アタックに次ぐアタック。獲得標高3,800mのブルターニュクラシック・ウエストフランスは集団スプリントで決着し、アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)がオラフ・コーイを抜き、大会初勝利を手にした。

今季初勝利を目指すビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ) photo:Bretagne Classic - Ouest-France
スペインでブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージが行われた8月31日、自転車熱の高いフランス・ブルターニュ地方でブルターニュクラシック・ウエストフランス(UCIワールドツアー)が開催された。1931年にスタートし、今年で89回目を迎える歴史ある大会は、2015年までは「GPウエストフランス・プルエー」として知られ、2016年から現名称となった。低い丘陵地帯を走るものの獲得標高は3,800mを超え、歴代優勝者にはパンチャーが名を連ねてきた。
ゼッケン1をつけ、集団先頭でスタートを待ったのは連覇を狙うマルク・ヒルシ(スイス、チューダー・プロサイクリング)。 優勝候補には今季まだ未勝利のビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、スプリンターのオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)らが挙げられ、さらにレース翌日にスーダル・クイックステップへの移籍が発表されるフィリッポ・ザナ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)も出場した。

アマチュアからジェイコ・アルウラーに加入したイタリア王者のフィリッポ・コンカ photo:CorVos
序盤はオスカル・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)ら5名が逃げを形成し、最大5分のリードを得たが、残り90kmで吸収。直後に雨が降り出し、UAEチームエミレーツXRGやヴィスマ・リースアバイクが積極的に動いた。カスパー・アスグリーン(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)が単独アタックを成功させ、最大1分45秒のリードを築いたが、ロットの追走で残り35kmで捕まった。
その後、ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG)ら8名の逃げが生まれるも不発に終わり、アタックの応酬が続く。獲得標高3,800m超えのタフなレースはいずれもアタックが実ることはなく、最終的に大集団スプリントに持ち込まれた。
トレインを組むチームがない荒れた展開の中、コーイが右端からロングスプリントを仕掛ける。しかしその背後から加速したアルノー・ドゥリーが先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。

集団スプリントを制したアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット) photo:CorVos

大会を初制覇したアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット) photo:CorVos
直前のレネウィ・ツアー最終日を制し、総合優勝した勢いをつなげたドゥリーは、「ここでのスプリントはいつも厳しいけれど、今日は完璧なタイミングだった。これまでの大会では積極的に攻めていたが、今日は賢く立ち回る必要があった。登りでは様子を見て、最後の戦術的判断はイェノ・ベルクムースに任せた。それが完璧に機能した」と勝因を振り返った。
2位にはエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー)、3位にコーイ。ギルマイは5位に入り、今回も勝利には届かなかった。

スペインでブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージが行われた8月31日、自転車熱の高いフランス・ブルターニュ地方でブルターニュクラシック・ウエストフランス(UCIワールドツアー)が開催された。1931年にスタートし、今年で89回目を迎える歴史ある大会は、2015年までは「GPウエストフランス・プルエー」として知られ、2016年から現名称となった。低い丘陵地帯を走るものの獲得標高は3,800mを超え、歴代優勝者にはパンチャーが名を連ねてきた。
ゼッケン1をつけ、集団先頭でスタートを待ったのは連覇を狙うマルク・ヒルシ(スイス、チューダー・プロサイクリング)。 優勝候補には今季まだ未勝利のビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)、スプリンターのオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)らが挙げられ、さらにレース翌日にスーダル・クイックステップへの移籍が発表されるフィリッポ・ザナ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)も出場した。

序盤はオスカル・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)ら5名が逃げを形成し、最大5分のリードを得たが、残り90kmで吸収。直後に雨が降り出し、UAEチームエミレーツXRGやヴィスマ・リースアバイクが積極的に動いた。カスパー・アスグリーン(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)が単独アタックを成功させ、最大1分45秒のリードを築いたが、ロットの追走で残り35kmで捕まった。
その後、ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG)ら8名の逃げが生まれるも不発に終わり、アタックの応酬が続く。獲得標高3,800m超えのタフなレースはいずれもアタックが実ることはなく、最終的に大集団スプリントに持ち込まれた。
トレインを組むチームがない荒れた展開の中、コーイが右端からロングスプリントを仕掛ける。しかしその背後から加速したアルノー・ドゥリーが先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。


直前のレネウィ・ツアー最終日を制し、総合優勝した勢いをつなげたドゥリーは、「ここでのスプリントはいつも厳しいけれど、今日は完璧なタイミングだった。これまでの大会では積極的に攻めていたが、今日は賢く立ち回る必要があった。登りでは様子を見て、最後の戦術的判断はイェノ・ベルクムースに任せた。それが完璧に機能した」と勝因を振り返った。
2位にはエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー)、3位にコーイ。ギルマイは5位に入り、今回も勝利には届かなかった。
ブルターニュクラシック・ウエストフランス2025結果
1位 | アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット) | 6:21:23 |
2位 | エミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー) | |
3位 | オラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
5位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
6位 | リック・プルイマース(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | |
7位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
8位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
9位 | トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL) | |
10位 | ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、リドル・トレック) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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