2016/03/25(金) - 09:14
九州・福岡の中心部からわずか25kmほど。海の中道を渡って行ける陸続きの島、志賀島(しかのしま)。創業20周年を迎える福岡市のサイクルショップ 正屋(まさや)の皆さんと一緒に走った。
千早区のMasaya Bicycle Worksから出発!
福岡市にあるサイクルショップ、正屋(まさや)。開店から20年を迎えるパーティにご招待いただき、その翌日にこの志賀島を走るライドにも参加することが出来た。代表の岩崎正史さんが「福岡が世界に誇れるサイクルパラダイス」と言う志賀島を、クラブの皆さんにたっぷりと案内していただいた。
ゲストの小田島梨絵さんとトレック・ジャパン社長の田村芳隆さん
正屋代表の岩崎正史さん
訪れたのは3月13日。その前日に福岡市中洲で正屋の20周年記念パーティが開催され、その翌日の催しとしてこのライドは企画されたのだ。ゲストとして招かれた小田島(旧姓・片山)梨絵さんや、トレック・ジャパンの田村芳隆社長も参加。一部の方々は昨夜のパーティで深夜までお付き合いしたため、少々寝不足気味。もちろん度が過ぎるのはイケナイことだが、「それでも気軽に走りにいけてしまうのがこの志賀島だ」とのこと。大都市・福岡近郊のサイクルパラダイスとは? その素晴らしい環境をぜひ紹介しよう。
青い帯が都市部のバイクレーンだ
店長の奥村さんが先導する
レポートする私・綾野は自転車を持って行かなかったので、当初は島へはバスか電車で行ってレンタサイクルしようと思っていたが、東区千早のMASAYA Bicycle Worksからは16kmほどとのことで、バイクで走ることにした。試乗車のトレック・エモンダALRをお借りして、フラペと普通のシューズで(笑)。
朝9時。千早駅近くのお店には50人近くが集合。記念撮影をして、数人の班ごとに分けて走りだす。海浜地区の広々とした道路を走り抜ける。市街地にはバイクレーンを示す青いマーキングの通行帯があり、安心して走れる。
海沿いの市街地を抜けて海岸を目指す
しばらくすると海の中道大橋を渡る。平坦でまっすぐな道路を走ると、ほどなくして両側が海のなかに伸びている一本道が目に飛び込んできた。
海の中に伸びる「海の中道」を通って志賀島へ
海の中道から福岡市外を臨む
砂州でできた海の中道を通って志賀島へと渡る
この細い道の先が志賀島というわけだ。両側の歩道のてすりが錆びてしまっているのもまたいい味。グループごとに別れていた仲間たちは、この島の入口で再集合した。
島は一周約10km。外周に道がついていて、自転車で気持ちよく走れるのだという。さっそく、我々のグループも「まずは一周しよう!」と走りだす。
志賀島の海辺の道は眺めも最高だ
左手に海を見ながら、時計回りに周る。適度なアップダウンがあり、かつ眺めは変化に富んでいる。沖合を行き交う大型船。そして福岡市街もうっすら見える。
グループでは先頭交代しながら、おしゃべりしながら走ることができる。もちろん縦列走行はしないようにするが、車が少ないので安心して走れる。車よりも、ツーリング中のオートバイにもよくすれ違った。
適度にアップダウンがある志賀島のシーサイドコースを走る
志賀島の東海岸を快適に飛ばす
それにしてもひっきりなしにサイクリストとすれ違う。週末の志賀島は自転車乗りの聖地となっているようだ。
島を一周したら、島で一番標高の高い展望スポット「潮見公園(標高170m)」に登ってみようということになった。普通は島の北部の志賀島温泉休暇村の先から登るのがオススメだそうだが、島と海の中道をつなぐ付け根の鳥居から登ることになった。こちらからはかなりの急勾配とのこと。
標高170mの潮見公園への急勾配の登り
久々のバイクライドということでゴキゲンな小田島梨絵さん
登り始めてすぐに10%ぐらいの急勾配になる。両側には亜熱帯を思わせる広葉樹のジャングルが広がり、いい雰囲気だ。今やナショナルチームのコーチとして忙しい日々を送る小田島梨絵さんと一緒にヒルクライム。梨絵さんは「久々に乗る自転車は気持ちいい!最高の環境ならなおさら!」といたくゴキゲンだ。
通ってきた海の中道と、福岡市街やヤフオクドームが臨める
展望台で記念撮影。奥村店長、自撮り棒の持参はさすがです
この展望台で愛を囁き合って、手すりに鍵をかけていくのがカップルのお約束のようだ
展望スポットの潮見公園で記念撮影
頂上の潮見公園は、遠くに福岡市街、ヤフオクドームなども見渡せるパノラマポイントだ。標高わずか170mだが、展望台からの眺めは最高。皆も続々と到着。
島の外周が10km。これを何周走っても飽きがこない。そして170mのヒルクライムは、登るルートによって激坂も、緩やかな坂も選べる。ツーリングにはもちろんグッド。そしてトレーニングが目的の人も、この島だけでライドが完結できるという。
休憩は島の入り口のシカシマセンターで
島のおばちゃんが手作りしてくれた弁当をいただきます
潮見公園からダウンヒル。最初の集合地点となった志賀島センターではお弁当が用意されていた。気さくなおばちゃんが用意してくれたのは、鰆弁当ともずくスープ。そして名物のいちご。その美味しさったら。
志賀島サイクリングの基地 シカシマサイクル
島の入り口にある鳥居のすぐそばには「シカシマサイクル」がある。レンタサイクルステーションとカフェ、Wi-Fiスポットなど、志賀島のマルチなくつろぎスペースだ。寒い日はコタツにあたってコーヒーを飲みながらのんびりできるなど、なんともほのぼのできる空間だ。レンタルとしてビアンキのMTB、ミニベロなども借りることができるから、手ぶらできてもOKだ。レンタルは3時間2,000円から。正屋とも良くコラボして、様々な企画を用意しているとか。
シカシマサイクルの外観
カフェは店長の娘さんが美味しいコーヒーを淹れてくれます
シカシマサイクルの山崎基康さん WEB系企業に勤めるも、島の魅力に取り憑かれたひとり
店内にはコタツがあって、暖まっていけます
ランチを済ませ、走り足りない人はそのまま何周かするライドへと再出発。お昼から仕事がある人は、快速班で帰路へ。私は午後14時半の飛行機で帰京する予定にしていたので、お店のスタッフさんらと一緒に戻ることに。
MASAYA Bicycle Works & 5CAFE
東区千早にある MASAYA Bicycle Worksで着替えて、併設の5CAFEで美味しいカプチーノを楽しみ、千早駅から電車に乗って福岡空港へ。すべてのアクセスの繋がりの良さ・速さにも驚いた。ゴキゲンなお店の様子も紹介しておこう。
Masaya Bicycle Worksに併設される5CAFE
Masaya Bicycle Worksに併設される5CAFE
5CAFEのスタッフさんたち
5CAFEのラテアートは本格的だ
志賀島のアクセス
志賀島サイクリングマップ(Fukuoka Bike Tourism)
関連リンク
サイクルツーリズム・フクオカ
シカシマサイクルFacebook
Fukuoka Bike Tourism
150人が駆けつけた、正屋の創業20周年記念パーティ
今年で20周年を迎えた福岡のサイクルショップ、正屋(まさや)。代表の岩崎正史さんは、かつてトレックMTBチームの監督&メカニックとしてチームの黄金期を支えた人物で、MTB界で知らない人が居ないほどの人物。チームには片山梨絵、野口忍、竹之内悠、松本駿、そして同じトレックグループのゲイリーフィッシャーXCチームには小野寺健、堂城賢らが所属した。その活動を支えたのが岩崎さんだ。
小田島梨絵、野口忍さん、岩崎代表、CW綾野編集長によるトークショー
じつに150人が集まった正屋の創業20周年記念パーティ
パーティには野口忍さん、小田島梨絵さんらも駆けつけた。そして披露されたビデオレターには、別府史之、新城幸也、山本幸平選手、世界一周ツーリストとして海外を走行中の小口良平さんらも登場した。なんという交流の広さ。
野口さん、梨絵さん、岩崎さん、そして私・シクロワイアードの綾野によるトークショーでは、かつてのトレックチームにまつわるエピソードが披露された。北京、ロンドンと2度の五輪を経験した梨絵さんは、2度めの五輪ではチームを移籍していたにもかかわらず、スタート前に岩崎さんから大好物のカステラが届けられ、それを食べてスタートしたという。野口さん、梨絵さんは、選手としての経験から「岩崎さんは現場でも常に楽しい雰囲気を作ってくれたので走りやすかった」とのこと。
正屋で新曲「ペダル」を収録したというバンド「図鑑」のミニライブ
別府史之選手からのプレゼントを争うじゃんけん大会
パーティではバンド「図鑑」によるミニライブも開催。こういったつながりもあるあたりが、ただのサイクルショップらしからぬ点だ。
福岡市内に2店舗ある正屋とMasaya Bicycle Worksは、いずれもカフェを併設。本店にはテラスがあり、店舗すぐ前いは川べりのスペースで50人規模のバーベキューができるようなゴキゲンな空間。いずれも福岡中心部からすぐというロケーションで、大都市のくつろぎ空間であり、様々な面白いコトを発信する基地のようなサイクルショップだ。お店のキャッチフレーズは「大人の秘密基地」。正屋の周りには面白いことに満ちている。九州を訪れる際にはぜひ立ち寄って欲しい。
正屋代表の岩崎正史さん 新城幸也選手から祝花が届いていた
トレックMTBチーム時代の記念すべきジャージが飾られていた
正屋 レコメンドショップページ
photo&text:Makoto.AYANO
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福岡市にあるサイクルショップ、正屋(まさや)。開店から20年を迎えるパーティにご招待いただき、その翌日にこの志賀島を走るライドにも参加することが出来た。代表の岩崎正史さんが「福岡が世界に誇れるサイクルパラダイス」と言う志賀島を、クラブの皆さんにたっぷりと案内していただいた。
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訪れたのは3月13日。その前日に福岡市中洲で正屋の20周年記念パーティが開催され、その翌日の催しとしてこのライドは企画されたのだ。ゲストとして招かれた小田島(旧姓・片山)梨絵さんや、トレック・ジャパンの田村芳隆社長も参加。一部の方々は昨夜のパーティで深夜までお付き合いしたため、少々寝不足気味。もちろん度が過ぎるのはイケナイことだが、「それでも気軽に走りにいけてしまうのがこの志賀島だ」とのこと。大都市・福岡近郊のサイクルパラダイスとは? その素晴らしい環境をぜひ紹介しよう。
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レポートする私・綾野は自転車を持って行かなかったので、当初は島へはバスか電車で行ってレンタサイクルしようと思っていたが、東区千早のMASAYA Bicycle Worksからは16kmほどとのことで、バイクで走ることにした。試乗車のトレック・エモンダALRをお借りして、フラペと普通のシューズで(笑)。
朝9時。千早駅近くのお店には50人近くが集合。記念撮影をして、数人の班ごとに分けて走りだす。海浜地区の広々とした道路を走り抜ける。市街地にはバイクレーンを示す青いマーキングの通行帯があり、安心して走れる。
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しばらくすると海の中道大橋を渡る。平坦でまっすぐな道路を走ると、ほどなくして両側が海のなかに伸びている一本道が目に飛び込んできた。
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この細い道の先が志賀島というわけだ。両側の歩道のてすりが錆びてしまっているのもまたいい味。グループごとに別れていた仲間たちは、この島の入口で再集合した。
島は一周約10km。外周に道がついていて、自転車で気持ちよく走れるのだという。さっそく、我々のグループも「まずは一周しよう!」と走りだす。
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左手に海を見ながら、時計回りに周る。適度なアップダウンがあり、かつ眺めは変化に富んでいる。沖合を行き交う大型船。そして福岡市街もうっすら見える。
グループでは先頭交代しながら、おしゃべりしながら走ることができる。もちろん縦列走行はしないようにするが、車が少ないので安心して走れる。車よりも、ツーリング中のオートバイにもよくすれ違った。
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それにしてもひっきりなしにサイクリストとすれ違う。週末の志賀島は自転車乗りの聖地となっているようだ。
島を一周したら、島で一番標高の高い展望スポット「潮見公園(標高170m)」に登ってみようということになった。普通は島の北部の志賀島温泉休暇村の先から登るのがオススメだそうだが、島と海の中道をつなぐ付け根の鳥居から登ることになった。こちらからはかなりの急勾配とのこと。
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登り始めてすぐに10%ぐらいの急勾配になる。両側には亜熱帯を思わせる広葉樹のジャングルが広がり、いい雰囲気だ。今やナショナルチームのコーチとして忙しい日々を送る小田島梨絵さんと一緒にヒルクライム。梨絵さんは「久々に乗る自転車は気持ちいい!最高の環境ならなおさら!」といたくゴキゲンだ。
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頂上の潮見公園は、遠くに福岡市街、ヤフオクドームなども見渡せるパノラマポイントだ。標高わずか170mだが、展望台からの眺めは最高。皆も続々と到着。
島の外周が10km。これを何周走っても飽きがこない。そして170mのヒルクライムは、登るルートによって激坂も、緩やかな坂も選べる。ツーリングにはもちろんグッド。そしてトレーニングが目的の人も、この島だけでライドが完結できるという。
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潮見公園からダウンヒル。最初の集合地点となった志賀島センターではお弁当が用意されていた。気さくなおばちゃんが用意してくれたのは、鰆弁当ともずくスープ。そして名物のいちご。その美味しさったら。
志賀島サイクリングの基地 シカシマサイクル
島の入り口にある鳥居のすぐそばには「シカシマサイクル」がある。レンタサイクルステーションとカフェ、Wi-Fiスポットなど、志賀島のマルチなくつろぎスペースだ。寒い日はコタツにあたってコーヒーを飲みながらのんびりできるなど、なんともほのぼのできる空間だ。レンタルとしてビアンキのMTB、ミニベロなども借りることができるから、手ぶらできてもOKだ。レンタルは3時間2,000円から。正屋とも良くコラボして、様々な企画を用意しているとか。
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ランチを済ませ、走り足りない人はそのまま何周かするライドへと再出発。お昼から仕事がある人は、快速班で帰路へ。私は午後14時半の飛行機で帰京する予定にしていたので、お店のスタッフさんらと一緒に戻ることに。
MASAYA Bicycle Works & 5CAFE
東区千早にある MASAYA Bicycle Worksで着替えて、併設の5CAFEで美味しいカプチーノを楽しみ、千早駅から電車に乗って福岡空港へ。すべてのアクセスの繋がりの良さ・速さにも驚いた。ゴキゲンなお店の様子も紹介しておこう。
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志賀島のアクセス
志賀島サイクリングマップ(Fukuoka Bike Tourism)
関連リンク
サイクルツーリズム・フクオカ
シカシマサイクルFacebook
Fukuoka Bike Tourism
150人が駆けつけた、正屋の創業20周年記念パーティ
今年で20周年を迎えた福岡のサイクルショップ、正屋(まさや)。代表の岩崎正史さんは、かつてトレックMTBチームの監督&メカニックとしてチームの黄金期を支えた人物で、MTB界で知らない人が居ないほどの人物。チームには片山梨絵、野口忍、竹之内悠、松本駿、そして同じトレックグループのゲイリーフィッシャーXCチームには小野寺健、堂城賢らが所属した。その活動を支えたのが岩崎さんだ。
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パーティには野口忍さん、小田島梨絵さんらも駆けつけた。そして披露されたビデオレターには、別府史之、新城幸也、山本幸平選手、世界一周ツーリストとして海外を走行中の小口良平さんらも登場した。なんという交流の広さ。
野口さん、梨絵さん、岩崎さん、そして私・シクロワイアードの綾野によるトークショーでは、かつてのトレックチームにまつわるエピソードが披露された。北京、ロンドンと2度の五輪を経験した梨絵さんは、2度めの五輪ではチームを移籍していたにもかかわらず、スタート前に岩崎さんから大好物のカステラが届けられ、それを食べてスタートしたという。野口さん、梨絵さんは、選手としての経験から「岩崎さんは現場でも常に楽しい雰囲気を作ってくれたので走りやすかった」とのこと。
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パーティではバンド「図鑑」によるミニライブも開催。こういったつながりもあるあたりが、ただのサイクルショップらしからぬ点だ。
福岡市内に2店舗ある正屋とMasaya Bicycle Worksは、いずれもカフェを併設。本店にはテラスがあり、店舗すぐ前いは川べりのスペースで50人規模のバーベキューができるようなゴキゲンな空間。いずれも福岡中心部からすぐというロケーションで、大都市のくつろぎ空間であり、様々な面白いコトを発信する基地のようなサイクルショップだ。お店のキャッチフレーズは「大人の秘密基地」。正屋の周りには面白いことに満ちている。九州を訪れる際にはぜひ立ち寄って欲しい。
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正屋 レコメンドショップページ
photo&text:Makoto.AYANO
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