ユニベット・ティテマ・ロケッツがジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア)との契約を早期終了したと発表した。カルボーニはチーム右京に所属していた2024年の検査で、生体パスポートに「説明のつかない異常値」が確認されたとして、UCIから暫定的な出場停止処分を受けた。



ユニベット・ティテマ・ロケッツとの契約が終了したジョヴァンニ・カルボーニ photo:Satoru Kato

ユニベットはプレスリリースで、「慎重な検討の結果、我々はジョヴァンニ・カルボーニとの契約を早期に終了する決定をした。この決定は、2025年9月11日に、2025年1月1日の当チーム加入以前の事案について、UCIから暫定的な出場停止処分が通知されたことを受けたものだ」と説明した。

UCI(国際自転車競技連合)がカルボーニの生体パスポートについて、2024年の検査結果で「説明のつかない異常値」が認められたとして暫定的な出場停止処分を下したのは、2025年9月11日のこと。当時所属していたチーム右京は「出場停止処分を受けたことを知り強い衝撃を受けております。Team UKYOは、常にクリーンなスポーツの推進を支持してまいりました」とし、不正への関与を否定した。

ユニベットは続けて、「この情報を受け、我々は当該選手との対話を開始した。UCIの案件は結論が確定していないことを踏まえつつも、チームによる内部調査の結果、選手に課せられる透明性および忠誠義務に反する行為が確認された」と説明した。

カルボーニは2018年にバルディアーニCSF(現VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)でプロデビューした30歳。エキポ・ケルンファルマを経て2024年にチーム右京に加入し、ツアー・オブ・ジャパンでは区間2勝を挙げ、総合優勝に輝いた。

現時点でカルボーニ本人からコメントは出ていない。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Satoru Kato