ウノエックス・モビリティはトースタイン・トレーエン(ノルウェー)の復帰を発表した。同選手はウノエックスから2024年にバーレーン・ヴィクトリアスへ移籍し、3年ぶりの古巣復帰となる。



今年のブエルタでマイヨロホを着用したトースタイン・トレーエン(ノルウェー、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

移籍が発表されたSNSに投稿された動画のなかでトレーエンは、トラクターから降りると「やあトースタインだ。ウノエックス・モビリティに移籍することになった。古巣への復帰はとても気持ちが良い」と語った。契約期間は2026年から2027年までの2年間。

祖母が愛知県松山市出身の日本人であるトースタインは、ウノエックスの育成チームから2020年にプロデビューした30歳。2022年のシーズン途中に精巣腫瘍が見つかったが、治療後まもなくレースに復帰。その後クライマーとしての実力が認められ、2024年にバーレーン・ヴィクトリアスへ移籍した。同年のツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)の第4ステージを制し、プロ初勝利を飾っている。

2025年シーズンはステージレースを中心に転戦し、ブエルタ・ア・エスパーニャに出場。第6ステージで逃げに乗ると区間2位に入り、4日間にわたり総合首位の選手に与えられるマイヨロホを着用した。その後も粘り強い走りを見せ、自己最高成績となる総合9位でフィニッシュしている。

2024年のツール・ド・スイスでプロ初勝利を飾ったトースタイン・トレーエン(ノルウェー、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

「再びウノエックス・モビリティの一員になれると思うと、言葉にしきれないほどの興奮がある。まるで子どもの頃の恋人と、また再び結ばれるような感覚だ。長い間ずっと心の奥で静かに生き続けていた想いが、ようやく形になった気がする」と、独自の表現で古巣復帰を喜んだ。

2026年からの3年間、ワールドチームとして戦うことがほぼ確実なウノエックスは、トレーエンの加入によって所属人数の上限である30名に達し、ロースターが確定した。ノルウェー人21名、デンマーク人9名と近年では珍しいドメスティックなワールドチームとなった。


text:Sotaro.Arakawa
photo:Makoto AYANO
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