デラノ・ヘーレン(オランダ)が劇的な逆転勝利で男子ジュニアのシクロクロス世界王者に輝いた。山田駿太郎(竹園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム)と三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19)はそれぞれフルラップ完走を果たした。



スタートを待つ三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19) photo:Nobuhiko Tanabe
コース脇で2人を応援する日本代表チーム photo:Nobuhiko Tanabe


三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19)と山田駿太郎(竹園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム)がダッシュ photo:Nobuhiko Tanabe

オランダはゼーランド州のフルストで開催されたUCIシクロクロス世界選手権の、3日目となる2月1日(日)の現地時間11:05(日本時間19:05)にスタートしたのが2008・2009年生まれの選手を対象にした男子ジュニアレース。山田駿太郎(竹園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム)と三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19)を含む、次世代を担う20ヵ国61名の選手たちが号砲と共に飛び出した。

レース前に15分ほど振りつけた軽い雨が、硬く締まった土の表層を濡らすというスピード&テクニカルコース。シクロクロス大国オランダ/ベルギーの他にフランスやイタリアも有力選手を抱える、群雄割拠のカテゴリーを序盤から引っ張ったのはイタリアのフィリッポ・グリゴリーニだった。

レースの大部分をリードしつつ、最終周回のミスに泣いたフィリッポ・グリゴリーニ(イタリア) photo:Nobuhiko Tanabe

大逆転勝利を挙げたデラノ・ヘーレン(オランダ) photo:CorVos

2周目のアタックで先行し、15秒以上のリードを維持し続けたグリゴリーニが独走勝利するかと思われたが、最終周回での2度のクラッシュによりレースの流れは一変。まず急勾配のドロップオフで前転し、さらに焦りからか直線区間でもスリップダウン。追走グループを飛び出して猛チャージを掛けていたデラノ・ヘーレン(オランダ)がグリゴリーニを抜き去り、勢いそのままフィニッシュまで駆け抜けた。

「この一戦のために努力を惜しまなかった。トップ5入りを期待していたけど、それ以上の結果に言葉が出ないよ。たくさんの友人や家族、チームメイトが見に来てくれた前で勝つことができた」と涙を流しながら振り返るヘーレンが、ジュニア初年度で世界チャンピオンに輝いた。2位はミスに泣いたグレゴリーニ、ベルギーは3位にギエル・ルジューヌを送り込んで表彰台の一角を確保している。

ジュニア初年度で世界王者に輝いたデラノ・ヘーレン(オランダ) photo:CorVos

逆転劇に会場が湧く一方、日本勢は山田が42位(+4分29秒)、三上が45位(+4分47秒)でフィニッシュした。

「序盤にミスしてしまいましたが、それでも後半には周りもタレてくるはずと信じ続けました。泥レースも好きですし、去年よりも良い感じで楽しみながら走れた」と、今季欧州遠征を行なって経験値を上げた山田は言う。来年はU23。「ただ単純なパワーは足りないし、コーナー一つとってもワンミスで置いていかれるし、基礎レベルの差は感じます。来年はもっとレベルが上がって、完走ラインも危ういかもしれない。それでも上を目指して頑張りたい」と気を引き締めている。

直登を駆け上がる山田駿太郎(竹園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Nobuhiko Tanabe

45位でレースを終えた三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19) photo:Nobuhiko Tanabe

「ドライのミックスリレーはそこそこ走れていましたが、濡れた途端に難しくなって全く走れなかった」と悔やむのは世界選手権初挑戦の三上。「将来はこの舞台でトップを走りたい。自分に足りていない部分が良く分かったし、とても貴重な体験でした。今回はあまりにもダメだったので1年間準備して臨みたい」と既に視線は来年大会を見据えている。
シクロクロス世界選手権2026 男子ジュニア結果
1位 デラノ・ヘーレン(オランダ) 40:15
2位 フィリッポ・グリゴリーニ(イタリア) +0:09
3位 ギエル・ルジューヌ(ベルギー) +0:10
4位 ベンジャミン・ノバル(スペイン) +0:15
5位 ソーエン・ルパン(フランス) +0:43
42位 山田駿太郎(竹園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム) +4:29
45位 三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19) +4:47
text:So Isobe
photo:Nobuhiko Tanabe

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