日本のヘルメットブランドであるカブトが手掛けるフレームレスデザインのアイウェア「FA1」。軽量かつ快適という、FLEX-AIRと同じコンセプトから生まれた一着を編集部員の高木がインプレッションしていく。

カブト FA1 photo:Michinari TAKAGI
日本人の頭部形状にフィットするヘルメットに定評あるカブト。ヘルメットだけでなくアイウェアも手掛けており、実は多くのモデルをラインアップしている。その中でも軽量モデルに位置づけられるのが「FA1」だ。
カブトの誇る軽量ヘルメット、FLEX-AIRのイニシャルから取られたモデル名が示す通り、FA1は軽量性と快適性に重点を置いた一着。昨今主流の大型一眼レンズを採用しつつ、僅か23gという重量を実現し、軽やかなかけ心地をもたらした。

NXTローズクリア調光を搭載 photo:Michinari TAKAGI
その軽さの秘訣が、レンズに直接テンプルやノーズパーツを接着するリムレス構造。アイウェアを構成する部材を極限まで減らすことで、大幅な軽量化を達成しているのだ。
さらに、各パーツを非常に高い柔軟性を持たせることで、顔へのフィット感を高め、激しい動きの中でもズレにくい安定感を実現。テンプル角度とノーズパッドの高さは3段階で調整可能で、使用状況や好みに合わせて細かくフィッティングでき、快適な着用感に貢献する。なお、フレームには植物原料を45%含むエコ素材「Rilsan® Clear G850 Rnew(ポリアミド)」を使用し、環境にも配慮したプロダクトとなっていることも特徴だ。

テンプルパーツを直接接着する構造を採用 photo:Michinari TAKAGI
アイウェアの核となるレンズには、歪みや劣化が少なく、非常に優れた軽量性と耐衝撃性、耐久性を持つ高性能なNXT調光レンズを採用している。アジアンフィットのシリンドリカル(円柱型)ワイドレンズ形状は、広い視界を確保しつつ日本人の顔に合わせた快適なフィット感に貢献。広い面積をカバーしつつも、非常に軽量に仕上げられているのは強度に優れたNXT素材ならでは。従来のアイウェアと同等のプロテクション性能を確保しつつ、レンズ厚を大幅に削減することを可能とした。
調光レンズとしても広い可視光線透過率変化幅を備えており、もっとも大きく変化するNXTクリア調光では15~85%と、昼夜問わず使用可能な程。また、調光剤をレンズ原料に混ぜて成型しているため、従来のコーティングタイプと比較して調光性能が落ちづらいのも大きな特徴だ。レンズ内側に施された乱反射防止コートによって、映り込みや眩しさを抑えクリアな視界を実現した。

テンプルの角度は3段階で調整可能 photo:Michinari TAKAGI

ノーズパッドも3段階の高さ調整が可能である photo:Michinari TAKAGI

テンプルにはシリコングリッパーを搭載 photo:Michinari TAKAGI 
セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる photo:Michinari TAKAGI
FA1には標準サイズモデルとダウンサイジングモデルのFA1 NARROWが展開されている。FA1 NARROWは顔が小さめの方にもフィットしやすいように設計されているため、女性やジュニアカテゴリーの選手にぴったり。
カラーバリエーションはマットブラックフレーム/NXTクリア調光(可視光線透過率85%~15%)、ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(可視光線透過率80%~10%)、クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(可視光線透過率80%~10%)の3種類がラインアップされている。セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる。別売りの専用インナーフレームを装着することで、度付きレンズにも対応可能。価格は27,500円(税込)。
それでは製品インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

カブトのフレームレスデザインを採用した軽量アイウェアの「FA1」をインプレッション photo:Gakuto Fujiwara
あ、今日アイウェアかけ忘れてきた!と思って玄関から引き返したところで、そういえば今日はFA1を掛けてたんだったと気づく。そんな古典的なギャグのようなムーブをしそうになるくらい、このアイウェアは軽く、着け心地が良い。
レンズの大型化もあり、とかく最近のアイウェアは存在感を主張する。それはデザインしかり、重量しかり。一方、このFA1は大型レンズを採用しつつも自己主張は控えめで、奥ゆかしさすら感じるほど。

自身の鼻に合わせて、3段階で調整可能 photo:Gakuto Fujiwara

テンプル自体も薄い作りで、全体的に撓る photo:Gakuto Fujiwara
強度に優れたNXTレンズは厚みが薄く、テンプルも薄い作りで、全体的に撓る。アイウェアをかけてみると、優しく頭を包み込むようなフィット感でかけ心地が良い。長時間のライドでも快適である。しかし、一方で強い締め付け感はないため、フィッティングをしっかりと行うことが重要になってくる。
3段階で調整可能なノーズパッドは全てを試した結果、3段階の真ん中がフィット。さらに、同じく3段階で調整できるテンプルの角度も耳に合わせて調節していくと、こちらはへの字になるような位置でぴったり。フィッティングが完了すればしめたもので、ぴたりと顔の輪郭とレンズのカーブを合わせれば、フレームレスアイウェアとは思えないほど、雨や風、埃をシャットアウトしてくれる。

調光レンズであるため、昼夜問わずサイクリングで使用できる photo:Gakuto Fujiwara
レンズの上下にフレームがないため、スプリントやエアロポジションなどの深い前傾姿勢においても、視界を邪魔するものは無く、常に良好で広い視界を得られる。プロテクションアイテムとしてアイウェアをとらえた場合、周囲の見やすさというのは安全に直結する要素であり、予防安全性においても優れた性能を発揮する。
調光レンズの性能も良い。通勤では必然的に朝も夜も走ることになるが、夜間においてもレンズ交換することなくアイウェアを掛けた状態で帰宅できるのは、大きなメリットだと感じた。

深い前傾姿勢となっても、アイウェアのフレームが視界の邪魔にならない photo:Gakuto Fujiwara
軽さにフォーカスされがちなFA1だが、実際のところそれはわかりやすい一要素に過ぎない。FA1の真価は、かけていることを忘れてしまうような、着け心地の良さだ。軽さを通して実現したのは、顔の一部になったような一体感。
わずかなストレスも感じさせず、ノイズを徹底的に排除してくれるこのアイウェアは、あなたのライド体験をより深い場所へ誘ってくれるだろう。
カブト FA1
カラー(フレームカラー/レンズカラー):
マットブラックフレーム / NXTクリア調光(可視光線透過率85%~15%)
ホワイトフレーム / NXTローズクリア調光(可視光線透過率80%~10%)
クリスタルクリアフレーム / NXTスカイクリア調光(可視光線透過率80%~10%)
重量:23g
付属品:セミハードケース:サングラスバッグ
価格:27,500円(税込)
impression : Michinari Takagi

日本人の頭部形状にフィットするヘルメットに定評あるカブト。ヘルメットだけでなくアイウェアも手掛けており、実は多くのモデルをラインアップしている。その中でも軽量モデルに位置づけられるのが「FA1」だ。
カブトの誇る軽量ヘルメット、FLEX-AIRのイニシャルから取られたモデル名が示す通り、FA1は軽量性と快適性に重点を置いた一着。昨今主流の大型一眼レンズを採用しつつ、僅か23gという重量を実現し、軽やかなかけ心地をもたらした。

その軽さの秘訣が、レンズに直接テンプルやノーズパーツを接着するリムレス構造。アイウェアを構成する部材を極限まで減らすことで、大幅な軽量化を達成しているのだ。
さらに、各パーツを非常に高い柔軟性を持たせることで、顔へのフィット感を高め、激しい動きの中でもズレにくい安定感を実現。テンプル角度とノーズパッドの高さは3段階で調整可能で、使用状況や好みに合わせて細かくフィッティングでき、快適な着用感に貢献する。なお、フレームには植物原料を45%含むエコ素材「Rilsan® Clear G850 Rnew(ポリアミド)」を使用し、環境にも配慮したプロダクトとなっていることも特徴だ。

アイウェアの核となるレンズには、歪みや劣化が少なく、非常に優れた軽量性と耐衝撃性、耐久性を持つ高性能なNXT調光レンズを採用している。アジアンフィットのシリンドリカル(円柱型)ワイドレンズ形状は、広い視界を確保しつつ日本人の顔に合わせた快適なフィット感に貢献。広い面積をカバーしつつも、非常に軽量に仕上げられているのは強度に優れたNXT素材ならでは。従来のアイウェアと同等のプロテクション性能を確保しつつ、レンズ厚を大幅に削減することを可能とした。
調光レンズとしても広い可視光線透過率変化幅を備えており、もっとも大きく変化するNXTクリア調光では15~85%と、昼夜問わず使用可能な程。また、調光剤をレンズ原料に混ぜて成型しているため、従来のコーティングタイプと比較して調光性能が落ちづらいのも大きな特徴だ。レンズ内側に施された乱反射防止コートによって、映り込みや眩しさを抑えクリアな視界を実現した。




FA1には標準サイズモデルとダウンサイジングモデルのFA1 NARROWが展開されている。FA1 NARROWは顔が小さめの方にもフィットしやすいように設計されているため、女性やジュニアカテゴリーの選手にぴったり。
カラーバリエーションはマットブラックフレーム/NXTクリア調光(可視光線透過率85%~15%)、ホワイトフレーム/NXTローズクリア調光(可視光線透過率80%~10%)、クリスタルクリアフレーム/NXTスカイクリア調光(可視光線透過率80%~10%)の3種類がラインアップされている。セミハードケースとサングラスバッグが付属してくる。別売りの専用インナーフレームを装着することで、度付きレンズにも対応可能。価格は27,500円(税込)。
それでは製品インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

あ、今日アイウェアかけ忘れてきた!と思って玄関から引き返したところで、そういえば今日はFA1を掛けてたんだったと気づく。そんな古典的なギャグのようなムーブをしそうになるくらい、このアイウェアは軽く、着け心地が良い。
レンズの大型化もあり、とかく最近のアイウェアは存在感を主張する。それはデザインしかり、重量しかり。一方、このFA1は大型レンズを採用しつつも自己主張は控えめで、奥ゆかしさすら感じるほど。


強度に優れたNXTレンズは厚みが薄く、テンプルも薄い作りで、全体的に撓る。アイウェアをかけてみると、優しく頭を包み込むようなフィット感でかけ心地が良い。長時間のライドでも快適である。しかし、一方で強い締め付け感はないため、フィッティングをしっかりと行うことが重要になってくる。
3段階で調整可能なノーズパッドは全てを試した結果、3段階の真ん中がフィット。さらに、同じく3段階で調整できるテンプルの角度も耳に合わせて調節していくと、こちらはへの字になるような位置でぴったり。フィッティングが完了すればしめたもので、ぴたりと顔の輪郭とレンズのカーブを合わせれば、フレームレスアイウェアとは思えないほど、雨や風、埃をシャットアウトしてくれる。

レンズの上下にフレームがないため、スプリントやエアロポジションなどの深い前傾姿勢においても、視界を邪魔するものは無く、常に良好で広い視界を得られる。プロテクションアイテムとしてアイウェアをとらえた場合、周囲の見やすさというのは安全に直結する要素であり、予防安全性においても優れた性能を発揮する。
調光レンズの性能も良い。通勤では必然的に朝も夜も走ることになるが、夜間においてもレンズ交換することなくアイウェアを掛けた状態で帰宅できるのは、大きなメリットだと感じた。

軽さにフォーカスされがちなFA1だが、実際のところそれはわかりやすい一要素に過ぎない。FA1の真価は、かけていることを忘れてしまうような、着け心地の良さだ。軽さを通して実現したのは、顔の一部になったような一体感。
わずかなストレスも感じさせず、ノイズを徹底的に排除してくれるこのアイウェアは、あなたのライド体験をより深い場所へ誘ってくれるだろう。
カブト FA1
カラー(フレームカラー/レンズカラー):
マットブラックフレーム / NXTクリア調光(可視光線透過率85%~15%)
ホワイトフレーム / NXTローズクリア調光(可視光線透過率80%~10%)
クリスタルクリアフレーム / NXTスカイクリア調光(可視光線透過率80%~10%)
重量:23g
付属品:セミハードケース:サングラスバッグ
価格:27,500円(税込)
impression : Michinari Takagi
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