シマノが誇る最高峰ロードホイールがフルモデルチェンジ。DURA-ACE WH-R9370シリーズとして全てを刷新し、前作から150g以上の軽量化や更なるエアロ性能の向上を実現。更に、トライアスロン向けのスーパーディープ&ディスクホイールをラインアップに加え、レーシングホイールの最前線に相応しい隙の無い布陣を整えた。

シマノ WH-R9370 (c)シマノ
高い信頼性と優れたパフォーマンスで多くのサイクリストから愛されるシマノホイール。その中でもロード向けホイールの頂点に位置するDURA-ACEシリーズが、ついにフルモデルチェンジを果たした。
先日閉幕したツール・ド・フランスにおいても、一部の選手がロゴを隠しつつ先行して投入していることが話題となっていた新型DURA-ACEホイール。シャンゼリゼへとフィニッシュする最終日を制したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)、僅差で追走集団を振り切った劇的な勝利を支えたのも、黒いテープでロゴを隠した新型DURA-ACEホイールだった。

ツール・ド・フランス2026でアルペシン・プレミアテックのバイクに装着されていたWH-R9370 リムのロゴは黒いテープで隠されている photo:Sotaro Arakawa

ハブにはしっかりとWH-R9370の文字が入っていた photo:Sotaro Arakawa
WH-R9370の品番を与えられた新モデルは、人気の高い現行モデルをベースとしつつ、レースの現場で求められる性能と役割を実現するためのアップデートを加えられている。
まず、大きく変わったのがシリーズ全体のラインアップだ。前作では36mm、50mm、60mmという3種類のリムハイトが用意されていた。今作では、ロード用としてその3モデルは継承しつつ、トライアスロンやTT向けの99mmハイトフロントホイールとディスクホイールを追加し、全5モデルへと拡充された。

シマノ WH-R9370-C36-TL (c)シマノ
ホイールを構成する各パーツにもそれぞれ徹底的に手が入れられている。中でも、注目度が高いのはスポークだろう。ここ数年で一気に普及したカーボンスポークをついにDURA-ACEでも採用したのだ。
カーボンスポークのリーディングカンパニーであるVONOA社と協業し、DURA-ACE専用設計となる2つのスポークを製作。ロード用3モデルに採用される4.0mm幅×1.1mm厚のエアロスポーク、C99に用いられる5.2mm幅×0.8mm厚のスーパーエアロスポークを用意した。

ロードモデルのフロントハブはローター側をクロスさせ、反対側をラジアルとする (c)シマノ 
C99は左右同数のスポークパターンを採用。更に、よりエアロなプロファイルのスーパーエアロカーボンスポークを採用する (c)シマノ
単にカーボンスポークを採用するだけでなく、各ハイト、フロント/リアの特性に合わせたスポーク本数とパターンにて組み上げることで、ホイール全体の性能を底上げすることに成功した。
具体的にはC36がF18本/R21本、C50がF21本/R21本、C60がF21本/R24本、C99がF16本となっている。軽量性を求めるホイールほど少なく、駆動効率を求めるリアは多く、とそれぞれの要求性能に合わせた設計となっている。このスポーク本数は、アルペシンの選手達からのフィードバックを元に決定されており、ペダリングだけでなく、コーナーやブレーキング時のフィーリングにおいても、プロのお墨付きだという。

シマノ WH-R9370-C50-TL (c)シマノ
リムデザインも大幅にアップデートしている。タイヤのワイド化に対応するため、リム内幅を23mmに拡大。28Cから30Cのタイヤを前提としたリムプロファイルが与えられている。
更に、フロントとリア、それぞれで異なるリム形状とされている。ライダーが乗車した状態では大きく異なる環境に置かれるそれぞれに求められるエアロダイナミクスを、徹底的なコンピューターシミュレーションと空力試験によって導き出した。

シマノ WH-R9370-C60-TL (c)シマノ
そのシミュレーション回数はC50で540万回、よりシミュレーション面積の増大するC99では2億回、ディスクホイールではなんと300億回の計算結果から、最適な形状が選ばれている。
回転を司るハブには改良型のカップ&コーンベアリングを採用。ベアリングレース部を交換可能な構造とすることで、より長いモデルライフを実現。さらに防水性や耐久性も向上している。開発段階ではカートリッジベアリングの採用も検討されたというが、実使用に近い環境を模したテストにおいて、カップアンドコーンベアリングは一般的なカートリッジベアリングに対し回転トルクを3割減少させることが証明されたという。

シマノ WH-R9370-D-TL-R(左)とシマノ WH-R9370-C99-TL-F(右) (c)シマノ
更に、ハブボディもよりスリムなデザインとなっており、空力的にも有利な設計に。スポークを通す穴の周辺をラビリンス化することで万が一の事故の際もスポークの脱落を防ぐセーフティな設計となっているとも。
これらの改良によって、新型ホイールは様々な面において大きな進化を果たしている。前モデルとの重量比較ではC36が1,350gから1,170g (−180g)に、C50が1,461gから1,302g (−159g)に、C60が1,609gから1,389g (−220g)と大幅な軽量化を実現。

マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) からのフィードバックを受けて開発されてきた (c)シマノ
空力性能についても、30Cタイヤ装着・時速48kmという条件の試験において、前モデル比で最大2.7Wの空気抵抗低減を達成。更に耐久性やメンテナンス性も向上し、全方位に隙の無いホイールへと進化した。
価格はC36、C50、C60のロード用モデルはフロント198,847円、リア232,866円。C99(フロントのみ)は276,396円、ディスクホイールは526,216円(全て税込)となる。なお、すべてチューブレスリムとなり、チューブラーリムは用意されない。

プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)も開発に協力。ツール・ファムではC36とC50を使用予定だという (c)シマノ
シマノ WH-R9370-C36-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:29.4mm
スポーク:18本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:29.4mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,170g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C50-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:31mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:32mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,302g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C60-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:31.5mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:32.3mm
スポーク:24本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,389g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C99-TL-F
リムハイト:99mm
スポーク:Super Aeroカーボンスポーク16本
内幅:23mm
外幅:35.2mm
重量:792g
価格:276,396円(税込)
シマノ WH-R9370-D-TL-R
構造:フルディスク
内幅:23mm
重量:987g
価格:526,216円(税込)

高い信頼性と優れたパフォーマンスで多くのサイクリストから愛されるシマノホイール。その中でもロード向けホイールの頂点に位置するDURA-ACEシリーズが、ついにフルモデルチェンジを果たした。
先日閉幕したツール・ド・フランスにおいても、一部の選手がロゴを隠しつつ先行して投入していることが話題となっていた新型DURA-ACEホイール。シャンゼリゼへとフィニッシュする最終日を制したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)、僅差で追走集団を振り切った劇的な勝利を支えたのも、黒いテープでロゴを隠した新型DURA-ACEホイールだった。


WH-R9370の品番を与えられた新モデルは、人気の高い現行モデルをベースとしつつ、レースの現場で求められる性能と役割を実現するためのアップデートを加えられている。
まず、大きく変わったのがシリーズ全体のラインアップだ。前作では36mm、50mm、60mmという3種類のリムハイトが用意されていた。今作では、ロード用としてその3モデルは継承しつつ、トライアスロンやTT向けの99mmハイトフロントホイールとディスクホイールを追加し、全5モデルへと拡充された。

ホイールを構成する各パーツにもそれぞれ徹底的に手が入れられている。中でも、注目度が高いのはスポークだろう。ここ数年で一気に普及したカーボンスポークをついにDURA-ACEでも採用したのだ。
カーボンスポークのリーディングカンパニーであるVONOA社と協業し、DURA-ACE専用設計となる2つのスポークを製作。ロード用3モデルに採用される4.0mm幅×1.1mm厚のエアロスポーク、C99に用いられる5.2mm幅×0.8mm厚のスーパーエアロスポークを用意した。


単にカーボンスポークを採用するだけでなく、各ハイト、フロント/リアの特性に合わせたスポーク本数とパターンにて組み上げることで、ホイール全体の性能を底上げすることに成功した。
具体的にはC36がF18本/R21本、C50がF21本/R21本、C60がF21本/R24本、C99がF16本となっている。軽量性を求めるホイールほど少なく、駆動効率を求めるリアは多く、とそれぞれの要求性能に合わせた設計となっている。このスポーク本数は、アルペシンの選手達からのフィードバックを元に決定されており、ペダリングだけでなく、コーナーやブレーキング時のフィーリングにおいても、プロのお墨付きだという。

リムデザインも大幅にアップデートしている。タイヤのワイド化に対応するため、リム内幅を23mmに拡大。28Cから30Cのタイヤを前提としたリムプロファイルが与えられている。
更に、フロントとリア、それぞれで異なるリム形状とされている。ライダーが乗車した状態では大きく異なる環境に置かれるそれぞれに求められるエアロダイナミクスを、徹底的なコンピューターシミュレーションと空力試験によって導き出した。

そのシミュレーション回数はC50で540万回、よりシミュレーション面積の増大するC99では2億回、ディスクホイールではなんと300億回の計算結果から、最適な形状が選ばれている。
回転を司るハブには改良型のカップ&コーンベアリングを採用。ベアリングレース部を交換可能な構造とすることで、より長いモデルライフを実現。さらに防水性や耐久性も向上している。開発段階ではカートリッジベアリングの採用も検討されたというが、実使用に近い環境を模したテストにおいて、カップアンドコーンベアリングは一般的なカートリッジベアリングに対し回転トルクを3割減少させることが証明されたという。

更に、ハブボディもよりスリムなデザインとなっており、空力的にも有利な設計に。スポークを通す穴の周辺をラビリンス化することで万が一の事故の際もスポークの脱落を防ぐセーフティな設計となっているとも。
これらの改良によって、新型ホイールは様々な面において大きな進化を果たしている。前モデルとの重量比較ではC36が1,350gから1,170g (−180g)に、C50が1,461gから1,302g (−159g)に、C60が1,609gから1,389g (−220g)と大幅な軽量化を実現。

空力性能についても、30Cタイヤ装着・時速48kmという条件の試験において、前モデル比で最大2.7Wの空気抵抗低減を達成。更に耐久性やメンテナンス性も向上し、全方位に隙の無いホイールへと進化した。
価格はC36、C50、C60のロード用モデルはフロント198,847円、リア232,866円。C99(フロントのみ)は276,396円、ディスクホイールは526,216円(全て税込)となる。なお、すべてチューブレスリムとなり、チューブラーリムは用意されない。

シマノ WH-R9370-C36-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:29.4mm
スポーク:18本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:29.4mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,170g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C50-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:31mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:32mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,302g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C60-TL
フロントホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:31.5mm
スポーク:21本 エアロカーボンスポーク
リアホイール
リム内幅:23mm
リム外幅:32.3mm
スポーク:24本 エアロカーボンスポーク
セット重量:1,389g
価格:フロント198,847円(税込)、リア232,866円(税込)
シマノ WH-R9370-C99-TL-F
リムハイト:99mm
スポーク:Super Aeroカーボンスポーク16本
内幅:23mm
外幅:35.2mm
重量:792g
価格:276,396円(税込)
シマノ WH-R9370-D-TL-R
構造:フルディスク
内幅:23mm
重量:987g
価格:526,216円(税込)
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