2010/10/20(水) - 13:33
冷たい雨が降りしきるジロ・ディ・ロンバルディアで大会連覇を達成したフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)は、早くも来シーズンに目を向ける。他人から見れば大成功の2010年シーズンだったが、ジルベールは決して満足していない。
「間違いなくロンバルディアは世界有数の美しいレースだ。でも自分の中で最高のクラシックは、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ。地元レースなのにまだ勝てていない。来年こそは」。長いシーズンを闘い終えたばかりのジルベールはそう語る。
オメガファーマ・ロットのジルベールにとって、ロンバルディア制覇は比較的簡単なミッションだったように思える。ディフェンディングチャンピオンのジルベールは、2週間前のロード世界選手権で勝利を逃したものの、コンディションは最高潮。ロンバルディアの2日前に開催されたジロ・デル・ピエモンテでも連覇を飾り、順風満帆の状態でロンバルディアに挑んでいた。
スタート地点のミラノは曇り。しかしコモ湖を周回する後半に入ると天候は崩れ、一帯は雨雲に覆われてしまう。名物マドンナ・デル・ギザッロ教会を通過する頃には本降りになり、今年久々に登場した「コルマ・ディ・ソルマーノ」頂上の気温は5度まで下がっていた。
ロンバルディアが悪天候に見舞われたのは2001年以来。今年のモニュメント(5大クラシックの総称)の中では唯一の雨降りだった。その過酷な気象条件がジルベールの勝利をより一層引き立てている。
ゴールまで26kmを残して独走態勢に持ち込む支配的な走りは、往年のエディ・メルクス(ベルギー)を彷彿とさせるものだった。ジルベールは2年前のオンループ・ヘットフォルクでも独走を試みている。当時は勇敢な49kmのソロエスケープで優勝。ゴールまで距離を残して動くのは、決まってジルベールの調子が良いときだ。
「今日のレースは本当に他のどんなレースとも違うものだった。天候は最悪で、大雨で低温のコンディションの中を長時間走り続ける過酷なレース。ラスト45kmはずっと100%の力で走り続けたんだ」
ジルベールはファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)とオスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)とともに、間違いなく今シーズン最も成功したクラシックライダーの1人だ。ジルベールはミラノ〜サンレモ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、アムステル・ゴールドレース、ロンド・ファン・フラーンデレンでも上位に絡む走りを見せた。
ロンバルディアを制したばかりだが、すでにジルベールは6ヶ月先のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ制覇に向けて気持ちを切り替えている。リエージュもロンバルディアと同じく起伏のあるワンデークラシック。しかもジルベールの生誕地であるヴェルヴィエのすぐ近くを通る正真正銘の地元レース。
今年、ジルベールはリエージュで4位という成績を残した(バルベルデ失格で公式リザルトは3位)。優勝者のアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)は、アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)と一緒にサンニコラの上りでアタック。ジルベールは何度も何度もカウンターアタックを仕掛け、地元の熱い声援を受けたが、先頭の2人に届かなかった。
ゴール後、最も大きな声援を受けたのはジルベールだった。ジルベールは来年こそ表彰台の真ん中で声援を受けたいと願っている。
「リエージュは僕のレース。来年もアタックするよ」。ロンバルディアの疲れを感じさせない、力強い眼光のジルベールが、最後にそう意気込んだ。
text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
「間違いなくロンバルディアは世界有数の美しいレースだ。でも自分の中で最高のクラシックは、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ。地元レースなのにまだ勝てていない。来年こそは」。長いシーズンを闘い終えたばかりのジルベールはそう語る。
オメガファーマ・ロットのジルベールにとって、ロンバルディア制覇は比較的簡単なミッションだったように思える。ディフェンディングチャンピオンのジルベールは、2週間前のロード世界選手権で勝利を逃したものの、コンディションは最高潮。ロンバルディアの2日前に開催されたジロ・デル・ピエモンテでも連覇を飾り、順風満帆の状態でロンバルディアに挑んでいた。
スタート地点のミラノは曇り。しかしコモ湖を周回する後半に入ると天候は崩れ、一帯は雨雲に覆われてしまう。名物マドンナ・デル・ギザッロ教会を通過する頃には本降りになり、今年久々に登場した「コルマ・ディ・ソルマーノ」頂上の気温は5度まで下がっていた。
ロンバルディアが悪天候に見舞われたのは2001年以来。今年のモニュメント(5大クラシックの総称)の中では唯一の雨降りだった。その過酷な気象条件がジルベールの勝利をより一層引き立てている。
ゴールまで26kmを残して独走態勢に持ち込む支配的な走りは、往年のエディ・メルクス(ベルギー)を彷彿とさせるものだった。ジルベールは2年前のオンループ・ヘットフォルクでも独走を試みている。当時は勇敢な49kmのソロエスケープで優勝。ゴールまで距離を残して動くのは、決まってジルベールの調子が良いときだ。
「今日のレースは本当に他のどんなレースとも違うものだった。天候は最悪で、大雨で低温のコンディションの中を長時間走り続ける過酷なレース。ラスト45kmはずっと100%の力で走り続けたんだ」
ジルベールはファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)とオスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)とともに、間違いなく今シーズン最も成功したクラシックライダーの1人だ。ジルベールはミラノ〜サンレモ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、アムステル・ゴールドレース、ロンド・ファン・フラーンデレンでも上位に絡む走りを見せた。
ロンバルディアを制したばかりだが、すでにジルベールは6ヶ月先のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ制覇に向けて気持ちを切り替えている。リエージュもロンバルディアと同じく起伏のあるワンデークラシック。しかもジルベールの生誕地であるヴェルヴィエのすぐ近くを通る正真正銘の地元レース。
今年、ジルベールはリエージュで4位という成績を残した(バルベルデ失格で公式リザルトは3位)。優勝者のアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)は、アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)と一緒にサンニコラの上りでアタック。ジルベールは何度も何度もカウンターアタックを仕掛け、地元の熱い声援を受けたが、先頭の2人に届かなかった。
ゴール後、最も大きな声援を受けたのはジルベールだった。ジルベールは来年こそ表彰台の真ん中で声援を受けたいと願っている。
「リエージュは僕のレース。来年もアタックするよ」。ロンバルディアの疲れを感じさせない、力強い眼光のジルベールが、最後にそう意気込んだ。
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