ジャイアントのアルミフルサスMTB「STANCE(スタンス)」と、Livの女性向けアルミフルサスMTB「EMBOLDEN(エンボルデン)」が同時にフルモデルチェンジを受けて登場した。カーボンフレームかと思ってしまうようなクリーンなルックス、自社開発のサスペンションシステムが魅力のバイクを紹介しよう。



ジャイアント STANCE (c)ジャイアント

Liv EMBOLDEN (c)ジャイアント

ジャイアントのMTBラインアップにおいて、STANCEはトレイルライドの入り口を担うアルミフルサスとして長く位置付けられてきたモデルだ。手の届きやすい価格帯にありながら、リアサスペンションの恩恵をしっかりと味わえる設計で、これからフルサスに乗り換えるライダーや、週末のトレイルを気軽に楽しみたい層から支持を集めてきた。

LivのEMBOLDENは、STANCEと同じコンセプトを掲げながら女性ライダーの体格やライディングスタイルに合わせて開発が行われたモデルだ。

そんなアルミ製トレイルバイクがどちらもモデルチェンジ。両モデルのフレーム、サスペンション、ジオメトリー全てが一新されており、トレイルを楽しんで走るための性能向上を果たしている。

コラムスペーサーなども統一感のあるルックスになっている (c)ジャイアント

自社開発のリアショックを収める部分はカーボンフレームのよう (c)ジャイアント

どちらのバイクもカーボンフレームかと思ってしまうようなクリーンなルックスが特徴。特にリアショックのハウジングは洗練されており、所有欲を満たしてくれそうだ。またインテグレーテッドスペーサーによってフロント周りもバイクとの一体感を演出しており、ハイグレードのバイクのような見た目を手に入れている。

フレームに用いられるALUXXアルミはハイドロフォーミングによって、部分ごとに適した強度、剛性、軽量性を獲得。リアショックのハウジングもフレーム剛性やライディングフィール向上に貢献しているという。

自社開発のサスペンションとの相性を考慮して作られているスイングアーム (c)ジャイアント

両モデルの中核となるのが、新設計のFlexPointリアサスペンションシステムだ。リンケージ駆動式のシングルピボット構造を採用し、130mmのストロークを持つ。リアトライアングルの変形量を最小限に抑えた設計とすることで、ストローク全域で一貫した挙動を引き出しているのが特徴である。

最適化されたキネマティクスと専用設計のスプリングカーブにより、ホイール軌道はリニアで、木の根や岩などの細かな路面の入力に対してタイヤが自然に追従する。ミッドストローク域でのサポート性も高められており、コーナリングやパンプ時の過度な沈み込みを抑える狙いも持たされている。

組み合わされるリアショックは、ジャイアントが自社開発した「Crest FloTrac TR」だ。Triple Flow Pathテクノロジーと、トレイル向けチューニングを採用し、スプリングおよびダンピングの特性を最適化。フレームのキネマティクスと一体で設計されているため、意図したフィーリングを引き出しやすい点が魅力だ。なお、EMBOLDENに搭載されるショックには、Liv向けのカスタムチューンが施されており、女性ライダーの体重レンジや乗り方に合わせた減衰特性が与えられている。

標準でドロッパーシートポストが搭載される (c)ジャイアント

フロントには両モデル共通でジャイアント開発のSTL 34フォークを搭載する。140mmストロークでデュアルエア(Twin Air)スプリングシステムを採用し、ストローク初期の繊細な追従性とミッドストロークでのサポート性を両立。34mm径の高剛性シャーシと中空アーチブリッジによってコントロール性を高めており、ハードブレーキング時の挙動を安定させる。前後サスペンションには専用のセッティングガイドが用意されており、体重に応じた推奨エア圧やダンパー設定が示されているため、購入後のセットアップで迷いにくいのも嬉しい部分だ。

ジオメトリーもよりトレイルに適した設定となった。ヘッドアングルは両モデルとも65°と寝かされ、スタックハイトも高めに設計されている。これによりダウンヒルやドロップオフでの安心感が増し、荒れた路面でも重心を維持しやすいライディングポジションが得られる。

トレイルライドを楽しむために生み出されたアルミフルサスMTB (c)ジャイアント

STANCEは前後29インチホイールを基本としつつ、最も小さいXSサイズのみフロント29インチ/
リア27.5インチのマレット仕様を採用。基本的には29erらしい走破性を提供しながら、小柄なライダーには取り回しの良さも確保するというバランスの取り方だ。一方のEMBOLDENは、国内ラインアップとなるXS・Sの両サイズで、フロント29インチ/リア27.5インチのマレット専用設計を採用している。

どちらも完成車として販売されており、コンポーネント構成も共通している。ドライブトレインはシマノ CUES U6000の1×10速。ブレーキはTektro HD-M5141の4ピストン油圧ディスクで、前後180mmローターと組み合わされ、高速域や急斜面でも安定した制動力を発揮する。シートポストはContact Switch ATドロッパーが標準装備だ。

女性用にチューニングされているEMBOLDEN (c)ジャイアント

タイヤはSTANCEがMaxxis Dissectorの29×2.4で前後を揃える(XSサイズのリアのみ27.5×2.4)のに対し、EMBOLDENはフロントがMaxxis Dissector 29×2.4、リアがMaxxis Minion DHR II 27.5×2.4という、よりトラクション重視の組み合わせとなっている。ホイールは両モデルとも、チューブレス対応のGiant AM 30が採用される。

両モデルとも価格は330,000円(税込)で揃えられており、自社開発のフロントフォーク・リアショックを軸に据え、ジオメトリとサスペンションキネマティクスを現行のトレンドに合わせて再構築したトレイルパッケージとなっている。これからトレイルライドを楽しんでみたいという方にぴったりなバイクに仕上がっている。



ジャイアント STANCE
フレーム:ALUXX-Grade Aluminum、130mm FlexPointサスペンション、12×148mmスルーアクスル
リアエンド規格:UDH
フロントフォーク:Giant STL 34 Dual air、140mm、15×110mmスルーアクスル
リアショック:Crest FloTrac Elite TR、2ポジションロックアウト、210×52.5
シートポスト:Giant Contact Switch ATドロッパー
クランク:Shimano CUES FC-U6000
変速:Shimano CUES U6000、1×10速
ブレーキ:Tektro HD-M5141、ローター前後180mm
ホイール:Giant AM 30
タイヤ:Maxxis Dissector 29×2.4、Dual、EXO、チューブレス(XSサイズのリアのみ27.5×2.4)
サイズ:380(XS)、400(S)、425(M)、450(L)mm
カラー:ブラック、アーモンド
価格:330,000円(税込)

Liv EMBOLDEN
フレーム:ALUXX-Grade Aluminum、130mm FlexPointサスペンション、12×148mmスルーアクスル
リアエンド規格:UDH
フロントフォーク:Giant STL 34 Dual air、140mm、15×110mmスルーアクスル
リアショック:Crest FloTrac Elite TR、2ポジションロックアウト、210×52.5、Liv専用カスタムチューン
シートポスト:Giant Contact Switch ATドロッパー
クランク:Shimano CUES FC-U6000
変速:Shimano CUES U6000、1×10速
ブレーキ:Tektro HD-M5141、ローター前後180mm
ホイール:Giant AM 30
タイヤ:[F]Maxxis Dissector 29×2.4 Dual EXO TR 、 [R]Maxxis Minion DHR II 27.5×2.4 Dual EXO TR
サイズ:380(XS)、390(S)mm
カラー:ペールモス
価格:330,000円(税込)