チェコ、ターボルでUCIシクロクロスワールドカップが開幕。氷結したスピードコースでバロワーズ・グローウィ・ライオンズのルシンダ・ブラント(オランダ)とティボー・ネイス(ベルギー)が勝利している。

2年前に世界選手権を迎えたターボルの名門コース。氷結コースでスピード勝負が繰り広げられた photo:UCI
シクロクロスカレンダーの中で最も格式の高いシリーズ戦、「UCIシクロクロスワールドカップ」がチェコの名門コース、ターボルで開幕した。シクロクロス大国ベルギーを中心にヨーロッパで6カ国で合計12戦を行い、その後1月30日から2月1日にかけてオランダのベルギー国境の街、フルストで開催される世界選手権でその熱気は最高潮に達する。
UCIシクロクロスワールドカップ開幕戦となったターボルのコースは、2年前に世界選手権の開催地となったお馴染みのコース。平坦基調ながら、テクニカルなキャンバーを組み合わせたコースは低温によって氷結。最終レースの男子エリートになってもなお日陰区間には霜と氷が残り、多くのスリップダウンを誘発させることとなった。
女子エリート:ブラント連勝、ウイルス感染から復帰したカサソラをパワーで下す

女子エリートのスタート。マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)が得意のダッシュを決めた photo:UCI
女子エリートレースでダッシュを決めたのは、ロードシーズンからの短い休養期間を終えたマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)。しかしスタートから5分も経たないうちに絶好調ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が先頭を奪取した。
1週間前のフランドリアンクロスで「50戦連続表彰台記録」を打ち立てたブラントは、欧州チャンピオンジャージを着るインゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) と、ウイルス感染から復帰したサラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)と激しい三つ巴バトルを展開。最終ラップではカサソラがアタックしたものの、パワーに勝るブラントのカウンターアタックが決まった。

ブラント、ファンデルヘイデン、カサソラによる三つ巴の戦い photo:UCI

カサソラを抑えて勝利したルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photo:UCI
およそ半周回のロングスパートで、食い下がるカサソラを押さえ込んだブラントが先着。「最終ラップのどこでプレッシャーをかければいいか分かっていた。サラとのスプリント勝負では分が悪いので、ちゃんと作戦を立てて実行できた」と振り返るブラントがW杯開幕戦優勝を飾ると共に、連続表彰台記録を51(最多連続表彰台はマチュー・ファンデルプールの66回)に伸ばしてみせた。
男子エリート:父オマージュのウェアで独走 ティボー・ネイスが独走勝利

独走するティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photo:UCI
序盤から男子エリートレースを引っ張ったのはベルギーチャンピオンのティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)だった。今季2勝を挙げているヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム)と共に先頭に立ち、表面だけが氷が溶けた泥コーナーでニューウェンハイスが転倒すると、そのまま後続を置き去りにした。
「ヨリスがクラッシュしたタイミングで攻めに転じた。昨日の下見で僕向きコースだと分かっていたし、今日は脚があると感じていたんだ」と振り返るネイスは、そのまま後続を引き離す。後続では複数名の追走グループが生まれたものの、相次ぐスリップダウンでペースは上がらない。こうしてネイスがW杯開幕戦優勝への青信号を点らせた。

ネイスを追走する第2グループ。相次ぐ落車でペースを上げられなかった photo:UCI 
圧倒的な走りで優勝したティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photo:UCI

UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第1戦 男子エリート表彰台 photo:UCI
15年前に父スヴェンが着用していたのと同じ、ベルギーチャンピオンジャージに緑+ベルギーカラーのヘルメット、オレンジのアイウェアで揃えたネイスが飛ぶような走りでフィニッシュラインへ。「本当にいい走りができた。だからこそ集団勝負になる前に抜け出したかったんだ」と言う通り、自身溢れる走りで今季3勝目を掴み取った。
アタック連発の力勝負となった2位争いを制したのはローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン)で、転倒で勝機を逃したニューウェンハイスが3番手。途中の舗装路で激しくクラッシュしたマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)はレース復帰したものの17位止まりだった。

シクロクロスカレンダーの中で最も格式の高いシリーズ戦、「UCIシクロクロスワールドカップ」がチェコの名門コース、ターボルで開幕した。シクロクロス大国ベルギーを中心にヨーロッパで6カ国で合計12戦を行い、その後1月30日から2月1日にかけてオランダのベルギー国境の街、フルストで開催される世界選手権でその熱気は最高潮に達する。
UCIシクロクロスワールドカップ開幕戦となったターボルのコースは、2年前に世界選手権の開催地となったお馴染みのコース。平坦基調ながら、テクニカルなキャンバーを組み合わせたコースは低温によって氷結。最終レースの男子エリートになってもなお日陰区間には霜と氷が残り、多くのスリップダウンを誘発させることとなった。
女子エリート:ブラント連勝、ウイルス感染から復帰したカサソラをパワーで下す

女子エリートレースでダッシュを決めたのは、ロードシーズンからの短い休養期間を終えたマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)。しかしスタートから5分も経たないうちに絶好調ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が先頭を奪取した。
1週間前のフランドリアンクロスで「50戦連続表彰台記録」を打ち立てたブラントは、欧州チャンピオンジャージを着るインゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) と、ウイルス感染から復帰したサラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)と激しい三つ巴バトルを展開。最終ラップではカサソラがアタックしたものの、パワーに勝るブラントのカウンターアタックが決まった。


およそ半周回のロングスパートで、食い下がるカサソラを押さえ込んだブラントが先着。「最終ラップのどこでプレッシャーをかければいいか分かっていた。サラとのスプリント勝負では分が悪いので、ちゃんと作戦を立てて実行できた」と振り返るブラントがW杯開幕戦優勝を飾ると共に、連続表彰台記録を51(最多連続表彰台はマチュー・ファンデルプールの66回)に伸ばしてみせた。
男子エリート:父オマージュのウェアで独走 ティボー・ネイスが独走勝利

序盤から男子エリートレースを引っ張ったのはベルギーチャンピオンのティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)だった。今季2勝を挙げているヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム)と共に先頭に立ち、表面だけが氷が溶けた泥コーナーでニューウェンハイスが転倒すると、そのまま後続を置き去りにした。
「ヨリスがクラッシュしたタイミングで攻めに転じた。昨日の下見で僕向きコースだと分かっていたし、今日は脚があると感じていたんだ」と振り返るネイスは、そのまま後続を引き離す。後続では複数名の追走グループが生まれたものの、相次ぐスリップダウンでペースは上がらない。こうしてネイスがW杯開幕戦優勝への青信号を点らせた。



15年前に父スヴェンが着用していたのと同じ、ベルギーチャンピオンジャージに緑+ベルギーカラーのヘルメット、オレンジのアイウェアで揃えたネイスが飛ぶような走りでフィニッシュラインへ。「本当にいい走りができた。だからこそ集団勝負になる前に抜け出したかったんだ」と言う通り、自身溢れる走りで今季3勝目を掴み取った。
アタック連発の力勝負となった2位争いを制したのはローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン)で、転倒で勝機を逃したニューウェンハイスが3番手。途中の舗装路で激しくクラッシュしたマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)はレース復帰したものの17位止まりだった。
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第1戦 女子エリート結果
| 1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | 45:13 |
| 2位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | +0:01 |
| 3位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +0:13 |
| 4位 | レオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +0:25 |
| 5位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、セブンレーシング) | 30 |
| 6位 | クリスティナ・ゼマノヴァ(チェコ) | +0:32 |
| 7位 | アマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:52 |
| 8位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +1:14 |
| 9位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス) | +1:25 |
| 10位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、デクースター・バウプント) | +1:27 |
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第1戦 男子エリート結果
| 1位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | 1:03:39 |
| 2位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:08 |
| 3位 | ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム) | +0:10 |
| 4位 | イェンテ・マイケルズ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:12 |
| 5位 | エミエル・フェルストリンゲ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:27 |
| 6位 | ライアン・カンプ(オランダ) | +0:28 |
| 7位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | +0:35 |
| 8位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンスCXチーム) | +0:37 |
| 9位 | キャメロン・メイソン(イギリス、セブンレーシング) | |
| 10位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:41 |
text:So.Isobe
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