スペイン・マヨルカ島で開催された、5つのワンデーレースが連なるチャレンジマヨルカ。小山智也と今村駿介も参戦した大会で、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が個人で2連勝。チームTTを入れ3戦全勝とこれ以上ない滑り出しを見せた。



第2戦のチームTTで今季初勝利を挙げたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

地中海に浮かぶスペイン・マヨルカ島を舞台にした本大会の初日、1月28日に行われたトロフェオ・カルヴィアは、アップダウンの激しいコースをアントニオ・モルガド(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が勝利した。2日目のトロフェオ・セス・サリネスはチームタイムトライアルが行われ、ツール・ド・フランスを意識したレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが、新エースのレムコ・エヴェネプール(ベルギー)とフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)を揃え、貫禄を見せつける勝利を飾った。

トロフェオ・セッラトラムンタナ(1月30日)

マヨルカ島北西部の山岳地帯を舞台にした3戦目、トロフェオ・セッラトラムンタナは、中盤に3つの2級山岳が設定され、平坦路を経てラストにも2級山岳が登場するクライマーズレース。最後から2つ目の2級山岳でエヴェネプールがアタックし、それに今年プロデビューの19歳、アドリア・ペリカス(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)が唯一食らいついた。

50kmの独走勝利を飾ったレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

しかし直後の下りでエヴェネプールはペリカスを引き離し、残り50km地点で単独先頭に立つ。そこから3年連続でタイムトライアル世界王者に輝くエヴェネプールが、後続とのタイム差を広げながら独走。最後は1分38秒差をつけ、個人としては新チームに移籍後初勝利を手に入れた。

トロフェオ・アンドラッチ・ポレンサ(1月31日)

第4戦に臨んだ今村駿介(ロット・アンテルマルシェ) photo:CorVos

昨年は悪天候とレース序盤の集団落車により、中止となったトロフェオ・アンドラッチ・ポレンサ。マヨルカ島西部から北部の山岳地帯を北上するように進む第4戦は、強風のため序盤の周回コースが削除され、コース短縮となるレースに変更された。小山智也(ブルゴス・ブルペレットBH)とトップチームの一員として走る今村駿介(ロット・アンテルマルシェ)が出場した。

序盤から激しいアタックの応酬が続き、終盤にはエヴェネプールがマキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)と共に入った9名の集団が形成される。頂上にフィニッシュラインの引かれた3級山岳で、先頭はエヴェネプールと前日4位だったマティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング)に絞られ、残り2.5km地点でエヴェネプールが仕掛けた。

軽快に飛ばすエヴェネプールに対し、プロ3年目の22歳であるロンデルは食らいつく。しかし背後につくまでには至らず、淡々と高出力で踏み続けるエヴェネプールとの距離が徐々に開いていく。最終的に19秒までリードを広げたエヴェネプールがフィニッシュ。今季3戦して3勝と、これ以上ないシーズンの滑り出しとなった。

登りフィニッシュの第4戦でも勝利したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

ハットトリックを表す3本指を立て、フィニッシュしたエヴェネプール。「とても厳しい1日で、強い横風や向かい風など、前日以上に厳しいコンディションだった。3位にはマキシムが入り、今週3勝目を1位、3位フィニッシュで飾り、チャレンジマヨルカを締めくくる最高の結果だ」とコメント。その言葉通り、3位には1分44秒遅れでファンヒルスが入っている。

トロフェオ・パルマ(2月1日)

46位でフィニッシュした小山智也(ブルゴス・ブルペレットBH) photo:CorVos

マヨルカ島の人口の50%以上が暮らすパルマで行われたチャレンジマヨルカの最終戦、トロフェオ・パルマ。平坦路でのレースでダニー・ファンデルトゥーク(ポーランド、エウスカルテル・エウスカディ)が単独で逃げたものの、プロトンに吸収され、大方の予想通り集団スプリントに持ち込まれた。

残り2km地点で集団落車が発生したものの、大勢には大きな影響なく、イバン・ガルシア(スペイン、モビスター)がロングスプリントを仕掛ける。しかし最後までトップスピードを維持できず、背後からタイミングよく踏み始めたアルネ・マーリッツ(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が制した。

アンテルマルシェ・ワンティ(現ロット・アンテルマルシェ)から今年レッドブルに加入した27歳が掴んだ、プロ2勝目。「3年間も勝利から遠ざかっていたので、この勝利の持つ意味は大きい。またアレッシオ(マガニョッティ)も表彰台に上がれて嬉しい。彼は大きな才能のある若手選手だからね」と、喜んだ。

最終日を制したアルネ・マーリッツ(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

レッドブルにとって5戦4勝という大成功の大会となったチャレンジマヨルカ。出場した小山は先頭集団でフィニッシュし46位、今村は42秒遅れの115位と、共に完走している。
チャレンジマヨルカ2026結果
トロフェオ・セッラトラムンタナ結果
1位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 3:34:37
2位 アントニオ・モルガド(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +1:38
3位 クリスティアン・スカローニ(イタリア、XDSアスタナ)
トロフェオ・アンドラッチ・ポレンサ結果
1位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 2:58:34
2位 マティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング) +0:19
3位 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +1:44
トロフェオ・パルマ結果
1位 アルネ・マーリッツ(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 3:26:34
2位 マックス・カンター(ドイツ、XDSアスタナ)
3位 アレッシオ・マガニョッティ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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