カワシマサイクルサプライの展示会で、フィジークのフラッグシップシューズVEGAやエリートのエントリーローラーRIVO、デダの新作ホイールSL7など注目製品が続々お披露目。ピレリの新型TPUチューブやカンパニョーロのアップグレードキットなど最新ラインアップをレポート。

イタリアから来日したフィジークのニコラ・ポレッティ氏
フィジークは本国から担当者が来日。シクロワイアードのインタビューや、カワシマサイクルサプライのスペシャルコンテンツに登場するニコラ・ポレッティ氏が、日本の展示会でショップスタッフらにラインアップを紹介していた。
その中でも注目したいのが、今年発表された新しいフラッグシップシューズのVEGA。フィジークが積み上げてきたテクノロジーを余すことなく投入した意欲作だ。メッシュアッパーと、フィット感を高めるクロージングシステム、新しい足型、アウトソールなど全てがハイスペックな一足となっている。

フィジークの技術を結集したVEGA

フィジークのVENTO OMNAはパフォーマンスと価格のバランスが優れている 
VENTO POWERSTRAP AEROWEAVEは今のフィジークらしいカラーが採用されている
フィジークのスタイリングと価格のバランスを整えたモデルがVENTO OMNAだ。L6モデルが登場しており、BOAダイヤルがこれまでのLi2から L6にマイナーチェンジが行われている。価格も若干低く設定されており、より手の届きやすいシューズとして登場した。
またフィジークは今年からUAEチームエミレーツXRGをサポートし、時の人、タデイ・ポガチャルもフィジークのサドルを使っている。彼自身のプレッシャーマッピングデータを活用し、ワンオフの3Dプリントパッドを作るOne-to-Oneのサドルを使用しているという。

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ニコラ氏は「フィジークは製品のイノベーションに集中して取り組んでいます。新しい素材、形のイノベーションを起こすことで、サイクリングの新しいトレンドに対応した良い製品を提供できると考えているからです。私たちは今後登場する製品も万全の準備を整えている」という。フィジークの新製品はこれからも続々と登場するとのことなので、カワシマサイクルサプライからのアナウンスには注目してもらいたい。
エリートの展示ではスマートローラー台に装備されているフライホイールそのものの展示が目を引いた。JUSTO2には7.2kgのフライホイールが搭載されていて、これがペダリングのスムースさを実現する。ローラー台のフライホイールの展示を通して、スマートローラーの設計へのこだわりを感じられた。

スマートローラーに内蔵されるフライホイールが展示されていた
新製品で着目したいのはRIVOというエントリーグレードローラー。上位モデルと同様にアドリアーノデザインによる造形は非常にシンプルにまとめあげられており、価格とのバランスで設計が洗練されているものの、ヨーロピアンな造形が高級感を演出している。
RIVOはZwift Cogを標準搭載していることが特徴で、手元のコントローラーと合わせてバーチャルサイクリングをスムースに行えるように設計がされている。エントリーグレードだからこそ、セッティングなどのハードルを低くすることで、気持ちよくバーチャルサイクリングが楽しめるはずだ。

エリートのSQUAREはスマートなローラ用フレームだ

エリートのエントリーグレード、RIVO with Zwift Cog and Clickが登場 
シンプルだが独特な造形はアドリアーノデザインによるもの
またスマートローラー用のフレーム"SQUARE"も魅力的なプロダクト。SQUAREは、他社製品も含めてスマートローラーを、後からスマートバイクのように据え置きトレーナーに変貌させるフレームだ。トレーニングのたびに行うマイバイクの脱着を省略できることが魅力となっている。また、アドリアーノデザインによるルックスも部屋のインテリアに馴染んでくれるだろう。
デダからはタイムトライアル向けの新製品が目立った。ステム一体型ハンドルでお馴染みのALANERA RSにDHバーを搭載するためのアダプターがリリースされており、ロードでもタイムトライアルやトライアスロンに挑戦する方の新たな選択肢となっている。

アルミ製DHバーのJET HYDROがリリースされた

ALANERA RSにDHバーを載せるアダプターが登場
そして、JET HYDROという新しいDHバーもラインアップ。これはJET2のアルミバージョンで、前腕をバーで隠すというカーボン製品ではお馴染みの造形をアルミで再現したもの。エアロ断面のDHバーと一体型のアームレストによるパフォーマンスを求める方にピッタリだ。
ロード向けの新製品はSUPERZERO RS ALLOYだ。ALANERA RSのジオメトリーを受け継いだアルミ製ハンドルで、コンパクトなドロップやフレア形状、エアロな扁平トップ形状が魅力のモデルとなっている。アルミ製ステムのSUPERBOXはマイナーチェンジ。付属するスペーサーやトップカバーがALANERA RSと同一となり、整備性などを向上させている。

デダの新作ホイールSL7が登場

ハブまでオリジナル設計としている 
SUPERBOXはスペーサーなどがアップデートされた
ホイールも新しいSL7とSL5が登場している。ハイモジュラスカーボン製のリムと、オリジナルハブを組み合わせられており、SL7がリムハイト70mm、SL5が50mmに設計されている。
カンパニョーロはSUPERRECORD 13 WIRELESSのアップグレードキット、ULTRA PACKAGEを発表している。これはカーボン+アルミのチェーンリングと、チタン製カセットスプロケット、USBのボトムブラケットで構成されており、最高級コンポーネントをさらに引き立てるパーツ群だ。マイバイクを特別な状態に仕立てたい方はチェックしてもらいたい。

カーボンスパイダーが奢られたULTRA のチェーンリング

チタン製のカセットスプロケットとされた 
USBのセラミックベアリングを搭載したボトムブラケット
フルクラムはSoniq 42という新作ホイールが注目プロダクト。Sharqの波打つリムをミドルグレードに採用したモデルで、リム素材やハブなどのチョイス、構造を洗練させることでパフォーマンスと価格のバランスを整えていることが特徴だ。
SharqのディープリムバージョンとなるSharq 57も発表されている。ハイエンドモデルに相応しい素材、パーツ構成が採用されており、オールロードでパフォーマンスを最大限に発揮する性能を備えた。またディープリムとなることでエアロ性能も向上しており、ハイスピードで走るシチュエーションにもマッチするホイールとなっている。

波打つリムがミドルグレードのSoniqに到達した

Sharqシリーズによりディープな57mmハイトモデルが登場
足回りのパーツで言えば、ピレリの新作TPUチューブ"SmarTUBE RS"は見逃せない。前作と同じTPU素材なのだが、手で触った素材の感触は全くの別物。SmarTUBE RSは柔軟性があり、優れた性能を期待させるものとなっていた。
ピレリのフラッグシップタイヤであるP ZERO RACE RSのクリンチャー版も登場したばかり。リドル・トレックの選手らが信頼する性能をクリンチャーで味わうことのできるモデルとなっているため、SmarTUBE RSとの組み合わせで試してみても良さそうだ。

ピレリの新作TPUチューブであるSmarTUBE RS 
ピレリのP ZEROシリーズはハイパフォーマンスタイヤとして定評がある

クランクブラザーズのSlider Tire Lever Kitは注目プロダクトだ 
クリップによってビードがリムから出てしまうのを防ぐ
カワシマサイクルサプライは11月30日までピレリのポディウムキャップがプレゼントされるキャンペーンを開催中。ピレリタイヤを2本購入すると先着でプレゼントされるため、P ZERO RACE RSのクリンチャーを検討している方にはうってつけの企画となっている。ぜひ、店頭でチェックしてもらいたい。
クランクブラザーズはSlider Tire Lever Kitがおすすめだ。タイヤレバーは一般的な作りだが、付属するクリップが魅力的。このクリップはタイヤ装着時の、片方のビードをリムに収めたら、もう片方がリムから外れるという現象から解放してくれるというもの。ツールボトルなどに収納しておけば心強いだろう。

トム・ピドコックのMTB金メダルを象徴するジャージが登場
また、トム・ピドコックが在籍していたり、ピナレロがサプライヤーになったりと話題が事欠かないチームのタイトルスポンサー、Q36.5も注目度が高まりつつある。イタリアのハイパフォーマンスウェアブランドで、開発される製品はハイスペックなものばかり。カワシマサイクルサプライが国内代理店を務め、国内に展開しているため、気になる方Q36.5取扱店でチェックしてみてほしい。
Report : Gakuto Fujiwara

フィジークは本国から担当者が来日。シクロワイアードのインタビューや、カワシマサイクルサプライのスペシャルコンテンツに登場するニコラ・ポレッティ氏が、日本の展示会でショップスタッフらにラインアップを紹介していた。
その中でも注目したいのが、今年発表された新しいフラッグシップシューズのVEGA。フィジークが積み上げてきたテクノロジーを余すことなく投入した意欲作だ。メッシュアッパーと、フィット感を高めるクロージングシステム、新しい足型、アウトソールなど全てがハイスペックな一足となっている。



フィジークのスタイリングと価格のバランスを整えたモデルがVENTO OMNAだ。L6モデルが登場しており、BOAダイヤルがこれまでのLi2から L6にマイナーチェンジが行われている。価格も若干低く設定されており、より手の届きやすいシューズとして登場した。
またフィジークは今年からUAEチームエミレーツXRGをサポートし、時の人、タデイ・ポガチャルもフィジークのサドルを使っている。彼自身のプレッシャーマッピングデータを活用し、ワンオフの3Dプリントパッドを作るOne-to-Oneのサドルを使用しているという。

ニコラ氏は「フィジークは製品のイノベーションに集中して取り組んでいます。新しい素材、形のイノベーションを起こすことで、サイクリングの新しいトレンドに対応した良い製品を提供できると考えているからです。私たちは今後登場する製品も万全の準備を整えている」という。フィジークの新製品はこれからも続々と登場するとのことなので、カワシマサイクルサプライからのアナウンスには注目してもらいたい。
エリートの展示ではスマートローラー台に装備されているフライホイールそのものの展示が目を引いた。JUSTO2には7.2kgのフライホイールが搭載されていて、これがペダリングのスムースさを実現する。ローラー台のフライホイールの展示を通して、スマートローラーの設計へのこだわりを感じられた。

新製品で着目したいのはRIVOというエントリーグレードローラー。上位モデルと同様にアドリアーノデザインによる造形は非常にシンプルにまとめあげられており、価格とのバランスで設計が洗練されているものの、ヨーロピアンな造形が高級感を演出している。
RIVOはZwift Cogを標準搭載していることが特徴で、手元のコントローラーと合わせてバーチャルサイクリングをスムースに行えるように設計がされている。エントリーグレードだからこそ、セッティングなどのハードルを低くすることで、気持ちよくバーチャルサイクリングが楽しめるはずだ。



またスマートローラー用のフレーム"SQUARE"も魅力的なプロダクト。SQUAREは、他社製品も含めてスマートローラーを、後からスマートバイクのように据え置きトレーナーに変貌させるフレームだ。トレーニングのたびに行うマイバイクの脱着を省略できることが魅力となっている。また、アドリアーノデザインによるルックスも部屋のインテリアに馴染んでくれるだろう。
デダからはタイムトライアル向けの新製品が目立った。ステム一体型ハンドルでお馴染みのALANERA RSにDHバーを搭載するためのアダプターがリリースされており、ロードでもタイムトライアルやトライアスロンに挑戦する方の新たな選択肢となっている。


そして、JET HYDROという新しいDHバーもラインアップ。これはJET2のアルミバージョンで、前腕をバーで隠すというカーボン製品ではお馴染みの造形をアルミで再現したもの。エアロ断面のDHバーと一体型のアームレストによるパフォーマンスを求める方にピッタリだ。
ロード向けの新製品はSUPERZERO RS ALLOYだ。ALANERA RSのジオメトリーを受け継いだアルミ製ハンドルで、コンパクトなドロップやフレア形状、エアロな扁平トップ形状が魅力のモデルとなっている。アルミ製ステムのSUPERBOXはマイナーチェンジ。付属するスペーサーやトップカバーがALANERA RSと同一となり、整備性などを向上させている。



ホイールも新しいSL7とSL5が登場している。ハイモジュラスカーボン製のリムと、オリジナルハブを組み合わせられており、SL7がリムハイト70mm、SL5が50mmに設計されている。
カンパニョーロはSUPERRECORD 13 WIRELESSのアップグレードキット、ULTRA PACKAGEを発表している。これはカーボン+アルミのチェーンリングと、チタン製カセットスプロケット、USBのボトムブラケットで構成されており、最高級コンポーネントをさらに引き立てるパーツ群だ。マイバイクを特別な状態に仕立てたい方はチェックしてもらいたい。



フルクラムはSoniq 42という新作ホイールが注目プロダクト。Sharqの波打つリムをミドルグレードに採用したモデルで、リム素材やハブなどのチョイス、構造を洗練させることでパフォーマンスと価格のバランスを整えていることが特徴だ。
SharqのディープリムバージョンとなるSharq 57も発表されている。ハイエンドモデルに相応しい素材、パーツ構成が採用されており、オールロードでパフォーマンスを最大限に発揮する性能を備えた。またディープリムとなることでエアロ性能も向上しており、ハイスピードで走るシチュエーションにもマッチするホイールとなっている。


足回りのパーツで言えば、ピレリの新作TPUチューブ"SmarTUBE RS"は見逃せない。前作と同じTPU素材なのだが、手で触った素材の感触は全くの別物。SmarTUBE RSは柔軟性があり、優れた性能を期待させるものとなっていた。
ピレリのフラッグシップタイヤであるP ZERO RACE RSのクリンチャー版も登場したばかり。リドル・トレックの選手らが信頼する性能をクリンチャーで味わうことのできるモデルとなっているため、SmarTUBE RSとの組み合わせで試してみても良さそうだ。




カワシマサイクルサプライは11月30日までピレリのポディウムキャップがプレゼントされるキャンペーンを開催中。ピレリタイヤを2本購入すると先着でプレゼントされるため、P ZERO RACE RSのクリンチャーを検討している方にはうってつけの企画となっている。ぜひ、店頭でチェックしてもらいたい。
クランクブラザーズはSlider Tire Lever Kitがおすすめだ。タイヤレバーは一般的な作りだが、付属するクリップが魅力的。このクリップはタイヤ装着時の、片方のビードをリムに収めたら、もう片方がリムから外れるという現象から解放してくれるというもの。ツールボトルなどに収納しておけば心強いだろう。

また、トム・ピドコックが在籍していたり、ピナレロがサプライヤーになったりと話題が事欠かないチームのタイトルスポンサー、Q36.5も注目度が高まりつつある。イタリアのハイパフォーマンスウェアブランドで、開発される製品はハイスペックなものばかり。カワシマサイクルサプライが国内代理店を務め、国内に展開しているため、気になる方Q36.5取扱店でチェックしてみてほしい。
Report : Gakuto Fujiwara
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