リドレーが最新モデルをディーラー向け展示会でお披露目した。本格的に販売開始となったNOAHシリーズや新たなグラベルバイクASTR(アスター)が並ぶラインアップを紹介しよう。

リドレーの最新フラッグシップモデルNOAH FAST 3.0が国内でも本格展開が始まっている
今年のリドレーを語る上で欠かせない話題が、UCIプロチームのウノエックス・モビリティとの10年間という大型パートナーシップだ。レーシングバイクをプロチームに供給し、共同開発を行うことで、リドレーとチームどちらも集中してパフォーマンス向上を目指せる体制が整った。
そんな彼らが市場に送り出したのは「NOAH FAST 3.0」だった。このモデルの開発背景で重要なのが、ウノエックス・モビリティとの密接な関係性だ。実際にワールドツアーで戦う選手たちのフィードバックを受けながら開発されており、UCIルールの限界までエアロダイナミクスを突き詰めた。

リドレーは今年からウノエックス・モビリティと10年のパートナーシップを開始した
展示会では新しく定められた「8:1」ルールを最大限活用したヘッドチューブ周りや、専用設計されたNimbus Aero Integrated Cockpitをチェックするショップスタッフは数多かった。シクロワイアードではインプレッションも実施しているため、こちらの記事をチェックしてもらいたい。
NOAH FAST 3.0同様に注目されたのはミドルグレードのNOAH 3.0だ。上位グレードのテクノロジーを踏襲しているため、形状はほぼNOAH FAST 3.0と同等。しかし、細かくチェックすると中級機らしい汎用的な設計が行われており、ユーザーフレンドリーなバイクに設計されていることがわかる。

ミドルグレードのNOAH 3.0は汎用性が高い仕様となっている

NOAH 3.0のヘッドは独自設計となり汎用的なステム/ハンドルを搭載することが可能 
NOAH FAST 3.0はステムとトップチューブがツライチとなる設計が採用されている
その象徴がヘッドチューブと一体型ハンドルのデザインだ。NOAH FAST 3.0ではインテグレーテッドデザインが施されているが、NOAH 3.0ではそれがあえて採用されていない。フォークコラムはD型断面で、ハンドルの選択肢がリドレーオリジナル以外にも開かれている。

リドレーの定番モデルとなりつつあるFALCNシリーズ

FALCNシリーズはベースカラーとトップチューブのアクセントとのツートンデザインとされた
FALCNシリーズは、現在では主力モデルに成長しているという。オールラウンドレーサーとして開発されたモデルだが、エンデュランス的な使い方をするユーザーやファンライド層まで幅広く選ばれているという。オーソドックスなデザインバランスが「誰が選んでも似合う」という親しみやすさを提供し、極端に特徴的すぎないスタイルが受け入れられている。
2026年モデルではフラッグシップのFALCN RSとミドルグレーのFALCONともに、トップチューブの上面のみアクセントカラーが配されるというシンプルなデザインとなった。FALCN RSはカーボン地が見えるベースペイントにメタリックレッドが加えられたカラーと、白寄りのマットグレイをベースとしたカラーの二色展開。

FALCNはPearl Whiteも用意されている

光の角度によって色味が変化するFALCN(Aqualand)
FALCNは黒ベースにエメラルドのようなアクセントが配置されたカラーや、RS同様のレッドアクセントモデル、そして白ベースにグレーのアクセントのカラーという三色が用意されている。こちらはフレームセットにハンドルは付属しないため、ユーザーが自由に選ぶことが可能だ。
オールロードのGRIFNについてはオールロードとしての立ち位置が明確になった。というのも、これまでリドレーが展開してきたエンデュランスレーサーのFENIXがついにカタログから姿を消しており、FENIXが担ってきた快適だが走りが優れるロードバイクという立ち位置にGRIFNが収まる。

様々な状況で活躍するオールロード”GRIFN”シリーズ
GRIFNはレースバイクと比較してリラックスできるポジションに設定されており、長時間のライドでも体へのストレスが少ない。また42Cのタイヤを履いて最大クリアランスを活かせばグラベルバイクのように扱うことができ、32Cのタイヤを履けばロードバイクの軽快感とワイドタイヤによる安定感を得ることができるはずだ。これまで、21Cや23Cが全盛期だった頃、25Cや28Cを飲み込むクリアランスに設定し、パヴェをものともしない走破性で輝いたFENIXを現代のトレンドに合わせたバイクとなっている。
また今回の展示会ではグローバルですでに発表されていたグラベルバイクのASTR(アスター)シリーズが国内展開されることもアナウンスされた。ASTRシリーズはハイパフォーマンスモデルとして開発されており、最上位のRSモデルと、通常モデルの二種類で販売が行われる。

リドレーが新たに発表したグラベルバイクのASTR RS
リドレーはこれまでKANZO FASTがグラベルレース向けとしてラインアップされていたが、ASTRは最新トレンドを反映したオールラウンドな性能を備えることで、KANZO FASTとのキャラクターを分けている。そのためKANZO FASTは引き続きラインアップされる。
ASTRに反映されたトレンドはタイヤクリアランスが前後52mmとなっている点。さらにフロントシングルとダブルの両対応になったことで、ユーザーの好みやレースコースに合わせたセッティングが可能となっている。また、フレームはFALCNシリーズと似たような設計が行われており、エアロと軽量性(862g/Sサイズ)の両立を果たしている。

ASTRは丸型シートポストが搭載されるミドルグレードだ
RSモデルはD型コラムやシートポストを採用し、エアロダイナミクスを追求したモデル。対して通常モデルは丸型シートポストを装備しており、パーツの汎用性などを確保。好みのパーツをアセンブルできる自由度を求めるならばASTRがおすすめだ。
これらの他にもDEAN FAST(TTバイク)や、X-NIGHT(シクロクロス)シリーズなど競技特化型のバイクもラインアップ。レースへの情熱とともに自転車開発を行い、普及グレードまでその技術を届けるリドレーのバイクにはぜひ注目してもらいたい。

エアロ造形が魅力のKANZO FASTも引き続きラインアップされる
Report:Gakuto Fujiwara

今年のリドレーを語る上で欠かせない話題が、UCIプロチームのウノエックス・モビリティとの10年間という大型パートナーシップだ。レーシングバイクをプロチームに供給し、共同開発を行うことで、リドレーとチームどちらも集中してパフォーマンス向上を目指せる体制が整った。
そんな彼らが市場に送り出したのは「NOAH FAST 3.0」だった。このモデルの開発背景で重要なのが、ウノエックス・モビリティとの密接な関係性だ。実際にワールドツアーで戦う選手たちのフィードバックを受けながら開発されており、UCIルールの限界までエアロダイナミクスを突き詰めた。

展示会では新しく定められた「8:1」ルールを最大限活用したヘッドチューブ周りや、専用設計されたNimbus Aero Integrated Cockpitをチェックするショップスタッフは数多かった。シクロワイアードではインプレッションも実施しているため、こちらの記事をチェックしてもらいたい。
NOAH FAST 3.0同様に注目されたのはミドルグレードのNOAH 3.0だ。上位グレードのテクノロジーを踏襲しているため、形状はほぼNOAH FAST 3.0と同等。しかし、細かくチェックすると中級機らしい汎用的な設計が行われており、ユーザーフレンドリーなバイクに設計されていることがわかる。



その象徴がヘッドチューブと一体型ハンドルのデザインだ。NOAH FAST 3.0ではインテグレーテッドデザインが施されているが、NOAH 3.0ではそれがあえて採用されていない。フォークコラムはD型断面で、ハンドルの選択肢がリドレーオリジナル以外にも開かれている。


FALCNシリーズは、現在では主力モデルに成長しているという。オールラウンドレーサーとして開発されたモデルだが、エンデュランス的な使い方をするユーザーやファンライド層まで幅広く選ばれているという。オーソドックスなデザインバランスが「誰が選んでも似合う」という親しみやすさを提供し、極端に特徴的すぎないスタイルが受け入れられている。
2026年モデルではフラッグシップのFALCN RSとミドルグレーのFALCONともに、トップチューブの上面のみアクセントカラーが配されるというシンプルなデザインとなった。FALCN RSはカーボン地が見えるベースペイントにメタリックレッドが加えられたカラーと、白寄りのマットグレイをベースとしたカラーの二色展開。


FALCNは黒ベースにエメラルドのようなアクセントが配置されたカラーや、RS同様のレッドアクセントモデル、そして白ベースにグレーのアクセントのカラーという三色が用意されている。こちらはフレームセットにハンドルは付属しないため、ユーザーが自由に選ぶことが可能だ。
オールロードのGRIFNについてはオールロードとしての立ち位置が明確になった。というのも、これまでリドレーが展開してきたエンデュランスレーサーのFENIXがついにカタログから姿を消しており、FENIXが担ってきた快適だが走りが優れるロードバイクという立ち位置にGRIFNが収まる。

GRIFNはレースバイクと比較してリラックスできるポジションに設定されており、長時間のライドでも体へのストレスが少ない。また42Cのタイヤを履いて最大クリアランスを活かせばグラベルバイクのように扱うことができ、32Cのタイヤを履けばロードバイクの軽快感とワイドタイヤによる安定感を得ることができるはずだ。これまで、21Cや23Cが全盛期だった頃、25Cや28Cを飲み込むクリアランスに設定し、パヴェをものともしない走破性で輝いたFENIXを現代のトレンドに合わせたバイクとなっている。
また今回の展示会ではグローバルですでに発表されていたグラベルバイクのASTR(アスター)シリーズが国内展開されることもアナウンスされた。ASTRシリーズはハイパフォーマンスモデルとして開発されており、最上位のRSモデルと、通常モデルの二種類で販売が行われる。

リドレーはこれまでKANZO FASTがグラベルレース向けとしてラインアップされていたが、ASTRは最新トレンドを反映したオールラウンドな性能を備えることで、KANZO FASTとのキャラクターを分けている。そのためKANZO FASTは引き続きラインアップされる。
ASTRに反映されたトレンドはタイヤクリアランスが前後52mmとなっている点。さらにフロントシングルとダブルの両対応になったことで、ユーザーの好みやレースコースに合わせたセッティングが可能となっている。また、フレームはFALCNシリーズと似たような設計が行われており、エアロと軽量性(862g/Sサイズ)の両立を果たしている。

RSモデルはD型コラムやシートポストを採用し、エアロダイナミクスを追求したモデル。対して通常モデルは丸型シートポストを装備しており、パーツの汎用性などを確保。好みのパーツをアセンブルできる自由度を求めるならばASTRがおすすめだ。
これらの他にもDEAN FAST(TTバイク)や、X-NIGHT(シクロクロス)シリーズなど競技特化型のバイクもラインアップ。レースへの情熱とともに自転車開発を行い、普及グレードまでその技術を届けるリドレーのバイクにはぜひ注目してもらいたい。

Report:Gakuto Fujiwara
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