ジェイコ・アルウラーがドリース・デポーテル(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ)ら2名の獲得を発表した。デポーテルは今年のツール・ド・九州第2ステージで勝利した、23歳の期待の若手だ。



ジェイコ・アルウラーへの移籍が発表されたドリース・デポーテル(ベルギー) photo:Satoru Kato

デポーテルは2021年、22年と2年連続アンテルマルシェ・ワンティでトレーニー(研修生)を経験し、2023年にプロデビューした23歳。今年はブエルタ・ア・エスパーニャに初出場した後、10月のツール・ド・九州(UCI2.1)に参戦。阿蘇山周辺のカルデラを走る第2ステージの集団スプリントを制し、プロ初勝利を飾った。

2022年には、ジェイコの育成チームになる前のハーゲンスバーマン・アクセオン(現ハーゲンスバーマン・ジェイコ)で走っていたデポーテル。「来年のクラシックレース班に加わることを楽しみにしている。チームで協力してレースを勝ちたい。それこそが僕たちが走る理由だから」と、意気込みを語った。

またルディ・ポーター(オーストラリア)は2024年末の退団以来、2年ぶりにチームへ復帰を果たした。トリニティレーシングを経てジェイコで2023年プロデビューしたものの、2024年に左脚を負傷。動脈の圧迫と診断され、あらゆる治療法を模索した結果、腸腰筋のボトックス注射で治療することができたのだという。2025年はオーストラリアナショナルチームとして活動し、晴れてチーム復帰を叶えた。

24歳のポーターは「2024年の長い怪我を乗り越えただけに、今回のチーム復帰は特別な意味を持っている。完全復活に向けて膨大な努力を積んできたし、その期間は多くを学ぶ時間にもなった。チーム一丸となって良いシーズンをつくっていきたい」とコメントしている。

これでジェイコは1枠を残した29名体制ながら、2026年のロースターを確定させた。

新加入で目立つのは、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)が抜けたエーススプリンターの穴を埋めるパスカル・アッカーマン(ドイツ)の存在。また契約を更新したマイケル・マシューズ(オーストラリア)、そして総合エースのベン・オコーナー(オーストラリア)という3名のエースが中心となりそうだ。
ジェイコ・アルウラー2026年ロースター
既存選手
クーン・ボウマン(オランダ)
フィリッポ・コンカ(イタリア)
ダヴィデ・デプレット(イタリア)
ロバート・ドナルドソン(イギリス)
ポール・ダブル(イギリス)
ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)
フェリックス・エンゲルハート(ドイツ)
アナス・フォレーヤ(デンマーク)
パトリック・ガンパー(オーストリア)
アラン・ハザリー(南アフリカ)
アスビャアン・ヘレモース(デンマーク)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
イェルテ・クラインセン(オランダ)
マイケル・マシューズ(オーストラリア)
ルカ・メズゲッツ(スロベニア)
ケランド・オブライアン(オーストラリア)
ベン・オコーナー(オーストラリア)
ルーク・プラップ(オーストラリア)
マウロ・シュミット(スイス)
ヤシャ・ズッタリン(ドイツ)
新加入
パスカル・アッカーマン(ドイツ)← イスラエル・プレミアテック
アモリ・カピオット(ベルギー)← アルケア・B&Bホテルズ
アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア)← UAEチームエミレーツXRG
ドリース・デボント(ベルギー)← デカトロンAG2Rラモンディアール
ドリース・デポーテル(ベルギー)← アンテルマルシェ・ワンティ
ヘイミッシュ・マッケンジー(オーストラリア)← ハーゲンスバーマン・ジェイコ
フィンレー・ピカリング(イギリス)← バーレーン・ヴィクトリアス
ルディ・ポーター(オーストラリア)
アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア)← デカトロンAG2Rラモンディアール
退団選手
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア)→ 引退
エディ・ダンバー(アイルランド)→ Q36.5プロサイクリング
ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)→ ユニベット・ティテマ・ロケッツ
クリス・ハーパー(オーストラリア)→ Q36.5プロサイクリング
マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)
エルマール・ラインダルス(オランダ)→ ユニベット・ティテマ・ロケッツ
キャンベル・スチュアート(ニュージーランド)
フィリッポ・ザナ(イタリア)→ スーダル・クイックステップ
マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)→ リドル・トレック
ウェレイハゴス・バーへ(エチオピア)
text:Sotaro.Arakawa
photo:Satoru Kato