニコラス・ドラミニ(南アフリカ、ディメンションデータ) | 36pts |
2位 | スコット・ボーデン(オーストラリア、UniSAオーストラリア) | 18pts |
3位 | ウィリアム・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト) | 12pts |
ヤングライダー賞
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 10:58:36 |
2位 | ヨナタン・レストレポ(コロンビア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:19 |
3位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:20 |
チーム総合成績
1位 | バーレーン・メリダ | 32:56:48 |
2位 | ミッチェルトン・スコット | |
3位 | アージェードゥーゼール |
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