今年ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を飾ったヴィスマ・リースアバイクが、ダヴィデ・ピガンゾーリ(イタリア、ポルティ・ビジットマルタ)の獲得を発表。ジロでは2年連続でチームの総合エースを担った注目の若手選手だ。



2024年のツアー・オブ・アンタルヤで総合優勝したダヴィデ・ピガンゾーリ(イタリア、ポルティ・ビジットマルタ) photo:CorVos

「これは自分の選手キャリアにとって大きな一歩。ヴィスマ・リースアバイクに強く惹かれたのは、自分がここで総合系の選手として成長できると思ったから。このチームには経験豊富な選手や最高の機材、強力なスタッフなど豊富なノウハウが揃っている。一歩ずつ、総合を争う選手として成長していきたい」と、ピガンゾーリはヴィスマ・リースアバイクのプレスリリースでそう語った。

ピガンゾーリは今年のジロ第18ステージのスタート地点にもなったイタリア北部、スイス国境にも近いモルベーニョ出身の23歳。ポルティ・ビジットマルタの下部チームから2023年に昇格し、昨年はトルコで行われたツアー・オブ・アンタルヤ(UCI2.1)で区間1勝と共に総合優勝。ジロ・デ・イタリアも2年連続で出場し、昨年は総合13位、今年は総合14位と、プロチーム所属ながら好成績を残している。

ヴィスマのグリシャ・ニアマン監督はピガンゾーリに対し「まずはグランツールでアシストとしてチームを強化してほしい」とコメント。そして「彼自身がチャンスを得る機会も必ず訪れる。我々と共に総合系の選手として次のレベルへ成長していきたい」と期待を語った。

ヴィスマに移籍するフランスTT王者のブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) photo:CorVos

2026年シーズンに向けヴィスマは、ティシュ・ベノート(ベルギー)とオラフ・コーイ(オランダ)がデカトロンAG2Rラ・モンディアルに移籍。またディラン・ファンバーレ(オランダ)はスーダル・クイックステップ、アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー)はバーレーン・ヴィクトリアスへと主力の離脱が目立っている。

そのため今年は、フランスTT王者に3度輝いているブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラ・モンディアル)やルーラーのティモ・キーリヒ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)を獲得し、下部チームからは共に21歳のティム・レックス(ベルギー)とピエトロ・マッティオ(イタリア)の2名が昇格。引き続き主力選手の移籍発表が待たれる。

9月19日現在まで発表されているヴィスマ・リースアバイクに加入する6名
ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)
ティモ・キーリッヒ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
ダヴィデ・ピガンゾーリ(イタリア、ポルティ・ビジットマルタ)
フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)
ティム・レックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク・ディベロップメント)
ピエトロ・マッティオ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク・ディベロップメント)

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos