フランス北部が舞台の伝統ある第93回グランプリ・ド・フルミー。アーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダープロサイクリング)が2年ぶりの優勝を飾り、女子レースはロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)が連覇を達成した。



今年5月に2027年末までの契約延長が発表されたジョン・デゲンコルプ(ドイツ、ピクニック・ポストNL) photo:CorVos

エンリク・マス(スペイン、モビスター)の総合優勝で幕を閉じたブエルタ・ア・エスパーニャ。その最終日が行なわれた9月13日に、フランス北部ノール県のフルミーを舞台に開催されたワンデーレースがグランプリ・ド・フルミー(UCI1.Pro)だ。初開催が1928年まで遡る伝統の1戦は、第二次世界大戦などの中断を挟みながら今回で93回目を数える。

200.1kmのコースレイアウトは概ねフラットで、後半は11kmの周回コースを5周する。そのため近年の優勝者にはスプリンタータイプの選手が並び、昨年はいま注目の若手スプリンターであるポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)が優勝している。

雨の中で行なわれたこの日のレースは、その影響からか落車が続出した。そして逃げは残り35km地点で吸収され、集団スプリントでの決着を嫌うヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)などがアタックを仕掛ける。しかしエーススプリンターを擁するチームがいずれも引き戻し、チューダープロサイクリングが先頭で残り400m地点を通過した。

集団スプリントから2度目の優勝を決めたアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダープロサイクリング) photo:CorVos

その直後には落車が発生するものの、集団後方だったため大勢には影響なし。緩い右コーナーの手前からトビアス・ミュラー(ドイツ、ユニベット・ローズ・ロケッツ)がスプリントを開始し、先頭で最終ストレートに突入。再び落車が起こるなか、フィニッシュライン手前でアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダープロサイクリング)が先行するミュラーを抜き去った。

リードアウトを結果につなげ、2024年覇者が2度目の大会制覇を果たした。「厳しいレースだった。チームがしてくれた素晴らしい仕事を、こうして勝利という形で締めくくることができて本当に嬉しい」と喜んだデクライン。昨年末から父親の闘病、そして死去、第1子の誕生による家族のケア、そして4月の暴行事件などのためシーズンインが5月中旬まで遅れたものの、「今年はずっと、この勝利を追い求めてきた。ここまで本当に厳しい1年だったから、こうしてフルミーに戻り、良いレベルで走れたことが嬉しい」とコメントを残している。



混沌のスプリントをウィーベスが圧巻勝利

圧巻スプリントで大会連覇を達成したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

同日に同じ周回コースを使って行なわれた女子レース、「ラ・ショラリス・フルミー・フェミニーヌ(UCI1.Pro)」も集団スプリントで決着した。勝ったのは他を圧倒するトップスピードでフィニッシュに飛び込んだロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)。約1ヶ月前のロイズ・ツアー・オブ・ブリテン・ウィメンで区間4勝を挙げた好調を維持し、大会連覇を達成。シーズン20勝目を飾った。
グランプリ・ド・フルミー2026結果
1位 アーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダープロサイクリング) 4:29:05
2位 トビアス・ミュラー(ドイツ、ユニベット・ローズ・ロケッツ)
3位 イーサン・ヴァーノン(イギリス、NSNサイクリングチーム)
4位 パヴェル・ビットネル(チェコ、ピクニック・ポストNL)
5位 マッテオ・モスケッティ(イタリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)
ラ・ショラリス・フルミー・フェミニーヌ2026結果
1位 ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) 3:11:54
2位 ニンケ・フェインホーフェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)
3位 リンダ・ザネッティ(スイス、ウノエックス・モビリティ)
4位 シャリ・ボシュイト(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)
5位 シャーロッテ・コール(オランダ、フェニックス・プレミアテック)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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